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ヘルスで本番・写真撮影 下巻

 是非ともナミを写真に撮りたいと思い、勇んで予約した。
 私はナミに、先週1ヶ月ぶりに翔子に会ったと教えた。翔子のことを隠す必要はないし、一つの店で複数の女に通っていると、女同士が親しければ愉快なことが起こりうる、と経験で知っていた。
 裸になると、即尺から始まった。唇で強く挾むように頼んで、カリのエラに唇を引っかけるように往復するのを愉しんだ。
 それから、ナミにベッドの上で四つん這いになるように求めた。それまでナミに四つん這いにならせたことはないから、私がベッドの外で床に立って、それで自分が四つん這いになって、一体何をする気なのか?と、怪訝だったに違いない。
 それでもナミは何も尋ねずに膝をついて尻を上げた。アナルと割れ目が天井を向いて丸見えになり、とっても恥ずかしい恰好のはずだ。陰裂が短くて会陰も狭いことがよくわかる。少し豊満気味の翔子とは尻の大きさがまるで違う。
 そこで、バッグから3/05から4/25までの5回の遊興を書き込んだ日記を取り出した。ナミとの会話や行為を詳しく書き留めていて、それをナミの目の前に置いた。
「これはとっても面白いから読んでよ。先月4月の末に君とのことを思い出して、一気に書いたんだぜ。思い出せることはすべて思い出したからね。君が読んでいる間僕はおまんφを舐めるけれど、おまんφがどれだけ気持ちよくても、それに気を取られずに真面目に読んでよ。そういうものを読みながらおまんφを差し出すのは、助平で愉しいよ」
 と声をかけ、開き気味の尻たぶを更に両手で押し開いた。
 私はアナルから舐めた。
「ヒャー!」
「うん、洗ってないから、いい味がするよ。これはウンコの味だ」
「えーっ、ほんとー?」
「うそだよ」
 ナミが面白がって読んでいる間、私は上向きの陰裂とアナルにオーラルの愛撫をした。ラビアの外側はかなり変色しているけれど、開いた内側はきれいなサーモンピンクだ。
 ナミはエロ記録を読みながら、内容の正確なことを指摘した。
 ナミが読み終え、私も俯せの女体の股ぐらを舐めるのに飽きたところで、デジカメを取り出した。
「新しい写真があるけれど、見る?」
「うん」
 新しい写真というのは、前回金津園で撮った画像が消さずに残してあった。
 先週翔子の股間を激写した画像もあって、それは、ペニスがバギナに入っているものと、アナルに潜っているものだから、ナミには見せられない。いくら顔が写ってなくても、尻の下のシーツの色で、リゾートでの撮影と感づかれる。まして、画面に写っている指を見て、翔子ではないかと察知されたら困る。
 以前この店のユウコがなかなか撮影を許さないので、ミナコの割れ目の写真を見せたことがある。そのとき、ユウコが言った。
「これがミナコの写真だという証拠がどこにあるのよ。あくまで××さんがそう言っているだけでしょ。私が信じなければならない理由がないわ」
 友達がそんなサービスをしたという真実を認めたくなくて、口を尖らせて吠えた。
「ねえ、尻の下のシーツを見れば、リゾートで撮ったのではないかと思うだろう。その上で、おまんφを開いている10本の指の、君のように骨太でないスラーッとした形とコバルトブルーのマニキュアを見れば、君が本当にミナコの親友なら、これは絶対にミナコだ、と思うだろう?」
 ユウコは何も言葉を返さなかった。
 ナミに翔子の写真を見せるつもりはないけれど、見たいかと聞くと、「いい!」と返した。仲間の性器を見るのは申し訳ないと考えるナミの義理堅いところが私は好きだ。
 その画像は空送りして金津園での写真を見せた。
 液晶モニターを見ると、ナミが眼を丸くした。
「わっ、これ、聖水プレイ!」
 画は、私が女の放尿を口で受けているのを自動シャッターで横から撮したものと、開いた割れ目から小便が飛び出しているのを下から撮ったものの2枚で、ともに至近距離の撮影だ。
「いずれナミにもおしっこをして貰おうか」
 写真を撮らせてもらうための地ならしを終えてプレイを始めた。
 既にナミには即尺を3回させている。毎度その後はナミに導かれるまま一旦シャワールームに入って、口をゆすぎ、手や股間を石鹸で洗って、要はみそぎを済ませてからベッドプレイをしていた。
 しかし、翔子とは即尺から即ベッドの流れにしていた。唾垂らしまでさせたからには、ナミも洗わぬまま互いに性器をしゃぶり合いたかった。
 ナミを仰向かせ、ベッドの端に尻を寄せさせた。
「だめ、シャワールームに行きましょう!」
 ナミが衛生的に潔癖だから、そのように言う可能性があると思っていた。しかし、微笑みを崩さず、困った顔をしない。そのままベッドプレイに入ることを当然のように受けとめて、股を開いた。
 ナミは、即ベッドがとても猥褻な行為で互いに気分を煽るものだ、と性的プレイを理解したようだ。それがとても嬉しい。
 腰の下にはバスタオルが折って敷いてある。そうしなければ、下のシーツが汚れてしまう。私が常連で通うようになった女は、金津園でもヘルスでも皆そうするから愉快だ。
 ナミが仰向けになって、いつものクンニリングスが始まると期待したところで、聞いた。
「ナミちゃんのおまんφの写真を撮らせてよ。顔が写らなければいいだろう?」
「だめ!」
 すべてにわたって協力的でも、撮影については強い口調で拒んだ。私はねだる二の矢を口にするのはやめにした。その表情ではもう言いにくい。
 158cmの スラーっとした躯の、風俗情報誌の表紙を飾るぐらいの美人では、即のプレイをさせるだけでも凄いことだとあきらめの気持ちが先に立つ。
