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ソープ嬢の指導を考える

 私は人に物事を教えることを小学生の昔からよくしていた。仲間もよく私に質問した。高校生の時には、自分の天職は教師であろうと思った。
 しかし、就職を検討する時期になると、生徒を教えて偉い人間に育てるよりは、自分が偉い人間になったほうが、所得の点で結構だろうと思って、教員資格は取らずに、民間企業に就職した。
 それ以降も教え魔的性格は全く消えなかった。社内講習の教師などは積極的にやった。インターネットをするようになると、BBS(金津園ワールド)で誤った考えを指導することに義侠心を発揮した。
 女遊びをする時も『教え行動』が必ず出た。例えば、ヘルス嬢に指導したことを昔次の短文にまとめた。
 馴染みのヘルスの女に会ったとき、いろいろと教えました。
 背中が痒くなって女に背中を掻いてもらうと、女が肌に爪を当て、肘を曲げるように引いたので、その掻き方では強く動かしたときに知らず知らず掻き傷を作るから、爪先は肘を伸ばすように押し進めるべきだ、と教えてやりました。
 膝が痒いときにどういうふうに掻くのか聞くと、内側に掻くので、肌を直接爪で掻くときは、必ず外側に掻きなさい、そうすればミミズ腫れにならないよ、バイ菌も入らない、と教えてやると、「本当に××さんはなにもかも賢い」と感心していました。
 その女に、「男が自分でパンツを下ろすとき、先にパンツの中に上から手を突っ込む奴がよくいるけれど、そういうのに、君は気がついたことがあるかい?」と聞いたら、「そういうところをちゃんと見ていたことがないわ」と答えました。
 で、次の会話になりました。
「どうして手を入れるの?」
「ちんちんの皮をあらかじめ引き寄せるんだよ。ベローンと皮が被っていたら恰好悪いだろう?」
「なるほどー」
「でも、男のほうは、本能的にそんなところを見られたくないし、大体パンツを下ろすときは、女の視線が下に行かないようになんやかやと喋っているだろう?」
「うん」
「男は、喋ることによって、顔を見させて、下に視線が行かないようにしているんだ。人間の心理をもっと観察しなければいけないよ」
「なるほどー、そうか。××さん、さすがぁ!」(馬鹿、大人を冷やかすな!)
「君は二年風俗をしているのだから、パンツを下ろすときの男の習性なんていうものは気づいていなければいけないよ。そういうふうに男を観察しておれば、バックの中にビデオカメラを仕込んでいるような男もちゃんと見抜けるさ」
「××さんに会うと、いつも教えて貰うことばっかりだわ」

 私は、もし自分が女に生まれて、よんどころない事情でソープで働く決意をしたとしたら、面接から職業指導、初仕事まで、ものすごく緊張するだろうと思うし、講習では驚いてばかりだろうと想像します。
 自分が社会人になったとき、社内に女がいっぱいいることに驚いたというのは以前に書きましたが、それ以外にも仰天することばかりでした。
 サラリーマンの、上下関係に応じた明確な言葉遣いの差や職務に対する真摯な取組、本社と出先との権威の差、様々な規則、合理化の工夫、一番驚いたのは学生時代には聞いたこともない用語がどんどん耳に入ることです。
 先輩に数字が書かれた紙を差し出され、「算盤を入れてください」と頼まれたときには、算盤を机の引き出しにしまい込みました。先輩が大笑いしたのが愉快な想い出です。
 電卓のようなものが手提げ金庫ぐらいの大きさで、百万円した時代でした。
 だから、ソープに通い始めたときから、どうやってソープ嬢は仕事をマスターしたのだろうと大変関心がありました。

 私が裸体を撮影した女の中で一番の美女はナミヘルスで本番・写真撮影 中巻を参照)だと思っている。そのナミがこの会話の相手だ。
 ナミは平成12年3月末から7月まで通った。大変懐かしい。大変美人のご本人の写真があり、逢瀬を記述したものがあれば、それから10数年経っても大変多くの想い出がしっかり残っているものだ。
 私は平成17年から金津園で初対面の入浴の数を激増させたが、そこで、ナミの「××さんに会うと、いつも教えて貰うことばっかりだわ」のような発言を大変多くの嬢にされている。

 次は私が以前金津園ワールドでしていた啓蒙活動の書き込み文だ。ここにいろいろ書いてサイト創作のネタ作りをしていたが、その中から嬢の指導に関するものを集めた。
