小娘なのにエロいのが素敵な嬢

 私はソープ遊びのサイトを拵えているから、それまで殆ど遊んだことのない料金域のシャトールーブルで遊ぶに当たって、即々プレイにNS応対の高額店で働く美女の人物観察をし、また、彼女たちが、6万円で買春することを意に介さない客をどう観察したのかを聞きたかった。
 蘭と鈴と唯の3人と遊んで、毎度勃起が冴えないのが悲しいけれど、いつも私がサイトで訴えていることを馴染みではないソープ嬢でトレースできるのが嬉しかった。
 それに、とにかく前年は1年間で3人の女にしか嵌めてなかった。それが、この年は1月だけで3人の嬢に入浴したから、ED傾向の深化には困っていたものの、全く遊びの気分が違っていた。
 私はソープ遊びで20歳を過ぎたばかりと思われる嬢をP指名したことが殆どなくて、性技に間違いがないベテラン嬢を狙った。先に蘭や鈴について若いと書いたけれど、年齢は25歳を下回ってはいなかったと思う。唯は30前後だ。
 当時私は 172cmの背丈のミサ本指名の入浴 ミサに登場)に通っていたが、要するに、長身女が好きだ。
 蘭と鈴と唯が小柄だったから、ルーブルで背の高い女と遊んでみたくなった。それで4度目の入浴には大柄な歩を選んだ。20歳を過ぎたばかりと思われる嬢を相手にすれば、ひょっとすると勃起が良くなるかも知れない。
 過去第一級の美女との対面を思い出すと、勃ちまくっていたことが殆どなかった。上がり部屋の写真では歩の器量は唯と同様に普通の感じで、緊張することはなかろうと思った。普通の器量の嬢のほうがエロくなるというのが私の経験だ。

 (あゆみ)〜ルーブル、H17年2月
 エレベーターで歩と対面して直ちに困った。私は歩の写真を見て、若い丸顔の、頭のてっぺんからソプラノの明瞭な声が出るのを想像していた。唯が明瞭な声だから安心していたのだが、歩の声はか細くて、蘭や鈴の時と同じ想いをすることになった。
 私は背広を脱ぎながら、歩に部屋の明かりを最大にするように求めた。前の3人が受けてくれたし、歩がいかにも朗らかそうだったからいきなり頼んでみた。案の定気前よく協力したから安堵したけれど、声を大きくしてという願いには、それほどの拡大がなかったから、こちらのほうはガッカリした。
 蘭や鈴には、私が聞き取れないから会話がすーっと流れなくて──難儀な客だぞ──という気配が初めの頃にあったけれど、歩は唯と同じで、いかにも陽気に話しかけてきた。初対面の客にうち解けてやろうという意識が感じられた。
 だから、私は服を脱ぎながら軽口を並べ、チンコとかマンコとかの言葉も発していたと思う。
 私が全裸になっても、歩はガーターに下着の恰好で即尺に入らずなんやかやと会話をしかけてきた。
 私はピンク色の下着姿の歩が人なつっこい笑顔をふりまくのに調子づいて、「1匹2匹3匹と先月遊んで、この店でもう4匹目!」と言った。
「1匹2匹と言うなんて、そんな言い方しないで」と歩が本気の怒り顔で返したので、私は──しまった──と思った。
「軽く見てのものの言い方じゃなくて、こんな綺麗な子に……とうろたえる、謙遜とシャイの裏返しの言葉。そう思って!」とカバーした。
「私たちも、お客さんのこと、1本2本と言うもんねえ」
 歩がフォローしてくれた。
 しかし、私は、その時の歩の鋭い視線が焼きつき、それとともに、しばしば聞き返しながらどうにかこうにか喋りあっている気持ちの負担もあって、またもやペニスの長さが下限になっていた。
 クッションの効いたソファーに座って尻が沈むから、取り残されたキンタマが持ち上がってその間に力のないペニスが閉塞的に姿を残し、皺を多重になった包皮が円筒形に盛り上がって空桶のようになって、全体が陰毛の中でしょげきっていた。
 本日最大の使命を帯びたものが単なる突起物になっていた。それどころか珍妙な見せ物だ。
「緊張して、こんなになっている!」
 そう言って、ペニスを歩に晒すようにしてタコ壺のようになった包皮を指で引き下げた。
「いい歳していても、初対面ではねえ。……いつもこんな調子だ」
 去年はペニスがもっと元気だった。勃起力が明らかに落ちていたし、その時はなんたる惨状か平静時のサイズ以下にまで縮小してしまった。
 私はソファーに腰かけ、歩は正座して私の正面だ。喋りあっている間、私の顔をまともに見ていた。一方、私はあんまり歩の顔を見ていなかった。まるで視線が眩しいかのように伏し目がちだった。
「私の顔をまっすぐ見て!」
 ピシッとした言い方に驚いた。なんでこんな言い方をされるんやろうと思いながら、歩の顔を見ると、にらめっこみたいになった。眼鏡屋で新調の眼鏡の具合を正面から確認されているような具合だった。
 私が歩の顔をそんなに見てなかったのは、私がソファーに腰かけ、歩が床に座り、互いの目に30cmほどの高低差のあることが聴き取りの阻害要因で、かつ、貴族と召使いの会話みたいになる違和感も併せて心理的に負担になっていたからだ。いや、ペニスの萎れ方にひたすらしょげていたからかもしれない。
 歩は何故そんなことを言うのだろうか。私がエロなことを言いまくる割にはシャイな面を見せるのを見咎め、無理するなと矯正しようとしたのか、自分の顔を《これから抱く女として》まともに見てほしいと思ったのか、私が知り合いの誰かに似ているのか、私の知的で端正な顔をじっくり鑑賞したかったのか。
 歩の眼差しは鑑賞に見えた。息がつまるような時間だった。こういう時、男は年齢とは関係なく青年のような気分で応じるものだろう。
 私は「1匹2匹…」と「私の顔をまっすぐ見て!」のやりとりで、もうこの若い女に2敗した気分だ。
 それで、私は逆転勝利のためにエロムードに誘うべく、歩に全裸になるよう求めた。私は歩のガーター姿がいかにも娼婦的に思えて目障りだったこともある。
 まだブラジャーとガーターと靴下をつけていた歩が膝立ちのまま寄ってきた。ガーター姿が必須である高額店の女特有の──お任せするわ──という媚びににんまりしつつも、──面倒だな──と思いながらショーツとブラジャーを外した。歩が誘うように私の顔を見たので、私は陰部に手を伸ばした。
 伸ばすやいなや、陰毛の薄いことと、陰核茎部から小陰唇までがはっきり飛び出していることを歩に指摘した。歩は陰毛が薄いのはもともとのことだと説明したが、処理していなくてもこんなに茂みが乏しいのを見たのは初めてだ。