 ナミの陰裂はとても下つきで舐めにくいけれど、私は顔を沈めてたっぷりクンニリングスをした。しばらくは大陰唇が開くように両手を当てて、クリトリスを刺激した。クリトリスは包皮に保護されたままだ。
 ナミの反応が目立つようになると、親指2本で包皮の上を押し上げる。クリトリスを露出させ、正面から舐め上げる。
 クリトリスが小さいし、随分下の方にあるから、かなりクンニリングスがしにくい。首がつらくなると、クリトリスを上下ではなく、左右に挾む。左右に挾むために私は顔を傾けている。陰核茎部全体を優しく含んで揉んでやる。
 ナミの喘ぎ声が明瞭になり、私の腕を掴んで、堪えられない、という風情だ。
 割れ目から、ラブジュースが太い筋になって垂れてきた。尻の下のタオルがもうしっかり濡れているのを認めると、指ピストンも併用する。バギナに指2本が往復するのが乱暴に思えるぐらいに陰裂が短い。
 そろそろアクメが近いようだと思うと、私はまた股ぐらの正面に構え、単調な刺激を続けるようにする。
 ナミが指で私の腕をノックした。前回逢った時ナミに、気をやったら私の腕を叩いて合図を送るように言った。その日は、イキそうになったときもイッたときも、私に合図するようにあらかじめ頼んでおいた。
 イキそうという合図に、私は、含み方を深め、ナミの応答を探った。舌を強くクリトリスに当てて持続的に揺すった。ナミのたたんだ両足にわずかに力が入った。
 また、ナミがせわしくノックした。そして、引きつった笑みを浮かべて腰を引いた。
「イッたのかい?」
「イッたわ」
「相変わらず君がイッたのがはっきりわからないなぁ。それまでと声も躯の動きもそんなに変わらないから。ノックされなければ、イッたことがわからないよ」
 ナミのオーガズムは、筋肉の収縮とか呼吸の乱れとかが全く目立たない。歓喜の叫びもない。これほどあっさりしたオーガズム反応は見たことがない。つまらないと言えばつまらない。
 部屋は冷房が効いていて、たっぷりオーラルプレイをしても、多汗性のナミが汗をかいていなかった。
 私はカメラのことを思い浮かべた。何とか協力させようと、ナミの私への親密さを確認した。ナミがどう答えるのかわかっていても質問した。
「ねえ、他の客に指入れをさせているの?」
 ナミは、私にしか許していないと答えた。
「どうして?」
「優しいもの。痛くしないからぁ」
「僕の指の動きは、特に優しいとは思わないなぁ。君がぐっしょり濡れているから、指ピストンをしても違和感がないんだよ」
「ふふっ」
 そこで、私はもう一度陰部のデジカメ撮影を頼んだ。女はイッた後が一番心をゆるめる。
「ねえ、この店で僕は気に入った女の子には、写真を撮らせて、と頼んで、いつもオーケーしてもらっているよ。3人の女が撮らせてくれた。皆、僕が雑誌とかインターネットで写真を世間に流すようなことをしないと信じているから、許してくれた。僕は、写真をひとりで愉しんでいるだけだ。君は、僕が写真を変なことに使う男ではないと思うだろう?」
「うん、そう思うわ。……でもー」
「今まで、僕に会って、僕に思いがけなく熱烈な愛撫をされ、それで初めてエクスタシーを知ると、大抵の女は撮影を許してくれたよ。ねえ、いいだろう?」
 私がカメラを手にしても、ナミは私の顔を見つめるだけで、拒絶の言葉を出さなかった。暗黙の了解かと嬉しくなった。
 叱責の声が飛ぶことを懸念しながら、カメラを接写モードに設定していると、ナミは仰向けになって股を開いた。私は「顔は写らないようにするからね」と言って、割れ目を両手で開かせた。
 カメラを縦に構えるのと横に構えるのとで、2回シャッターを切った。
 淫らさを愉しむナミの協力がとても嬉しかった。感謝の言葉を何度も口にした。
「僕に思いがけなく熱烈な愛撫をされ、それで初めてエクスタシーを知ると、大抵の女は撮影を許してくれたよ」
 この言葉が決め手になり、それでとうとう許す気になったようだ。美人だから顔も撮りたい。スリムな躯だから全身像も撮りたい。けれど、それは今後の課題だ。
 時間に余裕があったので、ブランデーを飲みながらしばらくナミと歓談した。ナミは店の男が女に客をつけるやり方に愚痴をこぼしていた。
 最後のベッドプレイはすぐ69にかかった。
 ナミはシャワーを浴びていない私の股ぐらに顔を突っ込んで、股間のにおいをたっぷり嗅いだに違いない。私は多少そのことを気にしながらも、23歳の美女にサディスティックな行為をしていることを悦び、熱烈にクンニリングスをした。
 互いに横寝をして、リズミカルにクリトリスの吸い込みと吐き出しを繰り返すと、ナミがタラーっと愛液を流した。
 抱え込んでいるナミの腰の細さがたまらない魅力だ。もちろん翔子の迫力のある腰を抱えて、脂肪たっぷりの尻たぶを掴むのも嬉しいけれど、ナミの細い太腿を肘で支えてクンニリングスするのも愉しい。
 ナミは股ぐらを私にしっかり預けて快感にひたりながら、往復の勢いの良いフェラチオを続けた。
 私はクリトリスを舐めまくり、同時にナミの唇の輪の動きを愉しんだ。遂に口の中にザーメンを放って痙攣した。
 終わった後で、ナミに尋ねた。
「途中ですごく太いラブジュースがタラーっと流れたけれど、その時に、もし69を中断して、僕からのクンニリングスだけにしたら、ナミちゃんはもう一度気をやることができたのかい?」
「ええ、たぶんイケたと思うわ」
「ふーん、やっぱり。じゃあ今度は2度イクことに挑戦しよう!」
「うん」
「君に会う前は、翔子に会ったのだけど、その時にね、翔子に『これからは、翔子とナミのところに遊びに来ることにするよ』と言ったんだよ」
 ナミが微笑み返した。
