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私の職業に関連したエッセイ2
勤め先を辞める人
私は昭和45年から企業の勤め人として働いていますから、今日までの期間で随分「自分の勤め先を中途で辞める人」を見ています。
近頃は入社5年以内の退職者がどの企業も増えているようですね。私の若い頃はこの手の退職はあまりなかったと思います。
まあ、自己都合退職は入社5年以内のクラスと、15年〜20年勤務した中堅クラスに多いような感じがします。
例えば東大を出て大企業の経理部門に配属されて、一日中工場で伝票と格闘していると、もうイヤになって簡単に退職願を出します。
そりゃあ、同期で中央官庁だとか有力マスコミ企業などに入った仲間は、3年も経てばもう恰好良い仕事をしているだろうから、地味な仕事に意欲をなくす気持ちはわかるけれど、それは大会社の経理に入った以上は通らなければならない道筋です。でも、我慢ができないのですねえ。
15年〜20年勤務したクラスの退職は、それが年齢にふさわしい程度に企業内の資格の階段を上っている人ならば、殆どが上司との対立が原因だと思います。
私の勤務先でもこの1年に営業部門で40代の課長級の男が2名退職しました。二人とも上司の罵りの言葉に切れたのがきっかけでした。
会社側がそれほど評価していない人物でした。でも、その二人はその歳まで働いておれば実務能力と人脈をしっかり作っていて、そのような中堅が辞めるのは、ご本人にとっては本当にもったいないです。退職金だって、丁度その歳ぐらいからぐんぐん上がっていくのに、そこで辞めては満額の25%程度しか出ません。
40代になって退職するというのはかなり利口ではない判断です。頭に来たという上司だって、あと2年とか5年とかで退職する人なんです。その上司が退職するか、どちらかの勤務地が変わるかすれば、憤りや自尊心の壊れはなだめられる筈です。だからこそ、我慢ができないというのは気の毒です。
思うに途中で自発的に退職する人は、職場の上司や仲間にその退職を心から惜しまれる人でない限り、次の仕事に恵まれることは確率が低いと思います。
大して矜持を持たなくてもよい人が結構自尊心が強いのではないでしょうか。
企業の脱税
企業の脱税についてよく新聞に載りますが、マスコミがいつも大変センセーショナルに扱うことに疑問を感じます。
脱税は、贈賄とか痴漢とか路線バスの無免許運転隠しとは違います。そもそも税務問題というものは、悪と非悪との境目がなかなかはっきりしないものです。
企業の脱税が新聞に取り上げられる時、企業側が「国税当局と我々との解釈の違いです」と述べて、これがそのまま記事になっています。
経理を知らない人がこの記事を読めば、何という不遜な!と思う人もいるのではないでしょうか。
しかし、確かに解釈の違いがあるのです。
脱税とは、過小の所得申告です。この申告所得額は、企業が経理計算と税務判断でもって決めます。
企業の経理処理には、税務の観点からは、黒い取引、灰色の取引、白色の取引の三つがあります。
「黒い取引」は誰が見ても税務的にアウトと考えるもので、これを白と言いくるめて申告すれば、これはもう脱税です。「黒い取引」とは税務否認を喰らうということで、悪い取引という意味ではありません。
しかし、企業の現実の実務では、「灰色の取引」が限りなくたくさんあります。
「灰色の取引」は海外での収益の計上時期とか交際費判定とか資本的支出などで生じます。これは、灰色で済ますことはできないので、黒(費用として認められない)か白(費用として認められる)かどちらなのかを決定して税務処理をしなければなりません。
この判定が難しいのです。言うなれば、野球のボールとストライクの判定のようなところがあります。大相撲の同体判定のようなものはありません。
私が最近関わった税務調査でも、『商品販売における低廉譲渡、価格統制』の観点から国税局の調査官により鋭い追求を受けました。
担当官がすごく頭の堅そうな税務役人で、絶対に『黒』にしてやる意気込みで我々に揺さぶりをかけました。
しかし、販売における値段なんていうものは駆け引きでいろいろな価格が存在しうるのだから、赤の他人に売る物について『低廉譲渡』の認定をしようとしたって所詮無理があります。
