ソープ道入門 4

 サヤカをイカせたのかって?……
 一応彼女は「イクーぅ!」とは言ったんだけれど、もう一つ腰のあたりの痙攣みたいなはっきりしたアクメの現象はなかったんだ。彼女のクリトリスはちょっと小さくて、奥まっているんだよねえ。その割に鋭敏なお豆さんではなかった。
 ひょっとしたら、あまりに長いクンニリングスに残り時間を気にして、何しろ僕をイカせる仕事が残っているからねえ、それでイク演技をした可能性もあるし、粘り汁を沢山出してシーツまで濡らしていたから、本当にフィニッシュに至ったのかもしれない。まあ、多分そうだろう。
 それで、僕がサヤカのあそこをクンニリングスをしている間、おちんちんが一度は自立勃起をしたけれど、それから縮んじゃったから、僕はどうやって射精しようかと考えて、サヤカに、口の中で精液を受けたことがあるか?と訊いたんだ。ただ空中にまき散らすだけじゃあ、面白くないからねえ。
 サヤカが、お客にそういうことをしたことがないと言うから、僕は、「じゃあ、是非やって欲しい、金津園の女に、やったことのないことをやらせるのが僕の趣味なんだ」と言って、サヤカに気合いの入ったフェラチオをさせたよ。
 うまく亢奮して芯までがちんがちんになったらゴムをつけるつもりだったけれど、もう一つ不充分だったから、やっぱり口内射精をすることにした。
 ソープの女のソフトなフェラチオで射精するのは、僕の場合なかなか難しくてねえ、サヤカに、唇の圧迫の強いやつを延々としてもらって、とうとう僕は彼女の口の中にドカーンと発射したよ。サヤカのフェラチオは吸い込みもしっかりしていて、なかなかよかった。
 金津園のソープ嬢は普段そういうことを全くしていないから、サヤカはほんとうに感心な女だぜ。
 彼女が口内射精をオーケーした時、飲み込んでくれるか?と訊いたら、「やったことがないけれど、いいわ」と言っていた。
 でも、さすがにサヤカは飲み込めなかったよ。口をもごもごさせて、両手をばたばたとペンギンのように振って、ジェスチャーでザーメンを吐き出したいと僕に訴えてね、あの時の、困った顔は面白かったぜ。
 それでねえ、サヤカが気立てのいい愉快な女であるということは、僕の要望に応えてしっかりお口でザーメンを抜いたということだけでなく、僕が由美に逢っている時に、彼女が客についている時でなければ、僕と由美の部屋までビールとつまみを持って遊びに来てくれるということでも証明されるんだ。
 ちゃんとフロントの了解を取って、僕と由美がセックスをしている最中ではないだろうという時間を見計らってね。
 だから、サヤカは客が入ってフロントから呼び出しを受け、急いでユニフォームを着て、残念そうに僕たちの部屋から出ていったこともあるよ。
 僕はサヤカに一回入っただけなのに、もう三四回喋りに来てくれてね、よく笑って、よくビールを飲むよ。由美とサヤカがビールを飲めば、あっという間に四五本を空けるんだ。僕はついていけないね。
 いけ好かない客の話や、店の些細な出来事や、初体験の痛かった想い出やら、とにかく馬鹿話を三人でした。それで、サヤカには客をたぶらかして稼ぎまくれと妙な激励をして、裸体の若い女二人とアルコールを飲むのは愉しいぜ。
 それで、僕がカメラを持っていて、性器の写真を撮りたいなぁと頼むと、サヤカは僕をお客にしているわけではないのに、ちゃんと撮らしてくれるんだ。ちゃんと自分の指で割れ目を開いてね。
 サヤカは大陰唇がふっくらして、太い毛がいっぱい生えていて、時々刈り込んでいるようだった。ラビアが小さいから、土手まんじゅうを指で開かないとべらべらの形がよくわからないんだ。
 べらべらに高さがないから、ふだんは豊満な大陰唇に隠れてしまっている。だから、小陰唇の皮膚は生々しいというか、弱々しい感じがする。その手のおまんφは、どうも僕は亢奮できないなぁ。
 君は、サヤカのおまんφの形を憶えているかい?……
 クリトリスの包皮は妙に厚く、二重になっていて、中身が小さくてめりこんでいるから、剥き出して舐めるのがやりにくいんだねえ。包皮を剥いてクリトリスを正面から見るとスイカの種みたいに細かった。
 だから、アップで撮った外性器の写真は、もう一つ美しさと猥褻さにかけるねえ。
 サヤカのように小陰唇とクリトリスが発達していないおまんφは、やっぱり美しくない。いやらしさもない。それに、お尻の穴がでこぼこしていた。
 ある時なんかは、僕がサヤカの股ぐらをのぞき込んで、「真っ黒で、何にも見えねえ。ソープ嬢はおまんφが美しく見えるように、下の毛もヘアーメイクしないといけないぜ」と言ったら、下の毛を刈って欲しいと頼むんだよ。
 僕は由美にハサミを借りて熱心にサヤカの毛を落としたぜ。肌に這うような陰毛をつまみ上げてね。それをまた由美が喜んでカメラで撮るんだ。
 その写真、今度見せてあげようか。由美は尻の穴がでこぼこしていて、土手も毛穴がぶつぶつしていて、その辺りを中心に接写で撮ったやつだから、なかなかえげつないぜ。
 でも、サヤカはなかなかサービス精神があって感心な女だ。僕が十歳若い頃だったら絶対に何度も通うだろうねえ。君も、もう一度サヤカに会ってみたらどうだい?
