ソープ道入門 3

 マリアとラムの二人がいたパールヒルトンでマネージャーに、「まだ十九歳でとても初々しい子がキャンディという名で今月から店に出ていますので、是非よろしくお願いします」と勧められた。
 で、手にした写真を見たらなかなかの別嬪なので、僕はすぐにキャンディに会うことにしてね、やっぱり高校生ぐらいの歳という感じで、とても可愛い娘だった。幼げな顔立ちと何とも可憐な笑顔を見て胸を躍らせた。私の金津園遊興史に写真あり)
 キャンディは十代で金津園に来たにしては不良少女の雰囲気が全くなくて、これが意外で、しかもなかなか初々しい感じがあったんだ。
 裸になると、見事に滑らかな肌にとてもすらーっとした肢体だった。ベッドに仰向けになっても、バストが円錐形を保ち、ウエストは五十四センチぐらいに狭まって、胸から腰を経て足先まで実に綺麗なカーブを描いていた。これは正真正銘の掘り出し物だ、と僕は感嘆したよ。
 ピチッと張っている若い躯に、腋から乳首までじわじわと舌を這わせると、キャンディは躯をよじって悲鳴を上げてねえ、クンニリングスをしても、とにかくやけに鋭敏で腰も足も全くじっとしていないから、僕は心の中でニヤニヤしながら愛撫をしていたよ。
 濃からず薄からずの品良く生えている恥毛の下を覗くと、ラビアの内側は弱々しい粘膜に愛液を浮かべていた。外性器が、マリアの、亢奮すると赤く肥大するような、いかにも熟女の代物と全く好対照だった。ラビアは左右対称で、何の変形も見られなく、ラムのような飛び出した形もしていなかった。
 僕は長年女遊びをすると、女性器の形状の猥褻さと女の助平度合いはかなり比例していると実感して、形の整ったおまんφは、今ならつまらない形だと思うに違いない。でも、当時はそんなふうには考えず、キャンディの美的な性器に欲望を熱くした。
 合体しようと、完全に漲ったペニスでぐいっと押し入ると、肉壺が驚くほど狭かった。愛液で潤んでいても滑らかに動かすことができない。十回ぐらい送りこむと果てそうになって、こらえるのに苦労した。マリアのガバガバの肉孔と比べたら雲泥の差だと悦んだ。
 胸元も腹も素肌が若々しい。皮膚の角質層の水分含有量がとても多いように思えた。目を瞑ってピストンを受ける顔は、まるでセックスとは無縁の聖少女のように見える。僕はこらえきれずに早々と気をやった。
 ベッドが済んで雑談をしていていると、キャンディが名古屋の東区のマンションに住んでいると言った。
 僕が、「僕は東区界隈はよく通るから、どこかで君に会うかも判らないねえ」と言ったら、キャンディがぎょっとしたのが面白かったね。
 僕は、キャンディが素人ニューフェイスだけに、性技らしい性技は何もしないことが少し不満だった。でも、それまで相手をした女の誰よりも断然に若くて、美しい躯をしていて、風俗ズレしたところが全くない美女だから、マリアに通う回数を減らし、キャンディに五ヶ月連続で通ってしまった。
 とにかく気に入っていたけれど、六回目の訪れをしようとしたら、キャンディは既に上がっていたんだ。
 大変残念に思って、マリアに訳を尋ねたら、キャンディは店に出て間もないうちに一日に八本つくようになって、それがあんまり続くので躯を壊して店をやめてしまった、と説明したよ。
 キャンディが上がってから一年以上経った頃、パールヒルトンは突然店をたたみ、僕はマリアもラムも会うことはなくなった。
 それで、ある日ソープ情報誌を眺めていたら、キャンディが館という店にクルミの名で出ていた。驚いて、それから何度も予約を入れようとしたけれど、全く成功しなかった。
 その当時、僕は仕事の都合で殆ど「当日予約」の電話を入れていたから、クルミに限らず、超売れっ子のソープ嬢に入浴しようとしても「前日以前の予約」の客に全く対抗できなかったんだ。
 金津園が全盛期の頃なので、超売れっ子の美人を予約することはとても難しくて、館のクルミは僕には縁がないものと諦めてしまったよ。
 その後、クルミはオレンジハウスという店に現れたんだ。オレンジハウスではピアジェと名乗っていてね、ますます人気が出ていた。
 当時僕がソープの女に、「貴女達は、女から見て金津園では誰が美人と思うの?」と尋ねると、オレンジハウスのピアジェと貴公子の桃の名が必ず出てきたよ。貴公子の桃については後で話すけれどね。
 それで、僕は、ピアジェが超売れっ子だから、もしピアジェに首尾良く入浴できたとしても、会い続けて馴染みの客になるのは到底難しいだろうと思って、オレンジハウスに予約の電話をかけなかったんだ。
 僕は気に入った女には、必ず毎月入浴して、深いつき合いができるようにしているから、たまにしか会えない女ではしょうがないと思った。
 ところが、たまたま岐阜駅のホームで、急ぎ足に歩くピアジェを見かけてね、出勤前というのに、素面でGパンの姿がやけに疲れた様子でも、愁いを帯びた顔に孤独の影が漂っていても、いや、そうだからこそ僕は懐かしくて、久し振りにキャンディに会いたくなった。
 会うと、ピアジェは僕のことを全く憶えていなかった。
 パールヒルトンのキャンディは、いつも愉しそうに喋っていたし、ベッドでは唖然とするほど身悶えして反応した。僕のことは印象に残っているだろうと思うから、とってもがっかりしたよ。