 ルーブルで会った4人は普通に直立すると、皆、股ぐらが広いの形だ。過飽和の太腿に浸食されたの形ではない。これが私は嬉しい。ガーター姿にはの形の股ぐらが必須だ。
 そのアーチを中指でまさぐると、割れ目の中が明瞭に潤っていた。潤滑剤を仕込んだのかと聞くと、本物だと言う。
 嬉しくなるようなぬめり方だった。私には対話しているだけで陰裂の内側を湿らせるようなパワーがあるのだろうかと思いたくなる。歩がまだ即尺を始めていないけれど、いじけたペニスに気合いよくパクッとこないからには、私はおまんφの匂いを確かめたくなった。
 ガーターを外しながら言った。
「僕のクンニはすごいよ。……クンニ、好き?」
 とろけるような笑顔が返った。
 歩にベッドの端に尻を置くように寝させた。仰向けになると伸びやかな肉体が素晴らしい。肌は白いほうで、蘭、鈴、唯の3人ほどに起伏がついてはいない。ぺちゃパイでやや直線的であっても、やはりスレンダーな長身の利点は大きい。
 私は歩にM字開脚をさせ、すぐに股ぐらに顔を寄せた。
 恥毛が極めて控えめに生えていた。陰核茎部の上のところに直径3cmぐらいで小さく申し訳なさそうに茂り、その周りは産毛程度のものがまばらに生えているだけだ。大陰唇には殆ど毛が認められなかった。
 短めの小陰唇の上でクリトリスの先端が覗いていた。これなら指で吊らなくても唇で陰核包皮が撃退できそうだ。私はそのまま陰核茎部を含んだ。上唇を使って包皮を下げるのはまだ先だから、下唇で小陰唇をかき分けるようにした。下唇を押し込むと、温かい陰裂にぬめりを感じた。
 仰向けの歩に乳房はあんまり目立たない。スリムな体がすべてを許すかのように伸びて、両脚は不安げな気配もなく大きく開いていた。私は唇に挾んだ肉の僅かな変化を探ることに没頭した。
 マンコ汁が量と質において申し分なかった。歩は私がようやく聞き取れる喘ぎ声をあげ続けた。歩の応答が良いのでそのままイクかなと思ったけれど、第一弾のクンニリングスではイカせられなかった。
 ほどよいところでそのまま床上床下男上前位でかかった。これは腰にバネが利き、ストローク的にグッドだ。調子よく抽送したが、歩が全く演技的気配なしの快感感受の表情になったので、私はかなり満足した。抜いたペニスがかなりベトベトしていた。
 ベッドに上がり69を始めた。69だから下唇でもって陰核包皮を押し込んでクリトリスをさらけ出せばいい。私は唇の感触でルビーの秘肉がいかほど突き出ているのかを測った。
 歩は唯の時と同様に明瞭に快感に浸り、たらりたらりと愛液を流した。それを指ですくってアナルになすりつけるのが私のいつものパターンだ。
 濃厚なのがすくってもすくっても次々と補充される。きりがないし、アナルがベトベトになったから、指を入れてみた。入れ終わると、抜くように求められた。すべてが唯のときと同じように進んだ。
 違うのは、歩のフェラが極めて弱くて物足りないことと、歩がクンニリングスの気持ちよさを言葉ではっきりと訴え、「こんなすごいの、初めて!」と言ったことだ。
 歩は快感が押し寄せる都度、ペニスを口から外して唸った。でも、几帳面なぐらいに咥え直していた。
 それまでの3人との69はすべて互いが横寝の体勢でやった。歩には、その乱れっぷりとマン汁の多さに意欲がかき立てられて、私が真上になるのもやった。男上位の69を初会では認めない嬢が多いからこれは遠慮するけれど、その時はこれに移行しても歩が嫌がらないと判断した。
 歩は両膝を思いっ切り引き寄せて尻の孔を天井にさらけ出したまま私の半勃ちのものを含んだ。しっかり吸いしゃぶりながらクンニリングスに悶えた。私はうごめく白い尻を手で支えながら可憐なアナルを見つめつつ、陰核茎部にピッタリ舌を当てて縦横無尽にこすりたてた。歩のアナルは着色が薄かった。
 69を終えてからあらためて感想を聞くと、歩は陶酔の顔で「今までで一番上手!」と言った。確かに歩は69の最中に──フェラチオをしてあげたくても、もうペニスが咥えられない──という風情を見せていた。
 私がクンニリングスをして相手が気をやるかどうかの判断は、次の事実があるかどうかで判定した。
 陰核茎部全体への刺激からクリトリスを直撃する動きに変えた時、クリトリスを押し揉みする動きから吸う動きに変えた時、吸う動きから撫でる動きに変えた時、舌の左右の動きを上下の動きに変えた時、クリトリス全体を包むような動きから個体をしっかり把握するような動きに変えた時──こういう変化に反応を返し、階段を登りつめていくような官能の発展を感ずれば、気をやるだろうと判定していて、確かにその結果を得た。
 歩は快感を明瞭に表していたけれど、快感反応の『変化』が乏しかった。だから、唯の時と同様イカせるのを断念した。初会はほどほどにというのが私のスタイルだ。
 ところが、69をやめて私が上体を起こしても、歩は私より長身の優美な裸体を晒して、ベッドに寝そべったままでいた。ちっとも起きようとせず、ソファーのところでの会話の時とはまるきり違う恍惚の顔で私の技を褒め称え、親愛の眼差しで見つめた。
 その甘い目を見て、私は何とかしたくなった。
「ちょっとおなかの上に乗るよ」
 私は仰向けの歩を跨いで白い腹の上にしゃがみこんだ。そして、右手の指を4本揃えたまま割れ目の上部に当て、クリトリスを中指だけで横揺れさせるように急ピッチで振動させた。私の尻は歩の胃のあたりに乗っかり、体重を殆どかけていないけれど、歩の体の温もりが私のアナルのふくらみに伝わった。
 歩は恥骨を突き出すようにして、足を豪快に 180度開き、両膝を90度曲げて両脚の構えを┗┳┛の形に保ち続けた。眼下の割れ目がパックリ開き、土手の毛が少ないから何もかも見えて極めて猥褻だ。
「脚を開けば開くほどマンコが気持ちよくなるよ。女はね、クリちゃんをいじられている時、脚は開きっぱなしにするのが良いんだ。……歩ちゃん、気持ちが良い時は思いっきりマンコを突き出すんだよ。どんどんヌルヌルになって、僕もどんどん指が動かしやすくなる。どんどん指が動かしやすくなるとね、僕はむちゃくちゃ楽しいし、歩ちゃんもどんどん気持ちよくなる。……いいよぉ。歩ちゃんのマンコ、かわいいよ。グチュグチュだよ」