 さあ、ビール。

 しゃこの酢の物と鴨豆腐を頼もうか。
 サクラが二十一と言っていたということは、君が初めてサクラに入ったのが二十の時で、業界に入ったのはサクラもサヤカも十九の終わりだよ。
 サヤカは大阪より西の生まれで、サクラはこの地方の育ちなんだろう? 本当に勇気があるなぁ。どちんぴらには見えないのに、金津園に来て、それも十九で、一体どういう事情があったんだろうねえ。二人とも本当に不良じみたところはないからねえ。
 思い出せば、僕が初めてトルコ風呂に行った時は勇気がいったなぁ。
 その時僕は一人で行ったけれど、初対面の女に会うと「今日はお一人で来たの?」と聞かれることが多い。複数で語り合ってやってくる客が多いということなんだねえ。特に初めてソープランドに来る場合、単独行の客は少ないそうで、皆、度胸がないねえ。
 しかし、女がソープランドに就職する時と、ソープ嬢になって初めて客をとる時には、むちゃくちゃ勇気がいるんだろうなぁ。怖々最初の客をとって、親切で優しい小父さんだったから本当にほっとした、これならやっていけると思った、という想い出話は、僕は女の子からよく聞いたよ。
 僕がヘルスの店に入ったときにね、相方の、芸能タレントといっても通るような二十歳の美少女から、初対面なんだけれども、名古屋のヘルスに来る前に北陸のソープランドの店に出て、僅か一日でそこを辞めたという話を聞いたことがあってね、その話が僕はとても印象に残っているんだ。
 その女の想い出語りを紹介しようか。女はこう言ったんだ。
「私ね、ソープに入って最初、四十歳ぐらいの先輩の小母さんに講習を受けたの。そしたらその小母さんに、『あんた、若いわねえ。いくつ?……十九!……若いわねえ。そんなに若いのにソープなんかに来ちゃ、駄目よ。この仕事は一度始めたら、もう絶対にやめられないんだからぁ。人はいろいろ言うけれど、慣れればどうってことない。それで、たっぷりお金が稼げるから足が洗えない。そうすると、私みたいに四十になっても、この稼業から抜けられなくなってしまうのよ。稼ぐ金、稼いだら、ソープなんかすぐにやめた方がいいわよ。あんた、まだ若いんだから、いくらでも他にやれる仕事がある筈だわ。まあ、ここに入っちゃったんだから、仕事の仕方は私が教えてあげるけど、こんな稼業はすぐにやめなさいよ。あんたはまだ若いんだから』としっかり説教されてね、それでその後にすぐ客をつけられて、小母さんが、『まあ!、今日初めてここに来て、講習を受けたばっかりなのに、すぐ客を取らせるなんてひどいわねえ』と言っていたのだけれど、私は、まあいいかと思ってすることにして、そしたらその客に、私、あそこを壊されちゃったの。その人のおちんちんが、もうむちゃくちゃにでかかったの。尺八しようとしても、口に入りきらなかったもん。『これは無理です!』と言ったんだけれども、その人、無理矢理嵌めようとしたもんだから、いっぺんに裂けてしまったわ。私のあそこって、本当に狭いでしょ。……
 それで、私には絶対にソープは無理だと思って、たった一人の客をとっただけで、その店をやめてしまったの。折角、年齢も誤魔化して入ったのに。本当にあのときは痛かったわ。……」
 確かにそのヘルス嬢は、初対面の僕の愛撫で会陰までべとべとに濡らしても、膣は、中指一本の挿入にかなり抵抗感があるぐらいに狭かったよ。膣に入れた指を抜いて、粘り汁をお尻の穴に塗りつけてそこに挿入したときの圧迫感と大差がなかったねえ。あれじゃあ、痛い筈だ。

 ソープ初体験について面白い話を聞いたことがあるよ。
 三年前に、ヴィーナスという店でミルクという女に会ってね、ヴィーナスの前はキャッツアイでゆうこという名で出ていて、とにかく若くて、可愛らしい美人の写真を雑誌に出しているので、以前から評判だったんだ。
 僕は、ミルクがソープ情報誌に登場した時から、つぶらな瞳の美人顔に興味を持っていたけれど、店の料金が四万五千円と高いし、十八歳で年齢が若すぎるので敬遠していたよ。
