グロースファクター
写真で随想 L

 5月に多治見市の虎渓山永保寺を見てきた。夢窓疎石を開創とするとても立派な寺だ。観音堂、開山堂が国宝になっていて、庭園が素晴らしい。
 名古屋の近くにこんな結構なものがあるとは本当にびっくりだ。
 楓の本数が実に多い庭園で、境内の横に土岐川が流れている。是非鑑賞したい名刹と言える。


 香積院(名古屋市昭和区)の山門と桜。
 そんなに有名な寺とも思えないけれど、シダレザクラを撮りに来た人が10数人いた。

 秋に一休寺に行きたいが、どうやって行こうかと悩んでいた。ふと気がついて名古屋 京田辺 バスでググると、何と京田辺で降りられる路線バスがあった。秋が来たら是非行きたいと思った。
 京都、禅の庭めぐり(妙心寺の塔頭・退蔵院の副住職 松山大耕著、2016年7月に読む)に一休寺が推奨されているので参詣したいと思っていた。ここでは次が推奨されている。(著者の文も掲げる)
 龍安寺の方丈庭園─────龍安寺の石庭を見るなら朝!
 大徳寺の塔頭・高桐院───雨の日も美しい新緑の「楓の庭」
 石川丈山の山荘・詩仙堂──中と外の境界がなく、一体感がある
 東山慈照寺・銀閣─────枯山水も池も苔もそれから建物も全て揃っている
 南禅寺の塔頭・天授庵───やっぱり美しい水の豊かな庭園
 東福寺八相の庭/北庭他──東大寺と興福寺から一文字ずつをとって東福寺
 一休寺(酬恩庵)─────縦に引かれた砂紋の謎
 天龍寺の塔頭・宝厳院───「獅子吼の庭」といわれる回遊式山水庭園
 直指庵(浄土宗だが当初は禅の草庵)──竹林を借景にしたお庭ですが、苔と四季の花が美しく…
 竹の寺・地蔵院──────まさに典型的な禅寺の庭「十六羅漢の庭」
 以上10件のうちまだ訪れていないところは紫色の2つ。もしかしたら、天授庵も行っていないかもしれない(歩き疲れた頃でよく覚えていない)
 不思議なことが1つある。地蔵院「十六羅漢の庭」の写真がない。撮っていないというのは、撮影不可か凡庸な光景に見えたか光線の加減で絵にならないと判断したかのどれかだ。凡庸な光景に見えてカメラを構えなかったとすれば、是非再訪したい。
 松山大耕さんの推奨センスが素晴らしいと思う。私はもう8割訪れているから、我ながら大したものだ。
 この中で1つだけ挙げろと言われたら、私は銀閣寺の庭を選ぶ。2つ挙げろと言われたら、高桐院を加える。なお、事前申請の面倒さから西芳寺を外したと思うが、このマイナス点を除外して考えると、2位に西芳寺を持ってくるのも良し。

 2017年11月24日(金)一人で京都に行った。
 県庁前→(バス)→京田辺パーキングエリア→(徒歩)→松井山手駅→(タクシー)→一休寺→(徒歩)→
近鉄新田辺駅→(近鉄+JR)→嵯峨嵐山駅→(以降徒歩)→落柿舎→二尊院→常寂光寺→大河内山荘→
天龍寺→宝厳院→嵯峨嵐山駅(名古屋までJR)
 この経験から想うこと。
1.一休寺(酬恩庵)と常寂光寺は是非観るべきだ。素晴らしい。
 例えば天龍寺なら、嵐山方面に行った人は勧めなくても皆行くだろう。
 しかし、常寂光寺となると行くのに少し手がかかるからし、行く気になりにくい。一休寺となると京田辺だから観光効率の点からかなり大変になる。
 だから、参詣する人はどうしても少なくなるが、この2つは実に結構だ。
2.紅葉のシーズンに絶好の紅葉観賞地に行ったから、金曜日でもものすごい人出に遭遇した。
 土日に行っちゃあダメですよ。
 それにしても、二尊院と常寂光寺のような一歩入ったところにあれだけ人が来るとは驚いた。
3.一休寺への行き方について(名古屋あたりから)。
 やはり新幹線で京都駅に行き、近鉄京都線で新田辺駅で降りるのが無難だろう。
 しかし、名古屋から高速バスで京田辺パーキングエリアまで行けるし、時間も愛知県庁前(始発 8.00)からPA(10.35←予定)ということで丁度良い。だから試してみた。
 ただ京田辺PAから一休寺までが難しい。私の推奨は──歩いて松井山手駅に出て(5分)そこからタクシー利用だ(1,400円)。
 一休寺からはタクシーで近鉄新田辺駅に向かうのが良い。一休寺の門のところにタクシー呼び出しの案内が出ていたが、私は携帯電話を持っていないのでタクシーを頼めなかった。
 新田辺駅まで歩く人が多そうに思えたので歩いてみたが、なかなか大変だった。
 2階建ての我が家の階段をやや速めの速度で10往復〜1日2回というのを10月5日からやっていたが、寒くなると1日1回になった。それでも効果があって、今回も歩いた時間と立ちっぱなしの時間はこれまでの京都奈良方面の散策と同様に相当長いが、足腰のつらさの程度が軽い。とてもありがたかった。