「姫はどうやって高度な接客技術を身につけるのか?」という質問に対して
 たとえ十五歳の女性でも、魅力的に見える歩き方、一番男の心をつかむ笑顔、おねだりするときのコケットリーの出し方などは考えているものです。
 だから、二十を超えたソープの女性は、客の前で股間を洗うときにどういうふうにしたら美しく見えるかとか、先に男が入っている湯船にどういうふうに片足を上げてどういう角度で風呂に入り込むのが妖艶に見えるかということを研究します。自分が服を脱ぐときの脱ぎ方も研究します。使用後のティッシュの当て方からタバコの持ち方まですべて女は工夫します。
 女は男と違って他人の目を気にする生物です。
 接客技術のうち性的なことは、私のようなアドバイス好きな客からテクニックを入手します。その周辺部の職業関係事項は先輩や仲間から教えられます。
 女の控え室の会話は豊かです。例えば、何の長さが短めの客に、何の長さの話は絶対にしないこととか、口臭のある客に対してそれを絶対に指摘しないこととか、客が熱弁を振るっているときにはつまらない話でも聞いている振りをすることとか、パンツにうんちが付着していても知らぬ顔をするとか、ベッドに寝るとき長髪をどういうふうに枕に流すかとか、NGの言い方とか。いろんなアドバイスが出ているでしょう。
 売れっ子は同性から見ても魅力があります。だから、相づちの打ち方、話に聞き入るときの眼の表情、良いところをまねします。
 肯定の言葉を「うん」から「ええ」に直しもします。男の前で「わっはっは」と豪快に笑わないことも研究します。
 こういう心がけがある女は16では全くの田舎娘イモ娘だったのが、26では男をヘロヘロにとかす女に変身します。ハマり甲斐がありますねえ。
「人気のある店で働きたい」というソープ嬢の願いに対して
 過激なことができるなら艶グループ、容姿と若さに自信があるなら、猫系ジャパン系を選べば稼げます。後は表通りの店と漫遊記等に美女の写真をたくさん出している店なら大体間違いがないです。
 表から三本目の通り(ダイヤモンドクラブとヴィーナスに挾まれた通り)には、店がお茶を挽く事件が起きるような店がいくつかあります。
 これ以上のことはここには書けません。同業の姫から聞くことが一番です。
 なお、繁盛する店で稼ぎたいと思うのは少し間違っています。客を呼ぶのは店ではなくて姫です。繁盛する店で自分だけは本指名が稼げず、フリーの客がつくのを待っているのでは情けないことです。私が入店すれば店にはお茶を挽かせない!と心意気がなければどこの店に行っても惨めです。
 要は、どの店に行っても良いのです。自分が本指名を月二十本以上とれるように、客の気を惹く努力をすればいいと思います。人気の乏しい店で本指名を三十本もとれば店からは歓待されて、仲間からは尊敬されて、とっても気分がいいでしょう
 普通の器量があれば月三十の本指はそれほど難しくはありません。ハートの問題です。会話力があって笑顔で応対すれば、金津に来るたいていの男はノックアウトされます。それで、巧妙な手と口の技があって、後は「貴方、素敵な方ね」と呟けば、十人のフリーの客のうち三人は返すことができるでしょう。
「ソープで働きたい」と思っているヘルスの女に対して
 今の金津は昔のように荒稼ぎができるところではありません。(顔出しできる超別嬪でない限り) 衣服と美容、仲間との交際、すべてにわたってヘルスよりゴージャスで必要経費も大きくなります。
 以下の条件をすべて満たす場合にのみ、ソープへ移られることをお勧めします。
1.見た目、25歳以下に見える。
2.漫遊記等に出ている金津の女性の顔と比べて、その平均より良いと思う。
(少なくとも、下位三分の一には入らない)
3.平均以上のスタイルだと思う。(Wは63cm以下、但し身長との相対関係)
4.ヘルスで働いていたとき、店の仲間の平均よりも、本指名を稼いでいた。
(在籍が短い場合──二週間以内に結構お客が返った経験あり)
5.男性と喋るのが愉しいと思う。エッチも好きだ。
6.茶髪ではない。髪は長い。躯に明瞭な手術の跡がない。
7.ヘルスで働いていたとき、客の脱いだ衣服もパンツも靴下もたたんでいた。
8.ピルを受け付ける体質である。(防具を使うとしても、ピルは飲む必要がある)
