18歳未満の方は入場をご遠慮下さい。

写真で随想 I

 平成27年に植えた牡丹が平成28年に綺麗に花を咲かせた。とっても嬉しいが、花の寿命が短いのが何とも残念だ。花が終わった惨めな姿に目が行き、寂寥感・無残視となる性格だから、私は花を愛でるタイプではないようだ。現に牡丹なぞ植えなければ良かったと思っている。
 夏になると早々と枯れるのでネットで調べた。すると、牡丹の育て方が面倒なことに驚いた。何も知らずに植えたのだ。私のようにものぐさな人間には全く合わない植物だ。とりあえず西日が爆当たりしないところに植え替えようと思った。
 牡丹で有名なお寺に行きたいが、タイミングが難しい。
豊川稲荷
 平成28年2月末に豊川稲荷に参拝してきた。ここは豊川閣妙厳寺というお寺だ。
 豊川稲荷は、最後の会社に勤務していた頃年の初めに必ずご祈祷に行っていた。
 私は『ご祈祷』や『お祓い』なんて42歳の厄の時と長男の5歳の祝いの時とワイフの初産前の時ぐらいしかしたことがないが、管理部長の務めとして豊川稲荷のご祈祷を引き継ぎ、毎年名古屋から行っていた。
 だから、我が家に関しても1回ぐらいはご祈祷をお願いすべきだと思った。
千本幟
霊狐塚
妙厳寺法堂横
蒲郡 竹島
 豊川稲荷の帰りに竹島に寄った。ここは小学生の時以来だ。
 平成28年4月上旬に京都へ桜見物に行った。メインは京都御所の一般公開だ。
 サクラはかなり終わっていると思っていたが、存外残っていた。バスツアーだからのんびり観ていられなかったのが残念。最初は平安神宮。
平安神宮 應天門
神苑
 前に八坂神社を参拝した時、観光処としてはさほど意義無しと思ったから、平安神宮は「紅しだれ桜」だけが見所かと思っていた。
 ところが意外だった。『神苑』が実に良い。
 ここはいろんな季節に来るべきところだ。
 パンフレットを見ると、創建が明治28年(何と新しい!)、ご祭神が桓武天皇と孝明天皇(へーぇ!)
 知らなかった。勉強になった。
京都御所
 京都御所の一般公開を活用した。
建春門
 宜秋門(ぎしゅうもん)から入り、清所門(せいしょもん)から出る。建礼門、建春門を裏側から拝見。見事なたたずまいだ。
承明門から紫宸殿を見る
紫宸殿
 桜が終わっていた。
京都府立植物園
 植物園はサクラが存外残っていた。良いところだねえ。
 名古屋の東山植物園よりも壮烈にゴージャスだ。
上賀茂神社
 平成26年7月に下鴨神社を参拝した時はさほどの観光処と感じなかったから、上賀茂神社のほうもそんなに期待してなかった。ところがこちらは良い。
斎王桜
園城寺
 平成28年4月下旬に園城寺(三井寺)に行った。ここは本当に素晴らしいお寺だ。
 京都のお寺と違って参拝者が少ないから、実に風情が楽しめる。まさしく穴場。
金堂〔国宝〕
 楓の新緑が結構だった。ここは秋に来るほうが良さそうだ。
 金堂の中には仏像がたくさんあった。
「寺門」の園城寺は「山門」の延暦寺と並ぶ天台宗の総本山だが、境内を観て楽しいのは延暦寺よりも園城寺だと思う。
弁慶鐘
唐院の灌頂堂と三重塔
 灌頂がうまく変換できなくて、‘かんちょう’でなくて、‘かんじょう’であると知った。
三重塔
 近くの石山寺と比べれば、園城寺はうーんと荘厳だ。
観音堂
観音堂から琵琶湖を臨む
 園城寺から北上し、琵琶湖大橋を渡って湖東に出た。
西明寺
 草津市の安田良という店で近江牛の焼き肉を食べ、その後西明寺に向かった。
 出かける数日前に園城寺の他にはどこを観ようかと地図を見ていて、西明寺を見つけた。去年京都槙尾の西明寺に行った時『西明寺』でググって、こちらよりも滋賀県の西明寺のほうが掲載順位と掲載数において勝っていたのを思い出し、ここにも行くことにした。
 写真は名勝庭園「蓬莱庭」だが、この手前の庭にドウダンツツジの古木がたくさんあって、幹の太さに驚いた。
 本堂は風情がある。
 三重塔〔国宝〕
 内部が特別公開されていたが、千円の追加で、やめた。
 西明寺は湖東三山の1つで、近くにある残りの2つも行きたかったが、時間の都合で断念した。
 三井寺と湖東三山セットの行楽は、人が少ないのが何よりも結構でお勧めだ。紅葉の季節が絶好だろう。

