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女性を悦ばせるセックスマニュアル 1

 世の中には『ペニス快感本位制』や『中イキ至上主義』に基づく間違ったハウツーセックス論があまりにも目立つので、私はこれに異議を唱えるセックス教科書を書きました。
 基本理念はタイトルの通り女性を悦ばせるセックスマニュアルです。男性が勝手に嬉しがるだけの行為には筆を割きません。平たく言えば、ここの主張は、万人が悦ぶオーラルセックスの勧めです。
 話をわかりやすくするため、童貞さんとか処女さんとかを念頭にした説明をしません。セックスの行為がもう惑わずにできる人を対象にして説明します。
 今の童貞さんや処女さんは、昔の童貞さんや処女さんと違って周りにセックス情報が満ちているから、異性の性器の形状が思い浮かばないとか、性交のイメージがわかないとかの全くのブラックボックスではないと思います。だから、バージンな人でも私が言っていることはかなり理解できるでしょう。
 一昔前のセックス解説書なら、性器の形状の説明とか、射精とはなんぞやとか、勃起ペニスの進入時にペニスと膣道とは結構角度が違うものだとか、ペニスを填めこむ箇所は意外に下のほうにあるとか、いろいろ説明をする必要があったと思います。
 しかし、今は性交動画などの視覚的セックス情報が世の中に溢れています。百聞は一見にしかずで、モザイク処理していないファック動画を1本見れば、膣道とペニスの角度の違いのようなものを除き、性交や異性の性器のことはかなりわかります。モザイク処理のファック動画でも、性交動作は充分に理解できます。愛がなくても人は異性に愛撫ができることも自ずとわかります。
 従って、これからのセックスマニュアルはファック動画を見てもわからないこと、ファック動画を見たら誤解してすり込んでしまうことに筆を割くべきでしょう。
 さて、性交経験がないとか経験が乏しいとかの男性と女性は、あの露骨なファック動画を見て何を理解すべきでしょうか。思いつくまま書き出します。
女性:
(1) 性交をする際は、女性はしっかり股を開けねばならない。羞恥は無用。
(2) 性交は全裸でするほうが“らしい”ものになるのかも。
(3) 男性の性器を口に含む行為は楽しそうだ。
(4) お互いの陰部を汚いところだと思わない。
(5) 性交時にはアナルが男性に結構見られ、後背位では肛門が丸見えになる。
(6) 自分の陰部は清潔にしておかねばならない。
(7) マン毛がぼうぼうは美しくない。エロ女優はマン毛を処理している。
男性:
(1) 性交においては、事前の愛撫が必要だ。
──反面教師としてこれを理解せよという意味だけれど、そこまでわかるかしら。
(2) 腰の振りが大切だ。
──但し、男優には、異常に長持ちする人ばかりが選ばれることを理解せよ。
(3) ペニスは剥けマラが望ましい。
(4) 早漏は様にならない。
(5) お互いの陰部を汚いところだと思わない。
(6) 自分の陰部を清潔にしておかねばならない。
(7) エロを楽しく繰り広げるには、心の親密関係が何よりも大切だ。
──それが性交動画ではわかりにくいことをよく知らねばならない。
(8) ちっとも気持ちよさそうにせずにピストン運動を受ける女性もいる。
──ライトに照らされて、カメラが向けられ、人が何人かいるのに、惚れてもいない相手にピストンされて、女がすごいよがり方をするのは、まるで演技ではないのか?
 性交時によがるのは、かなり演技しやすいことなのではなかろうか?