 大変ゆっくりした口調で抑揚をつけて猥褻に歩の股ぐらに向かって囁きかけると、歩が徹底的な大股開きで従った。
 潤滑油がたっぷりあって、私は歩の身もだえと喘ぎ声を確かめながら見事に強烈なバイブレーションの動きを繰り出した。その指と腕の動作が驚くほどロングランだ。グチュグチュだからこそ励みが出る。
 私の右手が激しい動きを持続させることに音を上げだした頃、歩の喘ぎ声が高くなった。太腿も緊張している。なお、激しい動きといっても、肩口・上腕が激しく動作しているだけで、中指の先自体はかなり微妙な動きだ。
 私がもうちょっと頑張ろうと思って唾を補充し、なおもペッティングを続けると、歩は呻きながら両脚を次第に寄せ、そのまま達した。私は満足して、しばらくフォローの揉み込みを続けた。
 聞くと、オナニーは週に1回ぐらいの割合でしているらしい。
「同じことでも、他人にしてもらうと、むちゃくちゃ気持ちいいだろう?」
 と聞くと頷いた。幼い顔立ちをしているのに、恥ずかしそうな気配が全くない。
 長い即ベッドが終わった後、私は風呂にも入らず、歩も股ぐらを洗わせずにお喋りすることにした。
「エッチした後洗わずに、それからまたエッチすると、マンコもチンコもおいしくなっていて、いいよ」
 歩が微笑んだ。
 即ベッドの後洗わないというのは、この店で4人が4人ともだ。私の体臭の薄さと嬢からの親近感の獲得力の良さがあればこそだし、卑猥な注文を拒んで風呂や流し場に誘ったのが1人もいないというのは、さすが高額店の女だ。
 休憩タイムの最初、歩はそれほど口を開かなかった。即ベッドの前や最中ののりの良さとは感じが違っていたから不思議に思った。今さら、イキを見せて恥ずかしがる歳でもないだろうと怪訝だった。
 でも、私が興に乗ってソープの話、ルーブルの女の話などをすると、愉快そうに聞いていた。経歴は、蘭や唯のような早くに風俗入りしたのではなく、鈴のように遅く風俗入りしたようだ。
 私が歩を指名したのは、長身の体、スリム体型、美貌、の3点からだけではない。蘭、鈴、唯よりも明らかに若く見えたからだ。店サイトでは4人とも似たような、かなり若い年齢表示だったけれど、実年齢がそれに近いのは歩だけだ。これは不満を言っているのではなくて、単に事実の説明だ。
 話が一段落したところで、バッグから品物を取り出した。
 私はサイトを出しているソープ嬢とか、ネットに出没するソープ嬢は、それがわかっておれば基本的に遊び相手に選ばない。
 それまで3人の嬢と遊んで、ルーブルの女たちは『良性記』も『千戸拾倍』も知らないように思えた。もし知っていたとしても関心はなかろうと判断した。ネットなどに話題を振っても、蘭以外はネットに興味がなさそうだった。だから、私が何者であるかを歩が気づくことはないと思って、嵌め撮りの写真集を取り出した。
 歩は、女の開脚写真が満載のそのどエッチなアルバムをちゃんと眺めた。そんなに恥ずかしそうな顔を見せずにあっさりと眺めているのが意外だった。それは、歩から聞いた本人の経歴から窺える真面目さ、風俗歴の短さとはアンマッチに思えるぐらいに──どうってことない──という風情だった。
 私はそのアルバムを過去4人のソープ嬢に見せていた。初会で見せたことはなくて、馴染みになってから見せたのだが、全員がはっきりと驚きの反応を見せながらもっとじっくりと眺めていた。(その4人はすべてその前か後に被写体になってもらっている)
 一通り見てから歩が言った。
「もしかして、アナタ、ホームページを出していない?」
 その射るような目を見て──あっ、千戸拾倍のこと、知っている──と思った。どう答えようかと迷いつつ肯定の返事をすると、歩は自分の想像が正しいかどうかを確認してきた。
 私は千戸拾倍であると歩に教え、どうして気づいたのかを尋ねた。
「写真の撮り方がホームページと同じだもん」
 それからが、意外というか、嬉しいことになった。なんと歩は私に憧れていたと言う。私の投稿文や良性記を見ていたとはしゃぎ、「会えて、嬉しいわ」の連発だ。驚くことには「いつかは千戸さんがルーブルに来て、会えるに違いないと思っていた」とまで言うのだ。
 歩は「どうしてあんなにまで叩かれるの」とか「何故叩かれなければならないの」とかの怒りと憐憫の言葉を4回も並べた。私は実は、昔はともかく最近は『叩き』をそんなに苦にしていないし、『叩き』の文をまともに読んでいない。そんなことを説明すると意外という顔をした。
 私が「この店で3人の女の子に対面して、『千戸拾倍』に着目している気配は全く感じなかったよ。皆ネットなんてまともにやっていないのだろう?」と聞くと、歩は「ネットは金津園のソープ嬢の必須科目よ」と言った。
 それでは、私は安心して金津園で遊べなくなってしまう。
「僕のホームページ、あの、やたら長くて結構難しい言葉も使っている文章を読むソープ嬢なんて、殆どいないよ」
「読んでいる人はいくらでもいるのよ〜」
 思い返せば、歩は即ベッドプレイの後、私がブランデーのロックを飲みながら語りかけると、しばらく言葉数が少なかった。にもかかわらず視線がしっかり当たって、私はオヤッと思った。その時──もしかして──と思っていたのかもしれない。
 しばらくネット関連の話をしてから、私は歩を指導することにした。
 先ずキスをして、やり方が大人しいのを確認してから、「それじゃあだめだよ」と言って、説明した。
「口の中、舌の下のところにたっぷり唾を溜めてごらん」
 その上で、ディープキスのやり方を具体的に教えた。言うならば、蘭のやり方の伝授だ。
「もっと唇を開いてなければいけないよ」
 唾を吸わせる、相手の舌を深く受け入れる、受け入れた舌を自分の舌で押し返す、互いの舌で撫であう、舌を吸わせる、舌を吸う、受け入れた舌を口腔内のいろんなところで遊ばせる、開いた唇で相手の両唇を包み込むようにしながら自分の舌を相手のやや閉じた唇の間に差し込む、唇で相手の唇の片側だけ挟み込む、互いに唇の湿り気を楽しむように唇をすり合わせる。
 私は、この一つ一つを先ず言葉で説明し、それから実演させた。キスのしかたの考察とか研究とかしたことがないのに何故かこの具体的な説明がすらすら出た。
 初対面の私がキスを限りなくディープに導くことに、歩はうっとりとした表情で従った。下顎に唾液を溜めて、私の舌先を口腔の中で自由に遊ばせ、また、奔放に私の口を吸った。私は映画の主演男優の気分だ。