企業の本来的な計算と税務の取扱とには、2種類の差異があります。一つは永久差異で、もう一つは期間差異です。この二つは内容的にかなり違います。
永久差異というのは、役員賞与とか過大な役員報酬とか交際費とか、仮に企業会計上は費用と認められても、税法上は損金に算入されないもので発生します。
たとえば、企業が、ある費用を交際費に該当しないと考えていて、税務当局がそれを否定したら、『交際費課税』を受けることになり、その税金の取り戻しは永久にありません。
一方、期間差異は、代表的なケースとしては売上の計上時期の解釈の違いなどです。n年度の売上にすべきだと税務当局が判定した案件を、企業の方はn+1年度に計上した場合、n年度の税金は過少申告になり、税金が追加で取られますが、企業が売上計上をしたn+1年度では税金を取り戻す計算になります。
取り戻せる以上は、課税時期の時点ずれにすぎません。
どれだけ安売りしたとしても1億円の価格がつく品物を、何らかの意図でもって5千万円で売却して、その購入者がその品物を1億円で売却し、その結果5千万円のお金(利益)が移転したことになる場合は、『低廉譲渡』として所得のごまかしを指摘されます。
この場合は、利益を相手に与えるため低廉譲渡した会社がその取引について税務否認を受け、追徴税を払わされ、その後価格修正をして適正な取引に修正すれば、所得のごまかしが解消されるから、これも税金の取り戻しができます。
要するにこれは、いずれ企業の計算が税務に追いつくことにより、期間差異に該当することになります。
なお、期間差異には、短期のものと長期のものと二種類があります。
長期の期間差異とは、たとえば減価償却資産の取得価額の解釈の違いによって発生します。これは、たとえば法人法税務では耐用年数が6年とされているものを、企業が実質的な耐用年数を3年として計算する場合に発生します。企業は税務的に認められる限度額以上に減価償却費を計上します。
この違いは、減価償却期間の1年目から3年目までは期間差異が拡大し、4年目から6年目までで期間差異が縮小して、税務上の耐用年数の長い期間でもって企業の計算との不一致が調整されます。
売上計上の時期のずれなんていうのは、普通は翌年度に不一致が解消されるから、短期の期間差異となります。
考えてみれば、この世は時点ずれなんて当たり前です。
大体が、男がイクときに、同時に女がイクなんて滅多にないことです。男が惚れた時、相手の女はまだ惚れていないものだし、遅れて女が惚れた時には、もう男は女に飽きています。妻が性欲に目覚めた頃には、夫は妻に対する性欲が減退しています。
高度成長時代の国税局は、企業に対して短期の期間差異についてはそれほどうるさくなくて、税務調査でも、永久差異にあたる交際費関連とか、長期の期間差異にあたる固定資産がらみの支出とかにもっぱらメスを入れていました。
たとえば、費用の過早計上をしつこくチェックするようなことはしていませんでした。
しかし、現在は税収確保の観点から、国税当局は短期の期間差異該当項目に大変力を入れるようになりました。費用の過早計上とか売上の計上遅延とかの徹底的なチェックですね。
だから、ますます反面調査が重用されることになりました。(反面調査とは、取引先まで調査官が出向いて取引の実態を精査することで、税務否認額の創出のためには最も強力な手法です)
企業にとっては大変鬱陶しいことです。取引先まで行かれて、取引金額も取引時期もお金が動いた理由も調べられるのではねえ。
反面調査がない場合でも、取引が正しいということについて立証責任をわたされる形の問答になるから、とにかく税務調査での応対は大変面倒です。
それに、なにしろ企業の行う取引は膨大な件数です。これがすべて完全に誤りなく経理処理されて、税務判断が正しく行われるなんて、現実にはあり得ないことですからねえ。
事務処理ミスも結構あるものだし、たとえば計画管理が徹底した企業というのは、最後に至って、社員の一部の者が売上を抑えにかかるとか、請求書だけを業者に持ってこさせるという伝票処理をすることがよくあるし、なかなか難しいです。