 性交動画を見てわかりにくいのは、セックスを開始する前の親密さの醸成、心の亢奮への誘導、こういうことの大切さですね。
 それがわかるどころか、そういうものがなくても──女性も気持ちよくなることに憧れるから、互いに裸になればいつも楽しくエッチが進行するものだ──なんて勝手に期待してしまう。性教育の観点から見て性交動画の害たる所以です。
 セックスで一番大事なのは、女性がその男性との性行為に心も体も前向きになることです。それは男性の責任です。そして、これがなかなか難しいのです。
 なお、性交動画を見て、男性が間違って理解しやすい2つのことをついでに掲げます。
(a) ペニスのピストン運動で女性は快感に悶え、遂には気をやるものだ。
(b) ペニス型バイブをバギナに使えば、女性は快感に浸れるものだ。
 女性器はペニスとは、快感の感じ方において完全に別物です。ペニスはこすられれば必ず気持ち良いけれど、女性器は、外側も内側も、異性に弄われて必ずしも気持ち良いとは限りません。特に膣道はペニスと比べればあきれるほど無感動な器官です。
 前提条件が整わなければ、或いは、ご本人の体質によっては、ちっとも気持ちよくないことがいくらでもあるのが女性器(特にバギナ)の特質です。

 さて、世の中のセックスマニュアルにあんまり書いていないこと、それは陰部の洗浄についてです。
 陰部の洗浄は普段の行いが大切で、さあこれからエッチを始めようというところで洗っても、そんなにうまく行くものではありません。
 第一、これからエッチをしようという異性の前で、ちっとも美的でない格好をして陰部を洗うことができますか。
 一緒にバスルームに入りたくても、男性は女性に一足先にバスルームに行くように勧めなければいけません。陰部の洗浄を終えた頃合いで向かいましょう。
 性器がくさい女性がたくさんいます。
 男性なら良いだろうというものでもないです。睾丸の垢すり、ペニスの溝や裏スジの両脇からチン滓を落とす動作は女性の目の前でしにくいでしょう。
 日常生活で陰部をどう洗うべきか。陰部をどう始末しておくべきか。
女性:
(1) 女性は和式便所のウンチスタイルでしゃがんで性器の溝を開いて洗うこと。
(2) 大陰唇、小陰唇、陰核包皮などをかき分け、溝のところまでしっかり指先を這わせて洗うこと。
(3) 下り物が流れ落ちるように、バギナの中にシャワーの湯を注ぎ込むこと。
──注ぎ込んだ湯は、おなかに力を入れて膣圧でもって噴出させる。
(4) 立ったままで、指を揃えた手のひらを股間に当ててぱしゃぱしゃするのはダメ。
──そんなやり方は陰毛と大陰唇の清めに過ぎない。ややこしいところから汚れが落ちません。
(5) 中指1本、会陰やアナルやバギナやラビアと大陰唇の間の溝にきちんと這わせること。
(6) 小便をした後は、紙をすべての溝にきちんと当てること。片方の手で『開き』の維持が必要。
男性:
(1) 風呂には毎日入り、性器周辺の洗浄をしっかりと。2日に一度ぐらいはキンタマの垢すりを。
(2) ペニスの溝や裏スジの両脇からチン滓を落とす動作を必ずしておく必要がある。
(3) 小便は剥けマラ状態で放ち、ペニスの滴を完全に落としてからパンツにしまえ。
(4) 包皮を剥き上げた時のそこにしっかり指を這わせて、チン滓を包皮の皺のところから落とせ。
 かけ湯して、片手で性器をシャバシャバして、ドボンではいけません。それでは確実に恥垢が残ります。バギナの中にも下り物が凝り固まります。
 また、陰部の洗浄は、よほどにおいの籠る人でない限り、洗剤を使わなくても良いです。あくまで指の丹念な動きが大切です。シャワーの注ぎ込みも大切です。かけ湯では女性器はそんなに汚れが落ちません。
 例えば、前日の23時ぐらいにお風呂に入り、上述の陰部洗浄をきちんとし、その男性も女性もそのまま就寝して、翌日19時にラブホテルかどこかでその2人がエッチ行為を始めたとします。そのエッチ行為を始める前に『即フェラチオ』や『即クンニリングス』をするとします。
 すると、結構陰部が汚れていることに気がつきます。でも、愛し合っているのなら、その汚れの程度で、顔を股ぐらに寄せたとたんに「こりゃ、かなわん」となることはあんまりないと思います。むしろその汚れが淫欲を昂進するぐらいになるかもしれません。
 ところが、上述の陰部洗浄や小用を済ませた後の処理を毎日きちんとしていないと、もう凄まじく汚れていて、まったく「オエー」となるものです。普段の清潔維持が大切だということです。