9.重いアトピー体質、重い花粉症等に該当しない。
10.ソープ店の店長の面接を受けるときに、足を組んで煙草を吹かすような性格ではない。
 ソープで働く場合は、80分以下、90分、100分、110分以上、のどの店で働くかが大変重要です。
 10ケの検討テーマのすべてに花丸印がつくなら、100分以上、○印なら90分以下の店を選ぶ方が、どちらかといえばいいでしょう。
 どの店が過激なサービスを要求し、どの店が女の子に自由にやらせているかは、自分で研究してください。(熱烈サービスが苦にならないならどちらでもいいけれど)
 ヘルスとソープの違いで忘れてならないのは、客層の違いです。
 ヘルスは40以下の男を捉えればいいのに対して、ソープは40以上の男を掴まなければ稼ぎになりません。
 ヘルスでは、ノリよく喋って口の動かし方がよければいい。ソープでは、女を磨くことが必要です。
 自分の女の魅力がいかほどのものであるかは、ソープに来るとよくわかるし、ソープで働くことによって、女の魅力を叶姉妹のように高めることが可能です。

 結構厳しい書き方をしましたが、その心は次の通りです。
 ヘルスで稼いで生きていけるなら、何も無理して売春をする必要はない。フェラ射精と膣内射精では意味合いが全く違う。(私個人としては、同類と考え、何らの差を認めないけれど)
 このことは、その投稿欄には書けません。私が大好きなソープ嬢を悲しませたくないですから。
 要するに、わかっていても他人から指摘されるのはいやなものです。

 ここで店長がソープ嬢に教育しておくべきことについて考察しよう。
 私は大勢のソープ嬢に対面する度にしっかりと観察しているし(遊興記を書く狙いがとにかくずっしりとあるのだ)、更に、出来事をよく反芻しているから、女の所作について比較がよくできる。できるだけ具体的に論じよう。
(1) 接客態度……顔を合わせた時
 エレベーターの中ではよそよそしい態度で、部屋の中に入ってから、それこそ三つ指ついて挨拶するようなソープ嬢がいる。
 エレベーターの中は単なる案内の時間で、仕事は部屋に入ってから始まると考えているのか、単なる人見知りの気後れなのかわからないが、部屋に入ってマニュアル通りの挨拶ができるのなら、最初の無口は態度を改めてほしいものだ。
 エレベーターの中から、客の心をいかに惹き寄せるかを店長が指導すべきだ。具体的な口上事例をミーティングで皆に研究させるのが良いと思う。
 要するに、初対面で客の方から調子のいい言葉をかけて、ぐいっと接近するのは、妙な自信家の色事師気どりでない限りしにくいのであって、それを助けるのが、ソープ嬢の言葉のかけ方、視線の投げ方だ。エレベーターの操作ボタンや通過フロアーの数字を見ているのでは良くない。
参考:高身長女に嵌め通い2より。
 エレベータの中で対面すると、私が雪江の横に並んだにもかかわらず、雪江は体の向きを90度変え、きっちり正面から会釈し、朗らかに挨拶した。
(2) 接客態度……全般
 非艶グループの店からは(NSや即即プレイの)艶グループの店は腹立たしいかもしれないが、顔を会わせた時・服を着終わった時の態度が艶グループの店の女は大変良いことにもっと思いを巡らすべきだ。
 歯ブラシの渡し方にしても、黙って差し出す、「歯を磨いてください」と声をかける、「歯ブラシ使われますか?」と聞く、の三つがあるだろうが、どれが一番感じがいいかと言えば、最後だろう。(もちろん、エレベーターの中で口臭がぷんぷんというのは別だ)
 艶グループはこういうところまできちんと教育している。
 今の若い女は、どの動作も確認して教えてやらないと、理想の女のポーズが取れない。ポーズ、見かけだけでもいいから、徹底的に調教したほうがいいのだ。
 見かけだけでもきちっとやっているうちに心まで伴うようになるものだ。
 ベッドを始める前に、黙って明かりを暗くする(結構多いのだ)、「暗くしていいですか?」と尋ねる、「暗くしますか、それとも、明るいほうがいいですか?」と尋ねる、この三つぐらいのパターンがあるだろう。
 どれが一番感じがいいかと言えば、明るさの選択を問うのが一番だ。わかった女はこの最後の態度だ。店長はこういうところをしっかり指導しなければならない。
 こういう観点で接客しておれば、他のことにも、より良い方向へ動作が展開するだろう。
