いきなり玉舐めから始めた嬢

 ルーブルで蘭の次に誰に入ろうかと検討し、2ちゃんねるの店スレを見て唯が艶グループの出とわかった。唯は蘭が名前を挙げた先月の売れ筋4人の中に入ってなくても、入ってないからこそ大人びた女なんだろうと思った。
 蘭の弱いフェラチオでちっとも勃たせられずに苦労したから、艶グループ出の女のしごきの強いフェラチオを期待し、唯を予約した。
 入浴日の前日に確認の電話をすると、唯は体調を崩して出勤できなくなったと説明された。ところが、その日鈴に入浴した後、岐阜駅まで送る車の中で、運転手から唯がその日貸切客についたと聞いた。ルーブルという人気の高級店の2度目の利用でダブルブッキングと想像できるキャンセルを食らい、高級店でもやることは同じだなと思った。

 (りん)〜ルーブル、H17年1月
 唯が駄目になって鈴に入ることにした。蘭と遊んだ後鈴の写真を見て、スレンダーな美人で人気嬢だと知っていた。
 鈴の案内で部屋に入った。蘭の時と同じでやはり大変暗くしてあった。
 対面した時の顔つきや所作の様子で比較すると、蘭よりも鈴のほうが注文を言いやすそうに感じた。私は蘭の時に部屋がどこまで明るくなるのかわかったので、今度はいきなり明るくするように求めた。
 鈴は最高度の明るさに変えたが、それは「もっと明るくならない?」のやりとりを2回してからで、それは当然私からは減点になった。同じ注文を3回発声させられたというのはかなり気が滅入る。そもそも鈴は本命ではなかったのだから、ここで一旦舌打ち感が強くなった。
 鈴は、蘭と同じで顔が小さめの美人、下顎がすんなりしていた。その顔にはいささか人工的な手当の気配があったけれど、パッチリした眼と細い鼻筋が綺麗だ。体型は小柄でスレンダー、そして、色白。蘭ぐらいに若くて、魅力的で、こちらが恐縮してしまうような華やかさがあった。
 ところが、蘭と同じで声が大変小さかった。
 私は、またかと落胆し、声を大きくするように頼んだ。すると、これも蘭の時と同じで、鈴は非常に喋りにくそうにしていた。その応答は蘭よりも柔らかさが欠けて、お気の毒にという色合いがなかった。その困惑した様子をまともに見せたこととかなり風俗なれした感じから、最初は何だかとてもすれた女に思えた。
 すると整形美人の印象が強くなり、いかにも作り上げた顔に見えて、第一感は──これは失敗作になるかな──とマイナス思考だ。ソファーに腰かけたまま早々に素っ裸になりながら私はそう思っていた。とにかく私は顔を整形するという性格が嫌いだ。
 鈴は応答が堅くて「お高い」女に見えたが、それは多分私の受けとめ方のせいで、思いの外の美少女ぶりとカットの深いショーツを含めセンスの良い3点セットの下着を着けたスレンダーな姿に、自分は場違いなのではという潜在意識が澱んでいた。
 その上に、私は生理的な意味での会話のしにくさで気持ちが沈み込み、静かな一室で耳鳴りだけが響き渡って、ペニスがまるで不要器官化した。
 体裁悪く思いながらパンツを脱いでペニスを晒すと、包皮が亀頭を完全に覆い、ペニスが最小のサイズにまで縮んでいた。その萎縮の仕方は蘭に対面直後の時以上だった。
 この惨めな姿には私はあきれた。対面時にこんな縮み方は平成16年まで全くなかった。私の特技は「欲情すること」で、同時に、萎えるのも特技で伸縮自在なのだが、とにかく長年金津園で遊んでいて、セミヌードの美女を眺めながら裸になった時点でペニスがこんな惨状を呈するのを見たことがない。
 失敗作の予感で性器の血流が阻害され、もうやけくそになった。私は鈴が私のパンツを籠にしまって向き直ったところで、鈴の視線がまともに向けられているのも気にかけずペニスに右手を寄せ、おおっぴらに包皮を剥いた。鈴が見たのを認めて私はぼそっと言った。
「君があんまり若くて綺麗だから、これが驚いちゃっている」