 あと、必ずしも必須ではないですが、女性はできれば陰部下部の毛を短めにしておく、男性も、陰毛が密林、かつ、8cm程度を超える長さで満ちているのなら、短めに切っておく配慮をしても良いと思います。
 そうしたほうが良さそうだということは、ファック動画を何本も見ればおのずとわかります。

 T.ペッティング等前戯
 U.フェラチオ
 ───以下はその2にて───
 V.クンニリングス序論
 W.クンニリングス詳論
 ───以下はその3にて───
 X.69
 Y.オーガズム
 ───以下はその4にて───
 Z.性交(男性向け説明)
 [.性交(女性向け説明)
 \.オーラルセックス
T.ペッティング等前戯

 男女が惚れあってセックスすれば、一緒に気持ちよくなりたいと両者が思うでしょう。
 そこで、女性が性感的に鋭敏であれば、そんなに愛撫に労力をかけなくても完璧な陶酔に至らしめられるから、愛撫の心と経験がある男性なら、これは楽だと思うに違いありません。
 男性がそういう気持ちになるぐらいに、ある意味において<性器の>愛撫は大変な作業です。根気・熱意と労力を要します。工夫も構想力も思いやりも経験も必要とします。
 <愛撫が>好きでないとこれはやれません。──そう、目の前の女性をそれほど好きになってなくてもやれるのが愛撫だとも言えます。そう考えれば、愛撫と愛情の相互関係を世の中のハウツーセックス物が美辞麗句で記述するのはおかしいとも思えます。
 でも、目の前の女性を愛していても、その女性とのセックスにおいて<性器の>適切な愛撫ができない男性が大変多いようです。これはどういうことなんでしょうか。
 いわゆる馬鹿な人と思いやりの全くない人には難しくて、要するに、適切な愛撫ができない男性は、<愛撫が>好きになっていないとともに、女性がペニスのピストン運動を受ければ、それだけで気持ちよくなるべきだと思っているのです。
 しかし、そこまでバギナの感覚が発達?した女性は多くないので、これはかなり間違っています。
 どうして男性は女性に愛撫をしなければならないのでしょう。また、したがるのでしょう。
 熱烈な愛撫には熱烈な愛撫が返るからそうする男性もいるでしょう。これは当然の心理ですね。私もこの現象はしばしば経験しています。
 女性に性愛の愉しさを味わわせるには、先に愛撫して気持ちを昂めることが必要だとか、バギナがペニスを受け入れるのに最も適した状態にするために愛撫は必要だとか考える男性もいると思います。
 私はそこまで思うならばその愛撫で女性をイカせてみなさいと言いたいです。
 男女のセックスも女同士でする性愛行為と同じで、愛撫が『本戯』です。その愛撫について考えます。
 ここでは愛撫のうちペッティング等前戯について説明します。
 乳首を微妙に弄われて、それでイッてしまう女性は確かにいるようです。こういう特別に恵まれた性感の持ち主は例外だから、以下の説明ではあくまで一般的な性感の女性でもって考えます。
 その時、刺激されて気持ちいい度合いは、説明の都合上、膣の中への刺激を除いて考えます。これはいきなりやることはなく、性的行為の中でも後半ですることだからです。
 それで、大雑把に推定すれば、クリトリスによる快感を10としたら、乳房全体への刺激は最大1程度、乳首への刺激はこれも最大1程度、以下、膣口あたり、ラビア、会陰部、大陰唇、脇腹、内腿、アナル、すべて同様と思われます。このことをよく考えてください。
 すると、どう結論できるか。性戯においてはクリトリスの刺激が一番効果的で、他のところへの愛撫は付け足しみたいなものと言えます。
 しかしながら、どのハウツーセックスの説明書にも、不思議なくらいに乳首や乳房やうなじや耳たぶなどへの刺激について、図などを用いてテクニックの説明がされ、その効用が説かれます。
 また、ポルノ動画の映像でも、男優が乳首や乳房やうなじや耳たぶなどに長い時間をかけて刺激し、女優がうっとりと快感感受のポーズをとっています。
 これは、一つには、愛撫を楽しみたい男性の願望への販売物としての対応です。しかし、愛撫を楽しむべきは愛撫を受ける女性ですから、女性本位制でもってここは見つめる必要があります。
 もう一つは、やはり、いきなり陰部を攻めることの男女双方の心理的抵抗を考えて、前戯の予備前戯としてする配慮でしょう。
 こういうことから、男性が女性の膝の裏に舌をチロチロと這わせたり、へその横を舐めたり、乳首を指の股で挾んだり、このような軽い動作を世のハウツーセックス物が盛んに推奨し、また、性交動画で実演が出てくるのでしょう。