 ところが、三年前キャッツアイが警察の摘発を受けてしまってね、それでミルクはヴィーナスに変わり、そのヴィーナスは僕がよく入っていた店だから、僕はミルクに入浴することにしたんだ。
 会ってみると、写真の通り目がくりくりっとしていて、小柄で愛らしい美人なんだよねえ。スタイルが正真正銘のナイスボディで、グワッとウエストがくびれている。
 とにかく二十歳前と思えるような、若くてきれいな顔をしていて、ミルクが終始「……です」という真面目な口調で、色気には欠けるけれど、全く擦れていなくて、とにかく初々しそうな感じなのが、何ともデリシャスなんだよ。
 金津園に来てからのミルクの経歴を僕は雑誌で知っていても、一応そういうことを訊くと、ミルクは普通の事務員からキャッツアイに入り、二年ほど働くとキャッツアイが警察の手入れを受けたので、ヴィーナスに来たと説明してね、その話し方とジェスチャーがね、二年強という、素人女が脱皮するには充分に長い期間ソープの仕事をしているのに、全く素人っぽいんだ。
 どのようなマットプレイをするのかと思っていたら、案の定、ミルクの性の技は僕が満足するレベルに達していないし、マットプレイにかけた時間も僅かだったよ。
 それでも、幼い初な感じがする割には、ミルクの尺八は形になっていて、可愛い口でアナル舐めのような存外なこともしていたね。
 マットが終わっておしゃべりしていると、本当に、普通の女事務員と話をしているようで、僕は妙な気持ちがしたけれど、そのミルクの話が実に面白かったんだ。
 極く平凡に働いていたとき「もっとお金が欲しいなぁ」と思っていたら、ソープ嬢をしている友達が、ソープの仕事のことを面白おかしく物語ってね、そんな話を何度か聞かされて、マットプレイって楽しそうだと思ったこともあった。で、ある日、その友人に喫茶店に誘われたんだ。
 ミルクは金津園がどこら辺にあるのか知らなかったけれども、後から考えると、その喫茶店は金津園の近くにあってね、喫茶店に入るとすぐに友達が、「ちょっと待ってていてね」と言って、出て行ってしまったそうだ。
 ちっとも帰って来ないのでイライラしていたら、見知らぬ男が「君、お金を稼ぎたいんだって?」と話しかけてきた。
 ミルクは、友達の手配でソープ店の責任者が来たのだということが、しばらくしてから判ってね、その男とそのまま話を付き合っていると、そのうちに紙を渡され、履歴書のようなものを書かされたんだ。
(やはり、話に聞いたマットというものをやって、それをすると男の人が結構喜んで、自分も楽しそうだし、お金にもなりそうだ。男の人のあそこを愛撫するなんて難しいことではないし、その仕事に危険なこともないのかもしれないな)と思っていたら、男に「いつでもいいから店に来て下さい」と言われた。
 男が去った後友達が戻って来て、「どうだった?」と尋ねるので、書類を書いたことを教えたら、「あんた、合格したんじゃないぃー。良かったわねえ」と言われて、ソープの仕事をしようと思って、紙切れに書き入れたつもりは全くないから、えっ、あれがそうなのー!と、きょとんとした。
 興味が湧いたなぁという程度の気持ちだった、とミルクは言っていたよ。
 それで、僕は「貴女、ソープって、おちんちんを愛撫するだけじゃなくて、セックスそのものもするんだということを知っていたの?」と尋ねたら、ミルクは「ううん、全然知らなかったんです」と言うんだ。
 僕は、やっぱり!とは思ったけれど、驚いたね。
 ミルクは、それから何日か経ってから店に行ってね、もう少し話を聞こうというぐらいの軽い気持ちだったと言っていたよ。
 でも、行くと、すぐに部屋に行くように指示されて、えーっ!と驚いてついて行くと、ベッドとお風呂が眼に飛び込んできて、(わーぁ、これ、本当!)と、おろおろした。それで、先日の男がさっさと裸になってしまうから、ミルクは(あれあれ、どうしょう)と困り果てたんだ。
 ミルクがうろたえていると、男が「何しているの。早く裸になりなさい」と急かして、辺りを見回してもバスタオルがないので、(ここで、このまま脱がなきゃいけないのかなぁ。困ったなぁ、どうしたらいいのだろう)と思って、もじもじしていて、結局、ミルクは観念して素裸になり、洗い場に行ったと言うんだ。