 昔のハリウッド映画は、50歳を超えた男が20代の女と調子よく恋愛しているのが大変多い。ハリウッドのスター気分の素晴らしいディープキスができて、私は軽はずみにも自分の正体を明かしてしまったという舌打ちを消し去った。
 ペニスのフィンガー愛撫のやり方もフェラチオのやり方も説明した。歩が華奢な指でペニスの全体を弄うやり方をしていたから、それは間違いだと教えた。クリトリスの集中攻撃が気持ちいいのと同じで、カリの徹底攻撃がいい、と教え、具体的にカリ首の刺激の仕方を語った。
「さっきの僕のクンニはむちゃくちゃ気持ち良かったでしょう? あの長い時間のクンニを、もし他の人がやろうとしてもなかなかできるものじゃない。根気よく続ける訓練が必要なの。あれぐらいやるとね、必ず唇の裏側の感覚がおかしくなる。歯茎に注射した麻酔が解けた後の唇の感覚みたいなもの。しっかりクンニすると、家に帰った頃には唇の裏側が他人の唇のようになってしまうよ。……アナタ方がフェラチオする場合も、一日に4人も5人もしっかりフェラチオしたら、唇の裏側が軽い炎症を起こすぐらいのやり方でやらなきゃ。勿論、そんな唇の裏側の違和感は、強くフェラすることになれたら発生しなくなる。唇の裏側がおかしくなるぐらいのフェラチオをしなければいけないんだよ。ここの店に来るような客は、強いフェラを望む客が圧倒的に多いはずだからね」
「ええ」
「もし、歩ちゃんが快感なんてそっちのけで、僕のクンニのやり方、唇の使い方と舌の動かし方をしっかり観察していたら、吸いの動作、こすり、圧迫、左右のスライド、上下のスライド、とにかく刺激するパターンがいくつもあるとわかるはずだよ。その動かし方は多分15種類以上あると思う。その一つ一つが優しい動きではあるけれど、きっちり快感が生まれるようにしっかりして、ネットリとした動きになっている。一つ一つの動きが決して短い時間のまま次に変わってしまうことはなく、ある程度持続して、しかも、長すぎず、それで単調にはなっていない。すごいクンニだったろう? だから、いろんな快感が生まれる。チンコをフェラチオする時も同じ要領で、とにかく工夫しなければ……」
 歩は、私の殆ど勃起していないペニスの先を指で摘んで弄っていた。
 そんなことをしているうちに残り時間が30分あまりになってしまったので、慌てて69を開始した。何とか勃起を果たさねばならない。
 歩のフェラチオは即ベッドのときより勘所を得たやり方になっていた。即ベッドで接して洩らさずの、余力いっぱいであるはずのペニスがやや勃起した。しかし、歩のペニス愛撫では軟弱な棹に芯が通ってこない危惧があった。
 私はベッドから下りて眼鏡をかけ、床に立ち、歩にオナニーをするように頼んだ。勃起を確かなものにするにはオナニーショーが一番だ。それに、これはうちとけ方の確認にもなる。
 歩は存外大股開きをして、指の使い方は決してお座なりなものではなかった。
「歩ちゃん、勝手に気持ちよくなってよね」
 私は歩の足下に突っ立ち、歩が小さな円を描くように指先を動かすのを見ながらカリ首をしごいた。手のひらに唾を落とし、腰を突き出してネットリと揉んだ。その淫らな光景を床に寝そべって見上げている歩の指の動きが細かく、激しくなった。
 私はニンマリした。
───初対面なのに、しかも、こんなに若い娘なのに、すごい光景だぜ。
 ペニスがカキンカキンになったところで、歩の体をベッドのコーナーのところに進めさせた。体位は床上床下男上前位でかかった。私の両膝がベッドの角を挟み込むようにして、中腰の恰好だ。
 早漏のペニスがその時はかなり長持ちした。膣の前壁を突く私のダイナミックな腰の動きに、パタンパタンの音と共に小さめのヒップが行き来し、歩が快感のうめき声を上げた。
 麗しい顔が実に気持ちよさそうにしていたが、短くまとめた頭髪が放射状に広がり、やけに顔の丸いのと胸がペッタンコなのが目についた。その恍惚の表情がいつもは必ず射精起動になるのだが、その日はめずらしく持久力につながったようだ。
 私はとうとう激しく射精し、離れもせずに歩の脚を抱えて喘いでいた。
 終了時刻が迫っていたので急いで風呂に浸かった。歩に「おしっこは出る?」と訊くと頷いた。
「どういうふうに?」と質問されて、風呂の縁に座って放つように頼んだ。
 大きく股を開いて座った歩に両手で小陰唇を開かせて、私は放尿を見物した。歩が初めから完璧に股を開いて腰を下ろしたことと、摘んで引っ張ったその扉が存外小さいことと、きちんと開いていても小便が尿道口を出るところからいきなり扇状の放散の形になることに驚いた。
 陰裂を開いておしっこをしても、おしっこの飛び出し方は人それぞれあるようだ。味は薄かった。

 馴染みのないルーブルで4人の女に会って、感想は──面白かったけれど、初対面は気疲れする。馴染みの女はやはりありがたい──だ。
 4人中3人が「いつもはどこの店に?」と聞いてきた。高額な料金だけに一過性の客が多くて、本指名の可能性を探ったということなのだろう。
 また、私はこの4人に対し、即ベッドでいきなり陰部に口を寄せたのだけれど、4人が4人とも「いきなりおまんこの舐めから入るの?」と驚くようなそぶりを見せずに平然と応じた。これは私には意外だった。やはり、高額店というのはこういう入り方をする客が時々いるのだろう。
 本指名
 歩に2度目の入浴を早めにした。歩ほどの若い女に入浴するのは平成13年のクラブ美人・ナナミ以来で、その時から4年経っていた。
 毎度勃起不全で悩んでいたが、歩の時は途中過程はともかくも最終的には勃起具合がかなり良くて、めずらしく持続力のある抽送が楽しめた。だから、私は歩との再度の対面に胸を躍らせた。それに、これは良いぞ!と思ったソープ嬢の心にグーンと飛び込むためには、やはり早めに裏を返したほうが良い。
 歩は前回と同じ赤色のワンピースで現れた。私は、嬢が前回と同じ服装や下着で現れると──稼ぎの多い女がしみったれたことして、なんやねん!──と思ってしまうけれど、金津園の高額店の女は下着の数が豊富でも、店で着るドレスは三つ四つしか持っていないことが存外あるのかもしれない。