 以下これらの動作を周辺攻めと呼ぶことにします。周辺とはクリトリス以外のすべてを言います。当然クリトリスの直下の割れ目のところも周辺になります。
 問題は、一つは、乳首や乳房への刺激の時間の長いことです。周辺攻めの過度の所要時間ということ。もう一つは、羞恥の心が薄らいだ関係に至った男女間での周辺攻めの適否です。
 その男女がそのカップルでの初めてのセックスをする時や、まだ回数が浅い時は、通常いきなりクンニリングスというわけにはいかないでしょう。もちろんフェラチオも同様です。従って、おだやかに、キスから乳揉みなどに移るという手順でスタートするのがよいと思います。
 しかし、延々と周辺攻めをし、性感を昂める準備をして、前戯の本番、もしかしたらピストン運動よりも重要かもしれないクリトリス攻めをやろうという頃には、男はもう愛撫する根気が薄れて、また、手や唇や舌の付け根が疲れて、肝心のクリ舐めの動作がお座なりになる。これでは「素敵なエッチ」が女性のほうに成り立ちません。
 女性のほうも、愛撫を受け疲れしてしまうかもしれないです。こうなれば、愛撫することに男性が勝手に感動しているだけの一方的行為になってしまいます。
 だから、周辺攻めは、挨拶程度の気持ちで短い時間にまとめればいいです。世の中のハウツーセックス記事の通りに何かかもやる必要もないし、じっくり時間をかけてやる必要もありません。
 要するに、アダム徳永氏などの説く通りにする必要は全くありません。
 乳首や乳房やうなじや耳たぶなどを愛撫するな、足の指の股を舐めるな、と言うのではなく、予備前戯は所詮予備なのだから、また、愛撫に使える根気が有限で少量ならば、こんな箇所はちょっかいを出す程度の気持ちでやればいいということです。
 足先から始まってじわじわと舐める技を自慢する人もいますが、そんな人に限って、肝心のクリトリスの愛撫が、時間的にも技術的にも形をなしていないことがよくあります。こういうのを女性は『蛇の生殺し』と嗤います。
 その男女がもはや何度もセックスしているのなら、周辺攻めの時間は短くてよく、30秒か20秒もかければ充分でしょう。それこそいきなりクリ舐めから入ってもいいのです。くだらないことをまめにするならば、エッチプレイを始める前の会話に全身全霊を注いだほうが良いです。
 勿論女性が周辺攻めの長いことを希望するなら、それはそれでいいです。だけど、その男性から本丸攻めを上手に受けられることがわかっておれば、その本丸攻めをさっさとして欲しくなると思います。
 周辺攻めはなるべく指よりも唇を主力にしたほうがいいです。気持ちよさが全く違います。それに、指を使いたがる男性のかなり多くが、刺激のきつすぎる動かし方をします。
 女性器へのフィンガーペッティングは、秘所が潤沢に愛液を流している時に、その天然の潤滑を利用するものに限って適切であると考えるべきです。愛液を使った愛撫は気持ちの高揚を深め、効果が抜群です。
 いずれにしても、周辺攻めはほどほどにして、本丸のクンニリングスにかかるのがベターです(うまく進行しているかどうかは、女性の濡れと喘ぎ声で容易に判断できます)
 勿論、その女性がクリ舐めよりも全身へのオーラルを好む場合は、これにどれだけ時間をかけても良いです。しかし、その手の女性はあまりいないでしょう。
 周辺攻めが女性に特に良いものになるのは、クンニリングスで達した後です。アクメの直前の状態の時にクンニリングスを中断して、指でクリトリスを揉みしだきながら、キスしたり、乳首を吸ったりするのは、あまり感心しません。
 要するに、クンニでアクメった後にこの動作をすれば、次のイキまでの適切な間奏曲になります。
 なお、ここまでクリ舐め最強説で筆を進めていますが、このクリ舐めなどの刺激が全然ダメな女性も時々います。この手の女性はオナニーもしていなくて、気の毒なものです。
 クリトリス攻めで感じることができるように時間をかけて開発するより他はありません。

 次にペッティングについて考えます。
(1) ペッティングで女性がよがることを期待しすぎないほうがいい。体の感知力は人それぞれだ。
──オナニーではイケるけれど、男性に同じ動きをされてもイケない女性もいます。オナニーとペッティングとはかなり違います。見た目同じ指の動きでも、指のしなやかさ、指の皮膚の感触、ポイントへの執着力、力加減、こういうものが全く違っています。
 それに、クンニリングスと違ってペッティングはもろに相手に表情を観察されることがあります。いかに好きな男性とはいえ、その前で、顔を観察されながら股ぐらをあけているのは、女性に自尊心が強い場合に“凌辱的だ”と心理的ブレーキがかかることがあります。