 鈴は、老人の露骨でみっともない所作に続く自嘲の言葉に何も返さず、にこりともしないが、蘭と違って、剥き身を目にするとすぐさま性的行為にかかった。鈴は先ず私にソファーへの腰かけ方を浅くするように求めた。
 私が怪訝に思いながらも尻をずらしてだらしのない座り方に変えると、鈴はちょっと乳首などに口を這わせた後、ペニスの剥け頭を右手の指3本で摘んで引っ張り上げ、清楚な趣のある顔を横倒しにして私の股ぐらの奥に突っ込んだ。
 縮んだペニスをまともに引き上げられたのが情けないが、とにかくいきなり玉舐めにかかったから、この入り方に驚いた。良い根性だ。私がソファーに浅く座っていても、キンタマはソファーの角からは少し奥まったところにある。それに舌を這わせるために鈴は顔を真横に傾けて股ぐらに迫った。鯛が鰈になった感じだ。
 まだ親しくなっていないのに美しい横顔がとっても浅ましいことをすると何だか哀愁を感じてしまう。初対面の即尺は札束で横面はたいてやらせているような気まずさを感じる。鈴が放胆に性技を繰り出しただけに、この時は──嗚呼、こんな若い美女に、ここまでさせて!──という気分に襲われた。
 私は金津園の中級店や名古屋のヘルス店で遊んで、即尺なんてしたことがないし、する気もないという相方に、何度か通って親しくなった上でそれをやらせ、更に、ペニスにたっぷり塩味を付けた上でしゃぶるというふうに極上の進化をさせるのを趣味にしていた。“初めて”と“特別待遇”がキーワードだ。
 だから、初めから即尺というのは違和感を覚えるぐらいだ。「洗わずにチンコをしゃぶられると僕はムチャ嬉しいよ」と唆す格闘とか調教の楽しみがない。
 鈴は唾液の量が多く、その唾液に粘りが濃い。その事実を私はすぐに確認した。キンタマが濡れた。それは異物を口の中に入れないための鈴の自己防御でもあるのだろう。
 フェラチオはかなり強めで、蘭のフェラチオが優しいのと比べればかなり塩梅が良かった。その安堵でペニスがすぐに勃起した。ぐいぐい攻めるから、フェラチオに強靱な私のペニスに一気に射精気運が盛り上がったくらいだ。
 私はソファーに浅く腰掛けてペニスをしゃぶられていたが、鈴がペニスを離すや立ち上がって私の肩に手を置き、「ちょっとごめんなさいね」と言った。何かと思うと、鈴はソファーの幅広の肘掛けにひょいと上がり、私の腰の上に構えるやペニスを掴んだ。
 鈴が上るときに一瞬よろめいたから、なかなかワイルドな動作に見えた。肘掛けが低くて幅があって決して不安定ではない。鈴の尻が降りてペニスが収まると(なるほど、こういう即の嵌めか!)と思った。
 鈴が女上位でかかったのは、なかなか浅ましい格好に映った。鈴の背の向こうに明るい窓があって、和式便所の構えをしたような鈴の、2つの尻たぶのシルエットがいやらしかった。
 実は、私は滅多に女上位で交わらないので(女上位のファックを必ずするマットプレイをもう何年もしていない)、女に上から尻を落とされるのは久し振りだ。ソファーに浅く座って上体が後に寄りかかっているから、ペニスが陰門に没入している様が大変よく観察できる。とても猥褻な眺めだ。
 それで、鈴はリズミカルに上下動しながら、快感の言葉をはっきりと並べた。こんなスレンダーな美女が私のような年寄りに能動的に動き、立て続けに痴語を発すると、まるで一流AV嬢のエロビデオのようになってしまう。
 このフェイクには私は白けてしまう。先ほどスーッと怒張したものが一気に萎えた。ということは、心の底からわき上がった欲情による勃起ではなくて、物理的摩擦で無理矢理果たした儚い勃起だった。
 私は格納庫のバギナが上下動するのでは遠慮なく萎える。自分で動かないと駄目だ。しかも、何も根付いていない怒張では、要するに、心からの欲情が伴っていないと、相手が若いスレンダー美女で、そのマンコの上下動に目を瞠る速度と把握力があってもやはりダメだ。その上に見え見えのフェイクをされてはかなわない。瞬時にペニスから血が退いた。
───あれれっ、カッコ悪!