 私は、ごく短い間をおいただけでも再会がとても待ち遠しかったことを歩に熱っぽく訴えた。すると、歩が私の昂ぶりをはぐらかすかのように抑えた声で言った。
「もう今月、うちの店の誰かに入っていると思っていた」
 よほどの金持ちに見られたようだし、僻んで考えれば──貴方は(私とは釣り合いのとれない)ジジイなのよ──と念を押されたような気分だ。
 私はルーブルで既に4人に入浴して、もう入浴したいと思う女がいなかった。また、去年まではしていない高額の遊興なのに毎度まともに勃起できていないから、この店の女をもっと漁りたいという根気もなかった。
 入浴したい女がもう残っていないと歩の目を見つめて言うと、ようやく「来てくれて嬉しい」と返ってきた。そういう言葉は、部屋に入ってすぐか、私が再会の待ち遠しかったことを心を込めて訴えた時にすぐさま言うものだろう。
 でも、歩に、いろんな女を味見したがる遊び人と見られたなら仕方がない。本当は、自分の歳のことは放って、若い女に慕情を満タンにして一途にはまり込みたいという遊び方をいつもしているけれど、そのことは歩にはわからない。
 歩に私が千戸拾倍であると察知されたから、歩に私のことを口止めしておいた。でも、他の3人の誰かが私のことを察知したかもしれない。それで、店のスタッフや常連客に吹聴されるのを懸念した。私の年齢、体型、独特のプレイの仕方などの特徴から、正体ばれを心配していた。
 歩に「店に千戸拾倍が来たというような話は出ていないね」と確認した。
 裏を返したのだから前座のお喋りは短く2人とも裸になった。
 即ベッドは舐めで歩をイカせた。歩は初会ではイクのに時間がかかり、私は長いペッティングで汗をかいたけれど、今度は早かった。私のようにやさしくて気持ちよいクンニリングスをすると、どの女も2度目の対面では必ずアクメるのが早くなる。やはり初会よりも気持ちがぐーんとのる。
 しかも、初会はペッティングの強烈なのを長い時間して気をやらせたのに、今度はクンニリングスだけでアクメった。
「エライ早かったねえ。もう一度イッてみるかい? 連続でイクととっても気持ちいいよ」
 歩があまりにあっさりと気をやったのでそう唆すと、はにかんで頷いた。「連続でイッたことはないわ」と言うから、私は気合いを入れて愛撫した。ところが予想と違ってすぐには気をやらなかった。
 宣言したからには絶対にイカせたい。私はクンニリングスをやめ、フィンガー愛撫で歩に2度目のイキを果たさせた。歩が喘ぎ声を高めるとともに両膝を次第に近づけていき、とうとう上体をのけ反らした姿が魅力的だった。
 私は、相手が内心迷惑がっているのに自分の欲望のままに何かをやってしまうということは避けたい。だから、歩の表情をよく観察していたが、歩は私の情熱の行為をオーラルだけでなく指の踊りでも歓迎し、到達した後は満足しきっているように見えた。
 それにしても、幼いほどに若々しい歩でも、続けてイッた風情は実に妖艶に映る。
 歩はとても柔和な目をしていて、実に女らしい顔立ちだ。その歩が性的に昂揚すると、よがっている最中は何やら幼っぽく見える。しかし、それに似合わず愛液が潤沢だし、よがり声が熟した女のようにとても良い響きだ。私は何とも激情をかき立てられる。
 更に、気持ちよさに浸りきった表情が何とも甘くて、長年多くの女とエッチをしている私でも、あのよがり顔にはうっとりしてしまう。愛撫を受ける歩の忘我の表情がまことに悩ましい。
 声が柔らかで、クンニリングスの初期の良き感覚がじんわり迫ってくる時と、クンニリングスの後期の快感が激しく高められた時では音調がはっきり違って、歩のこらえきれないという雰囲気がよく伝わる。しかも、延々と同じリズムで女らしく喘いでいるのが愛撫していて楽しい。淫奔に、やって、やって、とは言わなくても、その心が滲み出ている声だ。
 男にとってセックスとは──女の喘ぎ声に耳を澄ませることなり──とつくづく思う。
 そして、恥毛がもともと大変薄くて、性器がむき出しの感じで、要するにマンコがエロっぽい。それが濡れていると、こちらもたまらない。肢体はスリムで長くてしなやかで、色白で、もう魅力たっぷりだ。
 唯一の欠点は、短髪で丸顔で鼻が小さめ、顔面が少し平坦で起伏が乏しいことだ。歩がベッドで仰向けになってよがっていると、短い髪が広がって髪型が全く形をなさなくなり、野放図に放散したヘアーの中で顔が妙に平面的に見えて、漫画になってしまう。
 漫画というのは造作のことだけでなく二次元的という意味もある。私は初会では貧乳のサザエさんが真っ裸になってよがっている姿を連想した。ただ、これは、仰向けになった歩が恍惚の忘我の時だけ感じるのであって、普段はそこまではっきりしたものではない。喋っている顔は実に華やかだ。
 どうも、歩の顔の筋肉と脂肪層にあんまり張りがなくて、頭がベッドの上で仰向けになると、顔の肌が高低をなくし横に拡がろうとする流動性が少しあるのではないか、そう思いついておかしくなった。
 歩を2度イカせるために長くなった即ベッドの後、私は歩に──高額店の女には長髪が多い。ソープ嬢であることを抜きに考えても、10代の小娘ではないのだから、大人の若い女は髪が長いほうが良い。髪を短くするのは子供を産んでからだ。君は髪を長くしたほうが絶対に顔がもっと映える──と力説した。
 歩は熱意を込めて語る私の眼をずーっと見つめていたが、私の言葉が終わるや「うん、長くしてみる」と言った。
「ええ、長くしてみようかしら」とか、「そうねえ、長くしてみようかなぁ」とか、「じゃあ、長くしてみるわね」と多少丁寧に言わずに、「うん、長くしてみる」と簡潔にきっぱり返したところに歩の私に馴れ親しんだ心を感じた。
 歩が私の舐め技を盛んに感嘆したから、初イキの時期について尋ねた。すると、歩は初エッチの経験が20歳を過ぎてからで、ソープ嬢にしてはかなり遅いほうだ。その初エッチで彼氏にピンクローターを使われて、それでようやくアクメを知ったのだ。
 初エッチで小道具を使われ、しかもその男にローターを当てられて初イキしたのでは、馬鹿な男に処女を捧げたと言わざるを得ず、気の毒なものだ。それからオナニーをするようになった、と歩は説明した。
 その日は猥褻画像を見せるためにパソコンを持参した。最初は、黒人の巨砲が白人の女の口内めがけて大量に射精する短い動画と、日本人の放尿脱糞画像を見せた。
