良性記

ソープの講習を考える

 18歳未満の方は入場をご遠慮下さい。

 ソープ嬢の仕事の出発点で誰もが先ず関心を持つのがマンツーマンでやる『(実技)講習』だ。とにかく普通の講習と違って、講師と受講者の両者が素っ裸でするのだから、男は想像するだけで愉しくなり、女は憂鬱になる。
 私は相方から「貴方が講習すれば皆すっごく喜ぶわ。とっても勉強になると思う」の発言を数多く得ているので、講習にはいろいろ思うことがある。
 今は男のスタッフが嬢に講習するとまるでセクハラ扱いされ、女が講師になるのが多くなった。
 女が講師をやって一番具合が悪いのは、勃起させるテクニックを伝授しにくいことだ。勃起物を備えていない以上実技指導は無理な面がある。
 それに、先輩の(現役の)嬢が教えると、私の観察するところではどうしても出し惜しみがある。マナーなどはしっかり教えても(男の心を溶かすための肝心なことは自分で悟れ!)というスタンスだ。
 私が通った嬢には講師役を任されたことのある嬢が多くて、彼女たちに講習体験について聞くと、自分の値打ちを相対的に下げるような意義深すぎる教育をしていないのがよくわかった。最低限必要なことをしっかり教えるスタンスだ。
 それはともかく昔は店長やマネージャーが講習するのが当たり前だった。それが羨ましくてならず、通い女ができるたびに業界入り当時の講習の想い出話を聞いた。というか、初会でも話を聞き出していた。講習でやられたかどうかを知りたかった。新規採用の女の素っ裸を見るだけでなくファックできるなら凄く妬ましい話だ。
 ソープの講習に関する昔の文を紹介しよう。

 由美(長年の馴染み嬢)が働く恵里亜に新しくアスカスペシャル二輪車に登場)が入店しました。
 しばらくして由美がアスカと顔なじみであることを店長が知り、驚いて由美に尋ねました。
「おまえ、どうしてアスカを知っているんだよ?」
「アスカちゃんは前に青いりんごで一緒だったのよ」
「えーっ、アスカは金津園が初めてじぁなかったのか。アスカが初めてだと言うから、俺はあいつを新人で売り出そうとしていたのに、あいつ、ウソを言ったんか。俺、アスカに講習をしてしまったぜ。経験があると言えば講習なんかしないのにー。だけど、新人で売り出そうと思っていたからがっかりだぜ」
 由美はアスカが隠していたことを明るみにしたのを気兼ねしてフォローしました。
「アスカちゃんは青いりんごにいたと言っても、そこが初めての店で、それも半年いただけだし、その後はデリヘルやっていたから金津園は新人みたいなものよ。新人で売ればいいじゃん」
「そうか、じゃあ、そういうことにしておこう。でも、どうしてアスカは本当のことを言わないのかなぁ。俺は講習をしてしまったぜ」
 こんな話を聞いたことがあります。ソープ嬢経験者には実技講習をしない業界の慣習と、新入りの女にやりたがる店長ばかりではないということがわかります。
 私はソープ嬢と親しくなると新人講習の想い出を尋ねる癖があります。
 ソープランドに入った女が初めて講習を受ける不安と驚きには、さもありなんと共感するばかりです。
 私がソープ嬢から聞いた話で一番心に残っているのは、平成6年5月(金津園の冬の時代)にヴィーナスという店でミルクという名の可愛らしい女から聞いた業界入りの想い出話です。
 ソープ道入門4に登場するこのミルクはヴィーナスの前はキャッツアイでゆうこの名で出ていて、後年ユウコの名で有名になっています。これは興味深い話ですから、是非読んでみて下さい。
 私はソープやヘルスで新人の女に講習ができる店長が羨ましくてなりません。初々しい女というのはとっても男心を揺すります。
 この間週刊誌の雑文を読んでいたら、ヘルスの店長がインポになったという話が書いてありました。何十人の新人に毎度フェラチオさせているうちに、恋人にフェラチオされても全く欲情することができなくなってしまった、という嘆きです。
 どんなものでも職業病があるのですねえ。
 ヘルス店で実技の講習をする人数を考えると、せいぜい10日で1人ぐらいではないか。応募者がとても多い店でも、まあ10日で3人程度だろう。応募者に話だけして不採用にするケースや、既に別の店で名を売っていて講習をしないケースも多いはずだからね。
 私は単なるクンニ男ではないから、被フェラチオ時間の総量は多大な時間になる。その経験を振り返るとそんな程度のしゃぶられ件数で、しかも、毎回別の嬢が相手で常に新鮮な気分で挑み、かつ、仁義を守って射精まで持ち込まないとすれば、勃たなくなるなんて情けないと思う。

