セックス論について想う(1)

 良性記では、藤田徳人氏の『Hのかがく』、加藤鷹氏の『エリートセックス』、アダム徳永氏の『スローセックス実践入門』などのセックス論(ハウツーセックス)の出版物について論評しました。
 この三つの著作はよく売れていても、中身は極論というしかなく、ひどいものでした。三氏の論述の共通点は中イキ至上主義です。私はそのことを批判しました。
 私は、このお三方が中イキ、即ちペニスピストンで女性が気をやるという、いわば“特殊なケース”に思い入れが深すぎると思っています。中イキを願望と理想で書き連ねて、レアーケースが普遍的現象化されています。
 女性がペニスの往復でもって気をやれるとか、抽送時にペニスの根元を女性器に押しつけられて、クリトリスへの刺激でもってアクメるとかは、かなり女性の体質にかかっていて、誰にでもあることではありません。
 だから、ペニスの挿入時に女性がイクことに思い入れが深すぎるのは、そのようにならない女性を性感未熟者として扱い、女性を中イキさせられない男性を性行為未熟者と扱う弊につながりやすいです。
 現にお三方にはその傾向が認められます。
 更に、このお三方は中イキに傾倒する結果、クリトリスの愛撫によるクリイキの素晴らしさを見事に軽視します。(但し、加藤鷹氏は相対的に軽視の程度が低い)
 私はこういう愚かな論に鉄槌を下してきました。
 このような考えが、日本のエロ動画で、ペニスピストンをフィナーレとしている作品の多くで、女優が中イキしたふりをし、ペニス型バイブをバギナに差し込んで前後させている作品の多くで、女優が気をやったふりをしていることにつながるのですね。
 冗談じゃありませんよ。ペニス型バイブの前後運動で女性がイクなんて。イク女性もいるでしょうが、そんなのは全くの少数派でしょう。
 洋物のエロ動画では、女優は男優の激しいペニスピストンで快感を楽しむポーズをしているけれど、日本のエロ動画のような高い割合で中イキしたふりをしていません。女性が自分の『イキ』はそっちのけで、男性に快感を与えるためにひたすら体操をしている作品が目立ちます。
 この手のセックス論を読んでいつも思うのですが、自己のセックス体験をベースにして、自信に満ちた筆遣いでセックス論を展開する男性諸氏は、どうして自己のセックス体験の重要な要素である(とご本人が考えているはずの)、ご自分のペニスの長さや太さ、そしてペニスピストンの持続時間などについて、データを明らかにしてくれないのでしょうかねえ。
 お三方ともクリイキをレベルの低いエクスタシーとし、中イキさせることを至上のセックスと考えて、更に、加藤鷹氏とアダム徳永氏は一般の女性が中イキに至る率を1%と理解しているようだから、こういうデータと、ご自身のセックスでの『女性の中イキ達成率』、及び、中イキさせた女性の年齢や、性交・出産の経験の度合いなどのきちんとした統計を、是非明らかにしてもらいたいものです。
 アダム徳永氏は著書でペニスをバギナに入れたまま2時間ぐらいは経過させられると言っていますが、普通に世の中の男性がするように勢いよくパコンパコンと腰を送ったら、一体どれほどの時間保つ凶悪な遅漏度なのかを説明してほしいです。
 ファックそのものを話題にし、自分のファック力と女性をよがらせた自己の性交体験を誇るような出版物を出すなら、こういうものを明らかにしてくれないと話がわからないし、多少は科学的な色を付けて貰いたいです。
 しかし、どんなセックス論を眺めても、男性の書いたものは、ペニスピストンに重きを置いたものばかりですねえ。愛戯の説明はほんの前座かつけたしです。
 自分の快感という観点からペニスピストンに焦点を当てるならわかるけれど、そうではありません。ペニスを嵌められた状態での女性の快感、女性のエクスタシーを勝手に想定して、ペニスをバギナに挿入した状態のみに重点を置いている。自分はバギナを持っていない男性なのに。
 ペニスの動かし方を論ずるのは男性でも女性でもよいですが、ペニスのピストンによる女性側の快感を論ずるのは、女性であるべきです。あるいは、女性の意見をきちんと収集したものであるべきです。
 ところが男性の手になるセックス論は、ペニスのインサート時の女性の快感について、女性から意見収集をしてまとめたものはなくて、ペニスピストンをしている側の立場から見た相手の感受度合いの推し量りでもって話を進めています。
 クリイキは誰でも可能な未熟な性感だなどと嗤い、帰着点は、ペニスを嵌めた状態で、女性の絶叫の身悶え、白目を剥いて痙攣、人事不省状態を招来することを称揚し、それこそマラを振りたてた『俺は男だ!』の感動を希(こいねが)う心理、男が理想とするセックスなんです。
 冗談じゃありません。女性を一体何だと思っているのか。
 世の中のセックスで一番問題なのは、女性にクリイキすらもさせていない男性が多いということです。
 クリイキはともかく、女性がペニスピストンを受けてこうならないとダメというなら、かなり大勢の女性が(私は女としてダメな体なんだ)と思ってしまいます。
 ところが、同性の友だちとセックスについて掘り下げて話しあう女性はこんなふうには思いません。それは、単に男の理想であるとわかっているからです。
 それも、ペニスの大きさに自信があり、全身汗だくになって腰を振りまくれることを誇る男が願望しやすい夢だ、と性体験の豊富な女性はわかるのです。何しろ中イキができる女性は少ないから。
 例えば、ソープ嬢のことを考えてごらんなさい。
 セックスへの体のなれ具合と来たら、素人の女性と比べれば雲泥の差で、神様?のような数のセックスをするのに、3日連続で店に出て、10人から18人ぐらいの男性とセックスして、そのうちの1人の客でもいいからそのセックスで中イキしたなんていうのはなかなかいません。
 中イキのためには、一般に、
   (1) 女性のセックスへのなれ
   (2) 男性のペニスピストンが上手くてそれなりに長い時間できること
   (3) 女性がその男性との同化を真に願い、イキたいと願うこと