 また、気持ちよくなっているところを見られるのが恥ずかしいという気持ちもあるでしょう。
 ペッティングしてもこそぐったいだけなら、そのペッティングは無理に続けるものではありません。まして、オナニーも殆どしたことのない女性には、かなりやさしいペッティングでも拷問に近いものになることすらあり得ます。
 この解決策はクンニリングスをすることです。クンニリングスは男性に顔を見られません。
 その結果、女性は無念無想の境地に入りやすいです。そして、クンニリングスは必ず湿り気があり、かつ、ペッティングよりもこすりが弱く、また、ペッティングにはない吸引の刺激があります。
 こういうことが女性の性感帯にはとっても具合がいいから、クンニリングスは快感への最強の手立てなんです。(完全に感じているとき、顔を観察されても気にならなくなるというのも、当然あります)
 フィンガーマッサージ最強説を説くアダム徳永氏は全く虚妄の説です。自己のマッサージ業の隆盛を願っているだけです。オーラルのクンニリングスよりも優れたものはありません。
(2) ペッティング=指入れ と理解する心をなくすこと。
──とにかく男性は、女性の膣に激しい好奇心があります。また、女性が感じるのは膣であるべきだと信念を育てていることが多いです。
 その結果、多くの男性が膣の中で指を前後させたがりますが、それをするのは、それこそ、その女性をクンニリングスやクリトリスの指マッサージでアクメまで駆け上らせられるようになったときにしたほうがいいです。
 その頃だったら、お互いに指ピストンについて自由に研究できる間柄になっている筈です。もう、Gスポットの指揉みの案配がわかりやすくなっているはずです。(とにかく指ピストンをやたらしたがる性交動画の真似をするものではありません)
 指揉みと書いてあることに注意して欲しいです。高速指ピストンはしないほうがいいです。膣はペニスのような柔らかいものをピストンされるようにできている器官です。(もちろん、女性がそれを好む場合は別ですが)
 なお、指ピストンにしても指揉みにしても、基本は膣の陰阜側=前壁を刺激するのであって、後壁を刺激しても効果は乏しいものです。揉む箇所はかなり入り口近くのところです。
(3) ペッティングの向け先はクリトリスで、小陰唇や膣口や膣前庭に指を這わすのはほどほどに。
──クリトリスを攻めるに当たって一番大切なのは、ソフトタッチ、そして、唾液などの塗りつけです。愛液が出てきたらこちらのほうが格段に強力です。
 クリトリスの包皮を剥いて愛撫するのは、女性によっては大変つらいことがあるので、状況をよく確認しながら試みなければなりません。微妙に、微妙に、微妙に、です。
(4) ペッティングしている時に「入れて!」とか「もう、欲しい!」と女性が言ったらこう理解しよう。
──ア.ペッティングが下手くそで、いやがられた可能性が一番高い。
イ.ペッティングされることに、羞恥心やおもちゃにされている感覚で、女性が拒否の心になった。
ウ.貴男が早く気持ちよくなってよ……という優しい心。
エ.女性がクリイキ派ではなくて、バギナでのペニスの往復で満足を覚える体質だから、早々にペニスの挿入を求めた。(これは限りなく可能性が乏しいです)
 私はセックスの最初にペッティングをするのはあんまり賛成しません。
 ペッティングをしてもよいのは、(1) 最初から陰裂が濡れている場合 (2) 挨拶程度でやめてクンニリングスに移るつもりの時 (3) クンニリングスでアクメった後 (4) 抽送でアクメった後 (5) クンニリングスを長くやっても上りつめなかった時 です。
 やはりセックスの最初はオーラルで攻めるのが一番よろしいと思います。キスをスタートとして、いきなりクンニリングスをすることを勧めます。最も有効ですから。
 どうしてもペッティングを楽しみたいのなら、クンニリングスで先にイカせて、それからするのがよいと思います。一度イッた後なら、女性はクリトリスへのペッテイングでもバギナへの指入れでも、しっかり気持ちよくなる可能性が高まります。
 なお、バギナへの指入れに関して補足すると、女性には2つのタイプがあります。
1.クンニリングスだけがよい。(バギナに指が入っていると却ってアクメることが難しい)
2.クンニリングスされながら指でバギナを攻められるのがよい。
 どちらが多数派なのかよくわかりません。(1のほうが多少多いのかな?)