 ピアジェの美貌は定評があり、人気があるので、その五年間で沢山の男がこの女の素晴らしい肉体の上に乗ったのだから、僕を忘れていてもしょうがないと思いながら、ピアジェの話を聞いていた。
 すると、彼女が、
「私、今思うと、それぞれのお店で本当にいい名前をつけて貰ったわ。最初にパールヒルトンで貰ったのがキャンディという名前でしょ。十九と二十の時よ。この仕事に十九の終わりに入って二十になってからやめたわ。ソープのことは何も判らない新人なのに、本当に良くお客がついたわ。しばらく仕事を休んで、パールヒルトンよりも時間の長い高級店じゃないと躯が持たないと思って、九十分の館に出て、そこでの名前がクルミでしょ。二十一と二十二の時よ。そして、オレンジハウスの今の名前がピアジェで、二十三と二十四だわ。皆、二年毎の区切りよ。本当に十九、二十では、キャンディちゃんってぴったりの名だわ。キャンディちゃん、いいわぁ。可愛らしいって感じがするでしょ。それから、次の館でクルミという名を貰ったときは、こんな子供ぽいの嫌だと思ったけど、使いなれてみると、二十二歳ぐらいの健康的な明るい女のイメージよ。クルミさん。そして二十四歳になれば、落ち着いた熟女のムードがあるピアジェなの。ピアジェさんよ。キャンディ、クルミ、ピアジェ、皆好きな名だわ。それに、どれも他の店で使っていない名前だもの。……パールヒルトンの時のお客さんが来てくれて、本当に嬉しいわ」
 と、しみじみ語ったんだ。
 源氏名にそのような想いを寄せ、抑揚をつけてゆっくり名前を唱え、顔を傾けてしんみりと語るピアジェの顔は、中学が最終でも理知的な香りがする美貌に見えたよ。眼がぱっちりしていて、本当に綺麗だった。
 で、ベッドに腰掛けた裸の姿は、十九の時と同じ様に浅黒くて、ウエストの締まり、胸のふくらみなど五年前と全く変わっていなかったよ。ただ、お豆さんだけが昔と違ってやたらと頑強になっていた。
 ピアジェは二十四歳でオレンジハウスを最後に上がってしまった。引退を惜しむファンは多かったと思うよ。
 その後、風の便りに名古屋の高級クラブで売れっ子として活躍していると聞いた。とても雑誌で有名だっただけに、時には、前歴がソープ嬢であることで苦労していたのではないかなぁ、と思っていたもんだ。
 で、ピアジェが業界から上がってから四年ぐらいして、金津園のある店が店名をピアジェとしてね、僕はそれを見て、ソープの店にしては洋品店のような変わった名をつけるのだな、と思ったことを憶えているんだ。
 それから三年経った時、馴染みの女から思いがけず嬉しい話を聞いたんだよ。
 ピアジェという店名は、そこの店長が以前使ったピアジェのあまりの素晴らしさを懐かしみ、それで店の名前にしたと言うんだ。いい女というのは、顔が綺麗だというだけでなく、人間として魅力があり、真面目に働き、使用者も惚れ込むような女だと僕はあらためて感じ入ったよ。
 更に半年過ぎたついこの間、ピアジェの店長が売上不振をはかなんでマンションから飛び降り自殺した。
 キャンディが三つの源氏名を名乗って働いていた時期と違い、ソープ嬢どころか店がお茶を挽くこともあるというように金津園の人気が低下していたから、店長は苦労が絶えなかったらしいんだよ。
 相当高いところから飛び降りたにしては顔も頭も全く損傷がなく、おだやかで綺麗な死に顔だったそうで、とても気の優しいいい人だから、知人は皆彼の死を惜しんだ、と僕は、ピアジェとは全く関係のない店の女から金津園の中で流れていた噂話を聞いたよ。

 キムチは好きかい?……じゃあ、頼もう。
 僕は金津園で有名なソープ嬢には、だいたいは会っているんだよ。
 蘭という伝説のトルコ嬢がいてね、『英國屋の蘭』といえばとても有名だった。幾人かのベテランの女から昔日の有名人の蘭の名を聞いて、一体どういう女なんだろうかと興味を抱いた。でも、現役ではないと想像していたから、まさか対面できるとは思っていなかった。
 マキシムという店で蘭に会った時はもう四十歳は過ぎていたけれど、蘭の眼に綺麗だった面影が残っていて、二十代の美形が充分想像できたねえ。花に譬えれば牡丹のような、華やかさが眼に飛び込んでくるような顔立ちだったと思うよ。昔は、一世を風靡していたんだ。
 背が高くて、しかも、寸胴にならずに腰の括れが見事だ。割れ目も豪快に長いし、クリトリスの付け根の盛り上がりも立派に長かった。それに、髪の毛が柔らかそうで、見るからに質のよい、艶のある黒髪で、恥毛も黒々としていた。
 性の技は尺八専門で、それがとても上手で、最初の洗い場から、全てが済んで文字通りパンツを穿く時まで、蘭の口が僕のおちんちんから離れることが殆どなかったぜ。ほんとにすごいよ。
 蘭は、ちんぽこが隆起してようが縮んでいようがおかまいなしに、ひたすらカリ首を舐め吸いしたんだ。例えば、風呂から上がってタオルで躯を拭きながらでも、また、僕がブランデーを飲んでいても、すり寄ってちんぽこを咥えていたぜ。
 そこまでする女に会ったことがないから、びっくりした。
 僕がベッドで蘭をアクメまで燃焼させた後、シャワーで流して服を着る段になって、僕がパンツを手にしたら、蘭はそれを取り上げ、パンツを穿かせながら萎びきったちんぽこをまた口に含んでねえ、僕は、さすがだ!と感嘆したよ。