酬恩庵一休寺 参道
 一休寺は中国人と韓国人と毛唐を殆ど見ないから素晴らしい。
 今回は一休寺と嵐山のお寺に行ったが、人を映り込ませずに撮影できたのは一休寺だけだ。そのことがとてもありがたい。二尊院も常寂光寺も、一番素晴らしい光景はどう写真を撮っても人が入ってしまう。皆さん、人が映り込んでいてもシャッターを切っているが(特に中国からの観光客)、どういう神経かと思う。

御廟所───生前の建立だって。

本堂へ向かう路だったかな。

方丈庭園(南庭)

方丈庭園(北庭)

見事な苔(本堂前)

人が少ないのが嬉しい。

方丈の一休禅師木像が見られたから良かった。

見事な苔
 一休寺拝観後近鉄新田辺駅から京都駅に向かうと、途中木津川と宇治川の鉄橋を渡る。歴史の本を読めばこの2つの名はよく出てくる。嬉しかった。
 今回は近鉄京都線とJR山陰本線の電車に初めて乗った。嬉しかった。


落柿舎(らくししゃ)
 JR嵯峨嵐山駅から歩いて二尊院に向かった。タクシーに断られて歩いたが、結構遠かったし、ものすごい人混みにはうんざりした。毎度のことながら中国人が傍若無人の気配で、腹が立つ。途中に落柿舎があって立ち寄った。250円。
 落柿舎は元禄の俳人向井去来の遺跡。
 なお、私はこれまで嵐山周辺によく行っている。例えば、清涼寺、大覚寺、渡月橋など、基本的にはバスで、嵯峨嵐山駅を使うことを全く考えていなかった。今回京都駅との往復で使ってみると、実に結構だ。
 京都駅からバスで清涼寺、大覚寺、天龍寺を目指すのは賢くない。あだしの、直指庵、大覚寺、祇王寺、清涼寺などは嵯峨嵐山駅からタクシーを使うのが一番だ。時は金なりという考えに立てばそうなる。


二尊院
 総門を抜ければ紅葉の馬場。見事な紅葉のトンネルだったが、写真を撮っても人が写りすぎて、ここに掲げられるような絵にならない。
 石段最上部で苔が見事だったので撮った。

二尊院の庭
 まともに写真を撮りたいなら、オープンと同時に入らなければダメだね。とにかく人だらけだった。


常寂光寺
 一つ目の写真は常寂光寺の本堂か。二つ目はどこを撮ったのかよくわからない。
 とにかく人だらけで、写真が撮りにくい。


大河内山荘
 大河内山荘は行ってもよいところだ。相対的に人が少ない。広くてとても運動になった。大河内傳次郎氏個人でこのような庭園を拵えたと思うと本当に信じられない。
 苔も見事だった。
 大河内山荘から有名な竹林の道を通って天龍寺に向かったが、芋を洗うような混雑で風情が零。参った。


天龍寺
 北門から入ったが、時間が遅いので庭園めぐりだけした。
 北門近くに見事なドウダンツツジがあった。京田辺パーキングエリアの近くの道路沿いのドウダンツツジも見事な色を見せていた。
 その日我が家の庭のドウダンツツジは全くいじけた色をしていたし、カエデは紅葉どころか枯れかかったような葉になっていた。発色の良きことを期待して植えたのに、どうしてこのような差があるのだろうか。いろんな理由が考えられる。
 1.初秋に寒暖の差がなさ過ぎる 2.夏の日照が激しすぎる(夏の終わりにはもう葉がいじけていた)
 3.10月11月が暖かすぎる 4.夜が街の光で明るすぎる 5.土が悪い 6.木が悪い
 庭のカエデとドウダンツツジを眺めると悲しくなる。

天龍寺の苔

天龍寺 曹源池庭園
 庭園の回りはものすごい人だった。そして、様々な人種の人に満ちあふれていた。


宝厳院
 日本人の比率が他と比べて高かった。

宝厳院 獅子吼の庭
 獅子吼の庭はさすがに見事だった。巨石も苔も楓も素晴らしい。
 新緑の時期、オープンと近い時刻にもう一度行ってみたい。

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(千戸拾倍 著)