しかし、部外者が想像するほど、こういう脱税は必ずしも企業の意志として行っているものではないことが多いと思います。会社が正しい経理処理を心がけている以上は、ミスがあってもいずれは修正されます。だから、細かいミスを突っつくのはエネルギーの無駄使いです。
意図して悪さをすることが往々にしてあるオーナー経営の会社の税務調査に、税務当局はもっとエネルギーを注ぎ、一般の上場企業やその子会社に対しては、そんなに手をかけないで欲しいと思います。こういう会社は、意図して利益を隠して、個人がIn My Pocketをしてしまうケースが極めて乏しいからです。
ソープ嬢に熱心にリピート対面している客は、女の反面調査ができるといいですね。
相方の女が接客を終えて控え室に戻り、仲間に今の客のことを何と喋っているかがわかれば、先ずかなり多くの男は、「よし、次の女に行ってみよう」となるだろうから、嵌めるおまんφの品数を増やせます。
立派な会社でもダメな社員がいる話
会社には必ずダメな社員がいますねえ。
一流大学を出ていても、結婚するたびに女房がすぐに愛想を尽かして逃げてしまう男とか、どんな仕事をやらせてもいかにものろのろと下手くそにこなす人とか、他人や会社の上層部の批判ばかりしている人ですね。
仕事の能力がやや低いだけで、誰にも迷惑をかけないのならば、会社は、我慢もして雇用を続けることでしょう。しかし、業務のことで周囲にしっかり迷惑をかけてくれる奴、これは困ります。
特に不正行為、これはたまりません。会社は昔よりも間接的な業務を簡素化して、人をマルチに使う傾向が強くなったから、不正行為があきらかに増えています。
不正行為というものは、入念な伝票操作をすればそんなに簡単に見抜けるものではありません。これが見つかるのは、担当替えした時や、会計士監査とか税務調査とかの精査を受けた時というのが多くなります。
不正行為が税務調査で見つかると、本当に困ります。不正した者の上司も経理の責任者もダメージを受けます。会社もつらいです。会社は被害者なのに、国に対しては過小申告をした良からぬ納税者になるのですから。
34年間もサラリーマンをやっていると、身近なところでいろんな『ダメ社員』を見ています。順に拾い上げます。
1.営業マン〜外回りでパチンコ三昧、首です。
2.経理課長〜日曜日に会社に出て、伝票操作。数百万円の横領が発覚して、首です。
3.技術課の庶務担当の女性〜男に金を貢ぐ。方法は社員の旅費伝票を操作。首です。
4.経理担当〜数千万円の横領が発覚して、首です。
5.営業部長〜百万円ぐらいの自己の遊興費用を会社の販促費で処理して、首です。
6.営業マン〜数百万円の支払Rを猫ばばして、首です。
7.営業マン〜数百万円の売上代金を着服して、首です。
8.営業マン〜会社に無断で会社の名を使って商取引をし、未回収で一千万円以上の借金だけ残る。
気の毒な人にこれだけ出会っています。私が不正事件のあったことだけを耳にして、不正行為をした本人の顔を知らないケースもこれと同じぐらいの件数があります。
多いと考えるべきか、少ないと考えるべきか。心の弱い人が多いのですねえ。
人間は、会社からお金をだまし取ろうとすると、必死に伝票をごまかすから、管理する者は伝票をしっかり確かめる必要があります。S/Wのような無体物の購入取引なんかは、正常な価格がわかりにくいだけに大いに慎重にならなければなりません。値段水増しで、購入担当者にバックマージンが入ること、これは不正ですよねえ。
一般的に言えば、経理の仕事をしている人以外の人間が不正をすると、見つかるのは早いです。経理の人が不正をすると、見つかるのが遅くなり、抜かれる額が大きくなります。
こういう愚かなことをする人には共通点があります。愚行の原因はばくちか女(悪さをするのが女なら、男である)です。
管理者は、部下に女好きとかばくち好きとかサラ金に手を出しているのがいれば、その人間の起こした伝票だけはしっかり確認する必要があります。
やはり、ソープランドやヘルスの店によく行っている社員に対しては、常に疑いの目でもってチェックをすべきでしょう。
こういうところによく行っているサラリーマンは私を含めて沢山いるようですが、横領までする人間というのは、普段の顔としては、優しいタイプなんですねえ。