 あれだけしっかりした吸引と往復の激しいフェラチオをそんなに長時間続けたら、誰だって後で唇が鱈子のように丸々と腫れ上がるのではないかと思うけれど、蘭の場合は年期が入って、鍛えられているから大丈夫なんだよね。
「近頃の若い娘は手でさわるけど、おちんちんは絶対尺八だけで攻めなくちゃ駄目。こんな貴い、殿方の大切なものを手でこするなんて!」
 と、蘭は自分の哲学を語ってね、きっと昔、彼女にそのように躾をした男がいたのだろうと思ったよ。
 蘭は四日市方面に自宅があって、「子どもを学校に送ってから、金津園に通うのよ」と、笑って喋っていた。
「僕のベッドは合格ですか?」と訊いたら、「貴方、とてもテクニシャンよ。女がよく判っていらっしゃるわ」と微笑んだぜ。
 僕は、若い頃に会いたかった、とつくづく思ったよ。子供を産んで、歳も中年なのに、彼女の腹は出ていなかった。
 二度目を予約しようとしたら、蘭は既に店を替えていて行方が判らなかった。数年後に、蘭は岐阜市のファッションヘルスの店にいると噂を聞いたよ。
 ユキという有名な女も会った時は、多分三十八歳は充分に超えていると思った。
 ユキもまた部屋に入ってからパンツを穿くまでの間、口か手のどちらかで必ずおちんちんを揉んでいたから、僕はなるほど評判通りだと驚いたんだ。
 陰部の洗い方からして、猥褻だった。ペニスや陰嚢をグニュグニュと揉みまくり、右手で陰嚢を掴めば中指の先がアナルを這い、同時に左手でカリをしごく。並のソープ嬢とは手の動きに全く雲泥の差があった。
 マットプレイを始めると、ユキの接吻は僕の口にしゃぶりつくようにするし、金玉のマッサージも圧迫と吸引の両方が強烈だった。
 左の掌でカリ首を揉めば、右手は、中指をアナルに差し込み、残りの指で金玉を揉み立てているんだよ。僕の乳首を吸いながら、親指と人差し指で輪を作るようにしてカリ首を上手にこすって、そのまま勃起したちんちんを股ぐらの方に強引に押し倒して、残りの三本の指で金玉をすくい上げるようにして揉んでくれるんだ。
 フェラチオする時は、口にカリ首を含むと同時に両手でおちんちんの根元を包むようにして、指を使って尻の穴から金玉まで徹底的に刺激するし、軟弱なちんちんの持ち主ならば悲鳴を上げるようなすごいマルチ愛撫を続けるぜ。
 ユキはマットに溜まったローションを掬うことを頻繁にしたよ。必ず手をヌラヌラにしておいて、その手でカリ首を握ったまま、寝そべった僕の躯の上を小柄な躯で文字通りダイナミックに飛び回るから、まるで鞍馬の選手のようだったね。
 カリ首を重点的に攻める掌や指先の、厳しい動きに特徴があって、とにかく、カリ首を中心にユキの小柄な躯が見事なまでに旋回していたんだ。
 その動きは年の割に身体中に元気が漲っていて、本当に手加減や手抜きというものが全然なかったねえ。
 ユキが休みなくカリ首に強い刺激をして、あんまり凄まじい攻め方だから、少々荒っぽいぐらいのチンポコ揉みにはびくともしない僕でも、さすがにずーっと躯をよじらせていたよ。
 マットプレイの最後は、ユキが僕の上に乗って、腰をリズミカルに動かし、僕もパコパコと腰の運動をしているうちに爆発の兆しが現れたので、「僕はいつも一回だけにしているからぁ」と言ってちんちんを抜いたんだ。
 ユキは「六回抜く人もいるんだからぁ。貴方は若いから、ちゃんとできるわよ。自信持ちなさいよ。まかせて!」と言って、腰を浮かせて膣の入り口でカリ首を捉えようとしたよ。
 僕の腰に跨ったまま、ユキが随分熱心に「マットで抜いてしまったら」と勧めていたけれど、僕はベッドで気持ちよく抜きたいから、マットプレイでクリームを発射するのはとにかく堪えたんだ。
 ユキがマットプレイで強烈なテクニックを披露してくれたお返しに、僕はベッドで徹底的にクンニリングスをして攻め立てた。
 ユキは意外にも、自分からちんちんに愛撫しかけるようなことはせずに、仰向けのままじっと受け身に徹していたよ。その方が僕が喜ぶと思ったんだろうね。膝を持ち上げて股を開いたまま、静かに僕の愛撫を愉しんでいたのが何となく意外だった。
 使いすぎて疎らになったかのような恥毛に囲まれたおまんφのビラビラは、短くて子供っぽい形をしていたよ。クリトリスの根元の盛り上がりも随分短かった。
 ちっちゃなクリトリスを吸いながら上目遣いに眺めると、丸い下腹部に少したるみが出ているけれども、存外ウエストが細かった。歳が歳だけに快感を愉しむ顔には大人の色気を感じたねえ。
 それで、ベッドが終わって休憩していたら、ユキはエロビデオをサービスした。
 部屋には物入れが幾つもあって、沢山のビデオテープが置いてあり、それだけでなく、いろいろな小物類がごちゃごちゃと並んでいた。
(まるで、ユキの生活部屋の雰囲気だなぁ)と思いながらビデオを眺めていると、彼女が僕の横に座り、耳に息をかけて、「これ、いいでしょ?」と囁いたんだ。
 激しいセックスシーンに思わず気を取られている僕を見て、ユキはニソッと笑い、視界から消えた。気がつくと、ローション液を掌に溜めていてね、残り時間もあまりないのに、また、カリ首をこすり始めたよ。
「僕は本当にいつも一回しか出さないからもういいよ。とても満足したよ」と僕が遠慮しても、ユキは勤労意欲が旺盛だった。
「何をお爺さんみたいなことを言ってるのよ、若いのに。さあ、頑張ろうよ。ほら、大きくなってきたじゃない」
