とても長身でコケティッシュな嬢

 クラブロイヤルのサイトを見て、高身長の若い女が目につき、店でアルバムの写真を確かめた。
 そのエミリがプロポーションも器量も肌の感じも良さそうで、長身でも、顔が面長ではなくて横に広がって、要するに愛らしい顔立ちだ。アルバムにはスリーサイズが載っていて、下着姿の写真の全身像はスリーサイズがそんなにでたらめではないと思った。
 3ヶ月ばかり様子を見て、エミリの月の出勤日数が標準的な量で、横着な働き方をしていないようだと認めると、私は予約を入れた。

 エミリ〜クラブロイヤル、H17年7月
 ボーイに案内されて、エレベータの中でかしこまっているエミリと対面した。迎える顔はアルバムの写真で見たこぼれんばかりの笑顔ではなかった。なにやらかったるそうな顔だ。
 そのエミリが「ご指名をありがとうございました」などと愛想も言わずに軽く会釈をして立ち上がった。ハイヒールを履いているだけに私の顔はエミリの胸のあたりだ。
「うわーっ、やっぱりでかいねえ。こんな背の低いおっさんだけれど、よろしくね」
 快活そうに言葉をかけても、エミリから朗らかな愛想の良い言葉が返ってこない。私は、見下ろされているという意識がわき上がらざるを得ない。──あらまっ、こんな年寄りのおちびさんにつくの?──と思っているのかな、とマイナス思考が胸を横切った。
 エミリは立ち上がってエレベーターのボタンを押し、そのまま操作パネルを見ていた。その下から見上げる横顔が何やらつまらなそうな顔だから──楽しくなれそうもない客につくことになったわ──と思っている可能性が高い。
 エミリは部屋に導く時も──さあどうぞお入りになってね──という私を浮き立たせるようなコケットリーを見せなかった。これは高額店らしいうちとけた応対をしてくれないチンピラ女だな、裏を返す客が少なさそうだぜ、と不満足な遊びになることを覚悟した。
 この平成17年は前年までは新規の遊びが殆どなかったのと違って初会がとても増えた。半年で9人の嬢と対面して(これはどうしょうもない女だぜ)と感じたことが一度もなかった。確率的にはそろそろそういうのがあるはずだ、と思ってしまう。
 長身の女は上下方向に伸びた(伸びすぎた)面相になるのが多いが、エミリは鉛直線ラインで圧迫されたような顔に見えた。
 高額のソープ店では「さあ、お洋服、おぬぎになって」と妖艶に、または、快活に、若しくは、情緒を込めて囁くように言われるものだが、そのような誘いもなかった。服を脱いでいる時も、エミリは私の問いかけに華やかな嬌態で答えるようなことをせず、ただ事務的に衣服をしまうだけだ。
 いかにも取っつきにくそうな雰囲気に、私はエミリが人見知りするタイプか、無愛想な性格か、どちらかだと判定せざるを得なかった。後者だったら残念だ。もしかしたら、わーっ、こんなチビで年寄りで気難しそうな顔をした客……!とへっこんでいるのかもしれない。
 それを確かめるべく、私は更にどうでも良いような語りかけを続けた。エミリの体型についての感想やら、背の高い女にも大変関心があることやら、指名したわけやら、そんな軽い話題だ。
 しかし、エミリは相変わらず身の入った応え方をしなかった。よく言えば飄々としているが、やはり、私に対する無関心・違和感だろう。眼が大きくて睫が長い童顔、要するに可愛い顔なのに、残念ながらアルバムのような笑顔をちっとも見せてくれない。女遊びでは女が笑顔を見せないのが一番困る。
 私はそれでも、エミリの体型も含め、見た目がとにかく気に入ったから、何とか私に興味を抱かせようと腐心した。その日の遊びをなんとしても楽しいものにしたい。
 それで、単刀直入とも思えるぐらいにいくつかの問いかけをすると、エミリはこれにもさほどきちんとした答え方をせずに「露骨なことばかり言うのね」と低い声で返してきた。可愛らしい顔がクールで来ると、もの凄く白けられている感じがする。