 私が長年の金津園遊びで店の男による新人嬢の講習について知ったことをまとめると次の通り。
講習役 講習時の合体 補足
店長 または
マネージャーによる講習
 合体ありのものも合体が全くないものも聞いたが、ありのほうが多い。  ファックありの場合
1.特別料金を嬢に支払うケースを聞いた。
2.交接時の女の動作を確認するだけで射精には至らせない姿勢も聞いた。講習で膣内射精しては道に外れるという考えが面白い。
営業権者による講習  私が聞いたのはファックありのものばかりだった。
 これは完全に役得だな。
 補足すると、店長によるファックは中出しをしないことが多く、営業権者による講習は中出しまで至ることが多かったようだ。
 なお、艶グループでは店長による講習時の合体はゆきさんのクレームであまりなかったと思う。平成半ば以降は女性に講習させていたのではないか。ただ、グループ総帥やそのつながり先に性的奉仕ができる女に論功行賞があるとかの話を、ベテラン嬢からグループから出た理由の一つとして仄めかされたことがある。

 次に、私が小説に描いた、女の入店時の想い出話(全て実話)をいくつか掲げる。

驚嘆の即々生セックスより
 千春が素っ裸のまま髪を直しながら、業界に入ったときの想い出話を始めた。
 大阪より西の育ちで、最初は金津園ではないどこかの店に出たということはベッドプレイの前に聞いており、今度は、初めて客をとった日の惨めな気持ちを熱っぽく語った。
 千春は、セックスは好きだけれど、お金と引き替えに不特定多数の男とするのは絶対に嫌だ、でも、背に腹は代えられない、そう思ってソープ店に入った。
 最初の客がとっても酷い奴で、横柄で乱暴で、クリトリスをかきむしり、我慢のできない奴だった。
(もう、これはお金じゃない! こんなことは絶対に嫌だ。いくらお金を貰うにしたって、ここまで自分を落とさなくてもいいだろう。どんなにつらいことがあろうと、嫌だという気持ちは抑えて風俗で働こうと決心していたけれど、これではあまりにひどすぎる、情けない!)
 そう千春は思った。
 それで、店長の胸にすがり、「もう私は嫌だ! 絶対にイヤ!」と叫んで大泣きした。
 店長が、とにかく今日1日辛抱してみないかとなだめるから、不承不承従った。それから後2人の客につき、もううんざりだったけれど、逃げ出すわけにはいかないので我慢して働いた。
 その男達が普通のおとなしい客で、最初の男よりはうんと紳士に思えて、それで千春は安心した。
「もし客の順序が逆だったら、絶対にその日に店をやめていたと、私、思うわ。それで、幸か不幸かソープランドの仕事が今日まで続いているの」
 梳る手をとめて千春が呟き、ニコッと笑った。
 初対面でこの手の話を聞いたことはあまりなかった。
 出身地を明確に言わないのはマットプレイの後の会話と同じだけれども、初めて客をとった日のつらい気持ちを感情も露わに訴えたのが意外だった。