 そう囁いて刺激を続け、意外なことにそのまま手淫で落とされてしまったんだ。本当に勃起させるのが上手だった。
 二度も射精して萎れきったちんぽこを濡れタオルで拭きながら、ユキは言ったんだ。
「あんたは上手だけどまだ若いのだから、私みたいな小母ちゃんでなくて、もっと若い娘に入らなきゃいけないよ」
 ユキの常連客と比べれば、僕は若い部類に入るようだったね。
 僕はユキに年齢を教えていた。そのユキが僕に、「ほら、大きくなりかけたじゃない」とか、「あんたは上手だけどまだ若いのだから、もっと若い娘に入らなきゃいけないよ」なんていう言い方から、ひょっとしたら僕より年上かもしれないぞと思ったんだ。でも、まさかそれはないだろうと、その時はその考えをうち消したよ。
 ユキは生理でない限りいつも店に出ているという猛烈な稼ぎぶりで、何から何まで、誰にも真似ができないという必射仕事人だったなぁ。すずめの宿のユキさんといえば本当に有名なんだよ。強いて言えば、小母さんの口臭がしたのと、色気がないのが欠点だった。
 僕はね、ユキに入浴した男が、なかなかの歳の小母さんに、まるで鞍馬をしているような忙しない動きでおちんちんをいじくり回されて閉口したという話を他の店の女から何度も耳にしていてね、とにかく一瞬たりとも愛撫の動作をやめない献身的なサービスぶりを考えると、
(カリ首の軟弱な男は、確かにユキの強引な手淫と顔を振り下ろすような激しいフェラチオには往生するだろう。でも、なかなかおちんちんが堅くならない爺さんには丁度いいに違いないぜ)
 と、ユキにペニスを揉まれて、気持ちいいけれどイキそうになって困っている男の性感を思い浮かべるよ。
 蘭とユキのサービス精神には、僕はつくづく感心したねえ。ペニスマッサージがとにかく徹底していた。
 短い割れ目を縁取る恥毛が長年の過酷なすれ合いで枯れかけているユキと、相当長めの割れ目に深く覆う漆黒の春草が瑞々しい蘭と、その年増の二人を、いずれも初対面で、手練のテクニックを使って気をやらせたのは僕の誇りだよ。
 蘭もユキも、クンニリングスの最初は多少演技っぽいよがり方だった。しかし、途中から、作ったようなよがり声を出さなくなり、呼吸音だけが高くなった。腰をよじる仕草をするようになると、明らかに峠を越えた肌に、躯の奥底からふるえが走るのを感知したんだ。
 僕のラストスパートの、首振り人形のような舐め技に、両方とも押し殺したようなよがり声を出し続け、もうどうにもたまらないという悲鳴のような喘ぎ声をあげて気をやったよ。
 蘭もユキも、僕が普段会っている女と比べれば随分小母さんだ。でも、頂点に達して腰が浮き、微妙に揺れるのを見ると、よくここまで協力してくれたと嬉しかった。お手合わせした相手が有名な超ベテランだから、感動したね。
 ちんぽこを嵌めようとすると、蘭もユキも両手を伸ばして僕の腰を引き寄せたよ。どちらも濃厚な愛撫に煽られ、また、初対面の緊張もあって早漏気味だったけれど、パッコンパッコンされている時の表情は、僕の腰の動きを愉しんでいるみたいだった。
 女は気をやってから、ペニスをズコンズコンとされると、とても具合がいいんだよ。
 僕が射精して腰を離すと、二人とも小母さん顔に(あら、クンニリングスでイカされちゃったわ!)というような、はにかみをちらっと見せて、ティッシュにもぞもぞと手を伸ばしたのが愉快だったね。
 ユキに逢うのが三度目になった時、僕は、ユキのようにサービスがよくて若い女がこの店にいるのかと尋ねた。すると、ユキは二人の名を挙げたんだ。
「貴女が講習したんだろう?」と訊くと、ユキはその二人にどのようにソープの仕事を教えたのかを説明したよ。
 スタッフの誰かをマットに寝せて、ユキが得意の秘術を一通り実演すると、その両手と口を全て使ってする猛烈な愛撫に二人とも当然のごとく感心し、驚きあきれたんだ。
 新人が怖じ気づいているのを見て、ユキは「今まで私がいろんなことをしたけれど、こんなこと全部は、絶対に真似ができない。それは貴女には無理だわ。でもね、私がしたことの内一つだけでいいから、これなら私にもできるというやり方を考えて、それをやってみなさいよ」と言ったそうだよ。
 ユキは金津園の有名人でね、僕がユキに三度会ったのはもう大分前で、金津園がコンドームを使い始める直前なんだけれど、この間週刊誌を見たらユキが登場しているのを見つけたんだ。
 年齢が二十六歳と出ていたから僕が苦笑すると、一緒に雑誌を眺めていた馴染みの女が、ユキの年齢は僕より二つばかり上の筈だと呟いた。
 その女の話では、ユキが金津園に出たのは三十六歳になってからで、もう十四年ソープ嬢をやっていて、今は猛烈にエロチックな仕事をして、常連客の頼みは何でも聞いて、SMプレイなんかもしているらしいけれど、最初の何年かしばらくは普通の仕事の仕方だったということだよ。
 それで、ユキはそのうちに徹底的な奉仕をすることが男に受ける秘訣だと悟り、どうせソープ嬢を長くやるなら猛烈に稼ごうという気になったんだね。店への貢献はもの凄いものらしいよ。
 別の女からはね、ユキはインサートさせる前に必ず徹底的にペニスを吸いしゃぶり、激しく手で揉んで、精液が出そうになったところで女上位でさっと跨り、すっぽり嵌め込むというやり方をしていて、大抵の男はユキがちょこちょこと腰を動かしただけでこらえきれずに発射してしまう、で、ユキのサービスが徹底しているのは、膣が浅くて狭く、炎症を起こしやすいからそのやり方で通しているんだ、と聞いた。