 鈴が景気よくフェイクしているから、鈴のことを思いやって余計に痛手を感じてしまう。私は気が優しい。作ったよがり声を出さなかったなら調子が持続できたのに。
 鈴はペニスの勢いがなくなってきたのを悟って、私をベッドに誘った。
 私は自分でカリ首を揉んで勢いを回復させ、正上位でかかった。しかし、やはり鈴がすぐさま演技的な文言を並べるので、適当なところでファックをやめた。明瞭な淫語に対する白けもあったけれど、早くオーラルプレイに持ち込んで、鈴が感じるのかどうか調査したかった。鈴の本当の亢奮を見て体の芯から亢奮したかった。
 オーラルプレイは私からの一方的なクンニリングスから入り、69もした。しかし、残念ながら、鈴の注文が多くて、要するに、「強すぎる」という表明を再三喰らって、私には不満足なものになった。
 私はフィンガーペッティングなんて常連で通うまでは遠慮して、口唇愛撫をそれなりにソフトにしているのだから、鈴が「強すぎる」と言うのは全く納得できない。
 鈴はもう何年もソープ嬢をしているのに、めずらしいほどにクリトリスが敏感なのか、それとも、オーラル行為をされるのがイヤなのか、そのどちらかのはずだ。
 最初ソファーでの戯れでタマ舐めの前に、短い時間ではあるけれど私の乳首を口で愛撫した。その愛撫は『噛み』の動作があって、私は痛いぐらいだった。フェラチオも、唇の把握がしっかりしていてかなり強いしごきだった。要するに、ヘルス出身者クラスのフェラチオだった。あのフェラチオは絶対にヘルス出身者のやり方だ。
 そういう強烈な刺激ができるソープ嬢は、私がいつもやっている程度のクンニリングスでは「強すぎ」とは言わないものだ。だから、私は鈴のクリトリスを攻めながら、意外な時に出てくる制止の言葉に鼻白んだ。
 鈴が、初対面の男にイカされるのを拒んでいようが、そんなことに私はめげはしない。私は鈴に感じてもらおうと、思いっ切りソフトなやり方で結構長い時間鈴の局部を舐めた。
 舐めている間、鈴は、私のペニスを手でかまったりフェラチオしたりしたけれど、鈴がオーラル行為に浸っていないのを感じるから、見事に半勃起以下のままだった。それが大変残念だった。
 それにしても、ペニスを嵌めている時、とにかく「気持ちいー」とか「イクー」とか何度も言うのが私は困る。クンニリングスの時は静かにしていて、あんまり固くなっていないペニスのあれぐらいのピストン運動でイクはずがない。嘘はきらいだ。
 それに、残念ながら鈴が私のオーラルを本当に楽しんでいるとは思えない以上、どんなに美少女でも私はもう一つ心がかき立てられない。蘭の時の前半と同じように不完全燃焼モードになってしまった。
 でも、私は鈴をけなすのは避けたい。快感演技を求める男がとにかく多いから鈴はやむなくそうしているのだ。
 オーラルプレイでも鈴にそんなに快感が走っていないようなので、ロングランの69を楽しむのはあきらめるとしても、そこでどうやって自分の気持ちを昂揚させて、良い助平をするか、どうやって鈴に私への好奇の目を向かせて、良い助平をさせるか、そのことに注力しようと思った。
 それには会話が一番だ。標準コースが120分以上の高級店では会話に時間がとれる。鈴も蘭と同様、マットプレイを是非させて欲しいというような言い方をしないから、私は談話に誘った。
「じゃあ風呂は後にして、このままお話を徹底的にしようや。僕は若い女の子と喋っているだけでとっても楽しい」
 そう切り出すと、鈴は(いかようにもつき合いますわ)という微笑みを見せた。
 鈴の語りはなかなかのものだった。蘭と同様喋りが流暢だ。視線の向け方が良い。色白の素っ裸で座っている姿勢が優美だ。自分の座り姿が男の目にどう映るのかを研究したように見える。背筋の伸びと足の構え、手の置き方が良い。私は射精だけのサル男ではないからいつもきちんと女を見ている。
 鈴は蘭と同じで、何を聞いてもはぐらかした言い方はしなかった。自分の商売についての考え、性的技術の付け方、いつも気を配っていること、店の運営姿勢、風俗稼業の経歴、いろんなことを語った。