ソープ遊びを語る2より
 ソープ嬢を二、三年もしていると、何しろ相手をする客が四十代から六十代の落ち着いた男ばかりだから、本人も存外と大人びてきて、体験談を面白おかしく語るようになる。
 大勢の人間に常に一対一で対面し、相手の仕草や表情を見て心理や人柄を推察するという人間観察をしておれば、人の心は成長する。そういう点で、ソープ嬢は決して堅気の女より馬鹿にはできない。若くして人情の機微は判っているというような女の話がとても興味深かった。
 一番興味を持ったのは新人が受ける仕事の講習だ。
 講習では、挨拶の仕方、仕事の段取り、男の下半身の洗い方、ローション液の作り方、マットプレイのやり方、困った客の対応の仕方など、様々なことを教わる。
 昔は、素人の乙女の羞恥心を考えてベテラン嬢に指導を頼むことが多かった。
 ベテラン嬢ではなくて、店長やマネージャーが自ら指導に当たることもある。
 講習しているときには射精やペニスの挿入は勿論、勃起させることもよろしくなく、マットプレイやフェラチオの実技指導をしていて、こらえきれずに射精しようものなら、一緒に講師役を務める年増の姐さんに小馬鹿にされ、新人と講習者の二人だけの講習であれば口止めが必要で、社長にばれると首になる、と聞いたことがあった。
 存外謹厳なものだと感心し、しばらくはどの店の講習もそのようにしていると思っていた。
 しかし、女に新人講習のことをよく尋ねたから、店長の中にはやたら講習好きで新規採用の女と必ず本番をする男もいるということがそのうちに判った。
 私はいろいろなケースを耳にした。
「貴女、店長の講習のとき、店長にあれを入れられた?」
「ううん、……貴女はどうだったの?」
「私、入れられたけれど、ちょっと動かしただけであれを抜いちゃって、『うん、よし』と店長が言ってたぁ。何が『うん、よし』なのかしらぁ?」
 挿入までされた娘とそうでない娘があるのは、必ずしも魅力の有無ではないだろう。魅力を感じて嵌入したなら、何もすぐに抜く必要はない。ソープでは客とセックスをするのだと女が判っているのかどうか、躯で確認しただけなのかもしれない。それを口頭で頼めば売春の強要になる。
 講習者が特定の女に挿入したのを好意的に解釈すれば、そういうことかもしれない。
 講習は職業を教える神聖な行為で、ペニスを怒張させるような淫らな気持ちは邪道であるとする考えは理解できる。
 でも、新人にペニスの愛撫の仕方を教えるなら、怒張させないと授業にならない。エロビデオの男優のように、容易に怒張し、女に存分に掌と唇の愛技をさせても簡単には噴出しないのが、ソープ指導の心得として一番ふさわしいと思う。

桂木 2より
 マスターズに来たのは、前の店があまりにもはやらなかったからなのだが、桂木はそのときのことを私に語った。
 一度この業界に入った女が店を替わると講習をしないのが普通でも、マスターズはやり方が違っていた。
 桂木は、マスターズの男にマットプレイを実演するように求められて、「私、そんなこと、今まで聞いたことがないわ。お金を戴かなきゃ、嫌よ」と、不平を言った。
 すると、有料にしてもいいから仕事の仕方の確認を受けなければいけないという指示で、マットプレイを実演することになった。
 お金を貰う以上は、セックスまでしなきゃいけないかなぁ、と思いながらプレイを始めると、相手となった男は、たまたまどこかの店に頼まれて「お茶消し」に行って来た直後だった。
 お茶挽きになりそうな女がいる場合に、業界の男が入浴料をロハにして貰って客になることを「お茶消し」と言っていた。店に出て、客が零の、女の不満は何としても抑えなければならないし、また、お茶挽きの女が出たと噂されるのは大変不名誉だった。
 それで桂木は、講習をする男が肝心なことをしてきたばかりだから、結局挿入行為はしなくて済んだ。
「私、それまでの店ではちゃんと指名を取っていたのよ。なのに、講習なんかさせられて、ちょっとむかついたし、相手がお茶消しに行った後というのも癪だしー。だから、あれがちゃんとした形になるように協力してあげなかったわ。第一、店の人とするのは嫌だわよねえ。儲けたわ。約束通りお金だけ貰っちゃって、悪かったかしら。でも、後になって、私が講習にお金を貰って、それで、セックスさせなかったことを皆が知っているのよ。嫌になっちゃったわ」