 私がいつも思うのは、女に対する店の教育不足だ。
 やっぱり、新人の女が、三日ぐらい働いたら、もう一度動きのチェックをすべきだと思う。
 たとえば、最初女が自分の体を洗うのは、どういうふうにしたらいいか。こんなことでも、新人はわからない。マットプレイなんかで頭が一杯だからだ。
 最適な所作を考えるに当たって、必要なことは、(1) 合理的な動作であること (2) 女の魅力を引き出す動作であること この二つであって、この観点から動きを決めればいい。
 女がいつ自分の体を洗うかについては、即ベッドプレイがない時には次の手順が良いと思う。
1.お互いが裸になる。
2.男を風呂に導く。
3.男が湯船に浸かっている間に、椅子洗いの準備をする。
4.椅子洗いの用意ができたら、女は自分の体を洗う。
 これでやれば、女が椅子洗いの支度をしている間、男が裸のまま居間でぼーっとしている必要がない。それどころか、全裸の女が立て膝で石けん液を作っている姿を観賞できるし、男は風呂に浸かりながら、女がシャワーでおまんφを洗浄しているのが眺められて、欲情できる。
 以前に、BBSで「(俺の)体を洗いもせずに、風呂に入ってと言われた。湯に浸かった後から石鹸を使うなんて、とんでもない女だ」と書いてあったのを見たことがある。
 流さずに湯に浸かったところで、銭湯ではないのだから誰にも迷惑はかからない。椅子洗いの準備をする間は湯に浸かっていてくださいという配慮を、『だらしない女』と認識しているのだから、野暮な奴はとことん野暮だとわかる。
 こういう人は金輪際クンニリングスができないだろう。そのくせ、フェラチオは要求するから、許せない。
 こんな潔癖性の男がいるから、「椅子洗いの準備をする間、先にお風呂に入っていますか?」と尋ねるのがいいのかもしれない。
 あと、女の湯船への入り方も教えたい。
 勿論、女は男と一緒に風呂に浸かるのが大前提だ。そういうことをしたくない女は、店長は叱らなければいけない。
 女の湯船への入り方については次の通りだ。
浴槽に入る動作には
1.一旦縁に腰を下ろし、それから足を上げて浴槽の縁を通過させる入り方
 これは、客に体の前面を見せるやり方と、背中を見せるやり方の二つがある。
2.立ったまま跨ぐ入り方
 やっぱり前者の動作のほうが女っぽいだろう。まっ、これは湯船のサイズにもよるが。
(3) 男と女のプレイ
 先ず、男の顔を見て会話せよ、と指導すべきだ。
 男が、自分の頬に何かついているのかしらと心配になるぐらいで丁度いい。本指名が稼げない女は、男の顔を見て会話をする心がけのない女が多い。
 それと、早めに男を裸にすることが大事だ。同時に、女も早めに裸にならねばならない。客にもいろんなタイプがいるから絶対にというわけではないけれど、二人がさっさと裸になるのが良いプレイの始まりだ。
 部屋に入ってなんと8分後に女がショーツを脱ぐようなやり方をしていては駄目だろう。
 ペニスの洗い方で、ソープ嬢としての腕がかなり察知できる。ということは、ペニスの洗い方が上手であれば、応用動作で、プレイがうまくなることが考えられる。
 ペニスの洗い方が上手であるのは、プレイが大胆にできることにつながる。やはりこれは、新人講習後も徹底的にフォローすべきだし、女同士で研究会をさせるのがいいと思う。ちんちんは洗いながらバキンバキンにさせるものだ。
 ペニスの手こきとフェラチオについては、疑似ペニス(張り型)を用いて講習会・研究会を行ったらよい。手こきの方法は良性記に再三再四出ているから、それをテキストにしてやったらいいと思う。
(私が店長ならば、エロ動画を女に観賞させ、フェラチオとかファックのやり方を研究させる)
 ペニスの洗い方にしても、ペニスの手こきのやり方にしても、フェラチオのやり方にしても、男の服のしまい方にしても、キスのやり方にしても、サービス料の貰い方にしても、こうしなければならないという絶対的なものはなかろう。
 しかし、こういう動作について、まるで考えなしの一人合点の女も結構いる。新人や指名の少ない女にこういうのが多い。
 何でも確認してやることが大切だ。また、そこまで細かいことまで大きな顔でチェックができ、チェックされる側から反感を受けない立場にあるのが、店長やマネージャーだろう。