「翔子さんが出てきて、よかったわねえ。翔子さんが出るようになったらね、また控え室が明るくなってよかったわ」
「ふーん、そうかい」
 そういう言い方をするナミも、そういうふうに言われる翔子も、私は大好きだ。
 私はナミにその日初めての経験として次の8つをさせた。
(1) 口の中に私の唾をダラーっと垂らされ、それを飲み込む。
(2) 男のアナルに指を入れる。
(3) 片足を上げて膣とアナルに指を入れて洗うのを、下から観賞させる。
(4) 男のアナルを舐める。
(5) 2人ともシャワーを使わずに、69をする。
(6) デジカメで陰部を撮らせる。
(7) 客から自作のポルノ小説を渡され、それを読む。
(8) ベッドに四つん這いになって、尻を突き上げ、アナルと割れ目を視姦される。
 翔子もナミも、とても女らしく魅力に満ちている。2人ともいい嫁さんになるだろうと思う。それまでリゾートで会った女のように不良少女めいたところが全くない。
 ヘルスで、23と24の若い女とこれほどまで愉しく遊べるとは思ってもみなかった。

 7月になった。翔子は昨年の8月が初会だから、もうすぐ1年になる。ヘルスで、同じ女にこれほど長く意欲を燃やして通ったことがない。だから感慨が深い。
 翔子と交互に通っているナミの方はまだ4ヶ月しか通っていない。でも、ナミは翔子と殆ど同等の魅力があると思っていた。
 ヘルスは口内射精一本槍で変化が乏しく、時間も短いから、ソープほどには心底うち解けた付き合いが成立しにくい。
 ソープは時間が長くて会話が多くなる。相対的に付き合いに深みが出るし、部屋が広くて交歓プレイが単調にはならない。だから、馴染みの女になかなか飽きることがない。
 しかし、翔子は実に飽きがこない。ヘルスの限界を超えたサービスをして性的遊戯にバラエティがある。そして、快感反応が深いうえに子供っぽくないから、毎度逢瀬に意欲が湧く。
 ナミも子供っぽくなくて喋り合うのが愉しいけれど、フィニッシュがいつも69の口内射精だから、4ヶ月続けて逢うと、さすがに感動が薄れてくる。当初と同じ情熱で1年間通うことができるのだろうかと思うこともあった。
 でも、翔子とナミに交互に通うと、2人はタイプがまるで違うだけに毎度逢瀬に新鮮味が出て愉しい。特に写真が撮れるのは対面が実に活性化する。
 以前翔子に日本物のエロビデオを2つ見せたことがあった。性器のアップが多く強烈に猥褻だ。翔子は裏物を見るのが初めてだから大層悦んでいた。それで、5月にまた洋物と日本物のエロビデオを貸した。
 洋物はアナルファックのオンパレードの1篇で、日本物はレスビアンを含む4PプレイのものとSMぽいのとの2篇が入っていた。
 翔子は「とっても面白かった」と言った。
 アナルファックを見るのも白人の女の全裸を見るのも初めてで、ビデオに登場する白人の女が陰毛を殆ど除去して、性器が美しいことに驚いた。更に、優美なスタイルの女が8人ぐらい登場して、どでかいペニスを相手に凄まじいアナルファックを繰り広げるからたまげた。
 日本物ではレスビアンセックスに目を瞠った。2人の女が美しくて色気がある。本気としか思えないような濃厚な69が終わると、2人の男が現れて4Pプレイを始め、よがってラブジュースを流しているから、思わず見とれた。
 もう一つのSMぽい作品は、ホテルに商売女を呼ぶ設定で、女が亢奮して、愛液で濡れそぼち、割れ目がまるで呼吸しているように広がったり狭まったりしているのをアップで撮すのが強烈にエロい。
 翔子は、蝋燭のロウを女の躯に垂らすシーンや、婦人科で膣を広げる時に使うペリカンのくちばしのような器具を膣に嵌め入れ、中を撮したシーンに驚いたと言った。
 裏物を見ると、女でも男と同様に驚嘆するようだから、私は翔子に、ナミにも貸すように言った。
 名古屋のヘルス嬢は金津園の嬢と違って、裏ビデオを見たことのある女がかなり少ない。業界入り前の交友関係に差があるようだし、業界入り後も、金津園の女は同業の仲間同士で閉鎖的につき合う傾向があることが裏ビデオ鑑賞の差に結びつくようだ。
 ナミは翔子からビデオを借りて鑑賞し、翔子と同じように驚いた。
 私はナミに感想を具体的に聞きたかったけれど、若い女にそんなことを聞いてはいけないと思って、突っ込んだ質問をしていない。破廉恥なまでに猥褻なことばかりしているのに、そういうところだけ羞恥心や道徳心が働くから妙だ。

 翔子ととうとうアナルセックスを完遂したのが5月の初めだった。長年の風俗遊びの中でこれは画期的な出来事だ。
 それからはアナル挿入に自信がつき、逢うたびにアナルに嵌めた。翔子が本番を許しても、ファックでは中出しができない。一気呵成に進むべきを途中で69に替えねばならず、中途半端な気分がする。かといってゴムを持参して性交する気はない。始末するためにゴムを持って店から出るのがあまりにも情けない。
 射精はフェラチオで果たすよりも、自分で腰を動かして女の顔を見ながら放つのが一番良い。だから、アナル性交は次善の性行為だと思っていた。
 アナル嵌入が成就したことに有頂天になって5月は翔子と3度遊んだ。
 5月の末に逢ったとき、翔子が、私以外の客に性交を許すのはやめにしたと言った。そんな話が出るような会話をしていたわけではないのに、翔子がぽつりと言った。
 翔子は本番を強引に迫る客にはコンドームをつけた上でやらせていた。でも、それが店にばれたら大変具合の悪いことになるから、とうとう特別サービスを停止したようだ。
 私は翔子に、本番どころかアナル性交にデジカメ撮影、それに、即尺の破格の待遇を受けているから、大変ありがたい。どれ一つとっても、他の客には許していないと信じている。