 その講習では、最初にローション液の作り方や男の躯の洗い方を説明されたと言うので、ローション液の作り方はともかくも、おちんちんや金玉の洗い方から説明を始めるのは(なるほど!)と思って、僕はミルクに尋ねたんだ。
「他人の躯なんか、それまで君は洗うことなんかなかっただろうから、困っただろう? ましてや、男のあそこを洗うなんて」と訊くと「うん」と頷くから、僕は「だろうなぁ」と言ってやった。
 すると、ミルクは首筋から胸を拭う仕草をしながら「自分の躯ならいくらでも上手に洗えるんですけれどね」と呟いて、その仕草と困った顔つきが何ともユーモラスなんだよ。売春婦という言葉が全くそぐわないと思ったねえ。
「初日は、裏向きのマットまでだったんですよ」と言うから、僕が、
「ふーん、仰向けのマットまでは教えなかったのかぁ」と言うと、
「ええ」と頷く顔が、むちゃくちゃ可愛いんだ。
 ミルクは、へーぇ、こういうことをするの!と何から何まで驚くことばかりで、一通り説明が終わると、「いつでもいいから、しばらくして気持ちが落ち着いたら、また来て下さい。教えたことを忘れないでね」と放免されたそうだよ。
 二度目に店を訪ねると「この間のおさらいをしましょう」と、また、男の躯を洗うところから始まって、「うん、よく憶えていたね」と褒められ、次に俯せのマットをしたら、これも「うん、よろしい」となって、ほっとしたんだ。
「仰向きのマットは講習しなくても何とかできるでしょう?」と素っ気なく言われて、ミルクは不安だったけれど、つられるように頷いた。
 それで、男が「どうします? 今日から働いてもいいですし、ちょっと後から来るようにしてもいいですし」と意外な言い方をした。
 ミルクはやっぱり気持ちの整理がつかなくて、「私、今日はやっぱり帰ります」と答えた。
 僕が、「その段階でも、君は、セックスをするって知らなかったの?」って訊いたら、「最初の講習のときに判りました」と言うんで、「でも、ソープの店に行ったり、マットの講習を受けて一発でOKということは、君は、処女ではなかったし尺八も経験があったんだろう?」と言うと、
「うん、セックスは経験していたし、尺八もしたことありました」
「お尻の穴を舐めるのは?」
「それはなかったです」
「お尻の穴を舐めたり、玉々さんの辺りに指を這わせるのを、講習で教えられたの?」
「ううん、最初は、本当に基本的なことだけだったんです」
 ということだったよ。
 ミルクは店長の指示で、店に取り敢えず土曜と日曜だけ通うことになってねえ、本気でソープで働きたいと思っていた訳ではないのに、いつの間にかそのようになってしまって、自分が存外大胆なことに驚いた。
 それにしても、彼女に対する男の柔らかな口調、最初のプレイ指導は裏向きのマットまででやめていること、素人娘が後込みするような大胆なテクニックは全く教えていないこと、「いつでもいいからまたしばらくして来て下さい」という急かさない言い方、最初は土日だけの仕事と限定したこと、どれも、網にかかった上玉の素人娘を逃さない、無理強いのない上手なやり方だと僕は思ったよ。
 女のおまんφの粘膜の傷みも、ちゃんと考慮していたのだろうねえ。
 ミルクが仕事を始めて一ヶ月は、それこそ客はソープ関係者ばかりだったそうだよ。素人が入店すると、その話が金津園の中を走り回るほど情報網が発達しているみたいだと、ミルクは半ばあきれたんだ。ソープの店員は素人娘がよほど好きと見えるねえ。
 でも、そのようなグレた雰囲気の全くない、可憐な十九歳の完璧な素人娘を、一般客には全く回さずに、自分達だけ、同業者の仲間同士で先に愉しんでしまうのは、インチキな話だよねえ。
 だけど、そういう話は、僕は前にも聞いたことがあったよ。一般客でとんでもない奴が来て、新米嬢が恐れをなしたら店も困るんだ。新人の女の子に徐々に仕事に慣れさせる狙いもあるんだろうねえ。