の三つが必要だと考えられています。
 ソープ嬢は(1) については問題ありません。
 (2) についても、三日間で10人から18人ぐらいの客につけば、このうち何人かは腰のふりが断然に上手い客もいます。ソープ活用者の中には、40代や50代の男性で、女性とうちとけるのが上手なセックス猛者が結構いると思います。
 (3) については、これが成就しないことが理由で、ソープ嬢がたかが客とのセックスで気をやるはずがないと考える人が多いです。
 しかし、私の経験(多分1500回以上の対戦有り)では、クリイキできる体質の嬢なら皆確実に私との対戦でクリイキします。ご本人がイクことを願います。
 ならば、中イキが可能な体質なソープ嬢が、ペニスピストンの上手な客と対戦して、中イキしたって良いでしょう。
 そもそもソープ嬢というのは皆さんが想像するほどプライベートでセックスする男性を持っていません。そんなのを持っていれば、体を張って得たせっかくの稼ぎが出て行ってしまいます。ソープ嬢にヒモがあらまほしとするのは、大金を払ってその女を抱く男の僻み根性なのです。
 横道に逸れましたが、ソープ嬢も、素敵なセックスを遂行する上客が現れたら、クリイキも中イキもしたいのです。
 ということで、一週間に一度とか月に一度とかの割合でコンスタントに中イキするソープ嬢がたくさんいたっておかしくはありません。ところが私はそういう話を20数年間聞いたことがありません。(ネットでは、ソープ嬢らしきのがそういうことを書いているのを見たことがあります)
 ソープ嬢のように、20代と30代の女性が多く、非経産婦が殆どである母集団では“中イキ”は幻想に近いのです。
 藤田徳人氏、加藤鷹氏、アダム徳永氏などのセックス論が不愉快なのは──どの女性も合体で乱れる(能力がある)──という極論を臆面もなく書いて、一方では、イクことのできる女性は少ない、と言っていることなんです。
 しかも、ファックで、乱れに乱れてすっかりおかしくなっているという状態に至らしめることをひたすら賛美している。女性を官能でおかしくならしめて、自分は冷静に女体を操っている意識です。サディズムか男尊女卑の表れですね。
 更に、藤田徳人氏とアダム徳永氏は、女性を中イキさせられない男性を小馬鹿にしているような書き方をしています。藤田徳人氏は腕の悪い料理人と比喩しています。
 2ちゃんねるのセックス談義でも、「クリイキさせて嬉しがっているなんて子供のセックスだ」とか「中イキをさせられない男はだらしない」とかの論調の書き込みをよく見かけます。
 そのように調子よく書く男性は、たまたま中イキができるめずらしい女性に出会ったというだけのことなのにねえ。20人の女性を抱いたとしても、そのうちせいぜい1人か2人を中イキさせたぐらいでしょう。
 まあ、3分のピストン運動で射精してしまうようなだらしないペニスの持ち主ではなさそうだとはわかりますが。おそらくペニスピストンが20分ぐらい保つ男性なのでしょう。
 ただ私は、このように自慢げに書く連中は、AV男優のように汗みどろになりながら、20分も腰を振らないとご本人もイケないのだろうから、気の毒だなぁ、と思います。
 傾向として、この手のペニスは勃つのも遅いことでしょう。早撃ちの男性よりも多分抽送時と射精時の快感が鈍い男性が多いのではなかろうかとまで思います。
 AV男優がファックしている時の顔はまるで平常時の顔つきなのが多いです。あれで気持ちがよいのでしょうか。イク時も演技の声しか出ていません。
 ならば、故障のペニスのようなものです。こういう男性は50代60代になったらどうなるのでしょう。
 要するに、ペニスピストンなんていうものは、目一杯極論すれば、男さえ気持ち良ければいいという一方的な行為、射精を果たさせればそれでよい、というものなんです。
 ロングピストンをされて、体の芯からよがり、狂乱状態に至る女性というのは、かなり恵まれた感度の良い特殊な女性なんです。僅かにしかいません。大多数は、ほんのり気持ちいい程度。
 どんな思考も多数をベースにして考えるべきでしょう。
 女性は「女はクリで感じるの。チンチンの嵌めは後でついてくるもの。嵌められてバギナが感じるというよりは、抱かれていること、殿方が満足してくれることで、幸せ感を感じるの」と考える人が大部分です。
 女性を裸で仰向けに寝させておいてクリトリスに10分間オーラルプレイをしたとします。部屋の空調が快適だとしても、女性の腋の下は先ず汗ばみます。その後10分間正上位でペニスピストンしたとします。多くの女性の腋の下の汗ばみは消えるものです。
 こんな当たり前の事実を誰も指摘しない。
 ペニスが膣道を動いて麗しのお顔が変形するのは、男の腰のパコンパコンで全身をリズミカルに揺すられて、同時に、微妙なところに異物を押し込まれて、しかも、普段滅多にしない奇妙な格好を続け、それで、条件反射的に、否応なしに表情が変わるのです。これがかなり多い。
 ペニスピストンに生き甲斐を感ずる男性は、自分がベッドに寝そべって、ずーっと両足を上げて、ああいうふうに全身を腰から揺すられて、それが長い時間続き、胃も腸も眼球もタマキンも振動しっ放しで、全身の血液が揺り動かされると、どうなるかを想像したまえ、と言いたいです。
 それだけで絶叫したくなる男性もいるかもしれません。少なくとも「あはん、あはん」と声を漏らしたくなるでしょう。
 これは、私が着想したのではありません。私の親しい2人のソープ嬢が怒り口調で私に言ったことです。怒りの相手先は、ファック中に「キミ、気持ちいいんだろう。イッてもいいんだよ」と宣う馬鹿な客です。
 ホモの受け身で、突き刺し側の腰の前面が、刺され側の臀部にパカンパカンとぶち当たるアナルセックスを経験すれば、男性でも体でわかることですね。
 私はホモの受け身になったことがないけれど、前立腺マッサージを受けるためにベッドに仰向けになって両足を上げる姿勢になることがよくあります。そこで、5分その姿勢を続けることが相当苦しいのですね。

