ルーブルの看板嬢

 ソープ情報誌に顔出ししてそれが抜群の美貌であると、私は先ず敬遠した。しかし、平成17年を迎えたその頃勃起力がとても心配だったので、とにかく上玉かつNSでの対戦を念頭に置いてルーブルの蘭を予約した。
 蘭はソープ情報誌で1ページ丸ごと当てられるほど店が力を入れていたし、見事な魅惑を発散し、店の広告塔として相当機能していると想像できた。私がまだレビトラを使っていない頃で、丁度精神的に全く不調で、勃起が思うようにならずに苦戦するのを心配したから、前年までの遊びから2万円も高くなっても蘭ぐらいの美女と対戦せねば、と遊ぶ店のランクを上げる言い訳にした。
(注1) ソープ情報誌で1ページ丸ごと当てられる嬢はかなり少なかった。
(注2) 心の不調とはあるソープ嬢の想い出の冒頭に記載の打撃の激しさによる。
 蘭の予約が空振りすると予期していたけれど、1回目で通って喜んだ。

 〜ルーブル、H17年1月
 ルーブルの蘭を予約した。6万円を超える店に入るのは実に久しぶりだった。
 店に入ると、店内の雰囲気もスタッフの対応もそれまで利用していた中級店とはかなり違っていた。とにかく上出来だ。6万円を超えるような店でゴム着せずに対戦しなければあかんだろうと思っていたが、私は回数多く利用したいから、ワンランク違う雰囲気に今後の経済的つらさを思った。
 案内が30分遅れると告げられ、その通り丁度30分の遅れで蘭に対面できた。ただ、こういう遅延は私の勃起になかなか阻害要因になる。すんなり運ばないと腹立たしくなる性格だ。
 蘭に対面してびっくりした。蘭が顔出しした雑誌の写真そのままの華やかな顔で現れた。顔出しする嬢が写真と同じ顔で現れるなんてそんなに期待できないから驚いた。強烈に美少女だった。
 24歳は超えていそうだから少女は言い過ぎかもしれないが、27歳を超えているとは思えない。蘭は年寄りの私から見ればまさしく少女みたいなものだ。「鉄火丼をおごるよ」と言われてホイホイとついていって、何と大枚 5,500円の大トロの特上鉄火丼にありついたような気分だ。
 とにかく眼がぱちくりーんとしていて素晴らしい。髪の毛の質が良いのだろうが、パーマのかけ方もセンスが良い。頬は少しぷっくらしていて、唇がプヨーンとしていて何ともセクシーだ。ウエストがしっかり細く、贅肉がついてない。小柄で可憐で、キュートのオーラが全身から発散していた。
 私は蘭のように見るからに華やかで、若さが充分で、正真正銘器量良しのソープ嬢にそれほど会ったことがない。入浴したことはあるが殆ど続いていない。だから、浮き立つ気分よりたじろぐ気持ちのほうが勝っていた。何しろ私はキュート系はどちらかというと敬遠し、とにかく大人っぽいのが好きだった。
 それをいささか困った事態が追い打ちした。蘭が何やら語りかけてもその声が小さすぎて、殆ど聞き取れないのだ。
 これまでの通い女ならば声が聞こえないということはない。というか、私はこれまでの数々の通い女のことを振り返ると、声の元気な女を選んで惚れていたとしか言いようがない。ところが、蘭の声はちっとも聞こえないから往生した。
 私は耳が遠く、しかも、その頃は激しい耳鳴りに悩まされていた。私は蘭に声を高くするよう頼んだ。すると、蘭が戸惑い顔をはっきり見せたから困った。蘭の説明によれば、大きな声で喋ることが苦しいらしい。なるべく耳の近くで喋ってもらうことにしたが、どうにもやりにくかった。
 部屋をしっかり暗くしていることにもげんなりした。でも、いきなり照明のことを言い出すには、蘭がうら若き美人でありすぎた。
 明かりを強めるよう頼んで、もし蘭の笑顔が消え、手厳しく拒絶の言葉を吐かれたり、明らかに戸惑った表情をもう一度見せられたりすれば、遊びがいっぺんに味気ないものになる。馴染みのない店では、女が初対面の私を尊重して対応することがあんまり期待できないから、慎重に行動せざるを得ない。
 声の大きさのやりとりで蘭の顔を曇らせたので私は臆病になった。そもそも私はコギャル系美人に出くわすとへっぴり腰になる癖がある。