ソープ道入門2より
 一番羨ましいのは、入店した新人の女に仕事の講習ができることだよね。
 新人の講習で本番行為をするものではないという掟もあるけれども、店の男が講習の際に、ついでに無事祝着至極にさせて貰うために、新米嬢にお金を払って本番までしたという話を、僕はよく耳にしたよ。
「講習とはいえ、男のあれをかちんかちんに張らせておいて、それでパンツの中にしまえというのは気の毒よ。そんなの、男の人はたまらないわよねえ。私はちゃんと最後までさせてあげたわよ」と、僕に語った女もいたね。桂木というマスターズの女だけれどね。
 それで、講習については、桂木から聞いた話が一つあってね。
 桂木がいた店の店長が替わって、その新しい店長が女に、「君のマットのやり方を見せて欲しい」と言ったんだ。
 桂木は、冗談じゃない!と思ったが、店長の話では、前の店はコンドームを使わなかったけれど、その店は必ず使うことにしているので、コンドームをどこに隠しておくのかとか、つけるタイミング、装着の仕方なんかを確かめておいて、新人に講習をする時に説明ができるようにしておきたいということだった。
 サックをつけたことが男に全く判らないようにして射精させる女もいるからねえ。
 ベテランのソープ嬢なら、本来は、素っ裸になって店長に仕事の仕方のチェックを受けることはないけれど、そういう希望ならばと納得して、マットプレイの実演に応じた。
 彼女は新しい店長にインサートも射精もさせずに、それでも、正規の料金を要求した。だから、仲間には、ちゃっかりしすぎだ、とあきれられた。

ローザ 3より
 私はソープ業界のことには興味があったから、ローザに新人講習のことを尋ねた。
 ロイヤルヴィトンでは、店長が堅気からこの稼業に回った男で、業界のことをあまり知っていず、オーナー社長が実務に結構口を出していて、店長にさほど権限がなかった。それで、講習も店長に任せず社長が自ら行い、初物食いを楽しんでいた。
 ローザがその店でデビューすることになって、社長から講習を受けることになった。
 で、もともとソープについての知識があったから、ベテラン姐さんや店長やマネージャーではなくて社長が自ら講習を行い、しかも、その社長が椅子洗いのときからマットプレイの指導までやたらと尺八を要求するので、変だなと思った。
 社長が上にのっかって来て、とうとう入れられてしまったとき、クレームをつけた。
「あのー、講習でそこまでしていいんですか? そういうことになっているんでしょうか?」
 そしたら、社長は嵌めていたものを外した。
 その想い出話をローザが仲間にしたら、それを聞いていた入りたての女が話に割り込んだ。
「私は社長に最後までされてしまったわ。中で出されちゃった。あの助平親父に!」
「そりゃ貴女、講習でそんなことするなんてひどい! 私、社長に掛け合って、料金、貰って来てあげる」
 古参の姐さんが声を荒げて叫んだ。
 相手が社長だから、それ以上ことを荒立てたくないと本人が頼んだので、交渉には到らなかった。

夏美 3より
 重役室に出ることにしたら、講習を受けることになって驚いた。
 疑問に思いながらも従ったら、社長が出てきたので夏美はまた驚いた。
「店の子が『うちの社長って、とっても助平よ』と言うから、どんなふうに助平なのかと思ったんだけど、私、全く驚いたわ。講習するというので、(えっ、素人じゃないのに、講習、受けなきゃならないの!)とびっくりして、店長が相手だろうと思っていたら、社長が自分で出てきたので、また、えっ!となって、それでマットを始めたら驚いたわ。社長、私のあそこを舐めるのよ。講習でよぉ。そんなのないわよねぇ。もう何年もこの仕事をしているんだし、大体、私、生理中だったのよ。だから、講習を断ろうかと迷ったけれど、しつこく要求するんで、まあ、終わりかけだから大丈夫かな、と思って講習を受けることにしたのよ。まさか、講習であそこを舐められるなんて思っていないじゃない」
「ははーぁ、講習で女の股ぐらを舐めるなんて、大したもんだぜ」
「それでね、マットを始めたら、おっぱいなんかに唇を這わせるので、えーっ、こんなのあり?と思っていたら、下のほうに来て、まだ少し流れているようだったけど、それでも口をつけてくるの。『お前、生理だな』と社長が言うので、『ごめんなさい。まだ生理中で』と思わず謝ったのだけど、私、何故謝らなければいけないのかなぁと思ったわ。社長は、まだ四十代の前半のようで若いのよ。だけど独身で、月に四、五回はどこかの店に行っているようなの。私は講習をさせられたけど、皆に聞いてみると講習をしなかった子もいるのよ。社長の好みで選んでいるみたいだけど、そんなの、不公平よねえ」
「選ばれたお前が不愉快になることはないだろう。大体、おまんφ、舐められるのが大好きなんだから」
「いやよ、気持ち悪いだけだったわ」
「ははーぁ」
「うちの子で、この店に来る前の店で、社長が客で入った女の子がいて、そのときの話を聞いて驚いたわ。九十分の時間のうち、それこそ七十分ぐらい延々と躯を舐められていたんだって。発射は一回だけで、マットはせずに、とにかくベッドで舐められ続けたそうよ。本当にとんでもない助平でしょ。金津園でも有名なのよ。それで、四十過ぎて独身だなんて変わっているわよねえ」
「それで、お前、濡れたんかよ。社長の長い舐めで」
「そんなので、濡れるわけないじゃないの」
 女がそれだけ長時間舐め続けられることができたということは、きっと肝心のポイントは上手に攻められなかったということだろう、と私は夏美に講釈した。