こういうのが2ちゃんねるとかKWによく投稿するようになって、だんだん気が大きくなり、更に、特定の女にはまると、不正行為をしてしまいます。
人間、女に狂うと、普段は度胸のない男でも、結構見境のないことをするものです。投稿好きで、すぐむきになり、自己正当化が大好きで、物事を大きく捉えられないタイプなんていう性格は怖いです。
どうしてかというと、先に掲げた不正行為のうち男性がした7件について、その人の性格を分析すると、『陰に隠れてのぶーたれ屋』さん、要するに、内々の世界であれば上司の批判を論理鮮やかに展開して、何かと自分を誇示したがる方向に変貌してしまうけれど、普段はおとなしいタイプの人間ばかりなんです。
広い世界、よりフォーマルな状況下では目立つ言動をしなくても、ひとたび舞台が変わると(自分のコンプレックスが隠し通せる条件下)、妙に精神的に高揚するタイプです。
ネットのコテハンという仮名の世界ではやけに力み返る人とか、自己の遊興を誇示するような人とかが一つの例です。
不正の防止に一番有効なことは、仕事のローテーションです。ローテーションは人の意識の活性化と動機付けの観点からも、早め早めに行うべきです。
部下のローテーションを拒むような、自己虫の管理者が時々いますが、そういう時は、その人間からローテーションをしてしまえ、というのが私の考えです。ローションとローテーションは大変結構です。
次の文章は、私の勤め先の若い女性社員、それも派遣社員の立場の人が、全体朝礼で大勢の社員を聴衆にしてスピーチしたものです。参考までに掲げます。前述の社員とは対照的ポジションに燦然と輝いていると思います。
今日は、計画の大切さについてお話します。
「計画のために費やす時間は最も生産的である」と指摘したのは、ドラッカー博士だったと記憶していますが、せっかく立てた目標がなかなか達成できない原因の一つに、計画の立て方がつたないことが挙げられます。
目標を成立させる条件は「何を」(対象)、「いつまで」(期限)、「どれくらい」(目標値)の三つですが、たとえば、期限についてデットラインを決めておくだけでは計画はないに等しいでしょう。やはりスケジューリングをして、目標値も細分化して「デットラインは一年後だが、3ヵ月後にはこの程度まで」というように計画を組むべきです。
ところが、その計画を要する時間がムダであるとか、もったいないという理由で計画化しないというのでは、暗闇を手探りで歩くようなものです。
自分自身の日々の行動を振り返ってみて、計画性のなさに気づく人は多いのではないでしょうか。ただし、たとえば2泊3日の旅に出掛けるというような場合には、たいていの人はきちんと計画を立て、しかも紙にまで書いておくという人も結構いるはずです。
ある営業マンが1週間の内の1日を計画の為の時間に充てるようにしたところ、無計画にフル活動していたときよりも飛躍的に業績を伸ばすことができたという話もあります。
私たち営業○○部でもファミトレなどで目標をたてることもありますが、計画や期限がないものに対しては私自身もそうですが、積極的に取り組むことができていないように思われます。
また、計画を立てても頭の中だけに置いていたのでは、崩れてしまうことが多いものです。
「目標は紙に書け。そして日に3度は音読せよ」と説いたのはナポレオン・ヒルですが、計画についても同じことがいえ、必ず「計画書」の形にしておくべきです。そうすれば事後に点検して反省して見ることも可能ですし、計画の精度は次第に上がっていくのだと思います。
私も今後の計画の立て方に気をつけていきたいと思います。
天下り
マスコミは天下りに対して何かと批判的です。
私が天下りについて批判的な考えを抱いたのは、高校生の時に、松本清張さんの作品を読んでからです。彼の著作を読むと、企業の幹部や官僚には善良な人があんまりいないような気分に洗脳されます。
しかし今の私は、マスコミが天下りに対して批判的なことに否を唱えたい気持ちです。
天下りには良きところもあります。(1) 異動した人の活性化 (2) 人材を供出した部門の人事の活性化 (3) 人材を受けた側のレベルアップ こういったことでしょうか。