 その上に、昔よりも歳の開きが大きくなった。金津園で対面する若い女はもう自分の子供よりも若い。蘭は文句なしに魅惑的なのに、その蘭を自分の難聴で困惑させていると思うと、そのへっぴり腰が著しく拡大した。
 私は昔から金津園で、声が元気な女に魅力を感ずる傾向があった。声がか細い女というのは聞き返しているうちに背中や膝の裏が痒くなるからいやだ。
 若い美人の嬢は脱衣を誘うのが遅い傾向があるけれど、蘭は早々に脱衣を促した。その導入の鮮やかさと凝視するようなつぶらな瞳が更に私の気後れを深めた。私は僻みっぽいから、女に見つめられると(なんと背の低い小父さんだこと!)と思っているのではないかと勘ぐってしまう。
 前年の平成16年は金津園で馴染みの女3人にしか入浴していない。これだけよく金津園で遊んでいるのに初会の遊びがなんと1年半ぶりで、しかも、相手がとびっきりの上玉だから妙に緊張した。不思議なくらいに上気した。
 女遊びは歳をとったらなれるというものでもない。歳をとればとるほど切なくなることだってある。老獪は本当に老獪とは限らない。心の乱れを隠すのが上手になるのだ。70歳になっても若い時と筆の調子が同じのまま、好いた惚れたとか、青雲の志が煮えたぎる様とかを描写できる大作家は、青春の心をかなり残していると思う。
 私はソファーに腰掛け、見かけは王様のように、心はまるで自己破産者のように、蘭の介添えを受けて服を脱いだ。蘭が肌着や靴下を片づけると、蘭の求めに応じてワンピースのフックに手をかけた。いつもソープでは自宅の日常と同じように、嬢の介添えなんかなしに独りでさっさと服を脱ぎ、嬢にも私が支援することなしに自分で裸にさせているから、どうも調子違いの感じがする。
 ソープの衣服脱がせの儀式にはいつもうんざりする。こんなことで男の性欲を昂めようというのは、ストリップ観賞が膨大な数の私には子供騙しみたいなものだ。でも、自分で脱いでくれということを初対面で口にしたことは当然ない。裏を返した時に告げるようにしていた。
 私は心身の不調と極上の美女に気後れしたことから、ペニスが全く不調だ。この蘭にフェラチオされても勃たないような予感がした。わくわくしてこの店に入ったのに一体どういうことだろう。30分の案内遅れで肩すかしを食らって、待合室にいた私以外の4人の客が席を立ち、まるで座禅でもしているようにもの静かに待ってから、調子が狂ってしまった。
 蘭が喋って、それを聞き返しても聞き取れないことがあるようでは、どうしても自分を自虐的に責めてしまう。私は落ち込むときは急速に落ち込む体質だ。股間に熱のなさをやけに感じた。
 私が全裸になると、蘭もガーターとストッキングだけの裸になった。ショーツはカットが深く、眩しいほどに若い女体を引き立たせていた。肌がみずみずしく、正面から見るシルエットはスレンダーなのに、胸も尻のあたりも下腹もまことに女らしいふくらみ方をしていた。
 ブラジャーのホックを外す時に後ろ姿を見て──何と可愛らしい尻たぶなんだろう──と思った。私は蘭の求めるままに靴下からストラップを外した。近いところが見えにくいから、これがなかなか面倒な仕事だ。
 蘭は脱いだ靴下とショーツを籠にしまうと私に唇を合わせてきた。そのキスが、エレベーターの中での挨拶キスとは全く違う、情熱的で奔放な感じがするディープキスだ。両手を私の体に回すとともに、唇を半開きにして吸い付きが良い。
 両手を男の裸の腰に回し、その手のひらを押しつけるように当てて、というか私を強く引き寄せて熱烈にキスをして、形も実質もとにかく熱い。初対面の即ベッドの前にこれだけちゃんとしたディープキスをする『若いスレンダーな美女』のソープ嬢なんてなかなかいないから、これには感心した。
 手の構えに気持ちが入っているだけに、私が蘭の舌を吸おうとすると、かって知ったる仲のように舌を差し出して受け入れた。それも挨拶程度にさっと切り上げたりせずに、私が舌と唇の使い方にディープの度合いを深めても、そのまま付きあってきた。
 蘭と長い時間唇を合わせていた。それは、明らかに私の唇や舌の使い方を愉しんでいるというような応答だった。