 多分私はいつもの伝で、「君のプロポーションがあまりに立派で、びっくりしてチンコが勃たない」とか「今日店に出る前いつ頃マンコを洗ったのかい?」とかのストレートなものの言い方をしていたのだろう。業界入り僅か数ヶ月の女にこんなことは言わないほうが良いのに、どうしても言ってしまう。
 私は即クンニリングスをするので、朝一でついた初会の女が当日万が一全くシャワーを使っていないとしたら、なるべく恥をかかせたくないから、クンニリングスは湯に入った後にする気遣いもある。現に、即々の店で朝一で入った女がまるで陰裂を洗っていなくて、とんでもないほど臭かったことがある。だから、エロモード高揚も目的にしてこんな露骨な質問をする。
 大体私は顔つきが堅そうに見えるから、猥褻モードに出たほうが相手を安心させ、うちとけやすい。エロで迫ると、プロの女というのは存外のりが良くなるものだ。
 そういう意図もあったし、また、エミリに、私にうちとけようとする心が希薄な感じがしたからこそ、私は天の邪鬼の心理でふざけたものの言い様をしたのかもしれない。業界入りして間もない若いエミリにこういう入り方はまずいかなという意識があっても、なかなかセーブができないのだ。
 冷めた表情で「露骨なことばかり言うのね」と唇をそんなに開けずに低い声で言われると、私はとどめを刺された感じがした。それでも私はめげずに、エミリをどうやって柔らかくさせようかと思った。
 で、それなりに演技していろいろ話しかけ、即のプレイを遅らせていたが、エミリは私の気を惹くように喋りかけることがなかった。だから、エミリに──さあ、今から貴方がしたいエッチプレイを始めるよ──という顔で、靴下止めを外すように促されても、私は応じたくなくなった。
 馴染みになると、私は女の脱衣の支援をしないけれど、初会では、助平オヤジの顔をしてきちんと下着外しにつきあっていた。
 しかし、その時はエミリが自分で脱ぐのを眺めようと思った。らしい応対がきちんとできない女に、金を払ってくれる客、それも、まるで関心をかき立てられないチビの年寄りの男の前で裸体になる自己の姿を認識させたいというイヤミの心もあれば、(貴方のような助平オヤジは、これで嬉しがるんでしょ)という普遍認識に抵抗する気持ちでもあれば、また、久し振りのゴージャスな長身なだけに少し目を離してストリップショーを眺めたいという単純な気持ちもあった。
「僕は目が悪いから、そういう細かい仕事はダメなんだ。自分でとってよ」
 エミリが私の求めに応じ、しかも、腰の位置にあったホックに指をかける時、わざわざ上体をねじって私に視線を浴びせた。その目に意外な柔らかみとコケットリーを感じたので、私はオヤッと思った。
 ひょっとしたら、私の徹底したエロ路線に心を動かしたのかと考えた。それで、「この部屋の明かり、もっと明るくしてくれない?」と注文した。本当に硬い女なのかのテストだ。
 エミリは私の希望にすんなり応じた。壁のスイッチへ向かう長身の下着姿が映えた。背筋をピーンと伸ばし、肩幅があり、ウエストは収束し、臀部の膨らみが魅惑で、膝から下は決して太くない。半裸体の歩き方が大股歩きで、優美な歩行をちっとも意識していないということはわかった。
 でも、応じる表情も壁際まで進む歩き方もやはり好意的なものに見えたから、私は、エミリが人見知りする性格なのだろうと思った。少し安堵した。
 会ってすぐに部屋の明かりを強めさせる客は滅多にいないから、私のそれまでの話しぶりも含め、エミリは私のことをちょっと毛色の変わったエロいジジイだと思ったのだろう。それにしても後ろ姿のエミリの尻の位置が高かった。
「キミの背って、170はあるんだろう?」
「うん。172」
「いいなぁ、でっかくて。……割れ目はスコーンと縦に長く割れているのだろうか?」
「……」
 172cmとは素晴らしい。18cmの身長差はとっても愉快だ。
 私はエミリをどうやって柔らかくさせようかと作戦を思案した。私のチンコはもしレビトラを飲んでいなかったらきっと縮みきっていただろうが、妙薬のおかげで、(今からこの尻がやけに高いところにある女に嵌めるんや!)と意欲をかき立てただけでペニスが硬くなっていた。