 しょうもないミーティングをやるぐらいなら、さほど女を知らないもてない男をいかにたくさんノックアウトして、金を遣わせるか、この最大重要テーマについて、真剣に研究会、勉強会、研修会を開くべきだ。
 こういった集合研修は女同士の連帯感と協調を呼び、すべてが良い方向へ向かう。害毒になる女もはっきりわかり、放逐の決断がしやすくなる。
 勃たないちんぼをいかに勃たせるか、射精の遅いちんぼをいかに速やかにギブアップさせるか、イカせやすいファック、こういう自分のためになることは、女同士で研究させることが大切だ。
 店長が、遊びがわかった男なら、自分の陰茎を利用して実技中心に具体的に教えることも必要だろう。
 ファックの最中の視線や表情と足の位置の研究、こういうのも効果的だし、おとなしい男をその気にさせる誘導の仕方、態度のでかい男のたしなめ方、いろいろ実例を元にして具体的に学習させたら良い。
 女の身だしなみも教えなければならない。身だしなみといったって、着服姿の身だしなみは皆きちんとするだろうから、M字開脚した時の身だしなみだ。
 要するに、プロの女はおまんφが美しくなければならない。大陰唇の毛の処理を勧めるべきだ。
 艶グループの女が好評なのは、即尺と生の中出しだけが理由ではない。きっちりキスをし、指入れもできるだけ受け入れている。男の股間を精一杯愛撫しようとする気持ちが立派だ。
 当然のことながら、キス拒否派の女は折伏すべきだ。レベルの低い接客をする女が一人でも許されれば、仲間はそれを見て自分もNGを育てる
 勿論、ひどい客にNGを主張するのは許してやるべきだが。ほんと、ひどいのがいるから。
(4) 私が店長だったらこうする
 私が店長だったら、ミーティングは、指導形式と討論形式を併用して、実際の問題点について徹底的に深堀する。目的は本指名のアップと客の満足度の向上だ。
 私は、女が器量はやや芳しくなくても男の心をとらえる腕があれば、本指名を40本とることは可能だ、とよくわかっているから、女に徹底的に言い聞かせる。
「甘い態度をしなさい。助平そうに振る舞いなさい」と。
 一回こっきりの客とリピーターになりうる客とを見分けて、前者の客には、どこにもまるで好感の抱けないような男であればそれこそ最低限のことをすれば良い、後者の客に対しては打算的に作戦せよ、後者の客をきちんと捉えることができるなら、2ちゃんねるでどのように『地雷』呼ばわりされても気にするな、そのように言い聞かせる。
 女のわがままは許さない。個室待機は極力縮小運用とする。
 異常出血にしても、陰部に疣ができたときでも、彼氏に金をせびられたときでも、指名がとれない悩みでも、女が相談に乗ってやるのが一番だ。男が相談に乗りにくいことは店の女が相談に乗ってやる雰囲気、これを作ることが重要だと思っている。女の協調意識と連帯感と互助の精神が店の中に生まれることが大切なのだ。(こういうことが嫌われるRグループは相当変だ。その狙いは何なのだ!)
 新人については、二人ぐらいの女にバックアップを頼む。
 女同士の競争心をかき立てるように運営し、部屋持ちの運営は、女の1〜2割が部屋持ちになれる程度に基準を落とす。(部屋持ちというのは女の自尊心を随分くすぐる。活性化の強力な武器だ。一人も部屋持ちになれないような厳しい基準ではダメだろう)
 しかも、明るい声で挨拶をしあう控え室の雰囲気を作る。
 ミーティングでは成績をきちんと発表する。徹底的に本指名を重視する。P指名は事前予約に限ってP指名と認める。評価点は本指名5ポイントに対して、雑誌に顔出しのP指名は2ポイント、非顔出しは1ポイントと評価する。(Rグループは、店に来たことのない客にまで指名成績が推察できるから、これは酷すぎる)
 ふりの客に対して本指名は女の手取りにできるだけ差を付ける。サイトを出している女、雑誌に顔出しする女については、しかるべきバックを与える。
 ユニフォームは使わない。服飾と化粧は女に競わせるのが一番だ。
 そして、態度の悪そうな客は無理に入れるなとボーイに言い聞かせる。
 業界を経験している女が入店しても、実技講習は必ず行う。私が教えることは、女がどこの店に行っても、男に悦ばれ、本指名を増やせる技だから、遠慮なく講習する。
 教えるポイントは、ペニスの刺激のやり方。すぐに射精に至る軟弱なペニスが相手だったら、愛撫なんて殆ど何もしなくてもいいけれど、しっかりしたペニスなら、巧妙な愛撫が客に悦ばれる。