 その感触に──これは、良い遊びになるぞ──と気持ちを鼓舞したけれど、蘭の声が聞き取れなくて会話が順調でないことと、蘭が困った風情をちらつかせたことから、私は苛立っていた。ペニスの神経が脊椎につながっていないように無感覚だった。
「美人に出合うと、こいつは緊張しちゃうんだよ」
 私はソファーに座っていて、目の前に膝立ちしてキュートな全身を披露している蘭に言った。
 ペニスの先が露わにならずに縮んでいた。私の陰茎は気持ちがストレートに表れる大変わかりやすい器官だ。
 蘭は顔が小さめで、ウエストも細い。ふくらむべきところはふくらんでいる。特に、下腹がほんのりと出ているのが何ともセクシーに見える。しかし、背丈はあまりない。だから、とにかく可憐だ。眼がパチクリンとしていることにハッとする。
 それにしても、若い女には胴に対して脚が相対的に立派に長いのがいる。蘭がそれで、背丈の割には見事なプロポーションだ。乳房の張りも良い。肌も全く問題ない。金津園でこれほどの逸品を拝むのは掛け値なしに初めてだ。
 蘭が私に戸惑っているように思えてならなかった。なかなか即フェラに入らず、なにやら会話をしかけてくる。しかし、私が軽口を言っても何やら噛み合わない。
───この子は初対面の私に即尺をしようかどうかためらっているのかな。
 いつもなら「僕のチンコ、カッポリ咥えて、強く吸って!」ぐらいのことを剽軽に言ったりするけれども、気後れがそれを許さなかった。
「僕、マンコ舐めたいんだ。舐めさせてくれる?」
 いつもしているように振る舞えば、自分も蘭もテンションが上がるだろうと期待した。全くペニスを縮こまらせている男では蘭ものりが出ないのが当然だと思っていた。
 蘭はあっさりうなずき、ベッドに寝た。真ん中に寝ようとしたので、私はそれをとめ、ベッドの端に腰を置く体勢で仰向けにならせた。私の意向を汲んで、蘭は大胆にM字開脚の形になった。その速やかな開脚と鮮やかな開きっぷりが蘭の乙女らしい風貌とアンバランスで、意外だった。
 クンニリングスを受け入れる気持ちが股の開き方と膝の上げ方からして明確だから、私は蘭をノックアウトしようと意気込んだ。ベッドの横にしゃがみ、薄暗い中で、得意の動きを繰り出してしっかりオーラルプレイをした。かなり長い時間一方的にクンニリングスをした。
 しかし、蘭はわずかに濡れはしたが、まるで昂揚の手応えがなかった。それでは私は白けて、ペニスが勃たなくなる。だから、途中から右手でカリを揉んだ。勿論口は蘭のマンコに張りついたままで、助走の開始だ。かなり情けない光景だとは思うけれどしかたがない。蘭からは見えないからかまわないのだ。
 なんとか勃ったところで私は床から立ち上がり、「嵌めるよ」と声をかけた。すると、蘭が何か言ったが、目の前で言っているのに聞き取れない。──またかぁ!──という困惑だ。
 聞き返すと、「即尺がまだなんですけれどー」と言っているみたいだ。「まだなんですけれどー」のところが聞き取れた。
「いいよ。マンコの中で往復して、くさみをとってからしゃぶってもらえれば」
 見当で答えたが、蘭は妙なところで真面目だ。流れというものがあるだろうに。肝心のところで、声が聞き取りにくいという本日最大の悩みを突きつけられて、折角硬くしたペニスが力を失った。
 更に蘭はベッドの端のところに腰をおいていたので、ベッドの中央のほうに位置替えしようとした。
「元の位置でいいよ。僕は床に立ったままで合体したいんだ」
 そう言って制止すると、蘭は──変わった人!──という表情を見せた。そんなやりとりをするとますますペニスが萎れてしまった。
 私はベッドに膝がつくぐらいのところで仁王立ちして、再復活を目指しペニスを刺激した。蘭の顔とウエストのくびれがはっきりした体を見つめてカリを揉み、精神的刺激を添加物にして物理的刺激で勃起を充分にしようとした。渾身の気合いだ。
 こんな動作は15年も前なら初会では恥ずかしくってできなかったが、相方が馴染みではないとまるで完全勃起が難しくなった今ではへっちゃらだ。自分の指がチンコの勘所を一番よく知っているし、粘着攻撃において一番優れている。
「割れ目を手で開いて」