 まあ、自己の願望として、女性が快感で乱れている姿を思い描いて、ロングピストン力を誇る男が、2ちゃんねるでもよく吠えています。
「1時間ぐらいバギナを突かないと、女をイカせられないよ」
「子宮口を突いてやらないと、女をイカせられないよ」
「ゴムつけて20分も突いておれば、ゴムなんて破れるぜ。そうやって、俺はデリヘルでもソープでも、いつも中出しだ」
 ペニスの資質・形状が男性の性格形成に大きく影響しているに違いないと私は思っています。多くの男性はそれほどまでに性格形成の後期(14〜20歳)には、自分のペニスが他人とどう違うのかということばかり考えています。
 だから、短小チンコで早漏の男性がシャイでナイーブな傾向があるのに対して、デカマラで遅漏の男性は、傲慢・強引・尊大・女性を愛玩品として見下している奴が多いのではなかろうかと私は思っています。加藤鷹氏はともかくも、藤田徳人氏やアダム徳永氏は絶対にそうです。(お二人がデカマラかどうかは知りませんが)
 私のセックス論のポイントは何か。
 私は、一般の女性がセックスをする男性というのがかなり少数であるという当たり前の事実にきちんと着目しています。すると女性は、セックスで何に不満を抱くか。
 それは、自分がオナニーしているようには、男性の誰もがきちんと優しく愛撫してくれないことです。
 男性とセックスしてオナニーと違うのは、ペニスがバギナに入ることで、それだけでは大して気持ちよくはならない。それで、腰を動かしている男性に判で押したように「気持ちいい?」と聞かれるのが、腹が立ってならない。
 私はペニスピストンしている時に、「気持ちいい?」と発声することは殆どありません。クリトリスを口淫している時もありません。
 気持ちいいかどうかは、相手の表情、喘ぎ声、体の震え、愛液の出方、手や足の動きでもって判定しています。ここに別段の反応がなければ気持ち良いまでには至っていないのです。
 だから、セックス論で一番大切な、ページを一番割くべきことは、愛撫なのです。
 極論すれば、相互愛撫が“受胎を目的にしない”セックスなのであって、「相互愛撫にたっぷり時間を使って充分満足すれば、射精は手こきで果たせ。それが一番気持ちいい」と説いたってよいのです。
 女性も、女上位で逆向きに被さって、クリトリスを舐められながら、ペニスを手でしごいて、射精するところを見物できれば、楽しいです。
 男は誰でも、他人の手で抜かれれば、本当に気持ちいいですからねえ。
 私は、女性に対する愛撫は指ではダメだと言っています。指ならご本人ができることなのです。使うのは唇と舌です。
 しかも、クリトリス専一で、乳房などへ遠回りせずにダイレクトで、ひたすら舐め、吸い、押し、はたくのです。動きの主力は振動です。
 ペニスピストン至上主義者も愛撫の必要性は説きますが、なにしろ───ペニスがバギナの中を逞しく突くのが男性の特質なのだ───という思いが強いから、クリイキに至らせるのを避け、愛撫は女性の体全体への指技に重きを置きます。
 どうでも良い乳房への愛撫について、クリトリスへの愛撫と同等に解説したがります。指の感触を大事にするから、部屋を明るくして行為することにそれほど執着しません。
 私は、部屋を明るくして行為することにとても執着します。女性が───股を開いて、きたないところ(何も手入れしなければ相当くさくなるところという意味)を男に舐められている───という淫らな光景を目にするのが女性の心を熱くするのです。
 ペニスピストン至上主義者も愛液の重要性は念頭に置いていますが、なにしろ、乳房と乳首を愛撫したくてたまらないのと、ペニスでイカせるのが目的だから、どちらかというと愛液を軽く見ています。
「そんなものは、どの女性でも出る」とか「そんなものは、女性に性的欲求があれば誰を相手にしていても出る」なんて調子でね。
 確かに、女性はそんなに亢奮しなくても液を出します。もともと女性器は下り物だらけなんですから。
 ソープ嬢なんかは殆ど下り物を見せません。家庭のシャワーとは雲泥の差で水の勢いが強いシャワーで、接客の都度バギナを完全に洗っていますから、素人の女性とは全く違います。
 私が言うのは、マンコの洗い方を知らない素人の女性の、最初に出てくる液ではありません。そんなものはいずれ流れなくなります。
 私が言う愛液は、亢奮して出てきて、際限なく流れ出る本当のラブジュースです。これは極論すれば、相手の男を受け入れる心とオーラル愛撫だけが成就します。オーラル愛撫してからは指技だけでもしばらくは流れ続けることがあります。
 真に亢奮して流れ出した愛液は、とどまることを知りません。女性がこの愛液の量にびっくりする時に『本当に素敵なエッチ』をしたことになるのです。
 加藤鷹氏は、複数の著作で、「愛液が出ているから亢奮していると思うな」とか「愛液なんて、男の技には関係なく出る」などと書いています。