 書店で観光案内書を見ると、悉く全ての見所(神社仏閣、レストラン、名産品の小売店等)を網羅している。京都の神社仏閣を網羅して紹介するものが見当たらない。(奈良については奈良大和路の古寺という良き本を数年前に買っていた)
 神社仏閣とグルメ・舞妓さん・保津川下りを一括で案内する網羅主義はやめてもらいたい。京都の神社仏閣を見に行く人には、俗なことには興味がなく、食事はカレーライスやカツ丼で済ませる人間もたくさんいるのだから。本当に腹が立つ。
 2016.06.26発表の行ってよかった日本の神社仏閣ランキングは次の通りだ。
順位 名称 所在地 順位 名称 所在地 順位 名称 所在地
1位 伊勢神宮 三重県 11位 東大寺 奈良県 21位 東福寺 京都府
2位 高野山 和歌山県 12位 比叡山延暦寺 滋賀県 22位 仁和寺 京都府
3位 厳島神社 広島県 13位 大神神社 奈良県 23位 瑠璃光寺 山口県
4位 三十三間堂 京都府 14位 青蓮院 京都府 24位 東寺 京都府
5位 禅林寺 永観堂 京都府 15位 書寫山圓教寺 兵庫県 25位 真名井神社 京都府
6位 唐招提寺 奈良県 16位 元乃隅稲成神社 山口県 26位 高桐院(大徳寺) 京都府
7位 羽黒山 山形県 17位 榛名神社 群馬県 27位 三峯神社 埼玉県
8位 神倉神社 和歌山県 18位 興福寺 奈良県 28位 南禅寺 京都府
9位 明治神宮 東京都 19位 伏見稲荷大社 京都府 29位 幣立神宮 熊本県
10位 出雲大社 島根県 20位 法隆寺 奈良県 30位 椿大神社 三重県
 平成28年8月時点で私が参拝していないところ(訪れたのが子供の頃だけのものを含む)は背景の色を青くしている。
 これを眺め、未訪問のところを調べて、次のように思う。
(1) 神社と仏閣を比べれば圧倒的に仏寺のほうが観るべきところが多い。(仏像、建築、庭園)
  この表は、神社が14社も挙げられている。(所在地の背景を薄紫にしている)
  両者の数を近づけたい──という作為が感じられる。
  所在地の背景が薄紫のもののうち伊勢神宮、厳島神社、明治神宮以外の神社にそんなに人が訪れているのか。
(2) 清水寺、金閣寺、銀閣寺、宇治平等院、日光東照宮が入っていないのは誰が考えてもおかしい。
(3) 京都に偏らせず、元乃隅稲成神社など地方のものもできるだけ加えたいという配慮は邪道だ。
(4) 行ってよかった××ランキング行き易さ、観光効率も配慮すべきだ。
 よって、除外すべきものと、入れ替えるものを掲げる。
 除外 羽黒山 山形県 神倉神社 和歌山県 明治神宮 東京都 比叡山延暦寺 滋賀県
大神神社 奈良県 元乃隅稲成神社 山口県 榛名神社 群馬県 瑠璃光寺 山口県
真名井神社 京都府 三峯神社 埼玉県 幣立神宮 熊本県 椿大神社 三重県
 追加 清水寺 京都府 西芳寺(苔寺) 京都府 金閣寺 京都府 宇治平等院 京都府
銀閣寺 京都府 日光東照宮 栃木県 龍安寺 京都府 鶴岡八幡宮 神奈川県
醍醐寺 京都府 天龍寺 京都府 永平寺 福井県 薬師寺 奈良県
 入れ替え後は次の通り。
名称 所在地 名称 所在地 名称 所在地
1群 伊勢神宮 三重県 2群 醍醐寺 京都府 3群 東福寺 京都府
厳島神社 広島県 南禅寺 京都府 仁和寺 京都府
日光東照宮 栃木県 高野山 和歌山県 西芳寺 京都府
法隆寺 奈良県 興福寺 奈良県 龍安寺 京都府
三十三間堂 京都府 青蓮院 京都府 東寺 京都府
宇治平等院 京都府 伏見稲荷大社 京都府 永平寺 福井県
銀閣寺 京都府 金閣寺 京都府 唐招提寺 奈良県
禅林寺 永観堂 京都府 天龍寺 京都府 大徳寺 京都府
清水寺 京都府 書寫山圓教寺 兵庫県 鶴岡八幡宮 神奈川県
東大寺 奈良県 出雲大社 島根県 薬師寺 奈良県
 入れ替え後の1〜3群の30件の次に位置づけられるべきものを挙げよう。
 4群〜新薬師寺、西大寺、妙心寺、圓光寺、園城寺、
    等持院、比叡山延暦寺、明治神宮、石山寺、神倉神社
 5群〜四天王寺、曼殊院門跡、長谷寺(桜井)、太宰府天満宮、羽黒山、
    建仁寺、瑞巌寺、長谷寺(鎌倉)、一休寺、平安神宮
 6群〜詩仙堂、當麻寺、蓮華寺、大原三千院、浄瑠璃寺、
    大覚寺、建長寺(鎌倉)、円覚寺(鎌倉)、明月院(鎌倉)、常寂光寺
(1) 東本願寺と西本願寺が入るべきとは思わない。(浄土真宗のあのお寺が嫌いという単なる嗜好也)
(2) 除外した次のものは4〜6群に入るべきとは思わない。
   大神神社、元乃隅稲成神社、榛名神社、瑠璃光寺、真名井神社、三峯神社、椿大神社
  ※ 上賀茂神社、下鴨神社、石清水八幡宮、北野天満宮、住吉大社のほうが先着すべきだ。
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(千戸拾倍 著)