 私はアナルを犯すことが大層下手で、失敗することが多いけれど、翔子があまりにも協力的なパートナーだから、毎度すんなりと没入できるようになった。私もこつが判ったけれど、翔子も受け入れる要領を掴んだ。
 翔子は便通がいいし、便の切れも良いようだ。肛門の中に指を入れて、指が臭うことが全くない。
 嵌入までの手順は、69で流れ出たよがり汁を使ってアナルを拡張することから始める。次は、ファックをして、翔子のよがりぶりを愉しんで、ペニスの勃起をより確かなものにする。同時に、ペニスによがり汁を絡めることができて一石二鳥だ。
 アナルに嵌める時は、翔子が仰向けのまま、両足を抱えて腰を浮かす。狙いを定めて押し込むと、ペニスに硬度があれば入る。
 嵌め込む時、毎度翔子が「イヤ、イヤ!」とうめくように言うから、どうにも征服欲をそそる。
 ただ、入れてしまうとあまりの狭苦しさに往生する。狭いのに射精にまで持ち込めないことが良くある。異物を咥えた肛門がペニスの抽送と一緒になって動き、どうも具合が悪い。カリ首に殆ど快感が響かないことがよくあった。
 そういう場合は、通常のファックに変えて限界まで抽送し、恥毛の上に放出した。
 翔子はもともと早番に遅番を兼ねているような超過勤務をしていた。しかし、いつの間にか午後4時出勤に変わった。どういう心境の変化だろうと思うけれど、わけを訊かなかった。
 4時出勤になると、私が翔子に逢うのは、毎度6時半頃だから、翔子は私がつくまで客が入っていないことが多くなった。夕方5時までは客の入りが少ないからしょうがない。
 9時以降は客が増え、酒を飲んだ勢いで来る男が多いと言う。私に言わせれば皆馬鹿な遊び方をしている。どうせ風俗で遊ぶなら、平日に休暇を取って、昼間に来るのが一番いい。女が暇なときの方が気の入ったサービスを得られやすい。
 その日の初の客として私を迎えると、翔子は店に出る前にシャワーを浴びただけだから、股間が自然な状態だ。即ベッドをしてクリトリスに吸いつくと陰部は生々しい味がした。
 それを冷やかすと、翔子はいつも嬉しそうに恥ずかしがった。
 翔子の心境の変化がはっきりわかったのは6月だった。
 月の初めに逢ったら、つまらない客が続いて私が来るのを待ちこがれていたと嬉しいことを言った。要するに、誰も翔子を愛撫せず、どうでもいい会話をして、そのくせフェラチオ要求が執拗なのだ。しかし、若い男に気持ちが良くなるクンニリングスを期待することは無理に違いない。
 いつものように未洗浄のまま絡み合ってから、ブランデーを飲んで休憩した。翔子も私と一緒にブランデーを飲む。控え室に戻ると仲間に顔が赤いと冷やかされるそうだ。
 グラスを置いた翔子が、煙草の火をもみ消しながら驚くことを告げた。
 2月に退店する予定だと宣言した。4時出勤に替えた事情と関わりがありそうだと思い、わけを訊いた。
 堅気の仕事に替わると言った。
 風俗嬢が普通の仕事に就くのは大変良いことだから、決断した理由を尋ねなかった。しかし、半年以上先のことをわざわざ言うのはどういうことか。そんな先のことを2月と限定しているのも妙だ。
 大切な客だからこそ教えてくれたと思うけれども、翔子と遊べなくなるのは打撃が大きすぎた。
 私は激しい衝撃を面に出さないようにして、いつものようにクンニリングスをした。人差し指をバギナに、中指をアナルに差し込んで、精一杯クンニリングスを続けた。右手の甲によがり汁がたっぷり伝わった。翔子は久し振りに気をやった。
 私はファックからアナルファックをして、アナルの中に精液を出した。
 6月にまた逢うと、翔子が雑誌に写真を出すと言った。2月に退店する予定なのに変な女だと思った。
 その日は、私が寝て、翔子が顔の上に跨ってクンニリングスをした。顔面騎乗は視界が全く遮らて私はあんまり楽しめないが、翔子はそんなことをするのが初めてだから、助平な気分になっただろう。私の頬や顎によがり汁が垂れた。その量の多さを顔の肌で感じた。
 翔子に小便をするところを見せてくれと以前から頼んでいた。助平行為は何でもしても、放尿を見せるのは絶対に恥ずかしいと言った。
 去年から頼んでいるのでそろそろ実演していただこうと強く求めると、かなり真剣に抵抗した。私には何でも許すのに不思議だった。
 翔子の乳房を吸ってからペッティングで攻めた。
 私はクリトリスを指で揉むことはあまりしないけれど、その日翔子は指責めでも反応が素晴らしかった。だから、キスをしながら中指を揺らし続けた。キスが終わっても、左手でGスポットを攻めながら、右手でクリトリスを刺激した。
 腕が疲れると、しばらくクンニリングスをしてからファックした。嵌め撮りして愉しんでから、また、クンニリングスと指ピストンをした。激しい指の往復に翔子はわめくようによがった。
 更に69とファックを続けた。
 ファックをしながら「『××さん、好き!』と言って!」とねだると、快感が何ともたまらない顔をしてその通りに囁くから嬉しい。それに、躯を合わせると、そのうちに股間が翔子のよがり汁で陰嚢も会陰もベトベトになるから愉しい。
 気持ちがぐんぐん昂まったところで、アナルファックを試みた。初めて後背位でした。
 射精はアナルの中で果たしたかった。でも、ローションのようなものを使っていないので、ペニスの動きに肛門がついてきて上手くこすれない。だから、射精まで持ち込むことがなかなか難しい。ペニスが孔の中で滑るように動かなければだめだ。
 諦めてペニスを抜くと、翔子はアナルに入ったペニスを咥えてくれる。だから愉しい。精液は口内に放った。