 だから、セックスがより一層楽しくなるようにエミリの気持ちを私に向けさせたかった。とにかく何かを喋りかけていた。
 すると、エミリは私に視線を当てて、私のことをわかろうとしている気配が出てきた。お喋りに身が入ったように思え、それは嬉しいけれど、その結果なかなか即尺にかからなかった。
 かけられたタオルをペニスが持ち上げているのに、エミリはこれにちっとも視線を浴びせてくれない。テントの先端が先走り汁で色が変わっていた。
 私は会話しながら、どうしようかと思った。素っ裸の私がソファーに腰掛け、ガーターベルトだけのでかい図体のエミリが私の正面に膝立ちして寄り添う体勢になっていた。膝立ちの足が長いからマンコの位置が高くて、恥毛の黒さが目についた。
 取りあえず私は乳首を舐めてみた。互いの顔の位置は私のほうが低いから含みやすい。
「優しいやり方で、上手だろう?」
「うん」
 うんの発声に弾みがあった。
 しばらく乳首にオーラルして、エミリにフェラチオにかかろうとする動きがないので、私はエミリの股ぐらに指を伸ばした。多毛の膨らみをかき分け膣口を探ると、ローションが仕込んであった。それを中指の先になすりつけ、陰核茎部の先端を優しく弄った。
 そのふくらみはかなりはっきりしていた。ふくらみと指先の間に毛が挟まらないように気をつけながら私は微妙に指を使った。
 一方通行的な会話が続いていただけに、ちょっとペッティングしただけですぐに股を閉じるなりして拒まれる可能性もあると思っていた。エミリが軟化の気配を見せてもあだ花になることを恐れていた。
 でも、エミリはクリトリスに執着する指の刺激をじっくり味わっている様子で、そのうちに「はーっ」とかすかな声を上げた。
 私は、エミリが許容的に陰阜を差し出しているからニンマリして、結構長い時間陰阜の下で中指を動かしていた。最初はエミリに、私にうちとけようとする心が希薄に見えたけれど、その優しげな顔に少し甘さが出てきた感じだ。
 私が中指をバギナに突っ込み、中を探ってみた。襞が多くて吸いつくような肉孔だった。
 エミリの顔を見つめながらその指を抜くと、エミリはようやく私の足下にしゃがんだ。さあ私の番よ、という顔で膝に掛けたタオルをめくり上げた。
 子供の頃、卓袱台の上に料理が並んでいて、待ちわびていた父がようやく仕事から戻って、母が料理の上にかけていた布っきれをめくったときの気分を思い出した。
 エミリはペニスが先走りですっかり濡れていてもひるむことなくいきなりパックリきた。口の使い方がかなり上手だった。
「即尺なんてすごいねえ。何度これをされてもいつも感心するよ。……少しはにおいがあるでしょ?」
 エミリは言葉を返さず、更に唇でカリ首をしごいた。
 私は即尺なんていうものを長々とさせない心があるけれども、その時は勃起の度合いが少し甘くなっていたから、攻守交代を切り出すのをしばらく我慢して様子を見た。意外なことに、エミリはキンタマを舐めだした。経歴が浅いはずだから、即のプレイでこれにかかったのには驚いた。さすがに勃起が確かなものになった。
 エミリにフェラチオがしっかりしていることを褒めた。
「この店に入ったのは確か3ヶ月ぐらい前なんでしょう?」
「うん」
「その割には上手だねえ。ソープにくる前は、いわゆるエッチな仕事をしていたの?」
 エミリは否定した。その割には男の股間へのオーラルプレイが大胆だ。初対面の私の先走りで濡れたペニスをしっかり吸い上げたから、近頃の女は結構進んでいるとつくづく思った。昔は先走り汁の多さでよく敬遠された。
 ほどよいところで私はエミリの女そのものをオーラルで攻めてやりたくなった。
「クンニしてあげるよ。いいだろう?」
「うん」
 私がベッドを手で指し示すと、エミリは笑顔で頷き従った。軽やかにベッドに上がる肉体が見事に長身だった。突っ立ったままで上がったから、頭が天井につきそうに見えた。私の家にヘルパーで来たら、どの照明器の蛍光灯の取り替えも簡単にできるに違いない。背が低いと、この取り替え作業が本当に悲しいのだ。