 ただ、間違いなく言えることは次です。
(1) オナニーする時に指をバギナに入れる女性なら、男性が攻める場合もそうすればよい。
(2) クンニリングスをしてそれほど愛液があふれないのなら、指入れは控えたほうがよい。
(3) 指を入れて愛液が退いたら、指入れは止めたほうがよい。
U.フェラチオ

 性交動画を見るとセックスプレイを開始し、先ず男性が卑猥な!前戯をしたら、次は女性からフェラチオをするのが定型的流れです。<恥辱的>ペッティングから<使役的>フェラチオに移行するのは、性交動画のお定まりのセックスパターンですね。いかにも女性を血の通った性具のように扱っています。
 本当は、抱きしめ、キス、フィンガーペッティング(但し、あっさり) → クンニリングス → フェラチオまたは69と進めたほうが良いです。
 どうしてか。それは、勃起力の盛んな男性であっても、一方的なペッティングやクンニリングスの最中にはペニスの怒張が弱まることが多いからです。
 しかし、見栄えを気にして、フェラチオにより完璧に雄々しい状態のペニスを見せつけてから女性を愛撫したい男性も多いから、そういう場合は、こちらを先にしたがるかもしれません。
 さて、ペニスを口で愛撫するフェラチオは、ポルノ動画の普及と共に日本人の間でも定着しました。これは、女性が男性を攻める際に、フィンガープレイと並んで大切なテクニックです。男性は女性にフェラチオされると「ここまでしてくれるのか!」と感動し、性的亢奮を強烈に高めることができます。
 ただ、これは対象物が清潔であることが大切で、女性は、いきなりペニスを口に含むのでなく、そこのところを見極めてください。
 フェラチオは、本行為やクンニリングスと並んでSTD感染の原因となりうる行為です。フェラチオによる喉淋病などが代表的な例です。
 マニュアルですからはっきり書きます。パートナーのペニスが(仮性)包茎だったら、先ず包皮を指で剥きましょう。もし、カリ溝がさらけ出されるまで剥けないペニスでしたら、対策を迫るか絶交にしたほうがいいと思います。結婚しても健全な性生活が築けません。
 包皮が裏筋を覆ったまま小便を放つペニスは大変汚いです。遠慮なく「さよなら」を告げる女性は多いから、安心して告げればいい。大人になるまで真性包茎や強度の仮性包茎の状態で過ごしてきたような心が、もう完全に男性失格です。
 皮を被った状態でいきなりペニスを咥えると、とても不潔なものをノドに入れることになります。包茎ペニスには信じられないくらいに不潔なものが時々あります。
 剥いて、ペニスの先に明確な汚れのないことを確かめたら、その後は、(1) 指でもてあそんで勃たせてから咥えるのと、(2) 咥えてから口の中で膨張するのを愉しむのと、2つの導入形態があります。
 既にペニスがビンビンになり、カリ首が存在を誇っていて、尿道口に滴を溜めている時は、舌ですくってあげるとか、人差し指一本でじんわり亀頭に塗り広げるとか、こういう遊びから入ると男性に悦ばれます。
1.フェラチオの目的から見た種類
 セックスに前戯と本戯があるように、フェラチオにも前戯と本戯があります。
 本戯は、女性の唇が執念深く持続的に、かつ、強力にカリ首に絡むものであり、一方、前戯は遊ぶようにカリ首に触れ、唇がペニスの幹のところとか陰嚢などにもさまようものです。カリ首への刺激が弱めで持続的でないところに特徴があります。
 僅かな吸いと舐めとこすりで男性が射精に至るなら、これはもうフェラチオの本戯にまでは移りにくいでしょう。前戯的なやさしいフェラチオしかできません。
 でも、そのような過敏なペニスでなければ、要するに、AV男優のペニスの如く強靱ならば、フェラチオの本戯は、フェラチオ自体を立派なセックスプレイと位置づけて、男性を楽しませるために熱烈にやってあげたら良い。グイグイとカリ首がもげるぐらいに力強くです。