 ミルクが育ちの良さそうな言葉遣いで、まるで高校生のような顔をしているから、業界の男でも一般客でも、玄人ずれしていない女が好みなら、キャッツアイに入店当時のゆうこを見れば壮烈に欲情したんだろうさ。
 さあ、もっと飲もうや。ろれつが回らなくなる寸前まで酔おうよ。
 それで、ミルクは写真で男を呼ぶ顔だけれども、子供っぽいところがあるから、会って男心を一層誘うようなムードはちょっと欠けている感じがしたし、マットの愛撫の技がいかにも素人っぽいから、本指名がそんなにいっていないように思って、「前の店では、本指名は二十本あったぁ?」と尋ねたんだ。
 するとミルクは馬鹿にしないでよという顔で「もっとありました。四十本です」と答えたよ。
(やはり、可憐な美人は強いんだな。プロポーションも凄いし)と思っていると、「前の店では全国誌に写真を出していたから、東京や大阪から来る常連さんもいたんです」とかぶせてきてね、僕は、素人っぽかろうが、熟女であろうが、「気立ての良い、美人のイキイキ娘」が好みだから、尋ねたんだ。
「君はイクことができるの?」って。
「ううん、あんまり。……お客さんにも、『君は、あんまり濡れないねえ』と言われたりするんです」と言うから、僕は、(激しく燃える肉体でないとしても、これほど擦れていない子に今まで会ったことがないし、可愛い娘だから、きっと充分にちんちんが固くなって、サックを着けても萎れることなく充実したベッドが楽しめるに違いない)と思って、ベッドを始めたよ。
 彼女は仰向けに寝ても、乳房がもっこりしていて、脚が長い上に、ウエストの括れもしっかりついていて、どの角度から見ても、美人でスタイルが良いんだ。
 それで、ミルクのクリトリスが随分と小ぶりで隠れていて、小陰唇を含め全体に未発達な形だったし、それと先ほどの会話から、(こりゃあ、イキイキギャルではないぞ)と思ったよ。
 僕が精一杯唇で愛撫をしても、彼女はやっぱり、ずーっと行儀の良い格好をしていた。甘い吐息を出すこともなく目立った反応を見せないから、僕はクンニリングスに精を出してミルクに気をやらせるのを諦めた。
 無反応の女体を前にすると、僕はちんぽこが固くなってくれないことがよくあるから、それを懸念して、相互ヘビーペッティングに移ろうと考えてね、僕はミルクにおちんちんの可愛がり方を教えたよ。マットでは手こきが下手くそだったからねえ。
 僕はベッドの上に正座し、腰を浮かせてちんちんを突き出して、彼女にカリ首を指で刺激させると、決して巧妙な動きではないんだけれど、男の求める愛撫をしてやろうとする気持ちが伝わった。
 足を伸ばして、クリトリスをタッピングしながらペニスをペッティングさせていると、そのうち僕のちんぽこも充分に固くなってね、「入れるよ」と合図したら、ミルクは意外にもコンドームをつけようとはしなかったんだ。
 そのまま生で嵌めたんだけれど、着色の薄いこぢんまりしたおまんφにおちんちんが包まれる具合が実に良かったねえ。
 ミルクが到達しなくても、可憐な顔と若々しいすべすべの胸やら腹を見下ろしてパコンパコンしていると、とにかくガチンガチンのままで、僕はあの時は結構長持ちしたよ。女が僕の前戯でエクスタシーに浸らなくても、僕が充分に亢奮して完璧に勃起したままズコンズコンするのは、あまりないことだった。
 腰を使いながらキスをすると、ミルクは情熱的に応え、そのうちに何とも絶妙の噴出となったねえ。
 性格的には、サックを使う娘と見ていたので、僕に肯定的に対応しているミルクの心を推察し、終わっても、僕はなおもミルクの着色の薄い割れ目にしばらく唇を這わせたり、堅締まりの乳房を指で弄ったりしながら余韻を楽しんでいたんだ。
「濡れないと言っていたけど、結構、ここがぴかぴかになっているよ。少しは気持ち良かったんだろ? どうしてサックを使わなかったの? いつもノーサックなの?」と訊いたら、「ううん、ちゃんと使います」と言うから、「じゃあ、今はどうして?」と訊いたんだ。
 すると彼女は「面倒になっちゃって」と答えたよ。