 蘭は両手を股間に伸ばして、短い陰裂を開いた。光が乏しい空間に肉色の丸みが浮かんだ。その猥褻な開脚ポーズを見て、私がもし蘭なら、手が短くて胴長だから、両肩をシーツにつけたままでそんなに余裕を持ってラビアに手が届くはずがないと考えた。
 蘭のマンコは貧弱というかいかにも子供っぽい形をしていた。マンコの具が目立たなかった。私はこの手の未成熟型のマンコには、クンニリングスも鑑賞も意欲が沈静する。私が金津園で通いつめた女は皆、ラビアも陰核茎部もはっきり突き出したのばかりだ。
 暗がりの中で、蘭が指で開いている割れ目を見つめてカリを揉むという情けないことをして、ペニスがどうにか勃った。初対面の若い美女の割れ目オープンショーはそれだけ卑猥だった。
 嵌め入れるとマンコが狭かった。ペニスが漲っていないから膣圧に血が戻されるような感触だ。床上床下男上前位(男がベッドサイドに立ち、女がベッドの端で仰向けになる)でかかったが、ベッドが低いのでピストン運動がとてもやりにくかった。
 完全に怒張せぬまま僅かに往復運動しただけでイキそうになった。不完全燃焼で撃沈したくないから、私はもっと絡み合いを楽しむべく、ペニスをバギナから外し、ベッドに上がった。そのまま69の体勢になり、蘭に咥えさせた。
 蘭のフェラチオはちょっと優しすぎて不満だった。しかし、口の使い方に充分技巧が認められ、気圧の強弱で亀頭を唇から出し入れするようにした。だから、チュッパチュッパと派手に音がした。これは、唇の通過感が結構だけれど、終始それでは、唇の締め付けと吸い込み力が弱いのが物足りない。
 私のペニスは半勃起のままだったが、それでも、蘭にフェラチオのうまさを褒めておいた。
 蘭の会陰にラブジュースが伝ったから、私はその粘り気を利用してアナルに親指を差し込んだ。クンニリングスしながら愛液を絡めた指でしばらくアナルを撫でてからしたので、蘭は予期していたはずだ。入れる時には止められなかったけれど、入れてから「痛い」と言われたので、すぐ抜いた。
 そのまま69を長く続けたが、やっぱり蘭には昂まる気配がなかった。フェラチオもずーっと同じようなおとなしいやり方で、変化がない。私はチュッパチュッパでは頼りない。グイグイゴニョゴニョゴシゴシとしごかれるのが良い。玉舐めもなかったと思う。
 これでは、後百分ぐらいをどうやって遊んだらいいのか困ってしまう。会話がスムースに流れないし、ベッドのいちゃつきも、蘭が昂まってくれないなら長々とやってもしょうがないのだ。再度合体し、不完全勃起のペニスで僅かに前後運動をして、中折れしそうになったところで絡みをやめた。
 洗浄に導こうとするのを制して2人で床に座り込んだ。私は蘭に性感について尋ねた。
 蘭は「クリトリス攻めではちっともよくならず、ペニスの運動でないとイケない」という趣旨の説明した。クリトリスオナニーは殆どしていないらしい。
 20代や30代で、自分で『中イキ派』と言う女には、全くのウソを言っていることが多い(実は、中でもイケない)ので、私はイキの状況について尋ねた。
 すると蘭は、プライベートエッチでの話のようだったが、ペニスのロングピストンで失神寸前までイキまくった経験を明確に説明した。
 その具体的で露骨とも言える描写は作り話ではない可能性が認められた。実際の体験だとしたら、20分間の抽送力のない私には寂しくなるような話だ。でも、自分が成熟した女の体を持っていることを表明したいという作り話とも思えた。
 いずれにしても、可憐な蘭が極めて性的で、かつ、個人的な話を熱っぽく語った。私の質問にきちんと答えようとする気持ちが明確だ。しかも、距離を置かずに座り、全裸の姿で私の顔を見つめて語るその表情がチャーミングだ。交歓行為後に陰部を洗浄しないという妙な提案にも異論を挾まず従った。
 初会でソープ嬢が客に接する平均的レベルを超えていると思ったので、私は蘭に部屋の明かりを強めることを申し出る気になった。
 言ってみるもので、蘭は立ち上がって照度を上げるため壁のほうへ向かった。背丈はあまりないのに、その全裸の後ろ姿が見事だった。私は文字通り目を丸くした。広い部屋が煌々とした明るさになった。戻る蘭を眩しい想いで舐めるように見て、あらためて彼女の美しさを確認した。