 蘭と同じで、稼ぎのレベルまできちんと語った。その月のその日までの本指名の順位のベストフォーの女の名前と本指名の数まで説明した。こちらが尋ねもしないのに喋りだしたのは蘭と同じだ。
 そのベストフォーの中に鈴も蘭も入っていた。蘭は前月の順位を説明したが、その時の蘭の順位よりも今月のほうが順位が2つ落ちていた。
 鈴に「僕は金津園やヘルスのことなら相当いろんなことを知っているから、聞きたいことを何でも聞いてごらん」と言うと、鈴が質問したのは次のことだ。
 すずめの宿のユキさんがどんな人なのか、他のNS高級店のやり方、私の通い女のこと、30歳を超えてソープ嬢をしている人にはどういう人が多いのかということ、貯金は皆どれぐらいしているのか、そして、上がった後どうしているのか、ソープ嬢の結婚観、AIDSの危険性、大衆店と中級店との違いは何か、中級店と高級店の違いは何か、ゴム付きの高級店の実態はどうなのか、高級ヘルスは何をするのか、高級ヘルスではどれぐらい稼げるのか、デリヘルの危険性について……。
 どれも私がいくらでも答えられ、また、即答でき、かつ、鈴が納得できる答を返せる質問ばかりだ。鈴は感嘆の眼差しで私を見ていた。
 鈴はこのルーブルしか風俗の経験がないと言った。だから、他の風俗のこととか、名古屋のソープ店のことにまで関心が強いようだ。
 デリヘルの説明では、私は、デリヘルは衛生管理が不適切で危険、客層が悪くてSTDの危険も高いし、手荒な扱いとかに何の保護ガードもない、ソープや箱ヘルと違って他人の城に飛び込むのは、仮に安全な客であってもやりにくいことが多すぎる、などと語った。
「ティッシュがどこにあるかまで確認しなければならないというのは大変だよ」
 そう言うと、「そうそう、わかるーぅ。大体、声を出して良いのかどうかもわからないしね」と返した。彼女らしい応答だ。
「デリヘルなんて、追加を要求して、皆、本番をしているのよ」
「そんなところで本番して、わけのわからない男に性病をうつされたり、手荒な扱いされて悲しい想いをするなら、ソープのほうが良いよ。特にルーブルは客層が良いから生でしていたって、そんなにSTDを心配しなくて良いからね」
「そうよねえ。……ヘルスとソープの、女にとっての違いは何かしら。ソープで働けばいいのに、ヘルスやデリヘルで働いて本番までするって、どういうことなの?」
「それはね、デリヘルやヘルスで本番しても売春したというレッテルが、公には、要するに表面的には、売春したと言われないの。ソープで働けば、売春したと言われるの。この『公称』における違いはとっても大きいよ」
 そう説明すると、鈴はすごく納得した顔をした。
 話が一段落したところで鈴が立ち上がった。壁際の戸棚のところで何やらごそごそやっていて、戻ってきたらバイブレーターを手にしていた。それから鈴はまた壁のほうに行って、何度か往復した。
 私は──俺を放っておいて何をしているんだ!──と焦れてブランデーを飲んでいたが、気がつくと目の前にバイブが6、7個並んだ。敷物の上がバイブだらけだ。数が多くていろんな形をしているから驚いた。アナル用のものもあった。人は見かけによらぬものだ。鈴の人気があるわけがよくわかった。
 取り出し方が速やかではなく選び出しているようだから、まだおもしろいものがいっぱいあるのかもしれない。何があるのか、剽軽を装って覗きに行くのは、何しろ初会だから遠慮した。
 私はアナルパールを鈴のお尻の孔に突っ込みたかったけれど、これも初対面だから言い出すのを我慢した。こんな美人が、アナルパールの真珠色をした連玉の間に茶色の便をつけたら最高なのに。
 鈴が「これ、使ってみる?」と差し出したのはピンクローターだった。
 要請に応えて私はローターを使うことにした。ローターよりも素晴らしいクンニリングスで邪険にされて、その後おもちゃのお誘いでは不快な気持ちになるが、助平心がかき立てられることは間違いない。