 それは男がまな板に乗らなければ女にはわからない。
 そして、ファックまで必ずする。そのファックは、マットではなく、ベッドでする。ファックまでしておかないと、女にどういう悪い癖があるかわからない。疣痔があるかもしれないし、股関節の可動域が狭い女だっている。バギナの狭さ、広さ、奥行きもチェックしておく必要がある。
 講習で本番とはとんでもないとするのは、素人のやっかみだ。
 たとえ親密になっても、客にプライベートなことを打ち明けるのは、とにかく慎重にせよ、と口が酸っぱくなるほど教える。
 たとえば、どんな車種の車で通っているのか、どこに車を駐車しているのか、タクシーで帰るのか、何時頃のJRに乗って帰るのか家族構成はどうなのか、商業高校を卒業したのか、などは仕事には関係がない。本来客に教える必要のないことだ。
 そして、緑の項目が基本的には無害なことであるのに対して、赤の項目は、ストーカーやら仕事帰りの金銭強奪やらにつながる。狙われたら、確実に不愉快なことに結びつく。答える必要はないし、質問されて答えておかないと、常連客だから角が立つと思うなら、ウソを言っておけばいい。それぐらいにガードを固めなければだめだと言いきかす。
 ましてや、「昨日は、○△ちゃんの赤いセルシオで、柳ヶ瀬の□△○◎★という店に行ったのよ。○△ちゃんの行きつけの店で、とっても楽しかった〜ぁ」なんて発言を客にしてはならない。車種と、行きつけの店の名を明らかにしてしまって、これはもう罰金20万円だ。
 KWは投稿者が女個人の車種を話題にすればそのまま載せるところだ。まことにけしからん。東海地方最大の悪のサイトだ。
 そこまでするなら、すべての投稿人には、学歴、勤務先、もっと厳密な「入浴回数」、既婚・未婚の情報、精液の粘性の程度など開示させて、掲載を許すべきだ。
(何故『精液の粘性の程度』の情報が有用か? それは、使用後のサックが捨てやすいようにソープ嬢がこれを洗う時、シャワーの奔流で床に落とした精液に、ゼリー状に固まってなかなか流れてくれない、粘着性のやっかいな物が時々あるからだ。ゼラチンのようなものがさっさと排水溝に落ちず、これを排泄者に見られたら、あんまり素敵なことではない)
 会っても女に体に触れもせず、喋っているだけで、かつ、リピート性の高い客、これには注意しろと教える。
 かなり多くの女が、こういう客を経験しており、《おとなしくて、いい人》と思って、指名をありがたがっているケースや、鬱陶しがってもそんなに心配をしていないケースが散見されるが、これは将来とんでもない騒ぎを起こす可能性があるのだ。
 口に出す出さないは別にして、店外デート願望と結婚願望が大変強い。
 だから、こういう客には「飽きられる」「プライベート交際は見込みなしと思わせる」、そういう誘導が絶対に必要だと教える。
 とにかくこういう客が、店でやらないのは、個人的交際でやりたいと思っているからだ。これはもう客じゃないと教える。客は店でやる人だ。
 25歳以下、かつ、風俗業界歴2年以内の女には(これは言葉通りの意味ではなくて、ガードの甘そうな女という意味)、私は次のようにはっきり言う。
「お客さん、私とエッチもしないんでしたら、もう指名をしないでください──ときっぱり言いなさい」
 一番大事なことは、女の身体を守ること。女には、暴発の寸前までペニスをこすりまくれと言う。嵌めたらすぐに男はギブアップ。これが良い。
 勿論、『指入れ』や『陰部へのフィンガータッチ』なんかは、慎重に相手を見極めて限定的に許せ、基本的にはやられるままにやらせるものではないと教える。
 ネットをしている女には「絶対に2ちゃんねるを眺めるな。もし眺めたとしても、ソープ板に書き込みだけは絶対にするな。金津園ワールドのような子供の遊び場にも投稿なんかするな」と申し渡す。「君たちの相手は、年収7百万円以上ぐらいの遊び人が勝負だよ」と教える。
 サイトやブログを出す女には助成金を出す。
 そのリピート客を保持するために『店外デート』に応じることが必要になったのかもしれないと思うようになった時は、その客をすっぱりと切れ、と言う。
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(千戸拾倍 著)