 氏は下り物と愛液とを混同しているのではないかと懸念します。
 いざ、セックス!という段階で女性が陰裂に発露するものは下り物に近い『垂れ』『お湿り』でしょう。
 加藤鷹氏は女性の本当の愛液を見たことがないのではないかと想像してしまいます。私が言う愛液はそのような単細胞的生理現象を言うのではありません。
 氏はAV男優の勤めとして潮吹き活動をやっているけれど、それは亢奮して出るものではなく、愛液とは違うということがわかっているようで、それはそれでよろしいのですが。
 私は、この見事な流量を得た上で、アナルファックをする場合は、この液を潤滑剤に使用すれば事足りるとしています。
 ペニスピストン至上主義者はクリイキを軽く見て、愛液を本当には流させられないから、アナルファックにはローションを使います。その事実だけで、私のセックス論のほうが上を行っていることがわかります。
 ペニスピストン至上主義者はなにしろペニスピストンが命だから、「長持ちさせろ。そのためには、正上位でも、男が上体を立てていろ、バックや女上位もやって、射精を遅らせ」と説きます。
 私は、オーラルプレイで女性が満足した後は、ペニスのインサートは後戯だから、ほどほどの時間でイケばよい、と説きます。
 私は、ペニスピストン至上主義者と違って絡みあい全部を平等に重視するから、ペニスを嵌められた女性が絶叫する希少事例よりは、女性が普段のしとやかな表情を全く変えて、陰裂をしとど濡らしながら、ペニスへの愛戯を能動的にすることを大変重視します。
 女性が狂ったように男性の陰部を愛戯するという、男性にとって至福の状態を生むためには、嘲弄的にされていると女性が感じやすいような指技やバイブプレイではだめです。男性が奉仕的になるオーラルプレイをしまくらないとね。
 女性は、男性の情熱的な愛撫に心を打たれると、割れ目を濡らすとともに、同じように情熱的になり、茶目っ気も出して、カリをしゃぶり、チン汁を指でとってぬめり具合を確かめ、カリの先の割れ目を指で開いて、構造を確かめようともするし、勃起ペニスを足のほうに倒してから手を離し、ペニスが下腹を叩く光景を楽しみ、飽きずにペニスを咥えてくれます。
 気持ちがのっているから、必ず割れ目の下端ににごり汁が浮かんでいます。
 そのための前提条件は何か。
 愛の絡みを楽しみたいという心の近接と、そんじょそこらの時間ではない継続するオーラル刺激です。
 そんじょそこらの時間ではない、とは、もう苦しくてつらくてたまらないというほどの持続です。当然、相手がイッてもなおも続けます。もちろん、そのオーラル行為は上手な動かし方でなければなりません。
 素晴らしい楽しみを相手から受けるためには、つらいことをものともせずに、素晴らしい刺激を相手に与える必要があります。
 このように性行為をしておれば、20代や30代の出産経験のない女性でも中イキに至らしめる確率が増えてきます。
 私は、きちんとした速度のペニスピストンが連続15分間はできないけれど、それでも、ちっとも恋愛関係のない女性とセックスして、相手を中イキさせることがあります。中イキはやっぱり結構です。震え方が見事ですね。やったー!という感じになります。
 なお、“心の近接”ですが、私はソープ遊びという《初対面でも体を合わせるセックス》を数多くしているので、心の近接なきままのセックスでは女は感じないということがよくわかります。とにかく早くうちとけるように会話に工夫するのです。
 この心の近接は男女が恋愛関係にあれば果たしているとは限りません。男女の本当の心の近接は『素敵な』肉体関係を持たなければ生まれないと言っても過言ではないからです。
 男性に性技のテクニックがあっても女性が感じないことがあります。それは女性が相手の男性のどこかにマイナスの思考を育てていて、セックスに浸れないのです。
 そういうものを打破する会話力が男性には必要です。《この人に抱かれてみようか》という積極的な気持ちが女性の快感のためには必要だと思います。
 よく『強姦でも女は感じるぜ』という男性の意見や、『強姦されて感じていた自分がなさけない』という女性の意見を見ますが、それはセックスに感じているのではなくて、強姦という異常事態に陥っている自分の身に感動?しているのではないでしょうか。
 脇道にそれましたが、“心の近接”は大切です。ソープ客でも、嬢にまともに話しかけず、軽口など飛ばすことなく、ひたすらセックスをしたがる男性は多いです。この手の男性は相手が素人の女であろうと同じだと思います。
 嬢の気を惹こうとしている努力が嬢の感動を呼びます。初対面ではクリイキができなくても、二度目の入浴では見事にマルチオーガズムに舞って頂けます。
 女性がイキまくれば見事に濡れます。