民間企業で考えると、大変わかりやすくなります。親会社と子会社を考えた場合、入社する人間にやはり資質の差があるし、教育の度合いも違ってきます。子会社というところは、相対的に、自前では良き幹部が育ちにくいと言って過言ではありません。
天下りが批判されるべきは、退職金や月給の給付が高すぎることです。一流の部門から二流の部門に来たのだから(だから、天下りと言うのです)、年収はグーンと下がるべきだし、そこでの退職金は決して法外なものであってはなりません。
これを前提とするならば、どんどん天下りを実施すべきだと思います。それぐらいに、天下りを受ける部門にとって、迎える人物が有用なことが多いです。役に立たない給料泥棒が異動することは、現実にはあんまりないです。左翼思想の人が思っているほどにはね。
中央省庁で国政を考えてきた人と、それ以外の公的機関でちまちまと実務をやってきた人とは、大局観・見識・判断力・人を動かす力において平均的にははっきり差があります。大企業とその子会社とでも同様です。
後者の組織で、さほど能力を磨かずにやってきた人は、年収格差を甘んじる他はないし、文句があれば、より立派な大学を出て、より高い組織に初めから入りなさいと言うしかありません。
そういうことが出直してやれない以上は、しょうがないから、女遊びの能力で勝負!と出れば、ソープやヘルスの女に喜ばれます。
で、私が特に言いたいことは、天下りの人間にそんなに年収を与えるな、二度目の退職金を豪勢に支給するな!ということです。天下り自体を非難せずに、高所得の継続を非難せよ!ですね。
ここまで書いてふと思い当たりました。ソープにいつも60分の廉価コースで入っている人と 120分で入っている人とは、ご本人が思っている以上に、遊び方に品格の差があります。
(善悪を言うのではありません。悪口を言っているのでもありません。自ずから質の違いがあるのはしょうがないです)
両者は、2ちゃんねるや金津園ワールドの掲示板の上で、ソープ道楽についての深い議論を対等に繰り広げることは難しいでしょう。はっきり言えば、そういうことです。日本の二軍チームと大リーグとが練習試合をするようなものです。菊川怜と私とがクイズ番組で戦うようなものです。私と三木のり平がちんちんの長さを競うようなものです。私とディックミネがちんちんの太さを競うようなものです。私と安岡力也がタマキンの体積を競うようなものです。
更に言えば、60分の店で働く女と120分の店で働く女の品格も、長く働けば働くほど差がついてくることでしょう。傾向的にとらえれば、日々の暮らしが精一杯の客が来るのか、優雅な生活を送っている客が来るのか、そして、腰の運動だけの男が来るのか、腰の運動+会話を愉しむ男が来るのかの違いが現れてきます。何という偏見を言うんだと腹を立てる人もいるかもしれませんが、傾向としてはこれは事実です。
しかし、道路公団は巨額の赤字で、その子会社は黒字ばかりで、道路公団の幹部が子会社の幹部を務めることによって、立派な年収と大金の退職金を手にしているなんていうカラクリがわかると、実に腹が立ちますねえ。
公務員の年金はすっごく優遇されているのだから、現役の間の年収は、民間企業で働く人よりは下げてもらいたいものです。
社員の採用試験で想う
私の現在の勤務先は中規模の会社です。けっこう厳しく社員を追い立てているせいか、中途退職する男性が多いです。
それで、やむを得ず中途採用を募集することがあります。今回は2名の営業要員の募集をハローワークを通して行いました。
8人の応募が入ったところで面接試験をしました。
内訳は、就職浪人が2名、転職者が6名で、転職者は、退職回数が1回の人が1名、2回以上の人が5名でした。
その5名は年齢が27〜35歳で、そんな年齢の人が退職を平均4回も経験しているから私は驚きました。しかも、5名です。
求人して採用する立場からは、3回も退職願を出した人にはあんまり興味がありません。面接でどれだけさわやかな応対をしても、性格の根底に何か問題があります。躁鬱の気とか、まるで我慢ができなさそうとかですね。
3度あったことは4度目もあるものです。現に、これまでも優秀そうな若者で、転職経験が数回の採用者に入社後1年足らずで辞められたことがあります。