 一方、フェラチオの前戯は、男性の性的興奮をかき立てるため、及び、女性が積極的な行為をすることによって自分の気持ちを高めるためにするものです。口と性器でじゃれ合うところに意義があります。
 なお、フェラチオの前戯も本戯も、女性はペニスに歯を当てないように気をつけなければなりません。歯がちょっとでも当たると、男性は気になるものです。
 フェラチオの前戯から移行する行為には、(1) フェラチオの本戯 (2) クンニリングス (3) 69 (4) 男性からのペッティング  (5) 本行為(合体) が考えられます。
 このうち(5) は『互いに楽しむ』セックス行為の観点からは短絡的な進め方で感心しません。
 (4) については、やはりフェラチオよりは先にするほうがいいと思います。勿論互いのセックス回数が何度もあるとか、ペッティングでいとも簡単に愛液が流れてくるとかの間柄なら一向にかまいません。
 本戯としてのフェラチオの究極のものは口内射精です。セックスとは──ペニスがバギナの中を往復することである──と信じ込んでいる人には理解できないかもしれないけれど、ペニスに与える刺激が鋭くて、また、多彩な刺激が与えられることを考えれば、フェラチオでイクことは男性にとっては立派なセックスです。
 フェラチオの本戯では、女性の髪が踊って男性の腿に触れること、女性の手が男性の腿や腰や陰嚢に触れていること、女性の荒くなった息が男性の陰部近くに吹きつけられること、合間に楽しそうにペニスを手こきをすること、このような状況を男性が知覚すると楽しいです。
 また、女性から見ても、愛する人にこのような淫らな行為をしてあげられることに悦びを感じる人もいるでしょう。
 ペニスをバギナに受け入れること自体にさほどの意義を感じないのであれば、フェラチオは有意義な射精手段です。男性のイク瞬間の肉体の緊張と男性の放ちをしっかり知覚できるのがおもしろいはずです。
 やったことのない人は一度はやってみたらいいと思います。
2.フェラチオのやり方から見た種類
 フェラチオには、(1) 唇を主力にするものと、(2) 舌を主力にするものとがあります。
 勃起不充分を支援するとか、口内射精させたいとか、刺激に対して頑強なペニスが相手のときなどは、唇でのこすりを強くしなければなりません。フェラチオの本戯は唇の往復による強引なこすりです。
 一方、早漏の男性が相手のときや、フェラチオを戯れ的に愉しみたいときには、舌による愛撫を主力にします。
 フェラチオの動きは、撫でる、こする(直進、回転)、揉む、圧迫する、吸う、がありますが、「こする」の他は「吸う」も大切です。カリ首をとことん吸って、ペニスから出る先走り汁を吸うのがよいのです。フェラチオは吸茎と書くことがあります。
 仮性包茎のペニスの場合、唇の動きにつれて包皮が動くことがありますが、包皮はカリ首の根元に安置させるようにしてフェラチオしたほうが良いです。何故なら、勃起時に露茎の癖をつけるようにしたほうが良いし、一緒に包皮が動いては快感が弱まるし、歯で包皮に傷をつけやすくなるからです。
 先にフェラチオの前戯・本戯を説明しましたが、余戯もあります。
 フェラチオは、射精してしまいそうで射精に至らない、というのが男性にとって最高の快楽なのです。このためには、フェラチオの本戯から前戯に戻る、即ち唇でがんがん亀頭を前後にしごく動作から、ふくらみを舌でチロチロする動作に変える、というのも快楽がより持続して結構ですし、玉袋にチロチロと舌を這わせたり、片方の玉を口に含んで転がしたりする余戯も男性が悦ぶテクニックです。