 僕は、マットプレイはともかくベッドではユキにそのように扱われず、僕が好きなようにペッティングとクンニリングスを続けた。
 したい放題にユキの割れ目を弄んで、ユキにベッドプレイでペニスを手揉みされたことはないから、それは、僕のちんちんが短いからなのか、クンニリングスがあまりに気持ちよいので彼女がそこまでする余裕がなかったからなのか、一体どちらなのだろうかと思ったよ。
 いろんな女とセックスするというのは、本当に楽しいねえ。

 ん? 野菜が欲しいなら、季節のサラダも注文しようぜ。
 貴公子の桃は評判の美人だったね。
 僕は、金津園に通うようになってから最初の七年ぐらいは、雑誌に超美人の写真を出している女には殆ど入らなかったんだけれど、桃は例外だったなぁ。
 桃に通っていたのはもう八年も前のことで懐かしいよ。
 写真になった桃は、憂いを秘めた臈たけた顔立ちで、写真には僕は実に惹きつけられた。でも、それが雑誌に載るようになって一年ぐらい経ってから、ようやく予約の電話を入れようと決心したんだ。
 会ってみると、豊かな黒髪が美しく、売れっ子なだけあって親しげな会話をして、男が一目惚れするようなソープ嬢だった。
 切れ目で顎が尖っていて、一見冷たそうな感じがするけれど、ぷっくり突き出た唇が血色良く、温かさを放散して中和していたね。かなり長身の、腰からヒップがぐわんと張り出した豪快な体格で、それでいて面長の顔にしっとりした感じがある。すねもきれいに長く伸びていて、浴衣姿が似合いそうだった。
 とりわけ美しいと思ったのは白い脹ら脛だったね。膝から踝に向かってすぼまっていくゆるやかなカーブと横方向の均整のとれた丸みに感嘆したけれど、顔に自信がある女に、局所的に脹ら脛のきれいなことを褒めてもしょうがないだろうと思って、賞賛の言葉を口に出したことはなかった。
 桃ほど長い陰裂、厚みがあって十センチ近いような豪華なラビア、乳首のような迫力のあるクリトリスにはお目にかかったことがないよ。美人がそのようにエロチックな肉体の持ち主で、しかも、マットプレイの愛撫がなかなか心のこもったもので、これは特上の女だと思わずにはいられなかった。
 股ぐらをローションで光らせて眼前にさらけ出されると、まさに「マットをする生殖器」だったねえ。
 白い肌にかかる髪と恥毛の艶やかな黒さ、綺麗なバスト、話し方に貫禄と落ち着きがあって、会話もなかなかしっかりして軽薄なものではないことなど、褒めるべきところが沢山あったよ。
 でも、僕がクリトリスを攻めると、桃は優美なよがり声を上げるけれども、僕の耳や髪をむしり取るような仕草をしながら躯を震えさせてアクメに達するということが全くない。それが僕は本当に残念だった。何度も会って、かなり努力はしたのだけれどねえ。
 桃はオーガズムの経験がないから、エクスタシーが容易に得られる女が羨ましい、と言ったよ。
 男への愛撫はとても上手だった。マットプレイで、彼女がおちんちんの先ばかりを延々と愛撫するので、感心した。
「貴女のやり方は僕には好みだけど、これだけ徹底して攻められるのは珍しいねえ」と褒めると、「男は所詮ここよ、ここだけよ。判っていない女が多いのよ」と返して、カリ首を逆手で握り締め、ノブを回すようにその掌を回転させたり逆回転させてたりしていた。
 僕は、掌でカリ首をくるんでぐいぐいとこすられる刺激の強さに、思わず「ああっ!」と唸って躯をの字にしたぜ。
 桃は細かなことにこだわらない姉御タイプの性格でね、ソープに来る男にはいかにくだらない奴が多いかを、なかなかの観察眼で語っていた。
 粗暴、見栄っ張り、気取り屋、けち、性技自慢、デカマラ自慢、我が侭、下品、遊び下手、意気地なし、マスのかき過ぎでピストン運動では射精できない男、連発の回数自慢、そういう男達を嗤った。でも、風俗の女によく見られる子供っぽい愚痴ではなくて、しっかりした人間観察と人生観に裏打ちされていたよ。
 桃の美貌に熱を上げている常連客をこてんぱんにこき下ろすから、相づちを打つのが愉快だったねえ。
 桃のバギナは奥の方が広くなっているようで、太平洋でごぼうを洗う感じもあって、残念ながらおちんちんをパコンパコンしてもそんなにこすれてくれないから、何か寂しい気がしたもんだ。
 僕は前戯でも桃にオーガズムを与えることができないから、性的な昂揚は今一つだけれども、自分より長身の美人を組み伏せて腰を送るのは何とも気分が良いし、それに、いつもとても心安い会話を楽しんでいたよ。
 桃の会話には味があった。生まれ故郷の話だとか個人的なことも随分聞いたよ。
 抜群の売れっ子で予約を取るのはなかなか難しくても、彼女が上がるまで僕は何度か通ったんだ。
 桃も、蘭やユキと同じで、ちんぽこを堅くするのを楽しんでいると思わせる女だったねえ。
 その貴公子で、僕は桃の他に衣(きぬ)という女に入っていてね、その衣がなかなか面白い女だった。
 ソープ情報誌にいつも大きく全身の写真を載せていた桃と違って、衣は極く希に顔だけの小さな写真を出していた。貴公子の女達の写真を見れば、猫も杓子もマラ勃てて桃を予約したがるだろうから、僕は逆に、衣から会うことにした。