 ネットに出ているハウツーセックス物でも、女性にはバギナが真の快感を与えるのであって、クリイキの快感を別物とする説が大手を振っています。
 男性の願望である「ペニスでバギナが感じて、失神状態に至る」ことを憧憬しまくっているようなセックス論の代表となるようなものが、なんと大変アクセス数の高いサイトにあります。
 それは『日本のSEX・INDEX』ですが、この中のHOW TO SEX──(17)男女の性反応とオーガズムの記述のポイント部分を掲げます。
 なお、読みやすくするために、原文の段落の文頭を1文字あける等の修正をしています。
 私の意見は、右側に青字で示します。
(5)女性のオーガズム

 男性の多くは、性的興奮と勃起と射精を通して、95%の男性が、なんらかのオーガズムを感じることが出来る。しかし、女性が性行為でオーガズムに達する確率は50%以下といわれている。まして、性反応のサイクルの一つ「性的快感」(例えばクリトリスによる快感)もオーガズムだと解説していることが多いために、この50%についても勘違いの数字が含まれていると考えるべきだろう。
 前述の通り、オーガズムの基本は全身のあらゆる筋肉の緊張と開放が原則である。この筋肉の緊張には、精神的没頭と集中が性行為中に求められることでもある。結果的に、足が攣るとか翌日に肩が凝るとか首筋が痛いなどの症状が現れるほど、激しい筋肉の緊張・硬直が必要とされていることを、ここで強調しておこう。若年、肥満や虚弱な体質の女性がオーガズムを得にくい理由がここにあるのだ。
 女性のオーガズムは前述のように緩やかな曲線の性反応の中で発生するので、短兵急な男性の性反応曲線と基本的にミスマッチしている。ここが最も女性が真のオーガズムを得にくい元凶なのである。
 女性の真のオーガズムがどのようなものなのか、実は非常に説明が難しい。ハイトリポートなどで報告されているオーガズムを表現する様々な言葉も個人差が多すぎて、最大公約的表現をみる事が出来ない。
 現在、標準的女性のオーガズムについて判っていることは、次の点である。