 前回歩に私の嵌め撮り写真をプリントしたものを見せたけれど、過激な写真をまるで平然と見ていた。しかし、今回はあまりのエロさに私の腕にすがってしきりに感嘆の声を上げた。
 私は、歩が私の嵌め撮りの静止画プリントを見た時に平然としていたのは、むしろ動揺を隠そうと努力していたのか、あまりにあきれすぎて声も出ず身を固くしていたのか、それとも先読みして──こんな嵌め撮りなんか、私は絶対に許さないぞ──と堅い気持ちになっていたのか、或いは、今回の放尿脱糞写真のほうでは、私が本指名をして現れただけに私の歓心を得ようとことさらオーバーに演技して観賞姿勢を強めたのか、私になれてリラックスしているということなのか、一体どのように理解したらいいのだろうと思った。
 まあ、ハメ撮りの写真を見せられて私が千戸拾倍かもしれないと思ったのだからそれで表情を変えなかったのかもしれない。
 歩がしばしば嬌声をあげながら興味津々で見ているから興が湧いて、私の嵌め撮りの動画を見せることにした。これはぞっこん惚れ込んで通った2人の女との対面シーンを撮ったもので、この親密ムードに満ちた短い動画も歩は楽しんで見ていた。
 歩は動画の私のほうがよく勃たせていることに苦言を言った。
 私はいずれ歩に被写体になってもらいたいと思って、わざわざパソコンを持参した。私は歩に極めて撮影意欲をそそられた。
 射精することを目的に始めた最後のベッドはとんでもないことになった。何と勃起不全で抜きそこねてしまった。私は長年金津園で遊んでいるが、射精せずに店を出るという情けないことになったのは3度目ぐらいのはずだ。
 それまでの失敗は相方の劣悪さによるものだけど、今回は見事にヒット作と思っている嬢との入浴で起きたことだからショックが大きい。酔いすぎたのかもしれないけれど、実は、エロ画像を見た後歩から聞いた話がとっても良くなかった。
 歩はまだ23歳の若さなのに父親の事業の借金を返すために堅気の暮らしから金津園に変わったのだ。父親に稼ぎの殆どを渡して自分には何も残っていない、と説明した。
 私は歩の父親が許せない。私は歩に「今の稼ぎが70の水準だとしたら、それを100にアップさせ、70の稼ぎは60に落ちたと親に言い、40を自分のために使え、いや、使わずに貯金せい」と言った。
 業界入りにはいかにも軽い動機というのが最近は増えたけれど、やはりヘビーなケースもある。
 私は心が繊細だから、歩が気の毒で勃起不全に至った。フェラチオされても、歩にオナニーをさせてそれを見ながら自分で揉んでも、まるで麻酔をかけられたようにカリ首に感覚がなくなった。
 私は歩に──セックスする前には聞かないほうが良かった切ない話を聞いてしまったから、ペニスが勃起してくれない──ということは言わずに、近頃やけに精力が乏しくなったことの愚痴だけを並べてカリ首を揉んでいたが、とうとう挿入をあきらめてしまった。
 私が金津園で遊んで射精せずに帰ったことなんて殆どない。抽送に自信がなかったら口内射精や手こきを頼んでいた。この時は参った。
「今日は、君が2回もイッてくれて即ベッドが楽しかったから、僕は満足したよ」
 そう言って、M字開脚したままの歩に取り繕った。
 歩はとにかく可愛いし、若い。私は歳の差を妙に意識して助平心がどうも大勃興しにくい。
 歩が業界入りのわけを話す前に「良性記をお気に入りに入れたわよ」とコケットリーをふりまいて言った。私は「良性記に僕のメルアドが書いてあるから、メールをしてよ」と取りあえず言っておいた。
 別れ際に、ルーブルの蘭、鈴、唯、歩の4人に入浴した体験記を印刷したものを渡しておいた。

 翌日歩からメールが届いた。
こんばんわ お疲れさまです。
昨日はどうもご指導ありがとうございましたm(_ _)m
全部読みましたよ。
読むとその中の世界に引き込まれていく感じですね。

4つのお祝いとしてご来店して頂いたのがきっかけで やっと千戸さんに出会えました。
千戸さんの世界が大好きです。
いちファンとして応援してますね。

次はどうします?
では 股 お願いします
「4つのお祝い」は渡した文章に自分の誕生祝いのことが書いてあり、それを読んだから出てきた。
「次はどうします?」は、どういうエロいことをするつもりか?という問いで、「では 股 お願いします」は変換ミスなのか、股のところをよろしくという意味なのかどちらかだろう。
 後者ならば、歩は私の誘導でワンランク猥褻なれしたことになる。私はこのメールを見て大層嬉しくなり、次の3回目の入浴に意欲を燃やした。
 その入浴の4日前に次のようにメールをした。そこにとんでもないことを書いた。
××日に予約しました。前々日の最終後からマンコをゴシゴシ洗わないでね。
でも、○△時の予約だから、その前に客が入れば、洗ってしまうのはしかたないです。
その場合は、歩ちゃんはきっちりおしっこをためておいてください。

 3度目の対面の歩はツーピースの姿で現れた。私は歩に2回入浴しただけの客に過ぎないのに、うら若き乙女に似つかわしくない卑猥な注文をした。それにもかかわらず、歩は笑顔が満開だった。
 その屈託のなさすぎる顔を見て、歩は私が頼んだとおりにはしていないだろうと思った。しかし、念のため確認すると、なんとマンコをくさくしてきたと言う。
 私は浮き浮きした。私がこれまでマンコの不洗浄を頼んだ女は5人ぐらいいたが、皆面白がって、きちんと対応した。どうしてだろう。女はマンコが汚いのが自然で、自然に返るのが楽しいのだろうか。
 いくらくさくしてきたと言ってもさほどのことはあるまいとは思うけれど、その未洗浄マンコの汚れ具合をすぐにも検分したい。でも、それを我慢して少し会話した。
 読ませた体験録について聞くと、4人の女を仮名にしていても誰のことが書いてあるのか歩にはぴたりとわかった。でも、それを世間に出して、簡単に読者にばれることはないし、店の常連客が見当をつけたとしたってそんなに不都合なことが書いていないから、安心して世間に発表して良い、と言った。
 私は歩に初めて会った時に、かなりの数の風俗嬢の嵌め撮り写真を見せた。その時、歩は私の秘蔵のアルバムをめくりながら、金津園の顔出ししているソープ嬢2名について、私が尋ねたのでもないのにその源氏名を即座に言い当てた。