 私はおもちゃ使用の反対派だから、ローターをクリトリスに当てたことのある女というのがまだ2人だけなので、馬鹿馬鹿しく思いながらも楽しだ。
 鈴がベッドに背を凭れて、足を開いて投げ出した恰好で陰阜を突き出し、自ら指でクリトリスの包皮を吊った。私は助平そうな顔で鈴に寄り添ってローターをクリトリスに当てた。
 しばらくすると鈴はそのままイッた。今度は大げさな発声を全くしなかったが、最後に小さくピクッとした。到達が早かったから演技かもしれないし、殆ど声を出さなかったから本当だったのかもしれない。
 私はずーっと萎んでいたペニスがいつの間にか勃ち上がっているのに気づくと、鈴をベッドに上がらせて合体した。色白美人を組み伏せるのが楽しい。
 中折れを懸念してピストンを急ピッチでしたからそんなに長く保たなかった。かなりあっけなく射精してしまったが、不如意の状態がずーっと続いていた割には、肝心なところで力強くなったのが嬉しい。
 その後の吸い出しは、蘭のように紛れもない《吸い出し》という強烈なものでなく後舐め程度だが、蘭と同様に私が頼まずともやってくれた。
 69やクンニリングスをせずに合体するのはよくしているけれど、即嵌めの時は途中でピストン運動をやめてオーラル行為をするのがいつものやり方だ。私はこの10年間抽送だけ続けて射精に至るという単純な動作をしたことが殆どない。めずらしいことだ。それだけ勃起に不安があったのだから哀しい。
 即ベッドの次の2回目のベッドプレイが、予定外に早い進行になった。もうエッチプレイのしようがないので風呂に入った。鈴は、私に並んで入り、私の肌に手を触れた。
「××さん、話が楽しいし、物知りだし、それに、とっても美男子。優しい人なのね」
「ははぁ、嬉しいなぁ。でも、この歳になって美男子なんて言われても、全然関係ないねえ」
「私、驚いた。××さんの肌も、とっても綺麗。こんな綺麗な肌の背中、見たことない。すべすべ」
「若い肌でしょう? 20代の男だって、僕よりきたない肌の人はたくさんいるだろう?」
「うん。いっぱいいる」
「僕は金津園で初めて会う女の人にはいつも肌が綺麗と言われるよ。60歳も近いのにねえ。あっ、そういえば蘭も美男子だと言ってくれた」
「××さんのお母さんも美人なの?」
「うん、美人だ。中学や高校の時、PTAでやってくると、仲間に、お姉さん?と言われた」
「いいわねえ」
「母親はねえ、最初の男の子とはできるだけ歳が近い方が良いんだよ。30歳になって長男誕生というのはよくない」
「うん」
「僕は肌が綺麗だとよく言われるけれど、体の一箇所だけ、むちゃくちゃきたないところがあるよ。すっごく見苦しいほど不細工。どこだかわかる?」
「ふふっ、わかる。お尻の穴かな」
「見たーっ?」
「見てないけれど、感で」
「見たい?」
「うん、見せて」
 私は浴槽の中で立ち上がって、鈴の目の前で尻を突き出し、尻の穴を見せた。鈴は尻たぶを分けてしっかり覗き込み、人差し指で触って、尻の穴のブヨブヨな形状を確かた。
「僕のお尻の穴はねえ、長年の痔瘻で変形したのー」
「痔瘻?」
「うん、痔瘻。奥村チヨの『ごめんねジロー』という歌、知っている?」
「…?」
 まだ30分時間が残っていたので、私は、いぼ痔と切れ痔と痔瘻の違いを紙に絵を描いて解説した。さんざん尻の穴の話をしたが、鈴は興味深げに聞き入っていた。何やら時々質問する鈴の顔が可愛くて、抱き寄せてキスをした。鈴はなかなか甘い返し方をした。
 もう終了刻限が近づいていた。鈴が立ち上がって流し場へ行った。
 鈴が突っ立ったまま身体をシャワーで流すのだろうと思っていたら(股間をしっかり洗うのは、客を送り出してからという嬢が多い)、いきなり蹲踞の恰好になって、しかもこちらを向いてマンコを洗いだしたからびっくりした。私はベッドの傍らであぐらをかいていたので、鈴とは5mぐらい離れていた。
 私は、馴染みの女にそうするように頼んだ時を除いて、使用後の股ぐらを洗うのを客に正面から見せつける女に会ったことが多分ない。