 私は、女のバストやヒップがでかいと、どちらかというと違和感を覚えるぐらいなのだけれど、エミリはそういう体格ではない。また、胴長でもない。
 エミリは私がどういう男であるのかわかってきたようで、応答に柔らかみが出てきた。
 キスを求めると、エミリは初め唇を殆ど閉じていたが、私の口の粘る誘導の動きにつれて唇を開け、舌を伸ばし、また、私の舌を捉えるようになった。長いキスの間に徐々にディープの度を強めた。それで私はその日の遊びが楽しく進むだろうと確信した。
「こんなに明るいところでするの?」
 尋ねるエミリの目が素敵だ。
「うん。明るいところでするからこそ、値打ちがある。暗くして助平をする人間はおこちゃまなの」
 エミリは煌々と明るくした部屋で股を開けるのを恥ずかしがったけれど、私は軽く一蹴した。そして、エミリがベッドの真ん中に普通に寝ようとしたので、私はいつも女にしている注文をした。
「この端っこにお尻を持ってきて。ここでキミは股を開くの。僕はマンコが舐めやすい。キミはマンコを舐められやすい。……こんなところでこの明るさで割れ目を舐められるなんて、初めてだろう?」
「うん。初めて」
 そう返す顔がなんだか嬉しそうで、とても可愛い。172cmもあって顔が可愛いというのが面白い。表情が活き活きしてきた。
 エミリが股を開くと、股の付け根から膝頭までの長さが誠に豪快だ。そして股ぐらに顔を寄せると、膝から先が、私の背中の後ろはるか向こうの方へ伸びている感じで、異次元空間ができあがる。
 間近に見る左右の大腿部が量感たっぷりで、肌が若々しい。伏して拝みたくなる逸品だ。でかいというのは、その対象物も、その対象物を相手にしてする行為も実に豪華さを感じさせる。
 その根元に目をやると、陰毛はかなり密度が高く、下のほうまで続き、剛毛がアナルまで囲っていた。ここまで見事なアナル毛を見るのは久し振りだ。エミリの黒髪がしっかりしているのは見栄えが良いけれど、陰阜よりも下のほうの黒々ヘアーはちょっと問題な量だ。
「ケツの穴の毛がたくさんあって長い。ウンコするたびにウンコがついて、毛も大変だな」
「いやん」
 密毛をかき分けると、割れ目はロングサイズではない。
「そんなにデカマンじゃないね」
 ラビアも控え目だけれど、クリトリスがなかなか大きい。包皮をめくって恥垢がないかと眺めると、エミリが言った。
「そこ、大きいでしょう?」
「うん。大きいほうだ。でも、上には上があるよ。これぐらいなら可愛いものだ」
 私はエミリの発言ににんまりして包皮を剥いた指を離し、毛をかき分けて長い足のど真ん中にクンニリングスを始めた。とにかく陰核茎部の膨らみに集中的にオーラル攻撃をした。
 最初は陰核茎部全体を舌と唇で刺激して、エミリがなれたかなと思った頃、クリトリスを唇に挾むようにして刺激した。包皮を押し込むと突起が明瞭だから挾むのが楽にできた。
 エミリは次第にお任せの雰囲気を出してきて、緊張を解き、とうとう顔を持ち上げてクンニリングスの様子を眺めたりした。エミリがそうしたのは意外だった。更におやっと思ったのは、私の攻めに快感を感じ、喘ぎだしたと思うと、左手で左の乳首をいじり始めたことだ。
 更に、エミリは微妙にふるえ、割れ目から汁を流した。
 私はかなり長くクンニリングスをした。エミリの表情や下腹部の震えから快感があるのは明らかだが、喘ぎ声がそんなに強く出ないし、ピクンピクンとならないので、イクまでには至らないだろうと思った。
 それは残念な判断だったが、それでもエミリの任せきった様子とよがりのかすかな反応が私の気持ちをかきたてた。ペニスが充分に堅くなっていた。
 私は立ち上がり、エミリの腰をベッドの端に持ってこさせた。尻を抱えて位置決めすると、あらためてヒップの豪快さに見とれた。膨満型ではないから尻が大きいとは思ってなかったけれど、エミリは背が高いから、こうやってヒップだけ見ると、やっぱり大きい。