 桃ほどには売れっ子ではないけれど、衣は、ベッドで文字通り僕の髪をむしり取るような仕草をする、快感の深い女でねえ、僕は、恋人ムード以上に愛人ムードで接してくれる衣の方が、性的な意味では桃より魅力を感じた。
 長身の桃に対して、衣は背丈が平均的なサイズで、桃よりも肌の色が白い。躯の曲線が、桃は左右にはっきりしていたけれど、衣の方は前後にはっきりしていて、豊かな乳房をすりつけるマットプレイの動作が得意技だったよ。
 歳は二十四ぐらいで、前に飲み屋にいたせいか、話は飽きさせぬものがあった。僕と歳があまり違わないような対等な言い方をしていた。
 脱いだ背広の上着を受け取るところから、部屋を出るときまで、僕は何かお妾さんと会っているような気がしていたなぁ。
 マットプレイの後、彼女は部屋を一段と暗くして、いつも真っ白のランジェリーを身に纏って僕の横に座った。僕が裸のままでいいじゃないかと求めても、衣は「言われた通り素っ裸でいたら、男の人ってすぐに愛想を尽かすものよ。それに裸なんてムードがないわ、嫌よ」と言って従わなかったよ。その声がハスキーで、とっても魅力だったんだ。
 男のエゴ、だらしなさ、身勝手は全て見通しているような言い方をした。そのくせ、僕にブランデーを勧めて寄り添うときは、甘えたり拗ねたりして、僕の心を羽交い締めにしたんだ。喋っているうちに僕がペニスの先から早々と透明な粘液を垂らしていると、衣はニターッと笑ったよ。
「今日も、濡らしているーぅ!」と言って、人差し指で粘液をカリ首全体に塗り広げるんだ。
 あまり彼女が愛人ムードに満ちていたので、僕は店外デートを申し入れて、手厳しく撥ねられたこともあったよ。
 衣が気分の高揚しているときは、とってもお喋りになってニコニコして甘えちゃって、僕をわくわくさせて、まるで愛人のようだった。そんなとき、衣はベッドでも驚くほど積極的で、何もかも迎え入れたいというような、官能に燃え盛る世界なんだよね。
 しかし、機嫌が悪いと、シニカルな雰囲気が漂って妙に生意気で無口で、返ってくる言葉に、何か一々引っかかるものがあったりして、(俺はお客なんだぞ、もう二度と会ってやるものか)と思わせることもあったりして、衣にはとくかく怪訝なほどの落差があって不思議な女だった。
 もう少し器量が良ければなぁ!と僕は思いもしたけれど、ベッドに上がれば、憂き世のことは何もかも忘れて、しっぽりと抱き合ってオーラルセックスとファックにひたれるのが楽しみだったねえ。
 桃は、客が「君、部屋を暗くしてよ」と注文すると、助平精神のない男だ!と小馬鹿にする女だったけれど、その桃と違って、衣は部屋をいつも暗くしていた。
 鼻の低い容貌にコンプレックスを持っていたのかもしれないんだよね。「明るくしようよ」と頼むと、スイッチのところに一応行くけれど、殆ど明るさというか、暗さが変わらなかった。
 衣のベッドは実に情熱的で素晴らしかった。暗い部屋で、昂揚とともに波打つ熱い肌の、肌理の細かさが肉感的で、僕が両肘でふっくらした腰を押さえていても奔放に跳ねていた。明るいところで衣の充血して濡れた性器を見たいといつも思った。
 引きずるような声を区切りにクンニリングスで落とした後、ずぶりと嵌め入れると、中がほかほかに温かくって、柔らかく包まれて何ともたまらなかった。
 なるべくベッドの端でドッキングしても、衣はまるでそれが苦痛のように、仰向けのまま身悶えしてずり上がる。
 更にパッコンパッコンと攻め込んでいくと、いつの間にかベッドの端まで躯を寄せており、頭が壁に当たってそれ以上後退ができなくなっている。壁に遮られて首が傾き、枕は脇のところに入り込んで、身動きができない体勢のまま、足の裏でシーツをこすって恍惚の表情でよがっているんだよ。
 前戯ではなく本戯でそこまで奔放に乱れる女に、それまで会ったことがない。腰を送るたびに、衣がベッドのコーナーまでもがいて後ずさりするから、いつも激しく亢奮をかり立てた。暴れ馬を抑えるように、僕も力を込め、求め合う二人が激しく命あるを確かめ合う、そんな感じだったねえ。肩を噛まれたり腕や背中に傷をつけられたことも、しょっちゅうだったよ。
 愛咬という言葉は……この字だよ……多分中学生のときから知っていたけれども、それから二十五年も経って初体験すると嬉しいものだよ、本当に。
 衣が咬むのは無意識で自制がなくて、かなり痛かった。こちらも亢奮して、息せき切って腰を振っている最中だから激痛とは感じないけれど、普通の時にされたら、あれはきっと激痛だろうね。演技とか戯れにするものでは絶対ないんだ。
 衣の絞り出すようなよがり声を聞き、喘ぐ表情を見るだけで、この魅力からは逃れられないと思いながら、爪が肩に食い込むのや、彼女がガキッと二の腕を噛むのがどんなに痛くても、我慢して腰を使っていたよ。愛欲に狂う男女のドラマのシーンみたいだと思ったりしながらね。
 それで、衣のおまんφがよく濡れるので、ピストン運動していても摩擦感が乏しくなって、射精まで長持ちした。僕が腰をパコンパコンしていると、彼女がおちんちんの根元にクリトリスを押し当てようとしているのが判ったぜ。
 正上位で腰を使うと衣が仰け反りながら僕にしがみつくから、僕はベッドに手をついて躯を支えているんだけれども、衣がしがみつくのが重くて、くっついている躯で暑くていつも大層汗をかいた。彼女もしっかり汗をかいていたよ。