驚嘆の助平協力より
 リリカが私の快楽にどうしてそれほどまでに協力してくれるのか、ということを質問した。
「私、××さんには本当に感謝しているし、好きなの。楽しいから。ねえ、聞いて」
 リリカが熱っぽく語ったのはこういうことだ。
 リリカは入店して数ヶ月経った嬢がやらなければならない『再講習』を受けた。それはマットプレイの確認が主なものだが、入店した時に講習したサユリ(店の先輩の姉さん:その頃私はまだサユリに入浴していない)がまた指導した。
 リリカが一生懸命実演し、「男の人ならここでこうします」と言って、俯せのサユリの股の間に入って、ペニスやタマキンを愛撫するポーズを示した。勿論、アナルにも指を入れ、同時にペニスをこすりたてるというような過激な動作も示した。
 サユリが叫んだ。
「私、リリカちゃんにここまで教えていないのに、どうしてそんなすごいことができるの? 一体、誰にそんなことを教えてもらってうまくなったの? お客さんでしょ? だれ?」
「××さんというお客さんに教えてもらったの」
 リリカが答えた。
 サユリはその後リサママと営業部長にそのことを報告した。すると、2人とも私を知っていて、「××さんがリリカちゃんのお客さんだったのか。なるほどねー、そりゃそうだわ」ということになった。そのことを聞いてリリカは(えーっ!)と思った。
 リリカの話によれば、サユリも、以前友だちから私のことを聞いたのを思いだしたようだ。
 私は、その友だちは麗花驚嘆のレビトラ効果に登場)だろうと思った。麗花はルーブルが発足した頃からサユリ(そこでの源氏名は心)やサクラ前半と後半で態度が様変わりの女に登場)と一緒に出ていた。
 リリカはマットの腕が上がったのを店の責任者から褒められて大変気分がいいし、3人の格上の人が自分の常連客のことを知っていて、一目置いているようなのが愉快だし、現にこのところ本指名が大層増えてきた事実が歴然とあった。
 だから、私がマットプレイのポイントの動作を教えてやったことをリリカは感謝していた。
 それで、再講習というのが前日だか前々日ぐらいのことで、昨晩は私が夢に出てきたと言った。
「そういうことがあったのに、今日店に出てきたら、部長さんに『××さんの予約が入っているからね』と教えられて、私、××さんの夢まで見ていただけに(まさか?)と思って、『××さんって、どの××さん?』と聞いてしまったわ」