 で、そこから蘭のお喋りが始まった。蘭は流れるように流暢に話した。
 女の活発なお喋りには自己中心的なのが時々あるけれど、蘭は、私の質問やら間の手にきっちり沿ったもので、充分に相互会話になっていた。私は、ぐーんと近寄らせた蘭の語りに気分良く耳を傾け、質問を続けた。
 蘭は店のサイトで示されている年齢から3つばかり多い年齢を実年齢だと打ち明けた。そして、私が尋ねてもいないのに、先月の指名数の順位のベストフォーまで名前をあげ、その連中の性格、仕事の特色など、悪口めいたものでなく彼女の率直な感想を語った。
 勿論蘭は仲間のことだけでなく自分のこともはっきりと説明し、経歴を細かく言うから私は驚いた。18歳からの風俗稼業の履歴と性経験を物語り、家庭環境と生い立ち(共に結構特殊なもの)、そして、親が娘の仕事を知っていることなど、私の質問に沿ってしっかり説明した。常連客の状況、自分の本数、店のはやり具合なども赤裸々に説明した。
 蘭の語りぶりは私の長年のソープ遊びでもあまり例がないものだ。
 私の右手の親指をアナルに受け入れたことについて尋ねると、アナルセックスの経験はないと言った。
 関東地区の客に比べて、中京地区の客の態度の悪さをかなり怒って説明した。会話も態度もがさつ、キスがスマートにできない、マンコのさわり方が自分の欲望任せ、ということだ。
 蘭と話に興じている間、最前は短時間ながらも、かろうじて挿入できる程度の固さになって2回ファックしていたペニスが完全に縮こまっていた。結構真面目な話をしているのでそうなるのはしかたないが、それでは情けなさ過ぎる。だから私は蘭と喋りながら自分の指でカリを揉むことにした。
 ところが、指で揉んでも何の感覚もなくて、全く血が入ってくる気配がなかった。全裸の美女を前にしているのに、腹立たしくてならない。とにかく前年よりも勃起力がまるで落ちた。
 蘭は私の手の動きに気づいてペニスに手を伸ばした。華奢な指でかまってくれたけれど、半勃起にも至らなかった。私はもうかなり体裁が悪い。それだけでなく、きちんとファックできるのか心配になった。
 私が手練のオーラルプレイをしても、蘭はそれほど愛液を流さず、クリトリスがこそぐったくなる様子だった。それが大変残念だったし、それでは私が亢奮できないだけでなく、ご本人もセックスがつまらないだろうと思った。
「女の人はねえ、クリでじゃんじゃん感じないと、寂しいものだよ。クリトリス感覚を研くために、今ここでオナニーをしなさい」
 と冗談を言ってやった。
 すると蘭は、驚いたことにそのまま床に寝そべって股を開いた。ルーブルはカーペットが立派だから寝そべるのに抵抗感はない。
 全く私の正面だから、割れ目もアナルも丸見えだ。お尻がぷっくらと膨らんでいても横への広がりがなくて尻たぶは整った形をしている。その間に鎮座する薄茶色のが愛らしい。そして、蘭はかなり真面目に自分でクリトリスをいらっていた。
 私はその間蘭の股のところにあぐら座りして、左手でカリ首を揉みながら右手の中指1本でずーっとバギナの中を柔らかく揉んでいた。
 このエロプレイは、ベッドの上ではなくて、ベッドサイドの床の上で結構長時間した。何しろ初会で、しかも、蘭がスレンダー美女だから、明るい部屋でこの開脚姿はとにかくエロかった。蘭の両脚が私のあぐらをかいた両膝を囲んでいた。白くて綺麗な太腿だった。無心に豆を揉む蘭の顔が可愛かった。
 蘭がオナニーで昂まる感じはあんまりなかったけれど、その姿は素晴らしいほど退廃的な淫蕩さで、絵になった。私はもうたくさん遊んでいるが、初会でここまでさせたことはちょっとない。
 冴えない勃ちが続いて高額な費消を悔やむ気持ちが一挙に霧散した。とうとうペニスが勃ちあがった。
 たまらず、そのまま69を始めた。実は、69をしているうちに萎えてしまう恐れがあったから、即座に嵌めようかとも思った。しかし、それではかなり短い性行為になることが予想され、なさけない気がした。
 私は、股を開いたまま仰向けになっていた蘭に逆向きに寄り添い、ベッドとソファーの間の狭いところ、しかも床の上で絡みあった。