 翔子が激しいペッティングに大いによがったので、帰り支度をしながら感想を聞くと、「足の指まですごい快感がビーンと走ったわ」と言った。
翔子3
 7月に逢うと、翔子がいつものように愚痴った。
「客がマグロ男ばかりで、ほんとうにつまらないわ」
「皆、愛撫はやってみたいんだよ。体験学習をしたいんだぜ。でも、女からぴしゃりとはねつけられるから、おとなしくなるんだ」
 そう返すと翔子が妙なことを言った。
「仕事で会う男はつまらなかったけれど、プライベートでは男に充実しているわ」
 憂鬱な顔が活気を帯びた表情になった。私にぬけぬけとそんなことを言うのはどういう心かと思うけれど、私は一々こだわらないようにしている。
 翔子は昔の知り合いに8年ぶりに再会したそうだ。翔子が満足できるエッチをするらしい。それまでのボーイフレンドの殆どは、翔子にフェラチオさせて、勃起したらすぐ嵌め込み、僅かに腰を送っただけでギブアップした。全く面白くないセックスだった。
 結婚を考えているのかと聞くと、その男に限らずとにかく結婚するつもりもないらしい。
「でも、女は子供を産まなければ女ではないよ」
 翔子は、子供も作りたくないと返した。
「女は子供を作るの自然だ。それが幸せというものだよ」と言うと、まっぴらご免という顔をした。その顔がやけに沈痛の面相に見えたので、一体どういうことかと思った。でも、それ以上追求するのはやめた。
 話題を変えて、入店時の講習について質問した。
 フェラチオまでさせられたのかと具体的に尋ねた。すると翔子は、マネージャー格の男に講習を受けて、フェラチオもしたけれど、「抜かないでね」と声をかけられた、と説明した。
 以前、入店後立て続けに3度講習を受けて、いずれも、フェラチオを最後までさせられた、と怒って語った女がいた。いろいろやり方があるものだと思った。
 私はいつものように翔子のフェラチオで亢奮をかき立ててファックした。クンニリングスをするとやけににおいがきつかった。指責めも併用すると、とても気持ちよさそうで、愛液の量が多かった。
 よがり方が濃厚なので、後で、プライベートエッチをした日を聞いた。すると4日前だった。土曜日だから翔子は休みの日だ。4日前に好みの男といいセックスをしたなら、躯に余韻が残っていてもおかしくはない。

 ナミは言ってみれば綺麗すぎる女だ。それで、愛想が良くて会話にそつがないから、男はポーッとして、話をして時間が過ぎることが多い。男がナミにする会話にエロチックな表現は全くないし、ペッティングすらしていないのだ。美人のナミに、クンニリングスをまともにする男はなかなかいない。
 だから、ナミには私の喋り口や愛撫が気を惹くものになる。
 私はナミと喋り合って時間をつぶすことはない。
 互いに裸になって、僅かな雑談が終わると、ナミは「ご挨拶をします」と言って、私の前に座り、進んでペニスを咥える。大胆な即尺だ。
 その時、私はナミに、同時に右手でオナニーをするように求めたことがあった。ナミはオナニーをする癖がついていないけれど、愉しそうに右手を股間に這わせた。
 ナミは、翔子と同様に、私とエッチな遊びをするのが愉しくてならないようだ。だから、2本指で割れ目を開かせたり、ペニスの幹を左手で強く握らせ、張り裂けんばかりになったカリ首を右手でさすらせたり、いろいろと卑猥な動作をさせた。
 即尺をする前にペニスから先走り汁が潤沢に流れていると、私はナミに粘り汁の滴を舌先ですくわせた。
 そんな猥褻なことを命じても、ナミは戸惑うような言葉を一つも言わず、味覚を確かめるような顔で滴をすくい取った。
 私はナミに、鈴口の小さな割れ目を指で開かせて、割れ目の中がどんな形をしているのか確かめさせたことがあった。ナミは親指2本で優しく開き、尿道口の切れ込みの深さを確かめた。
 ナミがデジカメ撮影を許したから驚いたが、初撮影が成就して次に逢うと、もう顔を撮すのを認めた。
 ナミがフェラチオしているときに、カメラを取りだして構えたら、「顔はダメ!」と言わずにカメラ目線になった。
 私はナミの協力を予想していたが、ポーズについていろいろ注文をつけると、ナミがあれこれペニスの咥え方を工夫するので、これは愉しい撮影会が続けられるぞ、と喜んだ。
 ナミにウエストのサイズを聞いたら、54cmと答えた。背丈が158cmあるのでとても細い躯に見える。
 ウエディングドレスを着てモデルになるアルバイトをしていたときは52cmだった。ナミはモデルとしては背が低いので、撮影の時にはとんでもなく高いハイヒールを履かされたそうだ。
 ある日、私がカメラの三脚を持ちこむとナミが驚いた。プロカメラマンのようだと面白がって撮影に協力するから、キスシーンやフェラチオシーンを撮った。
 ナミがシャワールームから出ようとすると客がカメラを向けたので、すぐに扉を閉めてたしなめたことがあった。了解を取らずに写真を撮ろうとする男がいるのには驚いた。
 そういう男がいるから、ソープでもヘルスでも「デジカメ持ち込み禁止」の貼り紙が貼られる。女の警戒感が高まるから私には迷惑だ。

 6月末近くに1ヶ月ぶりに対面すると、久し振りなのでナミが喜んだ。
 まだユニフォーム姿のナミがインターフォンでブランデーのロックを手配するときに、後ろからパンティを下ろした。ナミは私の猥褻行為にすっかり慣れて、コケットリーに尻を振った。
 いつものように即尺を撮影し、更に、未洗浄の陰嚢をマウスマッサージさせた。
 翔子から受け取ったエロビデオ2巻は既に見終えていた。もろ見えファックとアナルセックスに大変驚いたようだった。
 ナミが性的好奇心を示すから、アナルファックを頼んでみた。抵抗感をなくすために、私はナミにアナルセックスのビデオを見せていた。