 男が講習で受講者に射精してはいけない、という掟を何かで見た記憶はある。あの『すずめのユキ』様が知れば激怒というのを見たような。
 しかし、私が聞いた範囲では見事射精というのも多かったような記憶だ。でも、このことは嬢とよほど親しくないと聞きにくい。嬢も答えにくそうにしている。
 今金津園の高級店は基本的に先輩の嬢か引退した嬢に講習を頼んでいるようだ。1万円とか3万円とか聞いたことがある。生徒が支払う場合と、店が謝礼を出す場合とがあるようだ。
 採用される側から見たら、店の男にセックスされるどころか裸体を見られるのも嫌だろう。
 金津園のソープ嬢から以前興味深い話を聞いたことがある。
 新米の女が店長の講習を受けて、男の股間の洗い方から始まって、飲み物を勧めるタイミング、フェラチオとかペニスの手もみ、ローションプレイのやり方などを指導され、うんざりして、奴隷的奉仕にも限度があるぞ!とばかりにむくれていると、先輩のお姐さんが言ったそうだ。
「あなた、それは自分の身を守るためにやらなければいけないことなの。自分を守るために必要なことなんだから、きちんと理解して身につけなければいけないのよ。サービスのテクニックなんかそのうちに覚えられる、私は新米だからこの程度でいいわ、なんて思っていたらだめよ」
 確かに、ペニスの洗浄から愛撫まできちんと理解していないと、自分の身を守りにくい。これは、衛生面からだけではない。
 男を圧倒するようなサービスをしてやることが、男に主導権を与えずに、自分のペースでエッチプレイができて、そうなれば、男の手荒な指使いでバギナやクリトリスを傷つけられたり、延々とど太いペニス(若しくは、邪魔なほど長いペニス)の無配慮な突き込みを受けて、子宮内膜炎に罹る危険性が薄らぐのだ。
 これは大変結構な状況だと思う。
 女にとって、セックスとかエッチ行為とかが下手くそな男が主動的に行為することが一番怖い。
 ひどい愛撫(力が入りすぎた愛撫・痛いだけのペッティング)をされるのは、男に全く悪気がなくて、ただひたすらに無知な場合とか、亢奮してしまってセーブが効かなくなる場合でも結構あり得る。
 男のマグロ化現象は、風俗嬢にとってはある意味では一番安心なのだ。(嵌めるときだけは男が上になってくれればね)
 心の中では「この、射精だけ男がぁ! 気色悪い顔をして、さっさとイキやがれっ!」と軽んじるような客でも、棹をきっちりいらってやると、その度にだらしない顔でピクピクしてペニスを復活させ、結局3回も射精し、投稿板に「3回やれた」と喜びの報告をしてくれるのだ。
 これは微笑ましいけれど、こんな男ばっかりでは、女は『相互歓喜』とはほど遠いセックスしかできない。「ソープは王様プレイでいい」と本気でほざいている連中は、私にいわせれば情けない男だ。
 特に、自分の安直射精能力の度合いや、男としての魅力のレベルを考えずに『3回戦させてくれる女』、『3回戦させてくれない女』とレッテルを貼って2ちゃんねるなどに書き込む男は本当に最低の男だ。
 嬢が攻撃的愛撫を多用することによって、仰向けの男が勝手によがっている時間が長くて、それに満足しているなら、下手くそな指の動きでごちゃごちゃ肉体をおもちゃにされることもないし、乳首いじめに悩む必要もない。
 女上位で自分が主動的に振舞っておれば、ペニスでバギナの奥をついて子宮内膜炎になったり、性器のどこかを男の指や爪で傷つけたりする恐れがない。
 愛想のいい応対をして男をすっかりその気にさせ、しかも、ペニスを上手にこすりまくれば、どんどん仕事がしやすくなる。
 こすってこすってこすりまくって、ペニスを最大限におっ勃てさせていると、男はペニスをバギナに嵌めたら、すぐに射精してくれる。女がよがるふりをするだけでイチコロだ。二度ファックしたい男もすんなり勃起してくれる。
 これは、職業としてファックをする女にとっては大変素晴らしいことだ。男の気をそそる振る舞い方を理解し、最強度に勃起し続けるテクニックを身につければ、とにかく損をすることはない。
 そして、男がヒィヒィとよがっているのを眺めるのは大変愉しい。男を操っている感じがする。男の操り方がわかれば、男を操ることはフライパンで目玉焼きを作ることよりも簡単だと思うのではなかろうか。そして、ここまで至れば必ず指名数が伸びる。
 だからこそ、愛撫のテクニックを磨かねばならないのだ。金津園の場合艶グループの有力嬢は皆このやり方で指名を稼いでいる。
 そして、私は艶グループ以外の店の若い嬢にこの取り組み姿勢とペニス愛撫の技術を教え、毎度彼女たちから感謝を得て、アナルセックスやハメ撮りなどの超親密行為を引き出していた。
 優しさ、親切、圧倒的存在感、この三本柱が嬢の破天荒な協力を生むと思っている。