「マンコを洗っているのを近くでじっくり見たいなぁ。あんまり見たことないから」
 鈴の意外な姿勢に驚いたその時、そう声をかけて立ち上がった。
 確かに私は相当なエロ男でも、使用後のマンコを洗うのを至近距離でまじまじと眺めたことはあまりない。舞台裏を覗いては失礼だという意識があるからだ。
 鈴はニンマリして、承諾した。大腿部を水平にして陰裂を真下に向けていたのを、尻を下げて両膝を持ち上げ、マンコをより正面に向けた。よくわかっている。
 私が鈴のすぐ前でしゃがみ込むと、鈴は割れ目を開いてマンコを洗った。私はシャワーの湯がマンコに当たってはね返る近くから、「うわーっ、エロいなあ」と歓声を上げながらのぞき込み、淫肉に這う指を眺めた。
 鈴は一層大股開きしてシャワーをぶっかけ、陰裂の中も見せつけた。
 で、驚いたことに、鈴はおしっこをすることの了解を求めてきた。当然私は嬉しそうに返事した。すぐさまチョロチョロと放尿を始めた。きちんと手で割れ目を開いたままでだ。鈴はいたずらっぽい眼で私を見て微笑んだ。
 なかなかの女だった。綺麗な女は何をしても絵になる。客が明るくエロをふりまくと、そのエロにきちんとつき合うのが売れるソープ嬢だ。

 鈴、蘭と売れっ子に対面したが、こんなに華やかでスレンダーな乙女、しかも、女として上級の雰囲気がある上玉というのは、初めてと言って良い。
 私は金津園によく来ているが、いわゆる高額店にはそんなに入ってはいない。だから、私はこの2人には目の覚めるような想いだった。目が覚めすぎて、いずれもペニスが恐縮していた。もうすこし平凡な顔立ちとスタイルのほうが良いと思ったぐらいだ。
 私はよがらない女はとにかくノーサンキューだから、性行為の観点からは蘭と鈴には合わず、裏を返さなかったけれど、性格的にはよく合う。喋りも魅力的だった。ここまできちんとお喋りできる女はなかなかいない。
 私がオーラルプレイを愉しめないから実につまらないが、「徹底的射精支援」だけを願う客でない限り、誰もが不満を持つことはなかろう。
 蘭も鈴もハイクラスの客と接して、歳の割に大人になっている。それにしても、2人のそつのない会話と婀娜な雰囲気には感心した。高級ムードが漂っていて、セックスなしとか1回の射精程度でよしとして会いにくる男も多かろうと想像した。
 この2人が初対面のどんな客にも即尺して、ピストン運動に気持ちよさげに演技することを考えると、どうにも気の毒になる。この2人の美女は荒稼ぎをして、そのお金をどうしているのか、どう活用するつもりなのかを考えると、若い人間に高収入はアンマッチであるだけに、いささか気になる。
 それにしても、2人のマンコはよく似ていた。股を閉じていると陰阜下部や陰裂から殆ど肉塊が飛び出ていなくて──エロさが足りない未熟なマンコだな──と思いながらも、更に、勃起不足の状態が続いていても、この2人との対戦では、肝心なところでそのマンコを見つめながらなんとか自力で勃起して嵌め入れたことには少し安堵した。
 フェラチオでようやく勃起するよりはよっぽど健全だ。還暦が近いと自力勃起には本当にホッとする。
 とにかく蘭と鈴は会話がしっかりしていて、あのスリムで色白な体でもって私の情熱的なオーラルプレイに乱れるならば、リピート通いしたくなる上玉だ。これだけの女が私の上等のクンニリングスに痺れてくれないのは返す返すも残念極まりない。
 2人とも、ファックは実に楽しかった。この2人と正上位で交わると、美女とやっているー!という感じが濃厚にした。そのシーンは極上だった。
 しかし、そのファックに実に苦労したのが情けない。そこに至るまで私ははらはらしていた。早漏だったのも情けない。これだけの女を前にして勃起していた時間が本当に僅かだったのが哀しかった。

『初会の金津園遊び』  『金津園遊びの実録』  トップページへ戻る
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