、性反応の過渡期におけるクリトリスを中心とした「快感」をオーガズムと勘違いしている人々が多い

、ジェンダーフリーの世の中にあっても、オーガズムを得るには、パートナーである男性の、女性のオーガズム曲線に合わせられる性行為中の努力、テクニックが不可欠である

、いったん真のオーガズムを体得した女性は、逆になだらかなオーガズム曲線を熟練によって、急激な男性のオーガズム曲線に合わせることが可能になる

 記述者は『饗庭龍彦』氏となっていました。
 ぐぐってみると『不倫 4人の女』などのネット小説の作家のようです。
 次の紹介文を見つけました。
「上場企業の役員を経て、念願の無頼作家と童話作家の両立を夢見る48歳。学生時代には銀座の黒服(スカウトマン)として一世を風靡?個性的人生を謳歌する男、時にはフリーライターとしてルポも扱うが、専門ジャンルは経済事犯だという。そう云えば企業会計とかリスクマネージメントのプロでもあった」
 私は左の論文を読んで(これは、性の学者でもない人が、文献を引っ張って書いたのであって、ご本人のセックス経験の深きが故に生まれた文章ではないな)と思いました。
 それで、検索をかけると、単なるエロ小説家だとわかりました。

 どう見てもこの文はペニス挿入至上主義者の文章です。
 氏が「女性が性行為でオーガズムに達する確率は50%以下」「(クリイキという)勘違いの数字が含まれている」とするなら──バギナでイク女性は何%である──と書いて貰わねば困ります。
 私は「女性が男性との性行為でオーガズムに達する確率は(当然クリイキも含めて)20%以下」ぐらいではないかと見ます。
 ペニスがインサートされた状態で、同時にクリトリスに刺激することなくして、純粋なる中イキを経験したことが一度でもある女性の比率は、もし女性の年齢を35歳以下20歳以上に限れば、絶対に5%には達しないと思います。
 中イキは、ペニスを雄々しく振る男の幻想です。
 女性の性反応が男性より格段のものであって欲しいという、エロ作家の願望です。
 それにしても、どうして「足が攣るとか翌日に肩が凝るとか首筋が痛いなどの症状が現れるほど、激しい筋肉の緊張・硬直が必要とされている」などと、女性のオーガズムを男性のオーガズムとは格段の肉体反応を示すものだと考えるのでしょうか。
 これは一種の『女性崇拝』なんでしょうか。女性だって、もっと楽にイキたいでしょう。これではセックスが労働になってしまう。
、女性のオーガズムはその時の精神的没頭、集中を経て、全身の筋肉組織の緊張、攣縮、およびその開放で得られるので、性行為のパートナーとの間に信頼関係は不可欠である。オーガズムという性的快感の頂上を感じたいという強い意志がないと、ほとんど得ることはできない。ある意味で、オーガズム以外の目的・思考を停止することであり、「禅」の境地が必要である。


、4を実現する性的パートナーの環境は夫婦や恋人であり、不倫における男女の関係である


、何もせずに男性からのサービスでオーガズムを得ることは不可能である。自ら自分の身体全体を結合部に集中し、筋肉組織の緊張を厭わず、苦痛に近い緊張の中で、オーガズムの到来を待つ、忍耐力や持久力そして貪欲さが求められる


、このようにして緊張と攣縮を持続し、それを一気に開放したときに、女性は真のオーガズムを感じることが可能になる


、オーガズムに到達した女性の多くは、発汗、腹部筋肉の硬化、呼吸脈拍の増加、血圧の上昇が観察できる。そして、呼吸を停止することでピークに達している緊張を解きほぐしたとき、オーガズムは現れる。いったんオーガズムが現出すると、視覚・聴覚・味覚・痛覚などが麻痺して、外界からの刺激を一切受け入れない状態になる。


、このオーガズムを得た状態を見ると、「失神」という表現が当て嵌まる


10、多くは数分で回復する。しかし、性的パートナーが何らかの性的刺激を回復後に与えると、再びオーガズムを得た少し前の女性の身体が再現され、マルチオーガズムのサイクルに突入する


11、このマルチ・オーガズムは性的行為としては、異常に高まった快感の連続であり、「よくぞ女に生まれけり」なのだが、身体・内臓などあらゆる器官を駆使して行われる行為であり、限界を定めておかないと、身体的なダメージは相当なものであることを肝に命じる必要がある。


12、このマルチ・オーガズムの終着点を男性パートナーの射精に位置付けるのが、もっとも簡単で納得し易い。


13、マスターベーションを前向きに行い、クリトリスで若い時期から「快感」を得ることが、多くのセックス指南書に書かれている。しかし、筆者はこのクリトリスオーガズムで容易に快感を得てしまった女性は、結合におけるオーガズムを会得しにくい体質乃至は心理的制御が働いてしまうことを懸念している。クリトリスにおける快感の享受には体力も差したる努力も必要ではなく、お手軽快感に満足する傾向が顕著である。