 しかし、きっぱり、ダメと言うから、私は、焦ることはない、と思って引き下がった。
 以前ナミに、デジカメの液晶モニターで女が放尿しているアップの画像を見せたら、「わっ、これ、聖水プレイ!」と大声を上げたことがあった。
 ナミのように短大を出るまで真面目に学生生活を送っていた女が聖水プレイという言葉を使ったので、私はおやっ!と思った。
「アナルセックスがダメなら、おしっこをするところを見せてよ」
 私は、ナミが軽く受け流すだろうと予想しながら、言ってみた。
 すると、放尿をやってみる気になったから驚いた。私はにんまりして、ナミに飲み物をとるよう求めた。
 クンニリングスをしてナミが盛り上がったところで、指ピストンを併用した。気合いを入れて指2本を往復すると、ナミが腕をノックした。いつも、ナミをイカせることに集中する時は、クンニリングスだけにしていたから、その複合動作でイッたのは初めてだ。
 ナミもそのことを表明した。ナミは久し振りの亢奮でラブジュースの量が多かった。ナミが後で小便をすると言うから、私は少々無理なことを言ってもナミが聞くような気がした。ディープキスをして、ナミの情熱的な応答を確かめると、交合を求めた。
 やっぱり本番はきっぱり断られた。
 私は横寝の69で気をやった。長時間フェラチオとクンニリングスを愉しみ、深い快感を味わった。入店して半年経っているからフェラチオが初会の時より格段に上手くなっていた。
「この店で口内射精をするのは久し振りだ」と言うと、「いつもどういうふうにしているの」と聞き返した。
「最近翔子とはアナル射精ばかりしている」と教えてやった。
 ナミが全然驚いた顔をしないので、「内緒だよ」と言うと、「人はそれぞれ。とやかく言うことはしない。秘密よ」という趣旨の言葉を返してにっこりした。
 ナミの性交体験は入店前だけで、それも男2人で、僅かな数だ。もう長い間性交をしていないらしい。
 性交の想い出を聞くと、「痛かっただけ」と暗い顔をして言った。
「僕なら、痛くなくて、気持ちいいエッチをしてあげるよ」
 私はそう声をかけた。ナミはそのジャブに知らぬ顔をした。
 絡み合いが終わってシャワールームに入ると、ナミが約束通り小便をすると言った。忘れていたから慌ててカメラを手にした。
 ナミはシャワーのホースを手にして壁際で、股間をあらわにして排尿を試みた。まるで量が少なくて、床にB4判程度の広がりで水たまりができただけで、排水溝に向かって流れなかった。だから、シャッターを切る暇がなかった。
 それにしても、男の前で小便をし終えた女の顔はいつもながら妖艶だった。

 翔子やナミは年齢が私の半分以下だ。
 私は30代の時でも40代の時でも、遊んだ女の単純平均年齢は、ナミや翔子のように23歳ぐらいだろう。いつのまにか相方の女の年齢が私の歳の半分以下になってしまい、そのことが今更ながら奇妙に思える。
 翔子やナミが、自分の気に入りの男で若い客が来た時と、私と会う時とで、それほどうち解け方に違いがないような気がする。むしろ歳が近い客の方が、構えた態度になっているかもしれない。
 つい最近まで、女房と一緒にテレビを見ていて、60代や70代の爺さんが20代や30代の女と結婚した話が出てくると、あまりの歳の差に何やら不気味な物を見たように2人で語り合っていた。そんな伴侶を選ぶ女の気持ちが全く理解できなかった。
 しかし、翔子やナミと語らっていると、その2人が私と歳の違いがないかのように応対し、全く同年輩の男に接するようにエッチプレイをしているから、60代の爺さんが20代の女とくっついたっておかしくないと思うようになった。
 事情が許して私が真剣に求婚すれば、2人とも全く目がない話ではない気がする。しかし、「ちょっとサービスしたら、思い上がりやがって!」と嗤われる可能性も拭いきれない。
 翔子は、私がそれまでの人生で相手をした女の中で最も快感反応が深いと言って良い。デジカメで撮った陶酔の顔をパソコンの画面で見ると、私は翔子の乱れの深さに感銘する。その度に濡れそぼった肉孔を往復するペニスの感触を思い出す。
 ペニスの感触は、とても温かくて、充分に奥まで濡れており、それでもこすれる感覚がしっかりある。穂先をくるむ圧力と同様の圧力で幹が包まれ、類似の挿入感があった女が全く思い当たらなかった。
 ナミは清楚な感じがする乙女だから、金銭を対価としてペニスを咥える職業に就いていることが不思議でならない。逢う度に狐につままれたような気分がする女だ。細面の顔に、触れれば折れそうな細い躯、屈託のない笑顔、さぞかし一目惚れする男が多いに違いない。
 翔子もナミも交歓プレイをしていて愉しいのは、唾垂らしをさせてくれることだ。これは私の心を震えさせる。
 それと似た行為だが、2人とも、私がクンニリングスをしながら、右手でバギナやアナルに指ピストンしているときに、左手が暇なので、左の指を口許に持っていくと、指を咥えてしゃぶりたてる。
 性器を真剣に愛撫されることによる気持ちの高揚が、私が求めなくても、指を舐めるという何とも表現しがたい動作を生んでくれる。
 私は別に指をしゃぶられたって快感があるわけではない。まるで弓を引くような腕の構えをして、たたんだ右手の薬指をアナルに入れ、中指と人差し指で膣の上壁を揉み、顔は右にぐっと寄せて、唇でクリトリスを挾む。同時に、伸ばした左手の中指と薬指を女に咥えさせると、実に不思議な感覚がする。
 翔子もナミも、私が指を遠ざけない限りいつまでもしゃぶっている気配があるから、いつも性行為の神秘を感じる。