 歩は高校を出てから3年間父親の会社で事務員をして、要するに全く堅気で、初エッチも20歳を超えてからというように真面目に生活していて、性風俗はルーブルが初めて、しかもそこの勤めは実質1年強という程度で、仕事が終われば名古屋に帰り、そんなに業界の女とのつき合いがあるとも思えない。
 それなのに、私が見せたアルバムで、顔出ししているソープ嬢2人について、それほど有名な女というわけでもないのに、また、2人とも歩とは一回りぐらい年が離れていて全盛期はかなり前だったのに、それでも歩が源氏名を知っていた。
 私は驚いた。いくら何でも不思議だから、歩が経歴にウソを言っているのではないかと疑った。
 で、3回目の対面だから立ち入った質問もしやすくなり、あらためて2人のソープ嬢を知っていたわけを質問した。すると、歩は、何と高校生の時に既にキャバクラでアルバイトをしていて、その時にソープ情報誌をよく眺め、ソープ嬢の名前を覚えたのだと言った。
 どうも歩はかなり好奇心が豊富なようだし、ハートが強いようだ。
 キャバクラの時にどういう仕事ぶりだったかと聞くと──客にキスもタッチも何もさせず、言葉でうまいことを言うだけで、それでお客を寄せていた──などと婉然と語り、自分で「とっても腹黒い女だったのよ」と形容した。
 キャバクラでは男がどーっと寄ってきてもキスもさせなかった歩に、私は、生嵌めもし、放尿もオナニーもさせ、口の中に私の唾をドローッと垂らし、会陰を愛液の流路にした。これはとっても楽しいことだ。
 歩が名前を言い当てたソープ嬢のうちの一人が桂木だった。桂木は私の小説に登場していて、ソープに出る前は岐阜の柳ヶ瀬の店に出ていた。
 桂木は指名獲得でNo.1の座を守り、しかも、客と絶対に寝ないことが誇りだった。客を店に引き寄せるようリップサービスと媚びを最大限にふりまき、男は面白いぐらいにまわりに群がった。
 店外デートにもよく応じ、男にさんざんその気にさせて、相当な金品を貢がせた男も大勢いた。でも、絶対に客にはセックスどころかキスも許さなかったから、自分は悪魔のような女だとあきれ、何れ天罰が下るに違いない、恨まれて誰かに殺されても不思議ではない、と思っていた。
 私は小説にこのように書いた。
 桂木はパブで群がる男に餌だけちらつかせてたっぷりその気にさせて、いざとなると男をかわしまくった話をいかにも痛快そうに語り、酷いことこの上ない『悪魔のような女』という言葉を何度も発した。桂木の『悪魔のような女』と言うサディスティックな表情が、私は金だけ使わせられた連中への同情心からとても印象に残ったけれど、歩の報告は全くこの再現で、桂木の想い出と重なったからニンマリした。
 私は桂木からその当時の2枚の写真を貰っていた。それぞれ桂木と一緒に写って艶やかに笑っている女は、モロッコで性転換手術を受けたことで有名なカルーセル麻紀と、横浜国立大学在学中に『SMっぽいの好き』に出演し腋毛女優で有名な黒木香だった。
柳ヶ瀬
 この2人がどうして柳ヶ瀬くんだりのパブに来たのかは知らないけれど、写真に写っている桂木の幼さから想像すると、昭和の頃の写真だろう。
 それにしても、歩がどうして桂木を知っていたのか、それが不思議でならない。歩が高校生の頃、桂木は大衆店に出ていて、ソープ情報誌でもそんなに目立つ写真ではなかったはずだ。

 歩を全裸にさせた。見なれたシーンだが今回はうんとエロい。ショーツの股のところが少し汚れているのを認めて期待が膨らんだ。歩はショーツのクロッチを見られて恥ずかしがり、私から奪おうとした。
 私は歩を制してベッドの端に仰向けにならせた。淫らなM字開脚の格好をさせて股間を覗くと、小陰唇の外側の付け根に白い粉がついていた。
───これは存外派手に汚してあるのかな?
 神妙な顔をしている歩をちらっと見てからクリトリスの包皮を剥くとやはり白っぽくなっていた。そして、陰裂の内側がものの見事に汚れていた。小陰唇の内側は粉をまぶしたようで、膣口近くは白い下り物がたっぷり付着していて、全体に小便の臭いがしっかり漂った。
───僅か一日半の排泄行為と新陳代謝でここまでマンコは汚れるのだ。実に面白い。
 まるで臆面もなくここまで見事に汚してきたのは歩が初めてだ。また、故意に汚したマンコを男に披露するという超猥褻行為を僅か3度目の対面という早さで実行したのも歩が最速だ。歩が物事に動じない性格で、また、私への関心が大変強かったということだろう。
 私は下り物を吸い込まないようにして、クリトリスを味わった。塩味が程よくて美味だった。何度「くさい!」と言ったことか。
 後から聞いたところでは、クンニリングスを始めてすぐに歩は達したようだ。親密になったところでの変態的ムードはやはりアクメをスピードアップさせる。
 歩がはっきりしたアクメの声を上げなかったので、私は気をやったと確信できず、その後も長くオーラルしていた。途中では、ベッドの上で横抱きにしてペッティングも楽しんだ。歩は陰阜を突き上げて快感に浸っていた。
 その日私はペニスを不潔にしていた。小便の残滓がカリ首全体に付着し、カリの溝は恥垢の白さがはっきり目についた。
 前回のことだが、私は歩と正上位でファックしていた時に腰の動きを止め、熱烈にキスをし、これに歩が熱烈に応じるのを確認してから「僕の唾、飲んでくれる?」と聞いた。
 すると、歩は甘い顔で頷き全く戸惑いを見せず口を大きく開けた。私はその真上から唾をドローッと垂らした。「飲んで!」と声をかけると、歩はごくんと飲んだ。
 僅か2度目の対面でそんなことをしたから、きっとチン滓をつけたチンコもしゃぶってくれるだろうと思った。ペニスを汚してあることを歩に教えると、その汚れを見たがったけれど、私は歩を制して先にマンコの汚れ具合を見た。そして、すぐさまオーラル愛撫を開始したのだ。このようにしないと、私は折角くさくしたペニスを歩にしゃぶらせにくい。
 歩を性感に震えさせる一方的なクンニリングスを終えると、私は歩に仁王立ちフェラを求め、ベッドから出るように言った。脚を少し開いて突っ立ち、半勃起のペニスを真下に見下ろして鼻の感覚を探ると、はっきりにおいが伝わった。
 私は歩が期待通りにすると思ったけれど、ペニスの汚れ方がなかなかのものだから、歩の表情を見逃すまいと集中した。