 この余戯には、アナル舐め、会陰舐め、玉揉みなどがあります。こういうものはカリ首に手こきを加えながらすると、最強の前戯になります。
3.フェラチオをする時期
 次に、いつフェラチオをするのかですが、合体前と決めつけてはよくないです。生ペニスがバギナの中で放った直後の「吸い出し」は最強の愛情動作で、かつ、無上の快楽発生動作です。これはもう、こそばゆいのがたまらないのです。
 そして、合体中でも、体位を変える時に、バギナの汁をつけたカリ首を吸ってやるのが男性には悦ばれます(そういう時はキスをして男性に口移しをしてあげましょう)。勿論、合体した後に、避妊の観点も含めて、口でイカせるやり方もあります。
4.フェラチオの際の女性の行動
 フェラチオの体位を男性の側から見れば、(1) 立っている (2) 仰向けに寝ている (3) 腰かけている (4) うつむけの四つん這い姿 などが考えられます。
 そこにフェラチオをしかける女性の体勢はいろんなパターンがあり得ます。
 やはり、男性から、ペニスを含んだ女性の顔が見えるというのが一番良いです。女性は自分が美しく見えるように、自分の姿を男性の視線で考えて、行動しましょう。
 更に、フェラチオしながら、女性は他に何をするかですが、(1) 男性の顔を上目遣いで見つめる (2) 手で男性の体のどこかをいらう (3) 同時にクンニリングスをさせる などの工夫があります。
 やはり、その男性と何度目かのエッチならば、(1) や(2) については何らかの工夫をしないと、男性からは『エッチのつまらない女だ』と思われることになります。
 但し、これは、相手の男性が膣の中をペニスが往復するだけのつまらないセックスしかできない場合には、それ相応のやり方でしておればいいと思います。
 男性が上手に前戯をしてくれるなら、女性も、フェラチオしながら自分でオナニーするとか、たまにはおしっこもするとか(浴室プレイが前提です)、いろいろ遊び度を高めればいいです。

 セックスプレイは相互協力を旨とし、男性にクンニリングスをする心がある時に、女性はフェラチオをふるまうべきでしょう。だから、フェラチオをする女性は、クンニリングスされることを考えて、男性器と違つてニオイや汚れがつきやすい女性器を、男性よりもやや程度を増して清潔にするよう心がけねばならないです。
 また、フェラチオしようとしたら大変きついニオイがペニスから漂ってきたとか、ニオイはそんなに感じなくても、白い滓が顕著に付着していたというような場合は、遠慮なく洗浄に誘導しましょう。勿論これは、充分に親しくなってチン滓の汚れもOKという気持ちになっているのなら別ですが。
 男性の性的志向の中で問題は、フェラチオを強く希望し、しかも、延々と奉仕させておきながら、クンニリングスをしたがらないとか、クンニリングスをしても、クリトリスやラビアを苛めるような下手くそなのとかの男性が多いことです。イラマチオとか喉奥まで嵌入させることとかの凌辱的フェラチオの願望なんかはもっての他です。
 私はこのことに大変腹が立ちます。
 クンニリングスをしたがらない男性には、女性のほうから女上位の69の体勢になり、女性器を男性の鼻先に寄せて、「ねえ、私のも、おねが〜い」と甘えたらよいでしょう。
 なお、勃起させるのを目的にしてフェラチオをしても、ペニスの拡充が弱いことがあります。こういう時は、男性を全裸にし、仰向けに寝させて、リラックスさせ、女性も全裸のまま、できるだけ互いの体が接触するようにし、女性器を見せつけたりして、手も工夫して使いながら、フェラチオするのがよいです。
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(千戸拾倍 著)