我慢のできない人が多くなりました。『自由』とか『個性』とか『やりたいことをやる』とか格好良く言ったって、単に『我慢ができない』ことの現れです。一部上場の一流会社でも、一流大学出身者の中途退職が多くなりましたね。
何度も退職願を出した人の履歴を見ると、必ず会社の規模がだんだんと小さくなっています。当然年収も減らしてきたのでしょうねえ。
今回の採用面接によってわかったこと。
(1) 就職浪人が大変多い。
(2) 何度も退職してきた人が大変多い。
(3) 会社はウェブサイトを持つべきだ。(サイトは大変効果的です)
今回は、就職浪人1名、職業経験者1名を採用しました。採用する立場からは、どういう人を合格させたかを書きます。
元気が良くて、やってきたことを自信をもって説明した人。
朗らかな応対、明るい性格、素直な好奇心。
集中力があって、ねばり強さが感じられる人。
外国語ができる人、EXCEL・WORDを問題なく使える人。
これを金津園で遊ぶ人にたとえれば、初対面でも、女にやる気を出させるさわやかな人、初会でも女が何となく個人的なことをぽろりと喋ってしまうような男ということでしょう。一つの店に入れば、次には別の店に入るようなタイプではない人、物事や人に感動できる素直な人ですね。
なお、その後も追加で社員募集が必要になり、全部合わせれば結構な数の不合格通知を出すことになりました。
で、不合格とせざるを得なかった人がどういうタイプであったか挙げてみましょう。
見た感じ、本質が暗いと思われる人。(元気がよいのが演技的)
こちらの質問に対して、回答がくどいというか、長い人。ポイントを押さえた答が出せない人。
(ネットの書き込みのように、結論だけ主張して、まともに理由を示さないような人は、採用面接ではおりません)
それまで転職経験が多い場合、退職経緯に疑問を感じた人。(組織への適応性が問題視される人)
ものの考え方に、偏執的、或いは妙なこだわりが感じられる人。
(ネットの書き込み常駐者にはこの手の人が必ずいます)
平たく言うと、単なるくそ真面目タイプで、一緒に酒を酌み交わしても面白みのなさそうな人。
(ネットの投稿好きには、クソ真面目、度量がない、凝り固まっている、こういう人がよくいます)
業務遂行時に直面する様々な障害に、すぐにくじけてしまうような、ハートの弱そうな人。
(こういう人はソープ嬢と対面してもまともにものが言えないのでは)
こんな具合ですか。なんだか2ちゃんねらーとか金津のNG指定客とかKWの投稿魔とかが想起されますねえ。
新卒の正規採用もやっております。筆記試験と面接をするのですが、私の勤めている会社はそんなに有名なところではないから、採用を希望する学生の出身大学は、いわゆる入学の難易度の高いところではありません。
技術商社ですから、なるべく理工系を採るようにしていますが、筆記試験の結果を見ると、とにかく漢字を知らないのが目立ちます。
まあ、筆記試験の結果なんてものにはそれほど重きを置いていないのですが、肝心の面接、これに往生します。とにかく情けない学生が多いのです。
面接は、「先ず、貴方の自己紹介を、3分から5分程度で、好きなように存分に語ってください」と私が言葉をかけてスタートします。
で、この自己紹介がダメなんですねえ。殆どの人が、趣味の類から話を始めて自分を売り込もうとします。勉学以外で何をやって来たのかを語ってくれます。
結局、勉学の話は何も喋らずに自己紹介が終わる人ばかりなんです。全く思考がずれています。それも全員が。信じられないでしょ。
だから、自己紹介が終わると、私の質問の切り出しはいつもその人の勉学についてです。
我々としては別に勉学優秀でなくたって、営業マンとして採用して、物を売ってくれればいいんですが、いくら何でも、4年間勉学をしてきて、それが本業であったはずなのに、それについて何も語らずに、マンドリンとかパソコンとかとか旅とか、趣味を如何に愉しみ、人とよき交流をしてきたかということを縷々述べられたって、なんじゃいなと思いますよねえ。
ほんと、皆本末転倒しています。あきれます。
理工系の卒業予定ならば、何に興味を持って勉強をしてきたのかぐらいは語ってもらわないと……。趣味の類が自分の人間性を表し、勉学というのは、自分の人間性を表すものではなく、「大学出のレッテル」のため嫌々やってきたことであると主張したいのですかねえ。