 7月に久し振りにナミに逢うと、デジカメ撮影から始めた。
「ご挨拶は?」と聞くから、「ご挨拶は写真を撮ってからしてもらうよ」と返すと、ナミがどういうポーズかと眼で尋ねた。
 痩せている割には曲線がはっきりしている躯全体と、華やかな顔が捉えられるように工夫して、ナミに裸でポーズを取らせた。
 ナミはモデルのアルバイトをしていただけに、ポーズの取り方に雰囲気がある。できれば普通の銀塩カメラで、一眼レフの性能の良いものを使って撮りたいけれど、猥褻な写真は現像して貰えないから、デジカメで我慢するしかない。
 全身裸像を何枚か撮ってから、即尺しているところも撮った。
「ご挨拶!」と声をかければ、ナミは私のペニスを咥える。先走り汁を吸い取ってくれる。
 カメラを置いて陰部を探った。既にナミは気分を出して濡らしており、ベッドに寝かせてラビアを開くと、2枚の肉片の間に粘液のブリッジが渡った。エクスタシーの経験が少ない若い躯に官能が正直に現れているから悦んだ。
 ナミに指で開かせて、ピンクの肉の狭間に渡る一筋の粘液を接写モードで撮った。
 私に指でペッティングされても、膣に指を入れられても、痛くないから不思議だと言う。他の男だと、爪が伸びていなくても、何故か爪が当たるのが気になるそうだ。
 私にされる時は、たとえ爪が伸びている時でも、少々乱暴そうな動きをされて違和感があるようなことが全くなく、それどころかとても気持ちがいい、とナミが言う。
 私は爪がどこにも当たらぬように気を遣っていても、愛撫に夢中になれば、やはり爪で掻くこともあるに違いない。しかし、常にクンニリングスを先行させているから、女は必ず愛液が溢れている。だから、爪が当たる感覚が薄らぐ。
 いつものようにクンニリングスでナミに気をやらせ、その後69で私は射精した。ナミは、快感を愉しませるフェラチオも、射精させるフェラチオも上手くなった。半年以上売れっ子として働いているから、当然と言えば当然だ。
 ナミが、私をがっかりさせることがあると言った。
 何かと聞くと、もうすぐ店をやめると言う。私は驚いた。
 先月の末、ナミにひどい客がついた。その男は立ったまま、ナミに膝立ちさせてフェラチオをさせた。ペニスを咥えるナミの頭を両手で抱え、力一杯前後させた。
 ペニスがのどの奥に当たって、吐き気がするし、痛いし、とにかく強引だ。めまいがするほど頭が激しく揺さぶられる。かなわないので、ナミは舌でブロックした。それでも激しく頭を動かされた。とうとう舌の裏筋が切れて血が噴き出した。
 医者の治療を受け、店を2日間休んだ。それ以来フェラチオができなくなってしまった。
 私のような慣れた客だとフェラチオができるけれども、そうでないと、恐怖感でただ咥えているだけのやり方しかできない、とナミが言った。
 つい最前、私のペニスをカッポリ咥えてローリングする動きを延々と巧妙に続けていただけに、信じられない気もするけれど、心の疵はそういうものなのだろう。もうやめるしかないと思い込んでいる。
 ノイローゼで治す薬がない。店がその男の来店を断るようにしても、ナミはスタッフの態度が納得できず、怒っていた。
 私はナミを慰め、激励した。しかし、いかにもショックを受けた様子から、翌月に逢えるかどうかはわからないと思った。
 7月にもう一度ナミに逢った。店をやめる気持ちに変わりがないのか確かめたかった。
 ナミは、来月8月の第一週ぐらいでやめると言った。私は失望を確認しただけだった。
 ナミに、店をやめても私と会う気があるかと聞いた。並々ならぬ応対をしてくれたから、つき合いが続けられる淡い期待を抱いたけれど、やっぱりノーの返事を返した。
 その日はノートパソコンを持っていった。ヌードモデルとしてとても協力してくれたから、撮った全ての画像をスライドショーに仕立てて見せてやった。全部で28枚あった。
 短期間でそれだけ多くの猥褻写真を撮ったのに、もうこれからは縁のない関係になるのが不思議でならなかった。
 風俗を上がってからどうするのか尋ねた。
 ナミは、短大を出てから会計士事務所に勤めていたと言った。パセドー氏病にかかって辞めたけれど、税理士の資格を取っているので、その事務所ではナミを休職扱いにして復帰を待っているそうだ。
 店をやめたら元の職場に戻るけれど、ヘルスに勤めたのが大変人生勉強になったから、会計士事務所で働くにしても、夜はクラブのようなところで働いて社会勉強をしたいと言った。
 ファッションモデルをしていたのも、会計士事務所に勤めながらの副業だった。お金に困ってアルバイトをしたのではなく、また、ヘルスに来たのでもないようだ。とにかく好奇心が強くて未経験のことは何でもやってみたいらしい。それに、昼も夜も何かをしていたい性格なのだ。
 だから、ヘルスを辞めても、夜の副業がしたいようだ。
 ナミは、ヘルスで働いたのが自分のためにならなかったとは決して思わない、愛に関係なく射精したい男の生理も男が浮気をしたいわけもよくわかった、と言った。
 ナミは税理士の5科目の合格を2年で果たした。短大や高校で簿記会計を学んだことはない。短大を出て会計士事務所に勤めたばかりの女がたった2年で、簿記、財務諸表論、法人税、所得税、相続税の5科目を身につけて、どの科目も落とすことなく難関を突破した。
 そんな才媛だから、副業なんか持たずに本業を真面目に勤めるようにアドバイスした。
 ナミは7月に24歳になった。翔子に2ヶ月遅れだ。税理士の資格を持って会計事務所に勤めるなら、その若さでもかなりの給料を貰えることだろう。
 若くて、美貌で、爪楊枝のように細い躯なのに、とにかく逞しい。どこまでも異色の女だ。ナミのような女に今まで会ったことがないし、これからも会うことはないと思う。