 私の足下にしゃがんだ歩はペニスの穂先をじっくり眺め、カリの溝が見るからに白く汚れていることに気づくと妖しく笑った。否定的な気分に走ったような顔つきではないと理解して私は安心した。そして歩は先走りで濡れたペニスを掴み、においを嗅ぐと、「くさ〜い!」と言った。
「この店で会った客でここまでひどいオチンチンに出合ったことはあるかい?」
 私は聞いてみた。
 歩は、即尺ができないほどペニスが汚れまくっていた客に一度だけ対面した経験があり、その時だけは先に洗浄させてもらったと言う。そんなにあきれたり憤然としたりの口調で説明しないところが、おっとりした歩らしい。
 歩は私の汚れたペニスにしっかりフェラチオして、恥垢を全部飲み込んだ。私のカリの溝が綺麗になった。においの強さの割には味がないものだというのは、私はペニスではなく女陰で経験済みだ。そして、私の恥垢を飲み込んでも女が腹痛を起こさないというのも何度も確かめ済みだ。
 歩は「あらかじめあそこを汚しておいてくれとか、唾を飲んでくれとか頼むようなお客さんには会ったことがない」と言い、私の超卑猥な発想をおもしろがった。でも、「今後、そんなことを他の常連客に求められたって絶対に認めない」と嬉しいことを言ってくれた。
 私は特別扱いが大好きだ。金銭を対価とする性交渉を、女の意識においてできるだけ愛人関係に近づけたいのが私の考えだ。それが満足されないと、私はナイーブだからペニスがダメになる。
 持参した寿司を食べてからマットを楽しんだ。私はマットプレイなんてそれこそ3年ぶりというぐらいに久し振りだった。
 しかし、私のペニスはもうローションプレイではちっとも亢奮しないようになっていて、歩がいろいろテクニックを繰り出しても、ペニスはまだ射精前であるにもかかわらず情けないほど落ち着いていた。
 歩はもともとフェラチオがかなりソフトだが、マットでは頑張って唇の圧迫強くフェラチオした。私がその咥え方を誉めると、刺激になかなか反応しない私のペニスのために「強くこすることができるように一生懸命頑張ったわ」と説明した。
 歩が微笑むのを見て、期待に応えられないペニスに舌打ちせざるを得なかった。
 私は、歩のうちとけ方と親密さの注ぎ方、特に、対面2回目で私の唾のゴックン、対面3回目で、しっかり汚れた女性器の提供と、たっぷり汚れた男性器のおしゃぶり清掃という見事な成果を得て、当然のことながら嵌め撮りが許されないかと思った。
 意外にも、歩は写真を撮られるのだけは絶対にダメだと言った。顔つきが曖昧なものではないから、私は簡単には実現できないぞと理解した。
 前回の対面の最後のベッドで、私は歩の業界入りのわけを聞くと目が潤んで勃起が果たせず、射精できなかった。でも、あの時歩が熱烈に強いフェラチオをしてくれたら勃起にこぎつける自信があった。
 そのことについて触れ──客を必ず一度は射精させるのがソープ嬢の務めで、高額店なんだから何としてでもイカせるという根性が必要だったのだよ──とたしなめておいた。
 歩は可愛らしい顔で反省の言葉を述べた。
 最後のベッドの69ではいつもの通り熱烈にクンニリングスし、歩のフェラチオが具合良く決まってペニスがやや固くなったところで手揉みして更に硬度を高めて、私は合体した。
 私は夢中になって腰を送った。私がとうとう吠えるように射精すると、歩は、前回イカせられなかったことと、その日マットでずーっと半勃ちのままだったことから、私のペニスを受け入れたまま「よかった〜」と声を上げた。そして、私が体を離すと、私を見つめ、満面の笑みを浮かべて拍手した。
 仰向けのM字開脚の露骨な姿のまま可愛らしい顔で手を拍ったから、その姿がしっかり網膜に焼きついた。
「すっごい気持ち良かった〜。イケてよかった〜。歩のマンコで射精できた〜」
 大声で叫び、膣口に浮かぶ精液を覗き込むと、歩がお茶目な顔をして割れ目を指で開いて見せた。私は歩と出合って日常生活のささやかな幸せ感を満喫した。

 それから2週間も経たないうちに私は愕然とすることになった。
 歩が店をやめてしまった。親密なメールを受け取ってからも8日しか経っていなかった。
 最後の日、私は──親は子供を育て、立派に成人させ、一人立ちさせるのが仕事。親が自分のために子供を食いつぶすなんて、あってはならないこと。そんな親に子供が協力する必要なんて一切ない──という趣旨のことを、ブランデーを傾けながら力説した。
 そして、そのことに関連して家庭の事情などを質問すると、歩は意外にも言葉を濁した。私は怪訝に思いながらその話題から離れ、いつものエッチモードに移った。
 歩の退店のわけは知らない。メールで聞きたいけれど、もし、性風俗稼業から足を洗うのであれば、もうメールなんてすべきではないと思った。それが私の遊興哲学だ。
 私の発言が歩の心を変えた可能性はある。もしそうであったら、私にはとても嬉しいことだ。
 しかし、私がディープキスのやり方を指導した時の歩の甘えた風情、「おまんこを本当に汚しておいてくれた?」の問いかけに対する甘い表情、においのついたペニスを嗅いで「くさい!」と言った時の退廃的なムード、「僕の唾、飲んでくれる?」と聞いた時のやさしい表情の頷き、そして、私の熱烈なクンニリングスに痺れっ放しの素敵なよがり顔、こんな甘いシーンを思い浮かべると、知り合ったばかりでも喪失感が激しい。
 最後の入浴で私が悪戦苦闘の末完全勃起させてきちんとマンコに中出しできた時、歩が「よかった〜」と叫んで拍手した笑顔は素晴らしいほどに可愛かった。
 私がアナルファックに話を向けると、全く拒否的という感じではなかった。私はそういう遊びをいずれ歩にしてみたいと思っていた。
 私に言わせれば、歩の父親が鬼モードである限り、もし歩が普通の生活を目指したとしても、なかなか幸せを掴むことは難しいだろう。
 その暗澹たる想いもさることながら、エロく楽しめそうな極上の珠をポロリと逃したのがとにかく無念だ。「参った!」と呟くことしきりだった。これほど見事なガックリ感はそんなに味わえるものではない。
「わたし、髪、伸ばすから〜」と言っていた。ロングヘアーにして堅気の職業に就くことを望むのみだ。

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