 眼鏡をかけてから、立ったままでM字開脚の股ぐらに入り込み、ペニスを押し下げてその先で割れ目をなぞった。背が高くても陰裂はそんなに長くはない。多毛だから少し割れ目が見定めにくい。カリに毛がじゃりじゃりと当たる。
 エミリの「あはーん」の声を聞くとグイッと押し込んだ。
 明るくしてあるから、私はその嵌め入れの光景をじっくり見た。膣口が丸く開いて少し奥が見えていたので、没入に抵抗感が乏しいことを予期していたけれど、濡れ濡れなのに存外に押し込み感があった。ガバマンではないぞと思った。
 床に立っているから私は腰が使いやすい。両手でエミリの太腿を支え、雄々しく前後運動した。両脇にあるエミリの曲げた脚の大きさが日常性をぶっ飛ばしてくれる。何せ大女と初対戦するのは久し振りだ。
 背のど高い女にピストン運動をするのは気分壮快だ。バギナには拡張した感じがなかった。いくら体がでっかくても、ソープ歴3ヶ月ではこんなものだろう。
 これは絶対にデカマラが嫌いなバギナだ。しかも、バギナの襞がきちんとペニスにからみつく感じで、いつもは長年のソープ稼業でツルツルになったバギナを相手することが多いから、肉筒の壁の起伏具合にはなかなか妙味があった。
「こんな体位は初めて?」
 そう聞くと、エミリが甘い顔で頷いた。
 本格的にピストンを始めると、エミリは目を閉じ、口元はまるで笑みを浮かべているようだった。明るい部屋で、私のピストンの動作につれて揺れ動く大きな上体が肌の隅々まで見渡せた。足が長いだけに太腿はさすがに体積があったが、下腹はかなり平坦だ。
 ペニスは完全に怒張しているから、私はある程度持続できた。とにかく穂先から快感がビンビン走り、抽送感が際だっていた。そして、遂に激しく射精した。
「よかったぜ」
「うん」
 私はベッドから出ると、バスタオルを2枚取り上げ床に敷いた。
「ここにバスタオルを敷いて、一緒に座ろうや」
 2人が床に座り込むというのはエミリには初めてだから、おやっという顔を見せてから、にっこりとした。
「フレンドリーな雰囲気があって良いわね」
 エミリはそのまましゃがみ込んだ。すぐに中出しザーメンを洗い流さなくてもいいから休もうよ、という私の提案に従った。杓子定規に潔癖で、一刻も早く洗いたいという態度よりはこのほうがずーっと親愛的だ。
 大体、性的行為の最中に、基本的な流れは女が決めるべきではない。私は、使用済みの性器の洗浄は後回しというのがいつものやり方で、「はい、流しますよ」と追い立てるソープ嬢にはしらける。
 エミリは全裸のまま楽しげに会話につきあった。私の優しくて持続的なクンニリングスと初経験のあのファックのしかたに満足し、猥褻な会話ばかりしている私への興味をかき立てたようだった。
 私のようにエロい会話ばかりしていて、吐精後の縮んだペニスを見せつけ、女にバスタオルを体に巻かせない男というのはなかなかいない。
 エミリは私のオーラルの攻めにうねるような快感を見せなかった。静かに快感を楽しむ感じだから、オナニーの頻度を聞いてみた。すると、オナニーは時々して、イキはしないけれど、気持ちいいからする、と言った。
 エミリが自分のオナニーについてはっきりと答えたのは少し意外だった。
 しかし、イカないけれど時々オナニーをするというのはめずらしいので、ペニスのピストンでイッたことがあるのかと聞くと、それもないと言う。再度聞くと、中イキもクリイキも経験がないと断言した。両方ともというのを、悔しそうな雰囲気がなくてさらりと言うのを聞いたのは初めてだ。
 店のアイやルイについて、接客のやり方とか人物像を簡単に説明してやった。店が個室待機でやっているので、エミリは、皆がどういうタイプでどう仕事をしているのかさっぱりわからないそうだ。私の話を興味深げに聞いていた。
 タバコを吸うように求めても最初は同調しなかったが、「付きあいも大切だよ」と言うと結局吸った。取りだしたタバコは女性があんまり吸わないような超ヘビーなものだ。