 艶グループは基本的には現役の嬢が講習する。極めて手慣れた嬢が講師になり、教え方が徹底しているので、キャリアの短い嬢は皆同じような動作になる。店でのキャリアが短いのに動作が他の嬢と少し違うのはよその店から移籍してきたのが多い。
 講師に対して店は謝礼を出すが、受講者から受講料は取らないようだ。
 Rグループは引退した嬢に講習を頼む。3人ぐらい確保しているが、ここはサイトでよく『再講習受講』を宣伝していて、その再講習をさせられた嬢を見ると(なぜ今更再講習?)と思うことがある。3人の引退嬢の生活支援のために再講習をやらせているのではないかと勘ぐりたくなる。
 Rグループは、嬢に講習したという内輪のことをなぜ店サイトでの宣伝のネタにするのか、それが私には不思議でならない。
 講師に対して店が多少の謝礼を出し、更に、受講者は3万円の受講料を払う。
 これは、出勤初日などの報酬から天引きされる。長く金津園を観察している私は、えーっ!と思う。
 新人嬢への指導は専ら口頭でするのが普通だけれど、Rグループでは随分大部のマニュアルを嬢に読ませている。まあ、作法などについてかなり克明に書かれていて、ご苦労なことだが、人間として、また、女として当たり前の常識的なこと(口頭で事足りるような事柄)が重々しく書いてあるので失笑する。
 どんな職業でも仕事というのは先輩や同輩と喋りながら、疑問を解消し、知識や技術をマスターしていくものだ。例えば、艶グループの嬢はそうである。というか、普通の店は皆そうだ。
 しかし、Rグループは違う。ここは女同士の会話を拒むというかなり毛色の変わったやり方をしているので、仕事の悩みの相談はできない。人間は管理者の言うことよりも仲間の言うことやることのほうがよく目に飛び込む。心に染みる。だから、ここのやり方は指導という観点からは狂っている。
 嬢は業界入りの前に男性経験がたっぶりあればセックスの基本はマスターできるが、どれだけ男性経験があっても技能が積めないのがマットプレイだ。だから、ソープの講習はマットプレイの指導が中心になる。
 しかし、講師が女性では、ペニスの刺激の仕方についてはかなり伝授が難しい。だから、私は初対面の嬢に入浴するとカリ首の刺激のやり方を教えることがかなり多かった。とにかく皆カリ首は(クリトリスと同様に)敏感なところと思い込んでいるのだ。
 そこのところをしっかり教えてあげると、皆大発見という顔をする。必ずその前に「こんなにされて、痛くないの?」という疑問の言葉が出ていたからだ。まあ、彼女たちがプライベートでつきあっていた若者は亀頭が軟弱なやつばかりだったということがよくわかる。
 業界入りした後も亀頭が軟弱な客にはいくらでも会う。精力があって、亀頭が軟弱・敏感な男が4回戦・5回戦としたがる。カリが鋭敏ですぐに発射できるから疲れない。
 その手の男にマットで厳しくカリを攻めたら、(手で射精させるつもりか! 何たる手抜き!)と思われてしまう。手のひらでカリを包んでグルンとこすったら腰をねじってしまう軟弱な客が大変多いから、ペニスの先をクリトリスと同一視してしまうのだ。
 その辺のことを私はしっかりと言い聞かせる。多回数射精男にいい加減つまらなさを感じている嬢たちは私の説明が大変耳によく聞こえるようだ。
 私がソープ嬢の心得を真剣に説いて、嬢がこれまた熱心に聞き、質問もし、かつ、私のエロいジョークに心からエロこび、更に、私がとろい阿呆客を辛辣に罵倒するのを楽しんだ嬢は(平成17年以降だけで)これまで何十人といる。
 とにかく彼女たちはとろい客を散々見てきて呆れまくっているからだ。
 そんな私の毒舌と真剣な説教?に感銘した純真な女たちの共通点は、私に初のアナルを捧げたり、勇気をふるってくさいアナルを舐めたり、度胸を決めて初のハメ撮りや浣腸に応ずることだ。これで、私はその嬢への指導が完璧に彼女の心を捉えたとわかる。
 本気の指導は大変有用だ。彼女たちも『ソープ嬢』という職業意識に燃えている。
 職業意識に燃えている非ドチンピラ女がおまんφも熱くすれば、これは本当に楽しい。
 客のざっと7割が(性行為の観点からして)ただチンコを突きだしているだけの、唐変木、とろくて、ださくて、イモで、くだらない射精男だから(金津園ワールドを眺めればそれがよくわかるはずだ。まっとうな3割のほうはあんなところに書き込みしない)、私の言動に皆感動してくれる。
 私はこの手の嬢(私の指導を喜んだ嬢)に出会うたびに、毎度ガキ客の豊富なことに感謝していた。
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(千戸拾倍 著)