 ベッドで汗をかいた女というのは本当に色気がある。熟した女の香りが身体中から放散していた。
 僕以外の男とのベッドでも衣がこんなに燃えるのか、本当にそれが知りたかったね。返り道に、二の腕や脇腹に痛みが走って、おやっ!と思って指でさわると、血が滲んでいたりするのが、何よりも衣の魅力的なところだったんだ。
 店の仲間についての話題は彼女の口からよく出たけれども、桃に関してだけは何故か話がすぐ終わってねえ、僕は何か屈折したライバル意識が衣にはあるのだろうと思ったよ。
 衣は躁鬱の気があるのと、容貌の点では、鼻が丸いのが気になってね、衣が鬱の状態のときのマットプレイはいつもより大雑把になったんだ。だけど、ベッドでの抱擁は、衣が鬱のときでも、いつの間にか情熱に満ちたものになって、僕は素晴らしいセックスが愉しめた。
 普通の、女らしい、むしろ上品に思える喋り方をしていた桃と違って、衣の言葉遣いはかなり悪くてねえ、この教養ある僕がセックスする相手として、この女はいささか格落ちが過ぎるぜ、とうんざりすることもあったよ。
 衣は育ちが悪く教育もされていないようで、劣悪な家庭環境で育ったのだろう、ソープに出ることになったのもきっと言うに言われぬ事情があったに違いない、と想像したんだけれど、それを探るような会話をしたことは一度もなかったなぁ。
 負けず嫌いで見栄っ張りだから、そんなことをうち明けはしないだろうと思ったね。
 僕は、桃には予約が取りにくいことから二ヶ月に一度ぐらいの割合で通っていたんだ。衣は休むことが多かったから、やはり二ヶ月に一度ぐらいのペースで逢っていた。
 衣も桃も初会から一年半ほどで上がってしまったのがとても残念だったよ。この二人に通っていたときは、僕は結構愉しんでいたぜ。
 特に衣は、機嫌が悪いときには育ちの悪さとかの欠点が眼についたけれども、時が経つと、あれほど我を忘れるような抱擁ができる女は滅多にいないと、感慨に耽ったものだよ。
 暑くって、痛くって、重くって、なんだかやけに湿っていて、僕の陰毛から金的までびしょぬれになって、打ちのめされるような濃厚なベッドプレイだったなぁ。
 こんなことを思い出していると、やりたくなるねえ。



 どう、その後恵里亜には行っているのかい?
 そうか、やっぱり君はサクラに入っているのか。
 月に一度は会っているの? ん?
 二ヶ月に一回じゃあ、ちょっと熱意が足りないなぁ。本当に気に入っているなら、毎月一回通うぐらいでなければ、サクラの方だって君を尊重しようという気にはならないぜ。
 まあ、金津園のソープで、奥方よりもうんと若い女とエッチを愉しむのはいいもんだろう?……それぐらいの所得はあるのだからね、どんどん行ったらいいんだ。自分の稼ぎを子供と女房のためだけに遣うのは馬鹿げたことだよ。
 同感する?……うん、そうか。
 四十を超えてから、サクラのような二十そこそこの女のすべすべの肌と甘い息と出産未経験のおまんφの狭さを愉しむのはいいものだよね。
 若い女は、キスをすると唇がプチプチして弾力があって楽しいし、息が清々しいし、ボディラインは素晴らしいし、ちんちんを嵌め入れば、中が柔らかくて、粘膜に襞が多くて最高だぜ。
 さあ、食べよう。ここの鰺の南蛮漬けは美味しいぜ。あそこのガラスケースの中の器に鰺が漬け込んであるだろう? ネギや人参やピーマンと一緒になって。
 君の奥さんはこういうのを作ってくれるかい?……僕は、南蛮漬けにする鰺は十三センチ以下ぐらいがいいと思うけれど、これは大きすぎるな。
 人間、死んだ時には、子供に不動産を残しておけばそれでいいんだよ。会社の企業年金はしっかりしているから、貯金はほどほどにしておいて、六十歳か七十歳か、とにかく性交ができなくなるまでは金津園に行き、定期的にセックスをして、できるだけ長く性行為が続けられるようにした方が、肉体と精神の健康にいいんだよね。
 恵里亜はいい店だろう?……以前は、金津園のソープ店の中でもかなりはやっていた店なんだぜ。最近はちょっと調子が落ちたけれどね。
 料金が中間クラスで、いいよ。僕は恵里亜を長年見ているけれど暴力団風の客がいないんだ。女も、サクラのような若いのを大勢揃えているし、お金は万円札四枚で間に合うし。料金が六万円もする店に行く必要はないと思うよ。
 浴びるほどアルコールを飲みながら君にソープ遊びの面白さについてしっかり講義をして、その二ヶ月後に君を初めて金津園に連れていってからもう二年になるんだなぁ。
 あの時恵里亜で君の相手をしたのはサヤカだったよね。ソープ遊びを教えてやろうと折角岐阜まで行ったのに、君がエレクト不充分で、コンドームを被せてサヤカの膣の中でちゃんと発射することができなかったと後で聞いて、僕は残念だったんだよねえ。
 その時僕はサヤカがどういう女か詳しく知っていた訳ではないけれど、サヤカはまあまあ人気があるようだから、多分いいだろうと思っていたんだ。
 年が若いということは判っていたし、予約をした時に空いていた女が四人いて、その中ではサヤカが一番いいと思ったんだよ。
 どうして上手くいかなかったのか?って君に訊いたら、「あの子は、少し肉付きが良くて、それが好みでなかったし、性格が、決してちんぴらでなくて朗らかで、いい子なんだけれど、今いち自分にはタイプじゃなかったんです」と君は言っていたんだよねえ。