金津園に行って、女とセックスするのにもかかわらず、セックスとか女の容姿とかについて一切話題にしない男を連想しますねえ。
裸の女と対面しているのに、高尚な趣味とか仕事とかの話ばかり。女は少々のブスでもナルシストだから、自分が他の女と比べてどういう長所があるか、そして、その男が自分のどこに惹かれたのかを聞きたいものなのに、そんな話が出てきません。
エッチな会話もしないから、どのようにプレイをしてやったらいいのか見当がつきません。
私が、独身の40歳未満のソープの客というのは殆どが女遊びをわかっていないと主張したって、これは殆ど間違いではないという気にもなります。
ダメな社員に退職の決断をせまる
会社には必ず資格制度があります。最近は、本人の仕事の能力を格付けした「資格」ではなくて、本人が現実に遂行する業務の役割を評価してレベル付けをするやり方の方が流行っているので、資格という言葉を使わない方がいいのですが、説明としては同じですので、「資格」という言い方で進めます。
会社では、資格A、資格B、資格C、資格D、資格E、資格Fというふうに順次上がっていき、最終の到達点が役員です。
役員の一歩前の資格Fが事業所長級、Eが部長級、Dが課長級、Cが係長級、Bが上級担当、Aが下級担当というように整理されます。
私が最近手がけたのは、定昇方式を廃止してテーブル式賃金表を導入したことです。
テーブル式賃金表とは、たとえば資格Bについて、SからFまでの査定値に対応させて次のように給与月額の設定をします。(現実の数値ではありません。仮設です)
|
S |
A |
B |
C |
D |
E |
F |
6〜 |
348 |
344 |
340 |
336 |
332 |
328 |
324 |
5年目 |
348 |
344 |
340 |
336 |
332 |
328 |
324 |
4年目 |
344 |
340 |
336 |
332 |
328 |
324 |
320 |
3年目 |
340 |
336 |
332 |
328 |
324 |
320 |
316 |
2年目 |
336 |
332 |
328 |
324 |
320 |
316 |
312 |
1年目 |
332 |
328 |
324 |
320 |
316 |
312 |
308 |
運用は次の通りです。
1.資格Aから資格Bへの新規の昇格者は原則C(320千円)からスタートするが、直前の本人の給与月額の大小によって、AスタートとかEスタートとかもあり得る。
2.たとえば、1年目査定Cでスタートした者が、2年目の査定がCであれば、4千円支給額が増加して、324千円の給与となる。もし、2年目の査定がBとアップすれば、8千円支給額が増加して、328千円の給与となる。
3.成績の優秀な者は、C→B→A→Sと駆け上がっていくことによって、成績が並みの者に対して明確な差をつけて給与月額を上昇させることができる。一方、出来の悪い者は、C→D→E→Fと毎年低下させていくことによって、金額の上昇が殆ど果たせないことになる。
4.資格Bの最短在任期間は4年とし、優秀者は5年目には資格Cに上がる。昇格できなかった者は、5年目以降はアルファベットが上昇せぬ限り給料が据え置きになる。
5.資格Bや資格Cまではテーブル式の賃金表を適用する。資格D以上になると、各資格毎に査定SからFまでの一行の表になる。アルファベットが上昇せぬ限り給料が増えないし、業績が悪ければ、査定値が下降し、給料がダウンする。
これは大変厳しいやり方です。
以前どこの会社も定期昇給方式をとっていました。
これは、定期昇給 1,000円 ベースアップ 6,000円(景気の悪い時は、これが2千円になったりする) 計7,000円をたとえば資格Bの平均のアップ額とし、これに査定をかませるやり方です。
査定C 7,000円、査定B 7,350円、査定D 6,650円 という具合です。これですと、査定Dが続いても、年をとるだけで月給が上がっていきます。能力差がそれほど給料の差につながりません。