 エミリは私とうちとけると、私の質問に答え、経歴を詳しく語った。沖縄の出身で、高校を出てから地元のデパートの化粧品売り場で1年半働いた。その後大阪で同棲生活をし、その男とは結局別れた。失意のエミリは名古屋に友達を頼って出てきて、キャンパスパブで働いた。そしてソープに出るようになった。まだ22歳なのだ。
 私が普段接する女性と比べれば、乱脈ふしだらの最たるもので、別世界異次元の存在だ。それでも面白いことに、半年ほど働いたキャバクラはエッチはなしの店で、客とキスもしておらず、固い女で通っていたと説明した。
 エミリほどの美人ならソープ入店3ヶ月でも常連らしき客が既に何人かいるだろうと思って聞くと、いないらしい。自分から飛び込んでいくような接客をしていないから、それはしょうがない。新人好みの客はエミリに一度入れば裏を返さないことが多いだろう。
 エミリは月に3度入った客が顔を見せなくなったことを歎いていた。
 風呂に入ることにした。椅子で洗うのを断って、風呂で私の股間を洗わせ、私もエミリの股間を洗った。
 並んで湯に浸かっているエミリの風情が親密的だ。「マンコ、洗ってあげる」と声をかけ、中指を入れてぬめりを取るように動かすと、「うふふっ」と言って、更に腰を浮かせた。背の高い女がチビの年寄りにマンコを任せている嬌態が楽しい。エミリは勿論そんなプレイは初めてだった。
 その後はめずらしくマットプレイをすることにした。
 マットを支度しているエミリの姿態を私は浴槽からじっくり眺めた。足と腕が長くて、ウエストは括れ、ヒップは張り、見事なプロポーションだ。被写体にできたら最高だろうと思った。ハメ撮りできるのか試みるのは、エミリの最初の取っつきの悪さからするとなかなか面白そうだ。
 うつぶせのプレイが終わって、仰向けの体勢のプレイにかかった時、エミリに「マットでお尻の孔に指を入れてあげたことがあるの?」と聞くと、「ないの」と答えた。
 できればやったほうが良い動作だから、私はそれをしてみるように求めた。
 エミリは初めてのアナルへの指の挿入にいかにも恐々とかかり、「ここ?ここ?、どこなの?、わからないー」と可愛くうろたえた。そして、ちょっと指先が入っただけで部屋中響くような歓声をあげた。
 そのように初なところがあっても、フェラチオもマットも上手だった。
「(おちんちんが)元気なのね」
 確かにマットプレイの間中私のペニスは終始ピンピコピンだった。
「元気でも、2回目となると弾が出ないんだよね。ジジイだから」
 そこで、今度は私がアナルに指を入れたいと求めると、怖いから勘弁ね!と笑顔で撃退された。
 マットプレイが終わると30分しか残ってなかったので、2人が床に腰を下ろしたまま直ちにペッティングを開始した。私は粘着的にクリトリスを刺激した。大股開きのエミリは腰を突き出して指の演舞を受け入れ、昂揚の風情で、またよく濡れた。
 指使いだけで濡れたから、もう一度オナニーの頻度について聞くと、品を作って「殆ど毎日かな」と答えた。このところ、毎日のようにオナニーすると説明した女によく会っているから面白いが、何となくオナニーというのは小柄な女のほうが似合うような気がする。長身の女のオナニーは生々しすぎる。
 そんなによくやっているなら、イキを求めてやっているのかと思うけれども、再度確かめると、イクという感覚はないということだった。
「オナニーを毎日のようにしているのなら、どうして最初に聞いた時に正直に言わないのだよ」
「だって、そんなこと言うの、恥ずかしいもん」
 当たり前の発言だ。私はエミリの甘い表情を見て、キスを迫った。
 エミリは体を寄せて、腕を私の体に回し、上体の密着度良く受け入れた。目も仕草も成熟した女の風情がたっぷりで、すっかりうちとけられたと思わせてくれる甘いキスだった。ただ、体のサイズの違いがおかしい。エミリはちっとも豊満体型ではないのに私と腕の太さがまるで違う。