14、勿論、コミニケーションとしてのセックスが全てであると考えるならば、クリトリスオーガズム説でも充分である。結合によって得られるヴァギナやボルチオや骨盤・隔膜におけるオーガズムまで不要ですというのも、一つの選択である。しかし、その性反応のサイクルの一部に過ぎない「快感」をもってオーガズムと解説することには疑問を感じる。


15、何故、熟練し真実を知っている婦人科医がそのことを述べないか、薄々理解は出来る。ここで解説した女性のオーガズムに至るには男女の性パートナーが多くの時間と回数と試練や努力を経て到達できる領域だからだ。夫婦であっても、オーガズム到達前に子供が生まれ、性行為の環境が変化することが多いし、日本の男女がそこまでSEXで快感を得ようとしていない社会的要因もあるし、実際に教科書通り努力しても失敗の連続になる可能性も高く、汎用的オーガズム解説としては不適当だと考えているのかもしれない。


16、ここでは「真のオーガズム」について、隠すことなく解説したのだが、おそらくこのレベルのオーガズムに至る性的ペアは2〜30%に過ぎないであろうことも現実であり、夢と希望を打ち砕く不快なものになるかのしれない。たしかに生活を行う上で、ここまでセックスと真のオーガズムに執着しても意味ないだろうとという考えにも一理ある。ただし、このhowtosexはそういうことを解説するものであり、ライフスタイルを云々するものではない
 女性が「精神的没頭、集中」を得てようやく得られる女性のオーガズムは「ほとんど得ることはできない」難しいものなんですねえ。
「禅」の境地が必要である──とは凄いことです。
 そんな特別なものなら、そんなに熱心に検討してもしょうがないと思いますが。もっと広く、クリトリスでの快感にも焦点を当てて 、セックスを楽しもう、と呼びかけたらどうなんでしょうか。

 6を眺めると、中イキは本当に滅多に得られるものではないようですねえ。
 そんなに堅く考えなくても、女性はクリイキで乱れさせてくれれば、本当に幸せ感を感じてくれますよ。まあ、笑止千万なこと。
 この人は中イキを求めて頑張ってセックスをしてきたのですかねえ。

 快感が突出してカクンとなったのがオーガズムです。だから、クリイキも見事なオーガズム。
 これを、男女のセックスで、男性がまともに女性に与えていないから、世の中のセックスは女性にとって大変味気ないものになって、問題なんです。
 更に、男性と絡みあっても、クリイキすらなかなか得られない女性もいるということにもう少し着眼して貰いたいです。

 セックスとその快感に真剣に好奇心を持ち、こういうハウツーセックスを眺める女性は10代から30代の人でしょう。
 女性にオーガズムを与えるにはどうしたらよいかと思って、こういうハウツーセックスを眺める男性も、10代から30代の人でしょう。そのセックス相手はやはり10代から30代の女性。
 となると、ペニスピストンでオーガズムまで至る女性は、もうかなり少ないと思います。中イキのオーガズムを絶賛せずに、『先ずクリイキ』とどうして説かないのでしょう。

 ソープランドの客の中には、ペニスピストンに命をかけたような猛者がいます。そして、相手をするソープ嬢の中には、もうバギナが充分ペニスピストンになれて、しかも、もともとペニスピストンが嫌いではなかった人が多いです。
 それでも、中イキにまで至る嬢は滅多にいません。
 要するに、この説明を読む読者を考えたら、このような論は、異次元の話です。
 筆者の「クリトリスオーガズムで容易に快感を得てしまった女性は、結合におけるオーガズムを会得しにくい体質乃至は心理的制御が働いてしまう」という意見は、女性から見たら、要らざるお節介です。
 まあ、確かに同じ相手と何度もセックスし、子供を産んでバギナが楽になり、男性の抽送力が増したら、中イキの確率は増大するとは思いますがね。
 著者のようにオーガズムを定義するなら、「16」の2%のほうに限りなく近いでしょう。
 同じサイトの『(4)男女のからだとセックス』の章で著者は次の文を書いています。
 問題は上述の条件さえ揃えば、女性が「のたうちまわる」オーガズムを見られるかというと、そうもいかないのです。外性器も内性器もエクササイズされて強靭になっている必要があります。また、肌の馴染みや性器が双方馴染む必要があります。回数的には、年200回以上、2〜3年継続する必要があると言えます。計算上同一人と継続的に6〜700回のセックスをする必要があるということです。つまり、気の毒ですが若い世代には環境的にも時間的に無理なものです。
 最も現実的に、このオーガズムが得られる環境に位置しているのは、夫婦ということになります。愛人関係でも、深い関係で安定している場合は成立するでしょう。せいぜい、若い男性がこの恩恵に浴する可能性は、このオーガズムを知っていて、大脳に記憶をすり込んでいる女性と出会った時でしょう。それは若い男性にとって僥倖と云えるでしょうが、経験不足な男は女性恐怖症にならないとも限りませんし、十分な時間前に射精などして”だから若い男は駄目なのよ”などと悪口を叩かれるかもしれませんので、とても推奨できません。詳しくは上級テクニックにて