年数勤続による習熟度は考慮すべきではあるけれど、同じ仕事をしていたら、給料の増額はしたくありません。やっていただく仕事に対して会社は給料を支払いたいです。そして、会社から見れば、資格Bから資格Cに上げられる者に対して月給の増加をしてやりたいです。
上の賃金テーブルというのは、20代や30代の者に対して、勤続年数による習熟と効率アップを認めつつ、低能力者や習熟の限界到達者にはそれにふさわしい給料を差し上げるという点で、なかなかいいやり方だと見ています。
会社にとって極めて役に立たない社員は、査定のアルファベットがEとかFのままで、当該資格の在任期間を長々と過ごすことになりますから、自分の、会社での将来像がかなり厳しく浮かんでくるはずです。
近頃は『定期昇給の廃止』ということがよく新聞に載りますが、これは定昇方式を廃止した場合の給与決定方法の一つです。
退職願が提出しやすくなりますね。
なお、資格C→D、資格D→E、資格E→Fの昇格については、昇格を果たせない者も出てくるが、資格B→Cとか資格A→Bの昇格については、ある程度の年数が経過したら、自動的に昇格するような配慮が必要でしょう。
このやり方は‘並以下の能力の’社員には大変怖いやり方であるということがわからない人のために補足します。
資格Bの最小年数を4年と決めていると、優秀な者は4年または5年で資格Cに昇格します。
定期昇給方式ですと、査定Dを毎年続けていても、それなりに毎年金額が上がります。
このような優秀とはほど遠い者でも、8年も資格Bをやっておれば、しっかり給料が上がり、資格Cのレベルに達して、資格をBからCへ上げざるを得なくなります。
ということは、会社が、最短38歳で課長級にするような設計にしていて、40歳ぐらいで課長級になる人の数がピークになり、だめな人でも50歳ぐらいで課長級になってしまうという運営になります。時間差はあってもめでたしめでたしです。
ところが、設例のやり方では、厳しく運用するとこれが期待できません。
資格Bの5年目で『D査定』となった人が、その後ずーっとこの査定を続けられれば、60歳定年退職まで月給が332千円のままで、それであれば、当然上の資格に進むこともできません。
能力の乏しい人にとっては無茶苦茶恐ろしいやり方です。サラリーマンというのは、課長になってようやく一人前になった気分がするものですからねえ。
私はこのやり方が大変良いやり方であると理解していたのですが、現下の長期の景気低迷・デフレの進行は、このような賃金体系でも企業にとってはつらいですねえ。
というのは、同じ査定であれば、長期滞留者でない限り必ず支給額が上がるというのが、もう企業にはつらいのです。
すごい時代になりました。定昇方式にしている会社が軒並み定昇をストップさせるような時代ですからねえ。
総人件費を増やさずに若い社員に年収で満足させるためには、(1) 人減らし (2) 高齢者の賃金抑制 の二つしかないです。
どこかの企業が、50歳到達者について一律に賃金水準を50%にダウンするという強烈な政策を出し、裁判になって、結局「合理性が乏しい」という裁判所の判断が出て、会社は敗訴しました。
でも、気持ちとしてはわかりますよねえ。今後、どの企業も、55歳到達者は7割水準に年収を低下させるというような賃金政策になっていくと思います。
これに対抗するためには、企業に勤める人は何をすべきか。
答は一つです。20代のうちに結婚して、早めに子供を作ることです。55歳や60歳の年齢になった時に、就学児童や下宿住まいの大学生がいて、更に、住宅ローンの返済期間がたっぷり残っていてはどうにもなりませんよ。
私の歳ですと、同じ年齢層では、子供が就職している人と、まだ子供の学費が必要な人と、やっぱりいます。後者の人はぼやき節が必ず出ます。
もう一つ。これからの年金縮小の時代を考えると、45歳到達時には貯蓄額が1千万円必要ですねえ。(十年ぐらい前に、新聞で、サラリーマンのこの年齢層の平均貯蓄高は8百万円だと見た記憶があります)
ソープ遊びをする余裕がありますか。
早く結婚して、20代30代では風俗遊びなんぞをせずに貯蓄に励み、40代になったら女遊びを解禁、これが一般的には正解の判断でしょう。
(千戸拾倍 著)