 私は、舌を絡み合わせる濃厚なキスに満足し、そのままエミリに床で仰向けになるように求めた。
 私は金津園の店のような比較的床の広いところでは、バスタオルを敷きつめた床で交わるのが好きだ。
 膝の支点の落ち着きが良いし、女の尻が沈まずに浮き上がった感じになるし、バギナが(寝床にクッションが効いていることによって)勝手に上下動するようなことがないし、勢いよくピストンして(寝床が柔らかすぎて)女の体が軸方向に反復運動してしまうようなことがないし、とにかく大きなベッドやソファーを横に見て、狭くて堅い床の上でするのは猥褻感・非日常感・淫奔性が極めて強まる。
 また私は、これをやった嬢からいつも「これ、面白い。良いよ」と言われていた。雰囲気も親近的で、バギナにもペニスのこすれがより直接的に伝わるということだろう。ベッドよりも畳の上でのセックスが良いと思う女はいるのだ。
 しかし、ベッドや大きなソファーがあるのに、わざわざ堅い床の上で交わりたがる客なんていないだろうし、そんな淫猥ムードを煽って、淫乱ポーズを売りとしてない普通のソープ嬢に、床でのセックスを前向きに承諾させることができる大人の客がなかなかいないと思う。
 エミリは(何から何まで貴方は変わっているのね)というような目を私に向けて静かに動いた。いつも思うのだが、女というのは、どんなに親しくても、さあ嵌めようという瞬間には何も言わないものだ。
 大きな体がバスタオルの真ん中に寝て、両膝を引きつけた。
──今日もピストン運動するだけで、射精はできないかな。
 床の上でのセックスに応じたエミリのよがり具合を観察しながら、そう思って腰を振っていた。
──女の体が大きいと、ピストンしながら乳房を愛撫するのはやりにくいな。
 そんなことを考えながら、ふとバギナが良い締まりだと気がついた。射精ができないだろうと弱気になるまいと、気合いを入れて腰を送った。すると、次第にカリ首に何やら気配が兆してきた。そして、とうとう微弱ながらもイッたような感覚があった。
 殆ど空砲に近かったと思うが、心地よい収斂を宝刀に感じた。
 最後の洗浄をするエミリの顔には楽しく仕事ができたという満足感があるように見えた。
 服を着終えるとエミリが屈んでキスを求めてきた。
「声が、素敵なのね」
 馴染みの女にそう言われることはよくあるが、初対面でこれを言われたのはあんまり記憶がない。
「堅いのねえ」
 キスが終わって部屋を出ようとするところなのに、またエミリが言った。
 毎日のようにオナニーするぐらいに性的に開放されているのに、その堅いものの呼称、そのような猥褻語をエミリがなかなか音声にしないのがおもしろい。私はエミリの気持ちを掴んだ手応えを感じた。
 風俗遊びの客というのは、会ったとたんににこやかな顔で語りかけられるのを願うことが多いが、初めて顔を見た最初から愛想充分な女というのは、私のように天の邪鬼の男だとそんなに面白くない。無理にしている営業行為そのものだと感じてしまう。
 それは典型的なナンバーワンタイプだ。最後まで、集客用の演技を尽くした可能性がある。客を送り出したとたんに(ふーぅ!)かタバコ一服だ。
 私はむしろ女の変化に着目したい。応対が非良や並のレベルから良のレベルへと変化した女は、それが集客用の演技である可能性が乏しい。その観点からすると、約2時間の間でのエミリの応対の変化は大きい。心の軟化が明瞭で、それが無性に楽しい。最初は困ったなと思ったぐらいだから、心が躍る。
 エミリはそんなに賢そうには見えないし、また、真剣に人生を歩んでいるようにも思えないけれど、舐めと嵌めを愉しむ女としては上級だ。観賞にもたえられる。何せ172cmで、デカクリで、アナル毛だ。
 本指名
  高身長女に嵌め通い3に続く。

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(千戸拾倍 著)
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