 男が勃起するためには女との相性というのが大切だから、別の女にチャレンジしてみたらと僕が勧めると、君はもうたくさんだという顔をしていた。
 それなのに、何ヶ月か後に、僕にも知らせず恵里亜に行ったのにはびっくりしたよ。
 おとなしい君が独りで行ったのが予想外だし、それだけでなく、指名したサクラがとても気に入って、それから続けて通っているというのにはもっと驚いたねえ。
 君がどうもサクラを大層お気に入りらしいというのは、僕がいつも入っている由美から聞いて、えーっ!と思ったんだ。それで、由美にサクラが言っていたことから想像すると、どうも君たちは僕が由美に惚れ込んで通っていることを話の種にしているようじゃないか。そうだろう?……
 サクラはサヤカと同じで、僅か十九でソープに入り、歳も同年齢の二十一のはずだ。写真では二十五ぐらいに見えるねえ。
 僕はサクラに入ったことがないけれど、由美の話では、サクラはなかなか変わった性格の子らしい。喋ることが普通の女とちょっと違うから、店長までサクラにはあきれることがあると聞いたよ。
 インターネットで金津園の女について調べると、サクラが美乳の女として上位にランクされているそうだよ。何だかおっとりした面白い話し方をする娘だと由美が言っていた。本当にそうかい?……
 ははっ、君もサクラについて同じ観察をしていたのか。サクラのどこがよかったの?……
 躯がスリムで、おっぱいの形がよくて、サヤカと全然体型が違い、顔がまあまあの器量で、全く風俗嬢臭くないのがいいんだって。なるほど。
 僕たちのような堅気のサラリーマンには、風俗嬢臭くない女が一番いいんだよねえ。不良少女そのままの荒んだ雰囲気の女だと会話に潤いがなくて、もう僕なんか繊細な神経だから、ちんちんが全然無反応状態になってしまうぜ。
 そうか。サクラと一緒に喋っていると、セクシーな気分になるわけではないけれど、とにかく愉しい。そういうことですか。
 サクラに入ってみたら、だって?……僕は、今通ってる由美だけで充分で、よっぽど気をそそられる女でなければ会う気はないよ。君が好ましく思っているサクラには、僕は入浴しない方がいい。
 君がサクラとセックスをしてもイッてくれないから、僕の強烈なクンニリングスでサクラが絶頂まで登りつめるかどうか実験して欲しい、と言われたって、サクラに入ってみたいとは思わないねえ。あの子はあんまりマットプレイをしないんだろう?
 客がマットを頼むと、サクラは「マット、するんですかぁ?」と言い、男がうなずくと、「私、マットはあんまり得意じゃないんですーぅ」と可愛い顔で言うから、結局マットプレイはなしにして、お喋りしていることになるらしいねえ。由美から聞いたよ。
 そうか、君も、サクラにはマットプレイをして貰わず、会話をしばらく愉しんでからベッドプレイにかかるという遊び方をしているのかい。
 そういう女の子は大体ペニス揉みが上手でないし、玉々さんや尻の穴まで徹底的に刺激してサービスするという濃厚なことはしないから、そういうことだったら、僕はあんまり入浴してみたいとは思わないなぁ。
 ところで、僕はねえ、若いサヤカに、君がどうして亢奮できなかったのか気になって、四ヶ月前にサヤカに会ってみたんだ。君が表現した通りだったねえ。
 サヤカはウエストの締まりがぼけていて胴が直線的で、眼が一重ではれぼったい感じがして、しかも眼が小さくてもう一つパッとしない。
 女らしい口許と頬をしていて悪い器量ではないけれど、ウエストの締まりのいいことが女の大切なポイントだと思っているから、サヤカは、我を忘れる亢奮を誘うほどではない。それで、よく笑って陽気な子なんだけれど、要するにまだ性格が子供のところがあるんだよね。
 でも、サヤカの仕事の仕方は、あれなら上出来だよ。キスも熱烈なのをして、フェラチオも巧いし、大胆に僕の股ぐらを触って、なかなかサービス精神がある。風俗嬢ぽくないのもいい。よく笑うからこちらもリラックスできる。
 僕は、サヤカの顔が今いち物足りないのと、ウエストのくびれが不足しているのと、子供っぽい感じがあるのとで、どうも意欲をかき立てることが難しいような気がしたけれど、話はなかなか弾んだよ。僕のことをとても面白い小父さんだと思ってくれたようだ。僕と一緒にいる間、笑いっぱなしだったよ。
 でも、君と同じように僕は勃起力が最近は落ちているから、二人でけらけらと笑いながら喋っているうちに、ちんちんがパンパンになる自信が無くなった。サヤカは、セクシーとか色気というものに、ちょっと遠い小娘なんだよね。ほんとうにサヤカは笑いっぱなしだったからねえ。
 だから、僕は軽口ばかり言っているうちに、コンドームをつけてピストン運動をする自信がなくなり、サヤカに徹底的にフェラチオをさせてやろうと思ったんだ。勿論僕のことだから、しっかりクンニリングスをしてサヤカにだらだらとおまんφ汁を流させてからだよ。

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(千戸拾倍 著)
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