 それで、僕が「ありがたかったなあ。セックスは、肉と肉とが直接こすれるのが一番気持ち良いから。僕は、あれをつけると萎びてしまうことがあるんだ」と言ったら、「お客さんは、皆、どこそこの誰それは生でしてくれたなどと、よく言うんですけど、私は使うことにしているんです。女の子は、皆そんなに生でしているのですか?」と尋ねるんだ。それで、
「僕は丁寧に愛撫するから、相手が感激して生でしてくれることも結構あるけど、やはり金津園はコンドームを使っている娘が殆どだよ。お客の、それについての話は割り引いて聞くべきだと思う。大体、初対面でそういう言い方をする男は、最低。そういう場合は絶対に聞いちゃいけないよ。常連になって、信用できそうなら別だけどね。でも、他の女の子に、『ミルクは生でしてくれた』なんて言いそうな男にサービスしちゃいけない。店の仲間にも、『私、いい人だったら生でしてあげる』なんて言わない方がいい」
「うん」
「だけど、貴女はもの凄い仕事をしているのだから、妙なことに、稼いだお金を使っちゃ駄目だよ。貯金して、貯金したらもう自分のお金だと思わないようにしなきゃ。もっとも、君ならばくだらない遊びに使っちゃうことはないだろうけどさ」
「でも、私、そんなに貯めていないの。車を友達に貸しては、事故を起こされ、新車を三回も廃車してるの」
「ええっ、三回もぉ。馬鹿だなぁ。車は人に貸すものではないし、君がしっかり稼いでいるのを、人に利用されたり、甘えられるのは良くないよ。自分のためにも、相手のためにも」
 なんて喋っていたけれど、ミルクが僕の言うことに頷く顔がとにかく可愛かったね。
 彼女は、やはり親には、飲み屋で働いていることにしていたよ。
 僕が、「ファッションヘルスで働いて、口で男の液体を受けるのも、ソープで働いておまんφで液体を受けるのも、猥褻と不道徳の程度は同じなんだから、一回当たりの稼ぎが良くて、ゆったりと仕事ができるソープの方がいいよね」と言ったら同感していた。
 ミルクは、前の店で警察の摘発を受けたんだけれど、若いのに、警察の取り調べを受けたことがあまりダメージになっていないようだった。
 そのこととソープの世界に何となく入ってしまった経緯からすれば、鷹揚で無頓着な性格なんだろうけれど、一方では、いつまでも丁寧な口調の、素人ぽいムードを保ち続けているのが妙にアンバランスで、僕はミルクという若い女がとても印象に残ったよ。
 僕はソープ嬢の講習というものに大変興味があって、今までそのことについてはいろんな話を聞いた。その中でも、ミルクの話は、店長に講習を受ける戸惑いの気持ちが赤裸々に伝わり、大分前のことでも、彼女の語り口までしっかり憶えているよ。風俗で働く女は初仕事に皆勇気がいることだろうねえ。
 講習の時に、役得で、新人の女と必ずセックスして射精までしてしまう男が多いようだけれど、ミルクの場合は、仕事の仕方を教えることに徹してドッキングのパコパコがなかったんだね。
 金で女を買っても情緒が全くないから、そんなことをする男の気がしれない、なんてよく聞くけれど、心が痺れるような情緒なんていうものは、自分の女に対する接し方でいくらでも生み出せるものだと思うねえ。情緒なんぞ普段は全く出さない女に情緒を出させるのが痛快なんだ。
 ミルクという女が初対面の僕に、ソープの就職体験についていろいろと想い出話をしてくれたけれど、そんな経験を僕は昔からよくしているよ。
 僕は女と歳が離れているからうち明け話がしやすいということはあるけれど、相手の心をしっかりとらえて、いろいろ、なんて言うか、内面まで踏み込んだ話をして、それで情緒的な雰囲気が次第にわき上がってくるんだぜ。

 僕はもうビールから酎ハイに切り替えるよ。
 しゃこの酢の物も鴨豆腐も量が少ないから、何か追加しようか? たらの芽と穴子の天ぷらなんかはどうかい? この組み合わせがいいねえ、両方とも僕は大好物だよ。
 鴨豆腐は薄味だったし、鰺の南蛮漬けは、ちょっと甘みが足りなかったねえ。酸味が強い割には漬け込みも少し浅いな。骨まで食べられないし、あれなら、七十点だ。さあ、ビール!