 私はナミに2度と会えないと思うと、その日の性的欲望が静かだった。

 ナミがもう終わりで、翔子は2月までだから、私は風俗の遊びが虚しく思われてならなかった。馴染みの女が業界から上がって寂しい想いをするのは何度も経験しているけれど、ソープ嬢ばかりで、ヘルスでは全く初めてのことだ。
 7月の終わりに翔子に逢った。
 翔子は4時の出勤で、出勤したばかりのところで会うと、前日の土曜日が休みの日だから、しっかりと陰部を洗っていなかった。
 翔子がマン滓をつけているのは殆ど見たことがない。でも、その日は、割れ目の内側に広範囲に恥垢がついていた。それを軽く指摘してから、小陰唇を開いて、めずらしい模様をカメラで写した。恥垢がついているのをからかい過ぎると撮らせてくれない。
 それにしても、風俗嬢が恥垢をため込むのはたしなみが足りなさすぎる。
 翔子は、その日の昼に、実家のうどん屋の手伝いをして、汗のまみれになったそうだ。身体がくさいと盛んに言うけれど、私には何も匂わない。
 立ちっぱなしで働き、足が鬱血している、と言うので、「僕と会えば、愛撫されるときも性交の間も、君は仰向けに寝たままずーっと両足を上げ続けるから、鬱血が治るだろう」と返した。
 翔子が洗いたいと言ってもシャワーを使わせず、そのままエッチをした。
 即尺、ファック、クンニリングスの順だ。最初のファックで、前戯もしていないのに、翔子はすぐにずぶ濡れになった。マン滓がラブジュースに溶けて重湯のようになった。
 その後クンニリングスをしても、重湯自体に味はなかった。でも、性器臭がいつもより強かった。
 最初はエアコンが効きすぎのように思ったけれど、ファックをして、途中アナルにも嵌めて、陰毛の上に射精し終えると、額も首筋も耳の裏も汗まみれだ。股間は、陰嚢も会陰も翔子のよがり汁でベトベトになった。シャワーで洗うとき、その粘り気に翔子が驚いていた。
 8月に逢うと、翔子が、ナミが店をやめたのを知っているか?と聞いた。
 私は、知っていると答え、ナミと翔子の離職が寂しくてしょうがないと愚痴った。
 翔子に、風俗から上がってもつきあってくれるかと聞いたら、「エッチをしないのならいい」と言った。
「エッチなしで会ったとしても、そのうちエッチを期待するようになるに決まっているから、やめておこう」
 私はそう答えた。
 4時に店に来ても、女が4、5人しかいない、と翔子が言った。客は、お盆に遊びに来ても、女を選べないからつまらないだろうに、案内待ちの男が随分多かった。
 兄が交通事故で怪我をしたので、店に出るまで実家のうどん屋を手伝っているから、このところずーっと一日中働きづめで、とても大変だ、とぼやいた。立ちっぱなしで動きづめで、汗だくになっても無給だと言う。
 実家という言葉をよく口にするので、実家は嫁に出た女が使う言葉だろう、と私が言ったら、翔子が意外なことを言った。
 翔子は20歳で結婚して、子供が1人いる。既に離婚して、子供は保育所に預けて店に出ている、という唐突な告白だ。
 これには驚いた。ナミが店をやめると聞いた時以上に耳を疑った。
 翔子の外陰や下腹部の形状を見る限り、出産経験を察知できなかった。しかし、子供を産んだことがあると聞くと、翔子の下腹には僅かに皮膚にたるんだ形跡があるし、膣口にはゆとりがあることを思い出した。
 2月に店をやめるのは、子供が小学校に上がるので、いつまでも風俗をしていられないから、堅気の仕事にかわるのだ。
 そう聞くと、翔子が2月という先の話を断言したことが納得できた。
 とにかく私は驚いた。
 ヘルスやソープの女には存外に子持ちが多いことは判っていたが、私はそういうのは殆ど見抜いていた。ただ、子持ちだからといって、通う意欲が薄れることはない。子育ての愚痴をたっぷり聞かされると、エッチプレイをしに来たのに生活臭が漂って、うんざりすることがあるぐらいだ。
 翔子の膣は入り口にゆとりがあって、乳房が張らずに垂れていること、更に、歳の割に落ち着いた雰囲気があることから、出産と授乳の経験があるかもしれないとは、もともと想像できた。
 しかし、そのことは偶然の一致ではないかと頭の中から追いやっていた。だから、びっくりした。
 その日プレイを始めると、クンニリングスをしているときに、アナルに指を2本入れるのが難しかった。だから、アナルセックスは無理で、久し振りに口内射精をするのかと思っていた。ところが、翔子の告白が刺激になって、勃起具合がよかった。
 意外にもぴっちり閉じたところにペニスが強引に没入できた。堅さが見事だから途中で萎えることがなく、そのままアナルで射精した。
 聞くと、翔子の子供は女の子だった。どうして男と別れたのかと聞いたら、「全然働こうとしなかったから」と語気強く言った。
 翔子は、別れてから男が働こうとしない理由を知った。身体を機能的に壊していたからだった。腰痛の類で、働けないほどつらいとは翔子は知らなかった。
 そのことをきちんと説明してくれたなら、別の考えもあったのに、と翔子が憤慨口調だった。
 ヘルス嬢に子持ちの女はとても多い、と翔子が力説した。
 私はそんなことはよく知っている。ただ、翔子に対してそれを見抜く眼力が発揮できてないのが、無性に自尊心を傷つける。
 それにしても、翔子といい、ナミといい、ユニークで、女として魅力的な風俗嬢に出会ったのは欣快の極みだ。必死に人生を過ごしている2人が私は羨ましくなった。 (了)
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(千戸拾倍 著)