 ベッドの上ではないから猥褻度が増す。互いに横寝の体勢で相手の股ぐらに顔を突っ込み、私は上になっている左足をベッドやソファに預けたり、左手をそこに伸ばして支点にしたりできるのが良い。
 蘭の可憐な口が私の勃起物にじゃれついた。先走り汁でネチャネチャになって、更に指揉みでにおいが強くなっていても、委細かまわず吸い込んだ。
 私は蘭の弱いフェラチオでは途中で萎えるのを心配したけれど、自力で勃起したものだからちゃんと快感が走り硬いままだった。
 蘭は初対面なのに『過激的応対』への私の誘導を見事に受け入れた。2人は即ベッドをした後風呂に浸かっていなかった。洗っていない状態で熱意を込めて相舐めすることも、極めて露骨なオナニーショーをすることも、蘭には初めてだったに違いない。
 私は流れでそのまま床で合体した。ずーっとまともに勃起してなかったのに肝心の所でペニスが雄々しくなった。正上位で勢いよくピストンすることができ、少し早漏気味ではあったが射精感は満足できるものだった。
 体を離すと、同時に蘭が起き上がった。そして、そこでそのまま《吸い出し》を受けた。
 蘭で感心したことが2つある。
 一つは、ロングランのとっても濃厚なディープキスを、私がやめるまで蘭がうち解けた風情でもって受け入れたことだ。
 蘭は体が小柄だから、顔も口も小さくて、唇が何故かとても柔らかくて、終始開き気味で、とにかく湿り気の多いセクシーな口唇で、その上に、キスの最中の舌の使い方も、私の舌の逍遥の受け入れ方も、何とも言えないほど妖艶だった。
 私が生涯したキスの中でNo.1にランクさせたいキスだ。いつも最初はおとなしく進めて、私のほうからキスを迫ることはあんまりしていないのに、しかも、馴染みの女に対しても私はキスという行為にはそんなに情熱を注いでいないのに、私が初対面であれほどまで積極的にキスを求めたことはないと言って良い。
 再度書くが、私にその気にならせてキスをせがませたというのは、蘭が女としての魅力が並のものではないということだ。キス自体を心底楽しませたというのは蘭以外にはあまり経験がないから、本当に掛け値なし誇張なしで素晴らしいキスだった。
 もう一つは、射精後の《吸い出し》が熱烈で、とってもロングランで、経験豊富な私が驚くほどゴージャスで親愛的だったことだ。《後舐め》ではなくて、完璧な《吸いしゃぶり》だった。
 蘭はかなり私に関心を持ったようだ。最初は私の難聴に戸惑っていたけれど、私がユーモアある会話をして、金津園のことをよく知っていて、態度が真面目で(思いやりのない行為をせず、遠慮気味にしているという意味)、エロくてこなれたエッチプレイをするから、明らかに私に興味を持って対応していた。
 蘭は私に「美男子なのね」と言った。
「この歳になってそう言われてもしようがないけれど、よくそう言われるよ。飲み屋さんとかこういうところでは」
「もてたんでしょ?」
「ふふっ。あのね、女から見て男の3悪は、チビ・デブ・ハゲ。貴女は小柄だから、僕の印象がちょっと違うかもしれないけれど、普通は門前払いなの」
 蘭からはっきりしたフォローの言葉が返らなかった。
 その後 bbspinkのソープスレで蘭がどのように書かれているのか確かめた。会話が多くて自分ことを喋りまくるという貶しが多かった。
 まあ、間違った指摘ではないが、その頃のルーブルは 160分(?)1本のコースだったと思う。その長い時間絡みばかりしておられるはずがない。あの多弁は、客から見れば過ごしやすいものではないかと思った。
 私は、クリイキすらしない嬢に裏を返すことはしない。とても魅力のある女だったが、1回の入浴で終わらざるを得ないのは残念だった。
 数ヶ月後レビトラを服用するようになった時、本指名するかどうかかなり迷った。しかし、みっともない勃ちに終始していたことを思うと、行きにくかった。

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(千戸拾倍 著)
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