 君はかなり昔にソープに入って、おちんちんが突入できる状態にならずにがっかりして、その後ヘルスへ何度も行っても、まともに勃起してスコーンと射精したことがあんまりないと歎いていたよねえ。
 それで、僕に誘われて久し振りにソープに行き、恵里亜で、サヤカのような当時十九か二十のとても若くて、愛想もいい、そこそこの指名を取る女と遊んでも、やっぱりきっちり勃起ができなかった。僕より七つ若いのにそんな調子だから、君が亢奮できる女を紹介したいと思っていた。
 その君がサクラにそれだけ会っているということは、いつも腰を動かして射精しているのだろう? えっ!、最初と二回目は駄目で、三回目にちゃんとピストン運動をして、膣で発射ができたんだってえ。
 本当に君は難しいんだねえ。若いのに、完全勃起できないことが二回続くその精力なら、大変だ。でも、最初と二回目は駄目でも、次はうまくいくような気がして、三度目の入浴をしたらしっかり完遂したというのは、面白いねえ。
 サクラならフィーリングが合うから大丈夫だ、と君が思うのは、確かにそうだろうよ。相性というのは勃起中枢神経には大切な要素だね。コンドームをつけると、とたんにおちんちんが萎んでしまうというのは僕も同じだから、君の苦労はよく判るよ。
 三回目に会った時には、サクラが最初、ペニスが充分に堅くなるまで純生で嵌めさせて、勃起が確かになってからコンドームをつけたというのは、いい話だね。優しい女だ。
 で、四回目はどうだったの?……ははぁ、四回目は半年空けて行ったから、サクラが少し他人行儀になって、純生で受け入れて完全に勃つのを待ってくれるような嬉しいサービスはしてくれなかった、だってぇ。
 しょうがないよ、半年も空けりゃあ。鉄は熱いうちに打て、だよ。
 恵里亜の女は皆サックをつけることにしているんだから、毎月行っていない君が悪いんだ。今度は、手みやげでも持って行くんだね、サクラが好物の食べ物を。高いものでなくていいから。
 でも、ほんと、サックていうのは苦手だね、僕は。
 大体、僕は女房とするときもサックはあまり使わなかったからねえ。子供を生産停止している時は、いつも純生でしばらくピストンしてから、女房に手掻きをさせて射精していた。
 ゴムをつけると全くこすれを感じなくなるんだよ。だから、四十を越えた後は、コンドームをつけると、ちんちんがごめんなさいをしてしまうようになった。エイズのことを考えれば、それでは困るんだよねえ。
 どの店もサックを使うのか、だって?……金津園は、料金のぐーんと高い店とごく一部の特定の店だけはサック無しで客をとっているけれど、大部分はちゃんと使っているよ。
 僕は、平成になった頃から長く通っていた女が恵里亜とヴィーナスに一人ずついたけれど、店のルールが変わったら、その二人ともゴムを必ず使って下さいと言いだしたから、残念だったねえ。
 マスターズにも通っていた女が二人いてね、そちらの方は、他の客にはゴムをつけさせても、僕にはそういうことはお願いしづらいと言って、ずーっと純生でしていたんだよ。
 生を続けることを認めた女よりも、恵里亜とヴィーナスの女の方が断然通った年数が長いから、要するに三年通った女だから、本当に悲しかったぜ。
 サックを使うということにしている店で、コンドームなしでやらせてくれた女が、僕は今までけっこういてね、恵里亜の由美とその他に四人、マスターズで五人、えーっとそれから、ヴィーナスでミルクが一人、黒騎士で一人、これで合計十二人になるね。
 サック無しの店で一人会っているので、これを加えれば全部で十三人だよ。
 金津園がコンドームをつけるようになった平成四年五月から五年間で、僕は二十五人ぐらいの女に会っているけれど、その女の半分ぐらいは純生でさせてくれたことになるねえ。
 それで、十二人の女が何故純生でさせてくれたのかを分析すると、マスターズの二人は、純生時代の平成三年から通っているから継続扱いをしてくれたわけだ。黒騎士の一人は平成元年に半年通っていたから、それから偶然久し振りに会っても、これも昔の扱いをしてくれたということになる。
 この二人以外の九人は皆平成四年五月以降に通った女だから、僕に格別の好意を示してくれたんだよねえ。聞くとね、皆普段は必ずサックを使っていると言うんだよ。
 僕が熱烈なクンニリングスをして、それでマン汁をダラダラ流して気をやってしまって感激してくれたんだろうか、初対面で純生というのが、その九人の中で七人いるよ。
 上手にオーラルセックスをして女を愉しませる男が殆どいないから、僕のような男はめずらしいんだろうねえ。どこか協力してやりたくなるようなところがある男なのかもしれないな、僕は。
 とにかく僕は、「生でさせろ」と押し問答したことは一度もないよ。
 僕に丹念にクンニリングスをされて見事に気をやってしまって、それが滅多にないことで、いや、ひょっとしたら男との性交渉で全く初めてのエクスタシーを味わって、ポーッとしてそのままドッキングしたのが三人いた。そういうのは本当に愉しいぜ。
 初対面で純生セックスをした七人は、僕の方からコンドームなしでいいか?と打診した女もいるけれど、丹念なクンニリングスでスカッと昇天させて、ドッキングしようとしたら、ポーッとしていてサックを取り出そうとしないので、そのまま嵌めたのが四人いたよ。