 そこまで中イキが難しいと認識しているのなら、「女性にクリイキをさせて、セックスを互いに楽しみなさい」という論旨にしなさいと言いたくなります。
 クリイキを馬鹿にせずに、クリイキさえもセックスで得られないとか、そのクリイキがバイブで果たされるという情けないセックスとかをたしなめて、上手で楽しいクリイキのさせ方を論じてあげるのが、読者に合わせたハウツーセックスではないでしょうか。

 実は『(17)男女の性反応とオーガズム』の冒頭に次が掲げられてます。
*ご注意!ここに記す「性反応」はすべての男女に共通するものではない。「性反応」の個人差は激しく、ここに書きしるす現象が、正常であると勘違いしないよう注意していただきたい。
 この立派な理解があるにしては、この『(5)女性のオーガズム』は随分断定的に書かれています。
 ここで一番オカシイのは、真のオーガズムを中イキと考えていること(逆に言えば、クリイキはニセのオーガズム)、そして、女性のオーガズムを男性のオーガズムとは別格の、全身の器官がどうかなってしまうような「のたうちまわる」ものだと考えることです。
 そうなる女性は、たまたまそこまで狂える(男性から見て)魅力的な体だというだけのことです。そこにオーガズムの乱れの水準を置いてはいけません。
 それは、中学・高校・大学と学んでいくことを「ノーベル賞をとるのが目的だ」と説くようなものです。
 滅多にないことをそこまでクローズアップするのは一般向け教書の取り上げ方ではありません。アクメ研究家のための専門書であるならわかりますが。
 女性からすれば、中イキもクリイキも「イキ」です。少し感触が違うかなぁ、という程度の差です。
 男性だって、殆ど快感なくあっさり射精する体質で、それがためにオナニーやセックスに殆ど関心を抱かない気の毒な人もいます。逆に、身悶えして絶叫して精液を放出する人もいます。快感のレベルは人さまざまです。
 もし、ハウツーセックス論で、男性がペニスピストンするに当たって、身悶えして絶叫して精液を放出しなかったら、それは良いセックスではない、女性のバギナに器官的に問題がある、または、バギナの動かし方に問題がある、若しくは、男性の腰の振り方を誘導するに当たって女性に問題があるのであって、良いセックスをするに当たってはもっとこの辺を改善する必要がある、などと説いたらおかしくてたまらないですよ。
(これは饗庭龍彦氏よりは、藤田徳人氏、加藤鷹氏、アダム徳永氏のお三方を念頭に置いて発言しています)
 私は、筆者が真面目にこのように考えているとしたら、それは、女性崇拝の心の裏返しだと思います。女性がペニスピストンでもってイク姿・表情はあまりにも男性にとって魅力的です。それで、女性の官能の世界を想像してポルノ小説を書きたがるのですね。わかります。
 私もポルノ小説を書いていますが、100%実体験談です。私が自分の目で観察した女性の官能だけを文字にしています。

 私は、セックスのプロとも言えるソープ嬢から意見を集めて自分のセックス論を形成しています。
 その他、私がそれこそ中学生の頃からたくさん読んだ性学の本が土台になっています。その中には女性がセックスやオーガズムについて語ったものもたくさんあります。
 すると、私は、高校生の頃でも大学生の頃でも、ペニスピストンの時における女性の性感というものは、男性筆者が説くものと女性筆者が説くものとでは随分違いがあり、男性筆者が記しているものは随分願望が入っているのではないかと思いました。
 性交未体験の時期だから、私は冷静に相互の違いを感じることができました。
 そうやって本で読んだことだけでなく、現に私が精魂込めてファックした相手から聞いたことも、男性から得たものとは随分違っています。
 はっきり言えることは、女性のかなり多くはペニスの結合をそんなには意識していません。ソープ嬢に至っては、射精させる手段です。
 女性にとっては、性器の結合は子作りを目的としていない時はつきあいなのです。そして、それで気持ちよくならないと、自分の肉体を欠陥品扱いしたくなるプレッシャー要素なんです。
 とにかくセックスは女性にとって、ほんのりと気持ちいいことにただ浸ろうとする時間帯でもありますが、男性が頑張って腰を振るのを微笑ましく思いながら受け止めている時間帯なんです。でも、そのことは絶対に言わない。『プレッシャー』があるから。

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(千戸拾倍 著)
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