 純生でできなかった女は、ちゃんとゴムを被せて性交をしたか、だって?……
 六人の女は僕を欲情させて、コンドームをつけても問題なく最後まで完遂したけれど、後の十人ぐらいの女はゴムをつけたままピストン運動で射精するという具合にはならなかった。
 サックがいるとなると、勃起しなくなる体質だから、そうなると殆ど手掻きでフィニッシュしていたね。口内射精でイッたのはサヤカだけだよ。
 裏ビデオを見ていても、コンドームをつけた性交なら、僕は殆ど早送りしてしまうよ。ゴムをつけていると、女がよがり汁を出してもペニスに汁が絡んでいるのかどうかがわからない。僕が、ビデオのピストン運動シーンを見て亢奮するのは、愛液でペニスが光っているときだけだ。
 でも、考えてみれば、コンドームをつけたまま、僕が最後までピストンできた六人の女というのは、相当女の色気のある個性的な女だよ。具体的に言うと、六人とも初対面でもすっかりうち解けて、クンニリングスで乱れに乱れてアクメに到達し、とにかく燃えるようなベッドプレイをして、僕はすっかり亢奮したんだ。
 その六人の中で、裏を返さなかったのは二人だけで、二回入ったのが三人いて、五回も入浴したのが一人いたね。
 女から見ても、乱れに乱れさせてくれる男に会うことが滅多にないから、嬉しいんだろうよ。だから、濡れ方と喘ぎ声の激しさに本人が驚くほどで、僕も女の乱れ方に煽られて、コンドームをつけても勃起しっぱなしだった。
 愛撫してやって、声の反応のいい女、躯がびくんびくん痙攣してよがる女、熱烈なディープキスをする女、こういうのは、僕は亢奮してちんちんが堅くなるからねえ。それで、その亢奮が冷める前にきっちりとアクメに燃えると、僕の依怙地なちんちんは、ゴムを被せられても反乱を起こさないんだ。
 もしイクのに時間がかかっても、気をやった後にベッドで熱烈に69をして、カリ首をくわえたままフガフガと息をしている女、僕に舐められて愛液でおまんφをベトベトにしながら、カッポリときん玉をくわえて引き伸ばし、同時に掌でカリ首をくるんでねちょねちょと揉んでくれる女、こういうのは、僕はペニスにすっきりと芯が通るよ。
 それで、ピストン運動をしていて、いかにも気持ちよさそうにしがみついてくるなら満点だ。並の猥褻では、僕のちんちんはゴムつきだと亢奮してくれないから困ったものだぜ。
 こういう女が、純生で嵌めさせれくれれば、もっと最高だけれどね。
 僕は初対面の女に会って、生のセックスを頼んだら受けてくれそうかどうか何となく判るからね、誰に会っても「生でして」とお願いしているわけではないよ。
 吉原やすすきのではどうなっているか知らないけれど、金津園では、サックを使うと決めている店で純生のセックスをすることは、まずできないんだ。
 僕が「生でもいいかい?」と頼むと、ソープ嬢の断りの言葉は、最初の頃は「決まりですから我慢して下さい」の類が多かったけれど、ゴムを使う習慣が定着すると、「私、もうピルを飲んでいないの」というのが増えたねえ。
 本当かどうかは判らないけれど、そう言われるとどうしょうもないね。ピルを使うと躯に変調を来す女は、ゴムを使うことによってピルの服用を避けることができるからありがたいんだな。ヴィーナスなんかは、殆どの女がピルを飲んでいないらしいよ。
 でも、ゴムを使っていても、ピルを飲むソープ嬢がやっぱり多いね。恵里亜の女は皆飲んでいるようだ。
 コンドームの破損による妊娠の危険防止もあるけれど、ピルを使っていないと生理がコントロールできないから、出勤不能日を明確に予定することができないのが理由でもあるんだ。
 女の生理休暇は分散させないと店が困るんだよ。出勤をあてにしている女が少ないときに、突然休む女が多くなると、仲間にも負担がかかるからねえ。
 公式には挿入行為はしていないことになっているから、使用済みコンドームは、店のごみとしては出せないんだ。客を送り出してから、ミルクの溜まった、生臭いそれを女が洗って、そのゴムを店から持ち出させるやり方をしている店もあるよ。証拠隠滅だね。一方、そういうことには全く無頓着な店もあったから面白いもんだ。
 しかし、コンドームというものはソープ嬢にとって本当に困る代物なんだよ。
 男に下手くそなりに熱意のある愛撫をされて一応膣が濡れていても、コンドームをつけてピストン運動されていると、すぐに乾いて痛くなる。気持ちが昂まっていないから、潤滑油が出ない。男がイッてくれればいいけれど、なかなか射精しないととても困る。
 射精ができなかったり遅くなったりすることもしょっちゅうで、途中で萎えてしまうことがコンドームの場合は多い。ゴムの中にペニスの先走り汁が溜まって、ペニスが踊ってしまう。
 こすれ感がなくなって縮こまったペニスは、ゴムを外してフェラチオで勃たせるけれど、安物のコンドームだとゴムくさくて先走り汁の臭いと混じり合い、凄い臭いと味がして吐き気に襲われてしまう。たいへんだね。エイズが呪わしいよ。

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(千戸拾倍 著)
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